著者
野田 寛大 花田 英夫
出版者
日本惑星科学会
雑誌
日本惑星科学会秋季講演会予稿集
巻号頁・発行日
vol.2004, pp.88, 2004

国立天文台RISE推進室ではSELENEの次のミッションとして月面天測望遠鏡を提案している。写真天頂儀を月面に置き、星の軌跡を撮像することにより月の回転を測り、月の内部構造を推定することが目標である。月面では熱環境が厳しいためこれまで実験等で熱の解析を行ってきた。本講演では前回の発表に引き続き計算機による熱解析の結果を発表する。
著者
中村 美知夫
出版者
Mahale Wildlife Conservation Society
雑誌
Pan Africa News (ISSN:1884751X)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.9-10, 2011-09
著者
黄 春江 葉 春炉
出版者
宝石学会(日本)
雑誌
宝石学会誌 (ISSN:03855090)
巻号頁・発行日
vol.5, no.4, pp.157-164, 1978

台湾猫眼石はトレモライトキャッツアイであり, その宝石原料のトレモライトは花蓮県寿豊郷豊岡村付近の石墨絹雲母片岩と蛇紋岩シルとの接触部に小派をなして産し,ネフライト,石綿,滑石,透輝石を主とするスカルンなどと共生する(図1,2,表1). 独眼石は緑黄,淡黄,蜂蜜色,緑,まれに暗緑, 暗褐ないし黒色を呈し, 半透明ないし不透明である. 硬度6〜7, 比重平均3. 045. 鏡下では無色ないし淡緑色で, すべて細長いほぼ平行なトレモライトの繊維状結晶集合からなり,いわゆるネフライトの構造がない. 繊維の捻曲や波状消光が往々見られる. 消光角は0゜〜10゜, 浸液法による主要屈折率はα 1.613, β 1.626, γ 1.637, 複屈折は0.024である. 粉末X線資料はスイスセイントゴッタード産のトレモライトに類似している(表2). 四つの違った色のキャッツアイのAA分析の結果は著しい化学成分上の差異はなく,いずれも約10%の鉄陽起石分子を含む(表3). また,ネフライトともほとんど同じである(表4). 普通のカボションカットでは,長軸を繊維に直角させ, 底部を片理に平行に作ると, シャトヤンシーが短軸, すなわち繊維の方向に直角に現われ, それに沿って動く(図3). ただし曲った繊維の部分はシャトヤンシーの湾曲を来たし, また繊維の離れ易いものは宝石原料には使われない. 猫眼石はネフライトに比べて原石が非常に少ないので,やや高価である. 透輝石は以前報告したよりも多くの結晶形を示し, その化学成分と光学的性質を表5に示す. グロシュラー柘榴石の産出は接触部近くの透輝石グロシュラー柘榴石脈に限られている. スカルン鉱物はこれらのほかに少量の緑簾石グループの鉱物があり, また, 台湾で始めてのクロム柘榴石とヴェスビァナイトが発見された. 前者は透輝石中の微小包有物として産し, 屈折率1.778, α_0 11.87A^^○で 10% Cr_2O_3を含むものであり(表6), 後者は透輝石グロシュラー柘榴石脈中の小柱状結晶で X線資料はイタリア, カンソコリ産のヴェスビアナイトに似ている(表7). 豊田ネフライト石綿鉱床の鉱化作用はスカルン生成と鉱石沈殿の2期に分けられ,いずれも蛇紋岩化作用の間に母岩から珪酸と石灰を多量溶かした熱水溶液の作用によるものと思われる. キャッツアイトレモライトは明らかにネフライトよりも後期の生成を示し, 鉱床生成後も引続き動力変質を受けた証拠がある.
著者
渡辺 航太 吉田 祐文 松村 崇史 相羽 整 八代 忍
出版者
南江堂
巻号頁・発行日
pp.31-34, 2004-01-01

19歳女.自転車運転中,乗用車に左側より衝突されて受傷した.多発肋骨骨折と血気胸,左上腕骨頸部骨折,左両下腿骨骨折,両肺挫傷と胸椎異常がみられ,更にTh8の脱臼骨折を認めた.受傷機転となった外力の加わった方向と椎体の転位方向に関して,全ての過去の報告の側方脱臼骨折例では脊柱変形の凸側に外力が加わっており,本例では凹側に加わっていた.ほかの全ては上位椎体は凹側に転位しているが本例では凸側に転位していた.本例では麻痺は伴っていなかったが,脊髄は脊柱管内に突出した骨片により圧迫されており,三つのcolumnが全て損傷している不安定骨折であったため,脊柱の安定性獲得と遅発性麻痺の予防のために手術を施行した.治療法決定には麻痺の程度や骨折型を十分に検討する必要があると考えられた
著者
中村 啓二 松本 範裕 黒田 晃 小牧 正子 野村 央文 大西 良祐 高瀬 裕章 松村 洋一 永畠 秀樹 橋本 良一 武田 康一 小林 大樹
出版者
北陸作物・育種学会
雑誌
北陸作物学会報 (ISSN:03888061)
巻号頁・発行日
vol.45, pp.7-10, 2010-03-31 (Released:2017-03-02)
参考文献数
1

「山田錦」並の酒造適性をもち,石川県で安定生産可能な早生品種「石川酒52号」を,「予236(五百万石/フクヒカリ)」を母本,「新潟酒28号(後の「一本〆」)」を父本とする交配組合せから育成した.出穂期および成熟期は,それぞれ「五百万石」とほぼ同じである.稈長は「山田錦」よりも20cm程度短く,収量性は「五百万石」並である.耐倒伏性は「五百万石」にやや優り,穂発芽性は「山田錦」の"やや易"に対して"中",脱粒性は「山田錦」の"易"に対して"難"である.玄米千粒重は「五百万石」並,心白発現率は「山田錦」より高い.試験醸造による酒造適性評価は「山田錦」並に高い.現在,「石川門」の愛称で流通している.
著者
Hayato Tada Hirofumi Okada Akihiro Nomura Soichiro Usui Kenji Sakata Atsushi Nohara Masakazu Yamagishi Masayuki Takamura Masa-aki Kawashiri
出版者
The Japanese Circulation Society
雑誌
Circulation Journal (ISSN:13469843)
巻号頁・発行日
pp.CJ-20-0901, (Released:2020-12-03)
参考文献数
21
被引用文献数
11

Background:This study is aimed to compare the efficacy of the 2017 Japan Atherosclerosis Society (JAS) familial hypercholesterolemia (FH) criteria, which focuses on only 3 essential clinical manifestations, with that of Dutch Lipid Clinic Network (DLCN) FH criteria, which adopts a scoring system of multiple elements.Methods and Results:A total of 680 Japanese dyslipidemic participants (51% men) were enrolled between 2006 and 2018, all of whom had full evaluations of low-density lipoprotein (LDL) cholesterol, Achilles tendon X-rays, family history records, and genetic analysis of FH-associated genes (LDLR,APOB, andPCSK9). Predictive values for the existence of FH mutations by both clinical criteria were evaluated. Overall, 173 FH patients were clinically diagnosed by using the 2017 JAS criteria and 100, 57, 156, and 367 subjects were also diagnosed as having definite, probable, possible, and unlikely FH by the DLCN FH criteria, respectively. The positive and negative likelihood ratio predicting the presence of FH mutations by using the 2017 JAS FH criteria were 19.8 and 0.143, respectively; whereas, using the DLCN criteria of definite, probable, and possible FH, the ratios were 29.2 and 0.489, 9.70 and 0.332, and 3.43 and 0.040, respectively.Conclusions:Among Japanese patients, the JAS 2017 FH criteria is considered superior to diagnose FH mutation-positive patients and simultaneously rule out FH mutation-negative patients compared with the DLCN FH criteria.
著者
矢沢 肇 梅沢 英彦 倉益 茂実 宮嶋 正康
出版者
Japanese Association for Laboratory Animal Science
雑誌
Experimental Animals (ISSN:00075124)
巻号頁・発行日
vol.35, no.2, pp.203-206, 1986

日本生物科学研究所付属実験動物研究所において全兄妹交配により, JWY-NIBS及びNWY-NIBSの2近交系が確立された。それらの起源, 確立過程, 成熟時月齢, 成熟時体重及び標識遺伝子は下記の如く要約される。1.JWY-NIBS: 起源: 東京都の高尾山付近で繁殖され, その後府中市の農家で維持されていたウサギを起源とする。近交開始年月: 1964年4月。近交系確立年月: 1981年6月。成熟時月齢: メス7カ月, オス7.5カ月。成熟時体重: メス2.8~3.0kg, オス2.7~2.9kg。生化学的標識遺伝子: ヘモペキシンHxs型, エステラーゼEst-1<SUP>s</SUP>型, α-プロテインはF型にそれぞれ固定していた。2.NWY-NIBS: 起源: 米国ジャクソン研究所より1967年に導入された系統III, ニュージーランドホワイト種を超源とする。近交開始年月: 1967年11月。近交系確立年月: 1982年7月。成熟時月齢: メス7.5カ月, オス8カ月。成熟時体重: メス2.8~3.0kg, オス2.9~3.1kg。生化学的標識遺伝子: ヘモペキシンHx<SUP>F</SUP>型。エステラーゼEst-1<SUP>s</SUP>型及びEst-2<SUP>f</SUP>型, α-プロテインはS型にそれぞれ固定していた。
著者
東 政則 須崎 哲也 岩見 豪士
出版者
宮崎県畜産試験場
雑誌
宮崎県畜産試験場試験研究報告 (ISSN:09187278)
巻号頁・発行日
no.21, pp.32-36, 2008-12

イタリアンライグラスとペレニアルライグラス、トールフェスク、フェストロリウムの国内育成系統について、冠さび病の耐病性を検定した結果、以下の結果が得られた。九州沖縄農業研究センター育成のトールフェスク「九州14号」(極強)・「九州15号」(極強)・「九州17号」(極強)、山口県農林総合技術センター育成のイタリアンライグラス「山系33号」(強)、山梨県酪農試験場育成のペレニアルライグラス「八ヶ岳T-24号」(強)、茨城県畜産センター育成のイタリアンライグラス「友系30号」(弱)、東北農業研究センター育成のイタリアンライグラス「東北2号」(弱)・「東北3号」(弱)・フェストロリウム「東北1号」(やや弱)の結果が得られた。
著者
森 政之
出版者
信州大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2009

SM/JとA/Jという遺伝的背景が異なる実験用マウス系統を交配して得られた雑種第一世代は繁殖性が両親より優れていることが判明した。このような雑種強勢と称される現象と、その逆の現象である近交退化(血縁個体間の交雑仔に、成長の遅れ、繁殖性の低下や、高率な奇形の発生などが起きる現象)が生じるメカニズムの解明には、これらの2系統マウスから作られたリコンビナント近交系マウスが有用である可能性を示した。
著者
石井 久生
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2015, 2015

<b>アメリカ西部のバスク系移民</b><br> バスク人は19世紀後半から1970年代にかけてアメリカ合衆国西部に主に羊飼いとして入植した。その多くは短期労働査証で入国して故地バスク地方との間を頻繁に往来し,ある程度の蓄財の後にバスク地方に戻った。しかし,一部のアメリカ西部に残った者は,牧羊業やホテル業に参入した。2010年センサスで「バスク系」と回答しているのは全米でわずか約5万人である。数的に極めて少数であるうえ,出稼ぎ目的の還流者が多かったため,エスニック・エンクレイブのように彼らの存在が景観として可視化することはほとんどない。その反面,移民宿であるバスク・ホテルは彼らの重要な活動拠点になった。そのためアメリカ西部主要都市には,バスク・ホテルの集中する地区が形成された。バスク・ホテルは1970年代にバスク地方からの移民が激減するのにともない各地で姿を消し,集中地区も周囲の景観に吸収されていったが,その中で唯一アイダホ州の州都ボイジーではそれが保存・強化されている。<br><b>ボイジーのバスク・ブロック</b><br> ボイジーにバスク系移民がみられるようになったのは20世紀初頭であった。彼らはバスク・ホテルを活動拠点として,牧羊業をはじめ,建設業,鉱業などに就業した。ボイジーのバスク・ホテル集中地区は,鉄道駅の北東側数ブロックの狭い範囲に形成され,最盛期の1920年代から1940年代にかけては10以上のバスク・ホテルが立地した。その中の一区画であるグローヴ通り600番街は,現在「バスク・ブロックBasque Block」と呼ばれ,バスクのエスニックな景観が保存されている。<br> バスク・ブロックは,バスク関係諸施設が集中する世界的にも特異な空間である。このブロックには1940年代までにバスク・ホテルやバスク・センター(バスク人会が運営する集会場)が建設された。しかし1950年代頃から退廃化が進行し,1970年代に進行した再開発計画では,この付近にはショッピング・モールの建設が予定された。しかしバスク系の不動産所有者らからの要望により,1980年代半ば以降,個人と公的機関が協調しつつ既存景観を保全改修する方針に転換された。そして1985年にバスク博物館が開業したのを皮切りに,バスク人会による資金援助もあり,バル,マーケット,レストランなどの諸施設が開業した。<br><b>バスクのポストモダンなエスニック景観</b><br> バスク・ブロックは景観演出においてもバスク色が強調されている。図中⑥にはバスク地方とアメリカ西部のバスク人をモチーフにした巨大な壁画が掲げられている。グローヴ通りの路面には,バスク地方を象徴するラウブルLauburuのイメージが組み込まれている。これらの街路景観整備は, 5年に一度ボイジーで開催される世界最大規模の国際バスク・フェスティバルであるハイアルディJaialdiの会場としてバスク・ブロックが2000年に採用されたのにあわせて実施された。そもそもハイアルディの開催は,1987年に北米バスク組織NABOの会合後にボイジー代表とバスク政府代表の間で交わされた会話が発端になっている。そしてバスク州政府は,ハイアルディ開催のためにバスク地方から人材や情報を今日まで提供し続けている。かつてバスク地方からのヒトの移動がバスク・ホテルを主体としたモダンなエスニック景観を生産したが,バスク地方でバスク州が自治権を得る頃にモダンな移動と景観は終焉し,それにかわり現在では政策や情報のポストモダンな移動が,ボイジーのバスク・ブロックにポストモダンなエスニック景観を生産,強化している。移民の故地と定住地を連動する研究にとっては大変興味深い現象である。
著者
電通
出版者
電通
巻号頁・発行日
vol.23(9), no.266, 1978-09

1 0 0 0 性の現象

著者
朝山新一著
出版者
弘文堂書房
巻号頁・発行日
1939
著者
井上 淳 林 敏熙 花崎 泉
出版者
看護理工学会
雑誌
看護理工学会誌 (ISSN:21884323)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.28-37, 2020 (Released:2020-11-30)
参考文献数
20

著者らは,片麻痺患者が早期から自然な歩行訓練をできる補助機器を開発してきた.そのなかで,本研究では従来の形状とは異なる短下肢装具を開発した.これは足底部を3層に分け,中央の層に凹凸を作ることで,反発力のないMP関節を反発なく背屈可能にした短下肢装具である.本論文ではそれが歩行に与える影響について検討するために,裸足歩行と平面型の足底部パーツ,足底部に関節のある2種類の足底部パーツをつけた短下肢装具での歩行の計4条件で,下肢装具の足底部形状が歩行に与える影響を5m 歩行持間と足底圧中心の移動範囲の2点から比較した.その結果,足底部に関節のある下肢装具のほうが平面型の下肢装具よりも速度が速い歩行が可能であることと,足底圧中心移動が自然にできることが分かった.また,足底部に設ける関節位置が人間のMP 関節と一致していることが歩行速度によい影響を与えることを明らかにした.
著者
東 政則 岩見 豪士 須崎 哲也 中原 高士
出版者
宮崎県畜産試験場
雑誌
宮崎県畜産試験場試験研究報告 (ISSN:09187278)
巻号頁・発行日
no.22, pp.52-56, 2009-12

イタリアンライグラスとペレニアルライグラス、トールフェスク、フェストロリウムの国内育成系統について、冠さび病の耐病性を検定した結果、以下の結果が得られた。九州沖縄農業研究センター育成のトールフェスク「九州14号」(極強)・「九州15号」(極強)・「九州17号」(極強)、山口県農林総合技術センター育成のイタリアンライグラス「山系33号」(強)、山梨県酪農試験場育成のペレニアルライグラス「八ヶ岳T-24号」(やや弱)・「八ヶ岳T-25号」(やや弱)、茨城県畜産センター育成のイタリアンライグラス「友系30号」(弱)、東北農業研究センター育成のイタリアンライグラス「東北2号」(弱)・「東北3号」(弱)、フェストロリウム「東北1号」(やや弱)。