著者
古賀 恭子 北島 律之 竹田 仰
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.66, no.12, pp.J500-J503, 2012 (Released:2012-11-22)
参考文献数
7
被引用文献数
1

This study examined the effects of visual inducing stimulus on choices when the criterion-locus of judgment was internal or external. In a preference choice task (internal criteria), subjects were asked to choose the drawing they preferred from two drawings. In a cognitive choice task (external criteria), subjects were asked to choose the drawing that included more elements from two drawings. Visual inducing stimulus (an arrow and/or a CG character) was task-irrelevant and often presented to indicate either alternative. Results showed that the conformity effect was found in cognitive decision tasks, but no effect was found in preference choice tasks. We discuss the process of the inducement by investigating the meanings of criterion-loci of judgments.
著者
青野 道彦
出版者
日本印度学仏教学会
雑誌
印度學佛教學研究 (ISSN:00194344)
巻号頁・発行日
vol.63, no.3, pp.1250-1255, 2015

部派仏教教団において異見はどの様な扱いを受けるのか,本論文はこの問題について検討した.この問題については,佐々木閑氏がcakrabheda(破法輪)とkarmabheda(破羯磨)という律専門用語を分析し,李慈郎氏がnanasamvasakaという律専門用語を分析し,何れも異説共存の可能性を提示している.本論文では,これを踏まえ,ukkhepaniyakamma(挙罪羯磨)という別の律専門用語に注目して,部派仏教教団における異見の位置付けについて再検討した.具体的には,以下の様な作業を行なった.先ず,ukkhepaniyakammaの意味を検討し,それが比丘・比丘尼の共同行為から執行対象者を「排除するための法律的行為」であることを示した.次に,ukkhepaniyakammaの目的について検討し,それが律規定に関する異見及び教説に関する特定の異見を取り締まる制度であることを示した.続いて,ukkhepaniyakammaの執行判断について検討し,それが比丘サンガ又は比丘尼サンガの総意に基づき執行されるもので,一人でも執行対象者を支持するならば,執行できないことを示した.最後に,ukkhepaniyakammaを科された比丘への追従行為に関する律規定を検討し,比丘尼はukkhepaniyakammaを科された比丘に追従することが禁じられるが,比丘はそれが許容され,更には,ukkhepaniyakammaの執行主体とは別の比丘サンガを新たに組織することが許されることを示した.そして,これらを考え合わせ,律規定に関する異見及び教理に関するある種の異見が必ずしもサンガから排除されず,たとい排除されたとしても,比丘達により合法的に受容される余地のあることを指摘した.
著者
高橋 悠也 野崎 望 小川 誠
出版者
一般社団法人日本粘土学会
雑誌
粘土科学討論会講演要旨集 (ISSN:24330566)
巻号頁・発行日
vol.48, pp.110, 2004

塩化コバルト水溶液を用いたイオン交換反応により、層状ケイ酸塩マガディアイトの層間にコバルトイオン(_II_)を導入した。仕込み比によってCo(_II_)含量の異なる青色の生成物を得た。加熱処理に伴う構造、色の変化について調査した。
著者
山崎 大作
出版者
日経BP社
雑誌
日経パソコン (ISSN:02879506)
巻号頁・発行日
no.391, pp.164-171, 2001-08-20

人脈が成績を左右するビジネスマンにとって、名刺の管理は大きな課題だ。専用ソフトを利用して名刺を電子化すれば、名刺探しから解放されるだけでなく、暑中見舞いや年賀状のあて名書きで苦労することもなくなる。スキャナーを既に持っていれば1万円程度の投資で済む。今回はこれらのソフトを評価した。

1 0 0 0 OA 那須記

著者
大金重貞 編
出版者
金港堂
巻号頁・発行日
vol.第1編, 1892
著者
大平 昌美 岩本 彰太郎 山川 紀子 樋口 和郎 岡村 聡 辻岡 朋大 綿谷 るみ 村山 萌 高橋 悠也 東久保 和希 福喜多 晃平 牧 兼正
出版者
日本重症心身障害学会
雑誌
日本重症心身障害学会誌 (ISSN:13431439)
巻号頁・発行日
vol.42, no.2, 2017

はじめに タナトフォリック骨異形成症(TD)罹患児では人工呼吸管理が必須であるため早期に気管切開が行われ、その後に経口摂取可能となる例も少なくない。しかし、生後から長期間の経口気管挿管を経たのちに摂食可能となった症例の報告はなく、特に喉頭蓋欠損を合併した症例に対する摂食嚥下訓練方法は確立されていない。今回、生後から長期間の経口気管挿管を経た無喉頭蓋合併TD罹患児に対して実施した摂食嚥下訓練の取り組みについて報告する。 症例 出生前にTDと診断された9歳女児。出生直後より呼吸障害のため人工呼吸管理されていた。諸事情から経口気管挿管管理が8年5カ月間続いた。その間、経鼻経管で栄養管理され、経口摂取は行われなかった。気管切開施行後、唾液の嚥下を認めたことから摂食嚥下訓練の適応があると判断した。訓練開始にあたり、喉頭内視鏡検査では喉頭蓋欠損を認めたものの声門閉鎖可能であった。嚥下造影検査(VF)では、水分およびミキサー食・まとまり食・ゼリーの形態を10°〜30°のギャッジアップの姿勢で試みたが、誤嚥および喉頭侵入は認めなかった。同結果を受け、週5回、1日1回の頻度でPTによる呼吸リハビリ後、STによる口腔内マッサージおよび経口摂取訓練を実施したところ、約1カ月にはヨーグルト10cc程度の経口摂取が可能となった。 考察 経口摂取開始にあたり、長期間の経口気管挿管に起因する声門閉鎖不全が懸念された。そのためVF前に喉頭内視鏡検査を実施したことで、喉頭蓋欠損を同定することができた。その後のVFでは、喉頭蓋欠損による誤嚥に留意したが問題なく嚥下できていることが確認できた。また、本症例は嚥下機能が比較的保たれており、感覚過敏等による摂食拒否がなかったことがスムーズな経口訓練につながったと考える。今後、経口摂取機能のさらなる 発達を促すにあたり、無喉頭蓋の嚥下機能への影響に関して精査・検討する必要がある。
著者
杉浦 栄紀 三輪 富生 森川 高行 山本 俊行 加藤 博和
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木計画学研究・論文集 (ISSN:09134034)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.715-723, 2009 (Released:2017-11-29)
参考文献数
12
被引用文献数
1 1

相次ぐ路線バスの縮小・撤退を背景に,自治体が主体となって運営するコミュニティバスを導入する事例が増加している.しかし,利用者が少ないコミュニティバスの運営は自治体にとって大きな負担となっており,交通不便地域における市民の足を維持することが困難となっている.本研究はより少ない費用で実施可能な利用促進策としてバスマップに注目し,既存のバスマップの問題点を整理した上で,新しいバスマップの作成を試みた.新しいバスマップの効果をグループインタビュー調査およびアンケート調査を通じて検証した結果,内容を吟味したバスマップは,グループインタビューにおける議論の活性化に影響を与える可能性を示した.
著者
菅原 健介
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.184-188, 1984
被引用文献数
11 48

This study attempted to construct the self-consciousness scale for Japanese based on the scale made by Fenigstein et al. (1975). Twenty six items which may assess individual difference in self-consciousness were made. The factor analysis of the items indicated that there were two main factors. These two factors were similar to the private and the public self-consciousness factors which were found by Fenigstein et al. The scores of the public self-consciousness indicated in this study were found to have positive correlation with both social anxiety (the tendency of avoidance from self-presentation) scale and exhibitionism (the tendency of approach to self-presentation) scale. Implications of self-consciousness scale for research on social behavior was discussed.
著者
佐藤尚 内部 英治 銅谷 賢治
雑誌
情報処理学会論文誌数理モデル化と応用(TOM) (ISSN:18827780)
巻号頁・発行日
vol.48, no.SIG19(TOM19), pp.55-67, 2007-12-15

コミュニケーションの原型は,個体が環境や他の個体との相互作用において,報酬の獲得や適応度の向上に寄与する形で発現したと考えられる.本研究では,報酬最大化を目的とする強化学習エージェントが,余剰な行動と感覚の自由度をコミュニケーショのために使うことを学習できるための条件を,2個体が互いに相手の縄張りに入ると報酬を得るが衝突すると罰を受けるというゲームにより検証した.このゲームでは,コミュニケーションと協調行動のそれぞれが必須ではないが,発光行動を使えるエージェント間では,互いにその光を信号として利用することで衝突を避け,報酬を獲得し合う協調行動の創発が観察された.信号の表現の仕方には多様性が見られ,また作業記憶を持つエージェント間では,信号を送る側とそれに従う側という役割分化も見られた.これは,コミュニケーションと協調行動が必須ではない状況において,意味と信号の任意の対応付けによるコミュニケーションが,コミュニケーションの達成そのものを目的としなくても一般的な行動学習の枠組みにより創発しうることを示す初めての知見である.