著者
金森 史枝 蛭田 秀一 KANAMORI Nobue HIRUTA Shuichi
出版者
名古屋大学総合保健体育科学センター
雑誌
総合保健体育科学 (ISSN:02895412)
巻号頁・発行日
vol.42, no.1, pp.7-20, 2019

This study, focusing on the statement "Joining an collegiate sport club gives an advancement for employment", aims at clarifying how the difference in type of clubs as an extracurricular activity during college days affects the fulfillment of work and the work-life balance in the working adults' lives and how the difference in the current involvement status in sports relates to the working adults' lives. The research was conducted via internet for 800 working adults (400 males and 400 females) who are currently employed. The subjects were assigned to 4 categories regarding the activities at collegiate clubs or the others during college days: (1) those who belonged to sport clubs, (2) those who belonged to cultural clubs, (3) those who were involved in other activities, and (4) those who were involved in no activities. Statistical analyses were conducted using two-way variance analysis, ratio difference test, and logistic regression analysis. As a result, the following findings were obtained. The male subjects who currently play sports got significantly higher scores in the items related to fulfillment of work and the items related to work-life balance, which implies that sporting activities are a factor for living more positive working adults' lives. On the other hand, playing sports currently were not reflected in the items related to work-life balance for female subjects, which implies that the effect of sports may weaken in female workers' lives for being more difficult to balance work and housework/parenting. Next, regarding the statement "Joining an collegiate sport club gives an advancement for employment," it has been implied that the experience of playing sports as a part of their daily lives by joining an collegiate sport club during school days has led to realization of working adults' lives that achieve both the work and the sporting activities, and that this is the contemporary meaning of joining an collegiate sport club. In addition, the relationship between "those who currently play sports" and the promotion premium was also implied. These finding has helped demonstrate the necessity of encouraging working adults to participate in sporting activities.
出版者
往來社
巻号頁・発行日
vol.3, 1929-09
著者
香内 晃
出版者
一般社団法人 日本鉱物科学会
雑誌
日本岩石鉱物鉱床学会 学術講演会 講演要旨集 2003年度 日本岩石鉱物鉱床学会 学術講演会
巻号頁・発行日
pp.1, 2003 (Released:2004-12-31)

1.はじめに 隕石中のいわゆるプレソーラーダイヤモンドの特徴は次の通りである:i) 同位体異常を示すXeが含まれる,ii) SiCやグラファイトより2-3桁多量に存在する,iii)しかし,炭素同位体はsolarである.これまでにいくつかのモデルが提案されているが,以上の3つの特徴をすべて説明できるモデルは存在しておらず,ダイヤモンドの形成機構はいまだによく分かっていない.そこで,星間分子雲から隕石母天体への進化過程で起こりうる有機物の生成・変成過程を再現する実験を行った.2.実験 本研究では,次の2つの実験を行った:1)分子雲中での氷(H2O:CO:NH3:CH4=4:2:2:1)への紫外線照射による有機物の生成と,その有機物が低密度雲でさらに105年紫外線照射を受ける過程を再現する実験,および,2)分子雲有機物が炭素質隕石母天体に取り込まれた後に起こる,水質変成・熱変成を再現する実験.3.結果 1)分子雲で生成された有機物は,電子線回折ではハローパターンを示すが,高分解能電子顕微鏡観察では1 nm程度のダイヤモンド微結晶(または,ダイヤモンド前駆体)とグラファイトの存在が明らかになった.さらに,低密度雲でのさらなる紫外線照射によりダイヤモンドが5 nm程度まで成長することがわかった. 2)分子雲有機物の炭素質隕石母天体での水質変成(100-200oC)および熱変成(200-400oC)により,ダイヤモンド,グラファイト,アモルファスカーボン,カルビンが形成されることが明らかになった.4.議論 隕石中のいわゆるプレソーラーダイヤモンドは炭素星や超新星起源ではなく,星間雲起源だと考えるとこれまで問題になっている以下の事を無理なく説明できる:i)SiCやグラファイトより2-3桁多量に存在することは当然である,ii) 炭素同位体も太陽系と同じ物質からできたので同じで当然である,iii) 超新星起源のXeが星間雲の有機物に打ち込まれ,これがダイヤモンドに取り込まれた.また,プレソーラーダイヤモンドに起源の異なるものがあることや,彗星起源の惑星間塵は小惑星起源の惑星間塵と比べてダイヤモンドの含有率が低いことは,プレソーラーダイヤモンドの一部が隕石母天体で形成された可能性を示唆する.
著者
吉野 豊 前田 雅量
出版者
兵庫県立農林水産技術総合センター
雑誌
兵庫県立農林水産技術総合センター研究報告 森林林業編 (ISSN:13477749)
巻号頁・発行日
no.53, pp.5-9, 2006-03

強度に間伐(間伐本数率:55.5%)後、落葉広葉樹苗木を樹下植栽したスギ人工林で9年間の下層植生の変化と、それが植栽苗木の成長に及ぼす影響、および間伐による上木の肥大成長促進効果を検討した。対照区(無間伐区)では、試験開始前に林床植生はほとんど認められなかった。一方、間伐区では試験開始前の林床植生の種数は23種と少なく、植栽後に苗木の成長を阻害したと思われるものは、局所的に分布したチマキザサでのみであった。しかし、間伐2年目には、多年草、落葉低木、落葉高木などを主に種数は56種と著しく増加した。このうち植生高からみて植栽直木の成長を姐害したと思われるものは、チマキザサ、タニウツギ、ヨモギなど少数であり、分布範囲も局所的であった。この結果から、林内の植生量は少なく下刈が軽減できることがわかった。上木の胸高直径の肥大成長をみると、間伐区は対照区に比較して上位の径級に移行した割合が多く、平均胸高直径も有意に大きく、強度間伐による顕著な肥大成長の促進効果が認められた。強度に間伐した相対照度40%程度のスギ壮齢林内に下木を植栽する方法は、林床植生の種・量は増えるが、下刈りが軽減でき省力的に更新樹を育成できるうえに、上木の肥大成長を促進することによって、将来長伐期の択伐林型に誘導するのに適した施業法といえる。
著者
萬 秀憲 砂川 隆 古元 嘉昭
出版者
一般社団法人 日本温泉気候物理医学会
雑誌
日本温泉気候物理医学会雑誌 (ISSN:00290343)
巻号頁・発行日
vol.55, no.4, pp.207-214, 1992 (Released:2010-04-30)
参考文献数
14

人工二酸化炭素浴剤浴での二酸化炭素の経皮吸収に関してウサギを用いて検討した。標識化合物として NaH14CO3 を用い, コハク酸溶液との混合により製造した人工二酸化炭素泉浴 (40℃) をウサギ腹部に適用した。適用時の二酸化炭素濃度は約50ppmであった。適用後, 経時的 (0, 5, 10, 15, 20分後) に血液及び呼気中の二酸化炭素を採取した。また, 適用20分後の主要組織中濃度も測定した。被験液適用5分後の血液及び呼気中にすでに放射能が検出され, 時間経過とともに漸次増加し, 適用20分後の血中濃度は22.0ng/g, 呼気中の二酸化炭素量は9.39μgに達した。適用20分後の主要組織中にも放射能が検出され, 適用20分後までの経皮吸収量は24.49μg, その吸収速度は244.9μg/m2/min (142.9μ1/m2/min) であった。温湯に溶解した二酸化炭素はウサギ皮膚より速やかに吸収され, ついで速やかに呼気中へ排泄されることがわかった。
著者
橋本 純次
出版者
一般社団法人 日本数学会
雑誌
数学 (ISSN:0039470X)
巻号頁・発行日
vol.2, no.2, pp.158-159, 1949-12-20 (Released:2008-12-25)
著者
小野 亮
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2016-04-01

本年度は、マウスの皮下に作成した癌腫瘍にプラズマを照射したときに、どのような経路でマウスの癌に対する免疫が活性化しているかを調べるため、プラズマ照射した癌腫瘍の病理解析を行った。マウスの皮下に皮膚癌メラノーマB16F10細胞を注射して腫瘍を作成し、そこにナノ秒パルスストリーマ放電を照射した。その後に腫瘍を切除し、細胞染色とフローサイトメトリーを用いて解析を行った。その結果、プラズマを照射した腫瘍には、免疫の活性化を表すキラーT細胞の発現を示すCD8と呼ばれる細胞表面マーカーが多く観測された。これは、プラズマ照射によって免疫が活性化したことを表す一つの証拠となる。フローサイトメトリーを用いた病理解析は今年度開始したばかりであるが、この手法を導入したことで、プラズマ照射による抗腫瘍効果のメカニズムを解明するための手段を獲得することができた。本年度は、メラノーマ以外の種類の癌に対するプラズマの効果の有無を調べる実験も開始した。具体的には、マウスの大腸癌細胞CT26をマウスに皮下注射して、先のメラノーマと同様にナノ秒ストリーマ放電を照射する実験を行った。本年度は、CT26の腫瘍の成長度合いやプラズマ照射後の影響をおおまかに見る予備実験を行ったため、来年度から本格的な実験を開始する予定である。動物実験以外に細胞実験も行った。プラズマのどの活性種が細胞に影響するかを調べるため、我々が開発した真空紫外光法とよばれる手法で所望の活性種を生成し、これを培養した癌細胞に照射した。その結果、H2O2の培養細胞に対する効果を定量的に測定することができた。プラズマの活性種をレーザー計測する実験も行った。プラズマ医療に用いられるストリーマ放電とヘリウムプラズマジェットに対して、プラズマ医療で重要と考えられているOHラジカルの密度をレーザー誘起蛍光法で測定した。
著者
Yuichi Kawagashira Haruki Koike Kazuya Kawabata Mie Takahashi Ken Ohyama Rina Hashimoto Masahiro Iijima Masahisa Katsuno Gen Sobue
出版者
The Japanese Society of Internal Medicine
雑誌
Internal Medicine (ISSN:09182918)
巻号頁・発行日
vol.56, no.11, pp.1431-1434, 2017-06-01 (Released:2017-06-01)
参考文献数
22
被引用文献数
6 16

We herein report a case of peripheral neuropathy following exposure to large amounts of glyphosate-based herbicide. A 70-year-old man suffered from pain and purpura in the left sole following exposure to glyphosate-based herbicide. Pain and purpura spread to the opposite side and increased in severity. Mild weakness of the lower limbs was also observed. A sural nerve biopsy revealed the infiltration of lymphocytes around small vessels in the epineurium with numerous eosinophils, deposition of hemosiderins and focal axonal degeneration, compatible with findings of vasculitic neuropathy. Glyphosate-based herbicides should be recognized as a causative agent of vasculitic neuropathy.

1 0 0 0 OA セッション2-1

出版者
日本組織培養学会
雑誌
組織培養研究 (ISSN:09123636)
巻号頁・発行日
vol.18, no.3, pp.203-228, 1999-09-30 (Released:2012-11-13)

1 0 0 0 OA 12年一昔

著者
田沢 仁
出版者
東京大学理学部
雑誌
東京大学理学部廣報
巻号頁・発行日
vol.21, no.4, pp.10-12, 1990-03
著者
和田 精二 大谷 毅
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.51, no.5, pp.47-54, 2005-01-31 (Released:2017-07-19)
参考文献数
9

本研究は, インハウスデザイン組織をMOD(Management of Design)の視点から考察することを目的としている。これまでの研究により, 松下電器産業のデザイン部門が, 松下幸之助のデザインに対する強い期待によって超短期間に設立されたこと, 課長としてスカウトされた真野善一による松下幸之助の意志の具現化に向けた努力により組織の強化と拡大が達成されたことが理解できた。本稿においては, 松下電器とは対照的に, 総合電機メー力一である三菱電機のデザイン部門設立が, 代々の経営幹部が時間をかけた基盤づくりを行った後, 20年の時間をかけ, 約15人のデザイナーによる地道な努力の結果として達成されたことが理解できた。
著者
田中 修
出版者
日本農業経営学会
雑誌
農業経営研究 (ISSN:03888541)
巻号頁・発行日
vol.51, no.1, pp.71-76, 2013-06-25 (Released:2016-06-01)
参考文献数
21
著者
藤木 大介 堀井 順平 二宮 由樹 外尾 恵美子
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.41, no.Suppl., pp.117-120, 2018-03-01 (Released:2018-03-01)
参考文献数
10

集中力は学習において重要な役割を果たす.これまでも課題遂行中の思考状態がそのパフォーマンスに影響することが示されてきた.一方,自己の注意能力について正確に評価できる場合,不注意,多動,衝動的等注意に問題があっても選択的注意課題に優れることも示されている.このことから,集中力の劣る者でもそれを自覚化させた場合,補償的に思考状態を変化させ,課題成績が高くなる可能性がある.そこで持続的注意に関する検査の結果をフィードバックすることが思考状態や読解成績に影響を及ぼすか検討した結果,課題そのものではないが課題に関連する思考が増え,特に持続的注意の劣る参加者は読解成績が向上することが示された.
著者
新堀 賢志 長井 雅史 金子 隆之 Fujii Toshitsugu Nakada Setsuya Yoshimoto Mitsuhiro Yasuda Atsushi Aoyagi Masanori
出版者
東京大学地震研究所
雑誌
東京大学地震研究所彙報 (ISSN:00408972)
巻号頁・発行日
vol.82, no.2, pp.119-178, 2007

An archaeological excavation site at the northern foot of Mt. Vesuvius in Italy provided a three-dimensional outcrop with a height of 8m to study its volcanic succession. Through a stratigraphical study of sediments and chemical analyses of juvenile materials, the timing and the sequence of the burial processes of the villa, which is attributed to Emperor Augustus, have been revealed. The sediments filling the villa can be divided into five stratigraphical units (Group1, Group2, Group3A, Group3B, and Group3C) by the presence of soil. The lowermost unit (Group1) directly covering the partially collapsed Roman building includes air-fall deposits, surge deposit, and epiclastic flow deposits. One of charcoals found in this unit give an age of 1500yBP, and the juvenile scoria have the same compositional range as ejecta of the AD472 Sub-plinian eruption, and differ from ejecta of major eruptions. The next three units (Group2, Group3A, and Group3B) include thick epiclastic flow deposits interbedding air-fall deposits. The uppermost unit (Group3C) consists of alternating scoria and ash-fall layers and an overlying ash-fall layer. The petrographical features and the composition of juvenile materials coincide with those of the AD1631 Sub-plinian eruption. From these geological and geochemical features, the burial process of the Roman villa is described as follows. When the AD472 eruption started, the villa had partially collapsed. This damaged building was mantled by an air-fall deposit a few tens of centimeters thick. The remaining building was soon struck by several phases of lahars, and was buried up to a height of 5m. The villa experienced at least five eruptions, and their ejecta and subsequent lahars buried the building further. The last eruption, which completely buried the villa, was the AD1631 eruption. This reconstructed scenario suggests lahars generated just after the eruptions were major agents in the burial of the Roman villa.
著者
坂井 敦 丸山 基世 鈴木 秀典
出版者
日本疼痛学会
雑誌
PAIN RESEARCH (ISSN:09158588)
巻号頁・発行日
vol.34, no.3, pp.219-227, 2019-09-20 (Released:2019-11-08)
参考文献数
51
被引用文献数
1

Non–coding RNAs affect various cellular processes through interaction with DNA, RNA and protein. Accordingly, non–coding RNAs, microRNAs and more recently long non–coding RNAs, have been shown to be involved in pain disorders, including neuropathic pain. MicroRNAs inhibit translational step of gene expression and dysregulation of microRNAs underlies the neuropathic pain. On the other hand, lncRNAs regulate diverse steps of gene expression, including epigenetic modulation, transcription, alternative splicing and translation, although a role of lncRNAs in the pain disorders remain poorly understood. Interestingly, a part of non–coding RNAs are released to extracellular space and mediate a cell–cell communication. Extracellular microRNAs are shown to modulate nociceptive transmission. Furthermore, extracellular non–coding RNAs are expected as a specific biomarker for neuronal damage or pain in the blood. In this review, we summarize current insights into non–coding RNA significance in the neuropathic pain.
著者
神農 泰生 岸本 麻実 穴吹 優佳 神谷 絵里子 大前 正範 西谷 佳浩 吉山 昌宏
出版者
特定非営利活動法人 日本歯科保存学会
雑誌
日本歯科保存学雑誌 (ISSN:03872343)
巻号頁・発行日
vol.51, no.6, pp.622-629, 2008-12-31 (Released:2018-03-30)
参考文献数
31

複雑な窩洞に緊密な充填を行うことができるフロアブルレジンは,MIの概念の普及とともに重要な材料として注目されており,さらに,臼歯適応フロアブルレジンが製品化されることで,その重要性は増してきている.しかし,臼歯適応フロアブルレジンは比較的新しく,その基本的物性や,口腔内環境での物性変化に関する報告は少ない.そこで,臼歯用フロアブルレジンと従来型のペーストタイプのコンポジットレジンの物性を比較するとともに,口腔内pHサイクルの一端のモデルとして,脱灰・再石灰化溶液への浸漬による物性の変化を,曲げ強さならびに圧縮強さで検討した.フロアブルタイプとして,クリアフィルマジェスティLV(ML),ユニフィルローフロープラス(LP),エステライトフロークイック(FQ)を,ペーストタイプとして,クリアフィルAP-X(AP),Majesty Posterior(MP),ソラーレP(SP),グラディアダイレクト(GD),ビューティフィルII(BF),エステライトPクイック(PQ)を用いた.圧縮強さおよび曲げ強さ試験は,それぞれ円柱試料,棒状試料を作製し,負荷条件として脱イオン水,クエン酸水溶液および再石灰化溶液に1週間浸漬した後,オートグラフを用いて測定した.摩耗量試験は円柱試料を脱イオン水に1週間浸漬し,摩耗量を測定した.圧縮強さの試験の結果,フロアブルタイプのFQ,MLは,脱イオン水群でペーストタイプのPQ,MPに次ぐ高い値を示した.クエン酸水溶液群ではFQは最も高い値を示し,MLもFQ,AP,MP,PQにわずかに劣るものの高い値を示した.再石灰化溶液群ではMLが最も高い値を示し,FQはML,MP,PQ,APに次ぐ高い値を示した.MP,ML,BF,FQ,PQは,負荷条件下で圧縮強さに有意な差が認められた.曲げ強さの試験の結果,MLは脱イオン水群でMP,PQ,APに次ぐ値を示し,BF,FQと続いた.クエン酸水溶液群では,ML,FQともにMP,PQに次ぐ高い値を示し,再石灰化溶液群でもクエン酸水溶液群と同様の傾向がみられた.また,MP,ML,FQ,PQは,負荷条件下で曲げ強さに有意な差が認められた.摩耗量試験の結果,SP,LPはほかのものに比べ,摩耗量が有意に大きかった.以上より,臼歯適用フロアブルレジンの圧縮強さ,曲げ強さはペーストタイプとほぼ同等であり,また負荷条件下での圧縮強さ,曲げ強さに大きな変化は認められなかった.