著者
楊 寧 須長 正治 藤 紀里子 伊原 久裕
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.65, no.1, pp.1_51-1_60, 2018

<p> 本研究は,「ユニバーサルデザインフォント(以下「UD フォント」と表記)」として開発されたフォントの評価を中心に総合的に検証し,合わせてフォントの形態的属性についても調査を行い,これらの相関性を分析考察することで,望ましいUDフォントのデザインに関する指針を得ることを目的とした。<br> UDフォントの評価は,従来の視認性,判別性,可読性の3つの評価項目に、積極的な評価項目とされていなかった美感性を加え、計4つの項目で行った。若年者,デザイン関連業務経験者,高齢者の合計90名を被験者とした。また,角ゴシック体,丸ゴシック体,明朝体から,合計60フォントを実験用フォントとして選定した。<br> 本稿では,実験のうち,美感性を取り上げて分析を行い,合わせて計測したフォントの形態属性との間の相関性を探った。その結果,濃度,字面面積,英数字の形態が,いずれのカテゴリーにおいても,見出しと本文フォントともに,美感性評価に強く影響していることがわかった。</p>
著者
新田 悠紀子
出版者
Japanese Dermatological Association
雑誌
日本皮膚科学会雑誌 (ISSN:0021499X)
巻号頁・発行日
vol.104, no.7, 1994

第1子,女児.生下時より左第2肋間に収縮期雑音あり,顔面およびタ至イに環状紅斑を認め,抗核抗体,抗SS-A,SS-B抗体陽性,新生児エリテマトーデスと診断.心雑音は生後4ヵ月で消失し,機能的肺動脈枝狭窄と考えられた.皮疹,抗SS-A,SS-B抗体も生後7ヵ月で消失した.第2子,男児.第1子の3年後に誕生.生下時より第3~4肋間に収縮期雑音あり,顔面およびタ至イに環状紅斑を認め,抗SS-A,SS-B抗体陽性にて新生児エリテマトーデスと診断.心雑音は心エコーにて心室中隔欠損によるものと考えられた.生後1ヵ月後,自然閉鎖した.環状紅斑,抗SS-A,SS-B抗体は8ヵ月後に消失した.母親は,第1子を29歳時,第2子を32歳時に出産.抗核抗体,抗SS-A,SS-B抗体陽性.小唾液腺生検にて導管部に小円形細胞の浸潤を多数認めた.乾燥症状,皮疹ともなく,subclinical Sjogren syndrome(以下SjSと略す)と診断した.
著者
Yicong Ye Xiliang Zhao Chenchen Tu Quan Li Yong Zeng
出版者
International Heart Journal Association
雑誌
International Heart Journal (ISSN:13492365)
巻号頁・発行日
pp.20-285, (Released:2020-10-28)
参考文献数
31
被引用文献数
1

The elevated serum levels of alkaline phosphatase (ALP) serve as independent predictors of stent thrombosis after percutaneous coronary intervention (PCI). Our study aims at investigating the relationship between the serum ALP and the responsiveness to clopidogrel. Patients undergoing elective PCI were enrolled for the study, and all participants received a 300-mg clopidogrel loading dose. The responsiveness to clopidogrel was determined by thromboelastography (TEG), and low responsiveness to clopidogrel was defined based on two aspects: (1) adenosine diphosphate (ADP) -induced platelet-fibrin clot strength (MAADP) of > 47 mm and (2) ADP-induced platelet inhibition rate of < 50%. A logistic regression model analysis was used to calculate the risks of responsiveness to clopidogrel as odd ratios (OR) and 95% confidence intervals (CIs). Overall, 809 patients were considered for the study. They were divided into four quartile groups based on the serum ALP levels. A positive linear trend was observed in MAADP across the ALP quartiles (P for linear trend < 0.001), whereas ADP-induced platelet inhibition rate decreased across the ALP quartiles (P for linear trend = 0.007). When multiple confounders were adjusted, the highest ALP quartile correlated with an increased risk of low responsiveness to clopidogrel compared to the lowest ALP quartile (OR, 1.423; 95% CI, 1.017-1.991; P = 0.039). In the sensitivity analysis, the association remained significant for different definitions of low responsiveness to clopidogrel. The elevated serum levels of ALP are independently associated with an increased risk of low responsiveness to clopidogrel.
著者
西尾 由香 渡邊 浩幸 宮上 多加子 村上 尚 松田 幸彦
出版者
公益社団法人 日本栄養士会
雑誌
日本栄養士会雑誌 (ISSN:00136492)
巻号頁・発行日
vol.63, no.11, pp.617-626, 2020 (Released:2020-11-01)
参考文献数
27

統合失調症入院患者は、一般成人と比べて低体重の割合が高いと報告されている。しかし、本疾患と低体重に関する要因は、明らかにされていない。そこで本研究は、細木ユニティ病院(現 細木病院こころのセンター)入院患者のカルテより60歳以上の高齢者で統合失調症およびその他の精神疾患を持つ患者を対象として、年齢・性別・入院時体重・現在の体重・入院期間・既往症等について、低体重とその要因との関連性を明らかにすることを目的とした。男女合算の解析では、入院期間20年未満(男性34人、女性74人)と同47年未満(男性37人、女性76人)において、体重変化率と有意な負の相関性が認められた。甲状腺機能低下症の患者を除した場合も同様の結果が得られた。精神科入院患者における体重減少において、入院期間の長期化との関連性が認められたが、栄養状態を示す血液データとの関連性は見出されなかった。今後、低体重化予防のために、入院期間を念頭に置いた対応を行うことが重要である。

1 0 0 0 日本の死刑

著者
村野薫編著
出版者
柘植書房
巻号頁・発行日
1990
著者
田中 裕美子
出版者
The Japan Society of Logopedics and Phoniatrics
雑誌
音声言語医学 (ISSN:00302813)
巻号頁・発行日
vol.44, no.3, pp.216-221, 2003-07-20 (Released:2010-06-22)
参考文献数
20
被引用文献数
2 1

英語圏の特異的言語発達障害 (SLI) は文法形態素獲得の遅れを主症状とする文法障害である.5歳での発現率は7.4%で, 言語障害は青年期まで長期化する.SLI研究法は, 理論をデータから検証するトップダウン方式が中心であり, 異言語間比較が理論追求に寄与するところが大きい.本研究では, 幼稚園でのスクリーニングにより同定したSLI群, 健常群, 知的障害児群とで, 語順や名詞数という言語学的要因を変化させた文理解成績を比較した.その結果, SLI群では健常の言語年齢比較群や知的障害群とは異なる反応パタンが見られ, 言語情報処理能力の欠陥説を支持した.さらに, 臨床家にSLIと診断された3症例に文理解や音韻記憶課題を実施した結果, SLIの評価・診断法としての有用性が示唆された.言語発達の遅れを「ことばを話すか」という現象のみで捉えるのでなく, 「何をどのように話すか」といった言語学的視点などを含め多面的で掘り下げ的な評価法の確立が今後期待される.
著者
渡部 一宏
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.51, no.10, pp.934-936, 2015 (Released:2018-08-26)
参考文献数
9

ある週末の金曜日18時半,聖路加国際病院薬剤部製剤室の薬剤師である私は仕事も終わり,築地の立ち飲み屋で一杯引っ掛けてから帰ろうと思いながら,製剤業務の後片付けをしていた.そのとき,1本の電話が鳴った.渡部:はい,薬剤部製剤室担当渡部です.中村医師:あっ,渡部くん.中村です.業務時間外で悪いのだけど,先ほど入院してきた新患の乳がんの方,すごい大きな皮膚潰瘍で臭いがかなりすごいよ.いつものメトロニダゾールゲル500gをこれから創って欲しいんだけど,大丈夫?渡部:はい,もちろんです.これから製剤を調製して,病棟に持っていきますね.このようなことが,幾度あっただろうか.中村医師とは,その当時聖路加国際病院ブレストセンター長で現在,昭和大学医学部乳腺外科教授(日本乳癌学会理事長)である我が国を代表とする乳腺外科スーパードクターの中村清吾先生である.聖路加国際病院は,キリスト教精神の下に全人的ケアの実現をポリシーに掲げ,かつ日野原重明名誉院長の明確なビジョンと燃えるようなパッション,そして常に青年を思わせる行動力のもと「チーム医療の実現」を目指してきた病院で,中でも中村先生がリーダーシップをとられたブレストセンターは,多職種によるチーム医療活動が院内でも特に盛んであった.著者は,聖路加国際病院に入職してまもなく,乳がん診療とそのチーム医療活動に感銘と興味を持ち,また患者さんから慕われる中村先生の臨床医の姿に敬服し,当初からこのチームに薬剤師として関わらせていただいた.チームに関わり始めて私は初めて,がん性皮膚潰瘍に苦しむ乳がん患者さんを目の当たりにした.患部は,目を伏せたくなるような耐え難い症状で,また患部からの酷い臭いが外来診察室や病棟全体に広がり,その辛さは言葉では言い表せないものである(図1).「がん性皮膚潰瘍臭に苦しむ乳がん患者さんの悩みを何とかしたい」これこそが,がん性皮膚潰瘍臭のケアに立ち向かう,一人の薬剤師のリサーチクエスチョンの原点であった.

1 0 0 0 支那文学選

著者
佐藤春夫 著
出版者
新潮社
巻号頁・発行日
1940

1 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1921年10月10日, 1921-10-10

1 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1928年12月12日, 1928-12-12