著者
亀谷 宏美 金崎 未香 小田切 雄司 小幡 明雄
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.70, no.5, pp.250-258, 2019

<p> 41種類の色調の異なるトマトジュースのヒドロキシラジカル, アルコキシラジカル, スーパーオキシドラジカルおよび一重項酸素の消去能をESRスピントラップ法により評価した. 濃赤色系, 赤色系, ピンク色系, 黄色系の各活性酸素消去能では大きな違いは見られなかったが, 濃赤色系が赤色系よりも一重項酸素消去能が有意に高かった. これらの色調のトマトについては, ヒドロキシラジカルと一重項酸素消去能は外観の色調と関係した結果が得られた. しかし, アルコキシラジカル, スーパーオキシドラジカルについては色調との相関はあるものの, リコピンと<i>β</i>-カロテンだけでは関連性を説明できず, 他の抗酸化成分の関与が推定された. 一方, レモン色系のトマトは既に流通している従来のトマトジュースに比べ, アルコキシラジカル, スーパーオキシドラジカル, 一重項酸素の消去能が有意に高く, 新しい機能性が期待された.</p>
著者
川瀬 義之 柴田 萬年
出版者
公益社団法人 日本植物学会
雑誌
植物学雑誌 (ISSN:0006808X)
巻号頁・発行日
vol.76, no.897, pp.89-91, 1963
被引用文献数
5

われわれの知る範囲内では今日までのところ, まだチューリップの花からフラボノール配糖体を得た報文に接していないので, 二品種の花についてその存在を確かめた. 品種ゴールデンハーベスト (コッテージ系で大きな濃いレモン色の花をもつもの) の乾燥花被から1%の収量で黄色色素が結晶状に単離され, 各種のテストの結果ルチンと同定された. このフラボノール配糖体はまた品種アスリート (メンデル系で純白色の花をもつもの) の花被中にもその存在が確認されたが, 含量が少ないせいか結晶状には得られなかった. 明年以降他品種について継続研究の予定である.
著者
Russell Barry C.
出版者
The Ichthyological Society of Japan
雑誌
魚類学雑誌 (ISSN:00215090)
巻号頁・発行日
vol.39, no.4, pp.295-310, 1993

日本および台湾産イトヨリダイ属<I>Nemipterus Swainson</I> (イトヨリダイ科) の分類学的再検討を行った.1新種を含む以ドの9種が認められ, 検索表, 標徴, シノニムを提示した: ヒライトヨリ<I>N.aurora</I> [新種, 従来<I>N.delagoae</I> Smithとされていたもの], ソコイトヨリ<I>N.bathybius Snyder</I>, モモイトヨリ<I>N.furcosus</I> (Valenciennes) [従来, 誤って<I>N.peronii</I> (Valenciennes) とされていたもの], ニジイトヨリ<I>N.hexodon</I> (Quoy et Gaimard), ニホンイトヨリ<I>N.japonicus</I> (Bloch), シャムイトヨリ<I>N.peronii</I> (Valenciennes) [従来<I>N.tolu</I> (Valenciennes) とされていたもの], トンキンイトヨリ<I>N.thosaporni Russell</I> [従来<I>N.marginatus</I> (Valenciennes) とされていたもの], イトヨリダイ<I>N.virgatus</I> (Houttuyn), ヒトイトヨリ<I>N.zysron</I> (Bleeker) [従来N.metopias (Bleeker) とされていたもの].新種ヒライトヨリはインド洋の<I>N.bipunctatus</I> (Ehrenberg) (<I>N.delagoae</I>はジュニアシノニム) によく似るが, 背鰭と臀鰭の色模様により容易に識別される.すなわち, ヒライトヨリの背鰭のほぼ中央沿いに1本の幅広い橙黄色帯が走り, 臀鰭のほぼ中央沿いには1本のレモン色のすじが走るのに対し, N.bipunctatusの背鰭は一様なバラ色であり, 臀鰭には2-4本の黄色い波状のすじがある.
著者
原 英一
雑誌
東京女子大学比較文化研究所紀要 (ISSN:05638186)
巻号頁・発行日
vol.78, pp.41-57, 2017-01-01

Kazuo Ishiguro’s recent turn towards fantasy in his latest novel The Buried Giant has placed all of his previous works in a revealing perspective. In relation to this, the following five propositions are outlined and established.
著者
Spatenka Karel 有田 豊
出版者
日本鱗翅学会
雑誌
蝶と蛾 (ISSN:00240974)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.95-106, 1992
被引用文献数
1

著者らは日本から5新種,1新亜種と中国から2新種のスカシバガを見いだし記載した. 1. Synanthedon esperi Spatenka & Arita, sp. n.沖縄島与那で採集された1雌のみが知られている.本種はanal tuftが赤いことや腹部腹面が黄色であることから他の種とたやすく区別できる.食草や生態は不明. 2. Synanthedon multitarsus Spatenka & Arita, sp. n.本種は腹部背面第4節後縁にのみ1本のやや広いレモン色の帯をもつことで他の種と分けられる.ヤナギ類(北海道)やネコヤナギとカワラハンノキ(愛知県)から飼育によって多くの成虫が得られた. 3. Synanthedon yanoi Spatenka & Arita, sp. n.本種は腹部背面第2節と第4節後縁に黄色の細い帯をもつことで他の種と区別できる.北海道斜里郡小清水町と大分県黒岳からのみ知られ,食草その他のことは不明である. 4. Synanthedon pseudoscoliaefoyme Spatenka & Arita, sp. n.前翅のdiscal spotの形がヨーロッパのS. scoliaeforme (Borkhausen, 1789)に少し似ているが本種ははるかに小さく腹部背面第2節と第3節に白い帯をもつことで区別される.京都の宝ケ池で5月10日に1雌が得られただけである. 5. Synanthedon scoliaeforme japonicum Spatenka & Arita, sp. n.ヨーロッパのS. scoliaeforme (Borkhausen, 1789)に酷似するが日本産のものはより大きい. Anal tuftが基亜種ではオレンジ色であるが亜種japonicumでは黒いことが大きな差異である.基亜種の食草はシラカンバであるが本亜種も北海道斜里郡で川原進氏によってシラカンバの幹の根際より蛹が繭とともに発見され1雄1雌が羽化した. 6. Synanthedon fukuzumii Spatenka & Arita, sp. n.腹部背面に「赤帯」をもつSynanthedon属のいくつかの種に似るが本種は腹部第4節の後縁にのみ赤帯をもつことから他の「赤帯」の種から区別できる. 7. Sesia solitera Spatenka & Arita, sp. n.中国青海省日月山の高山帯(3500-4000m.)で得られた1雄のみが知られる.非常に特異な種で他に近似の種はない. 8. Similipepsis yunnanensis Spatenka & Arita, sp. n.中国北部雲南省のA-tun-tseの高山帯(約4000 m.)で得られた2雄をドイツ・ボンのAlexander Koenig動物学博物館のHoneコレクションより見いだした.本種はいわゆる腰の細い種類で日本のコシボソスカシバに良く似る. Yunnanensisでは腹部背面第3節と第6節にナレンジ色の帯をもつがtakizawaiでは第3節に帯はない.
著者
Chie Yokouchi Yukari Nishimura Hirohiko Goto Makoto Sato Yuya Hidoh Kenji Takeuchi Yuji Ishii
出版者
The Japanese Society of Toxicology
雑誌
The Journal of Toxicological Sciences (ISSN:03881350)
巻号頁・発行日
vol.46, no.1, pp.31-42, 2021 (Released:2021-01-05)
参考文献数
49
被引用文献数
5

Nonalcoholic fatty liver disease, which has been rapidly increasing in the world in recent years, is roughly classified into nonalcoholic fatty liver (NAFL) and nonalcoholic steatohepatitis. This study was based on our previous reports that stated that the combination treatment of N1-methylnicotinamide (MNA) and hydralazine (HYD) improves fatty liver in NAFL model rats. This finding was attributed to the MNA metabolism inhibition by HYD, which is a strong inhibitor of aldehyde oxidase (AO); this results in an increase in hepatic MNA and improved fatty liver. We hypothesized that orally administered nicotinamide (NAM), which is the precursor of MNA and is a form of niacin, would be efficiently metabolized by nicotinamide N-methyltransferase in the presence of exogenous S-adenosylmethionine (SAM) in NAFL rats. To address this issue, NAFL model rats were orally administered with NAM, SAM, and/or HYD. As a result, liver triglyceride (TG) and lipid droplet levels were barely altered by the administration of NAM, SAM, NAM+SAM, or NAM+HYD. By contrast, the triple combination of NAM+SAM+HYD significantly reduced hepatic TG and lipid droplet levels and significantly increased hepatic MNA levels. These findings indicated that the combination of exogenous SAM with AO inhibitors, such as HYD, has beneficial effects for improving fatty liver with NAM.
著者
浅井 由賀 竹井 よう子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 = Journal of cookery science of Japan (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.29, no.4, pp.292-297, 1996-11-20
参考文献数
9
被引用文献数
1

白ゴマ、黒ゴマ、金ゴマを比較することにより、種皮の色の違いによる差異を、香り、食味、抗酸化性の観点から検討した。金ゴマの色素には抽出液をスペクトル測定すると、425nmに極大吸収が存在し、TLC上にRf値0.5のレモン色のスポットがあった。これは他の白ゴマ、黒ゴマ、茶ゴマには存在しないものであることから、金ゴマとは黄色みを帯びたゴマであるということが判明した。白ゴマ、黒ゴマ、金ゴマの香気成分を比較した結果から、白ゴマは香ばしさに寄与するピラゾン類の割合が多く、金ゴマは甘い香りに寄与するフラン類の割合が多く含まれていた。黒ゴマはゴマ特有香を持つ中沸点部の割合が少なく、高沸点部が多いことからゴマ特有香が薄く、重いにおいが強いことがわかった。食味については官能検査をした結果より、にぎり飯に添加した場合、金ゴマが好まれており、クラッカーに添加した場合にも金ゴマが好まれ、黒ゴマが好まれなかった。重量法と過酸化物価の測定による抗酸化性の検討では、黒ゴマ油に比べれば金ゴマ油は少し劣るという結果になったが、いずれも抗酸化性が認められた。
著者
森田 秀行 小西 徹也
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
藥學雜誌 (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.102, no.2, pp.215-220, 1982-02-25

High performance liquid chromatography (HPLC) by use of a reverse phase column (TSK LS410K) was applied to determine the residual dithiothreitol, iodoacetamide and oxidized dithiothreitol in the alkylated human immunoglobulin (AHIG). After extraction by ethyl acetate, the above compounds were separated by HPLC with MeOH-H_2O (60 : 40 v/v) as solvent. Determination was completed within 5 min with high reproducibility. Less than 0.5 ppm for each residual substance could be quantitated. The method was quite suitable for the routine analysis of the residual contaminants in AHIG.
著者
川辺 純子
出版者
城西大学経営学部
雑誌
城西大学経営紀要 (ISSN:18801536)
巻号頁・発行日
no.13, pp.51-84, 2017-03

本稿では,トヨタ・モーター・フィリピン(ToyotaMotorPhilippines:TMP)の事例を中心に,第二次世界大戦以後のフィリピン自動車産業の発展における日系企業の役割や経営活動について,5つの時期に分けて考察を加えた。第1期(戦後~1985年):フィリピン政府の自動車振興計画の下で,トヨタは委託生産を開始するが,その後の政治的不安定,輸入依存,電機電子分野優先政策によって,フィリピンからの撤退を余儀なくされた。第2期(1986~1987年):フィリピン政府の自動車産業発展計画を見込んで,トヨタは現地法人TMPを設立してフィリピンへ再進出した。第3期(1988~1996年):ASEAN域内における自動車部品相互補完計画,フィリピン政府の低価格国民車導入構想,モータリゼーションの到来下で,TMPは域内部品の分業生産体制の構築,技術移転に力を入れ本格的な活動を展開していった。第4期(1997~2012年):TMPは第2工場を開設していたが,通貨危機の打撃による消費市場の低迷を受け,在庫調整,余剰人員の研修と「暗黒の時代」を迎えた。第5期(2013年以降):フィリピン政府が新規雇用を見込んで,「CARS」により自動車産業支援に乗り出すと,TMPは域内自由化を睨み,国境を超えた分業体制構築や生産拠点再編に力を入れている。フィリピン自動車産業育成政策,ASEAN地域統合が進む中で,日系自動車企業は変化が生み出す問題に対応して,問題を解決していることは明らかである。This study analyzes the five-stage role Japanese automobile makers, focused on Toyota Motor Philippines(TMP), have had in promoting the automobile industry in accordance with the automobile industrial policies of the government of the Philippines. The results are as follows: The 1st stage(1945-1985): Under the government automobile industrial policy, Toyota started production subcontracting. However Toyota had to retreat from the Philippines due to political instability, dependence on imports and the government policy preference towards the electrical and electronic industries. The 2nd stage(1986-1987): Toyota anticipated a new government automobile development plan and established TMP. The 3rd stage(1988-1996):Due to Brand to Brand Complementation(BBC)in ASEAN, a government-introduced plan to produce low priced cars and promote motorization, TMT focused on cost-reduction of car parts through construction of an optimal production and specialization structure. The 4th stage(1997-2012): The government faced economic stagnation due to the Asian economic crisis. TMP endured this period by managing the stock adjustment and adopting new training programs for the excess personnel. The 5th stage(after 2013): TMP focuses on cost-reduction and/ or reconstruction of its production base for the forthcoming free trade zone in ASEAN. It is clear that Japanese automobile makers solved the problems which were brought on by each stage of government automobile industrial policy as well as the economic Integration of ASEAN.
著者
古屋 挙幸 宮本 芳城 藤岡 唯志 村上 豪
出版者
和歌山県農林水産総合技術センター
雑誌
和歌山県農林水産総合技術センター研究報告 (ISSN:13455028)
巻号頁・発行日
no.7, pp.81-88, 2006-03
被引用文献数
1

スターチス・シヌアータの新品種'紀州ファインホワイト'と'紀州ファインイエロー'を育成した。新品種の特性は次のとおりである。1.両品種ともスターチス萎凋細菌病に対して、強い抵抗性がある。2.両品種とも花房が大きくて花房数が多く、ボリュームがある。また、'紀州ファインホワイト'のがくの色は純白に近く、花冠の色は淡いクリーム色である。'紀州ファインイエロー'のがくの色はレモン色で、花冠の色は濃い黄色である。3.収量性は'紀州ファインホワイト'が中程度、'紀州ファインイエロー'が多収性である。また、両品種とも切り花の2L率が高い。