著者
中村 浩二 荒井 賢一
出版者
公益社団法人 日本地震学会
雑誌
地震 第2輯 (ISSN:00371114)
巻号頁・発行日
vol.48, no.4, pp.451-461, 1996-03-12 (Released:2010-03-11)
参考文献数
6
被引用文献数
2

A tsunami was generated by the 1994 Hokkaido Toho-Oki earthquake and was observed at tidal stations on the Pacific coast of the Japanese Islands. It was observed also at several tidal stations on Hokkaido coast of the Okhotsk Sea, where the arrival of the initial wave was recorded earlier than the expected time: for example, the initial motion of the tsunami was recorded at Utoro 17 minutes after the mainshock, while that the theoretically expected tsunami arrival time from the source in the south sea region of Shikotan Island is 80 minutes after it. We tried to estimate the location of the source of the early coming waves by drawing the inverse refraction diagram from each station. We suggest two probable locations of the source; one is the area 80 kilometers north of Abashiri, and the other is the area 40 kilometers north of the tip of Shiretoko Peninsula. The seismic activity at both of those areas is poor. So, we cannot judge that the early coming waves were generated by some another events. Both of those areas are situated in the continental slope regions and with steep slopes. We suppose that a land slide at either of those areas caused the early coming waves.
著者
高橋 正身 宮岡 等 板倉 誠 東 貞宏 山森 早織 片岡 正和
出版者
北里大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

SNAP-25はシナプス前部に発現するタンパク質で、神経伝達物質の放出に必須な役割を果たしている。SNAP-25のSer^<187>はプロテインキナーゼCによってリン酸化を受けるが、その機能的な役割については明らかではなかった。今回SNAP-25のリン酸化がPP2Aによっても制御され、モノアミン放出の制御や発達期にけるてんかん発症抑制などに重要な役割を果たしていることを明らかにした。
著者
米田 英伸 原田 裕之 浅野 泰久
出版者
富山県立大学
雑誌
富山県立大学紀要 (ISSN:09167633)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.96-102, 2000-03-31

富山県内の土壌,下水処理場の活性汚泥,及び生物工学研究センター保存菌株(TPU)よりアゾ化合物である4,6-ビスフェニルアゾレゾルシノール(4,6-Bis)の分解微生物の探索を行った。その結果,好気条件である振とう培養,及びTPUからのスクリーニングにおいては4,6-Bisに由来する褐色を脱色する活性を示す株は一株も得られなかったが,静置培養では脱色活性を有する微生物8株を得た。この内,5株(No.1&acd;No.5)は活性の発現に液体培地への流動パラフィンの重層や絶対嫌気条件のガスパック中での平板培養を必要としたのに対し,残りの3株(No.201&acd;No.203)は活性発現にこのような厳密な嫌気性での培養を必要としなかった。また,No.201&acd;No.203の3株は培地中の4,6-Bis (0.002%)を10日間の静置培養により完全に脱色した。4,6-Bisが分解された培養液をHPLCにより分析した結果,アゾ基の還元的開裂により生成すると予想される4,6-ジアミノレゾルシノール(DAR)は検出されなかった。
著者
東京市社会局 編
出版者
東京市社会局
巻号頁・発行日
vol.昭和12年7至12月号, 1938
著者
田代 裕子 齊藤 剛
出版者
画像電子学会
雑誌
画像電子学会誌 (ISSN:02859831)
巻号頁・発行日
vol.39, no.5, pp.725-732, 2010-09-25
著者
笛木 和雄
出版者
一般社団法人 色材協会
雑誌
色材協会誌 (ISSN:0010180X)
巻号頁・発行日
vol.39, no.6, pp.286-296, 1966-06-30 (Released:2012-11-20)
参考文献数
11
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1040, pp.108-112, 2000-05-08

1996年10月、日本デジタル放送サービス(当時、パーフェクTV)が、日本で初めてCSデジタル放送の運営を始めた。その後、意欲あるケーブルテレビがデジタル化を進め、今年12月からは新たにBSデジタル放送も開始。2003年からは3大都市圏を皮切りに、地上波放送が順次、デジタル化されていく。放送のデジタル化は着々と進みつつある。
著者
鈴木 守 青木 克己 小島 荘明 多田 功 相川 正道 辻 守康
出版者
群馬大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1997

1.本研究の目的現在マラリアをはじめとする寄生虫病は工業先進国を除き世界各地に蔓延している。とくに途上国においては、寄生虫病による慢性的な健康障害が地域経済の遅れの原因として指摘されている。日本の橋本首相は1997年7月のデンヴァーにおける先進国首脳会議において寄生虫病対策の重要性を指摘しG8(先進8か国)は率先して世界の寄生虫病対策を推進すべき旨を提案した。本研究は世界各地域の寄生虫病の問題点を特定し、1998年8月に予定されている第9回国際寄生虫学会の企画を進めることを目的に企画された。2.研究の結果(1)ヒトの感染するマラリアをはじめとする寄生虫病について、さらに重要な獣医寄生虫学、魚類寄生虫学につき、世界各地域の現状と世界的視野でどのような研究がどこで進められているかについて班員全員による調査研究が行われた。その結果第9回国際寄生虫学会の企画が九州大学多田功プログラム委員長により完成した。(2)橋本首相提案を考慮して「世界規模でみた寄生虫病による経済損失」に関する国際研究集会が東京で開催され、スイス(世界保健機関)イギリス(オックスフォード大学、リバプール大学)アメリカ合衆国(世界銀行)フィリピン(フィリピン大学)タイ(チュラロンコーン大学)より招聘された研究者が各課題につき研究結果を報告した。橋本提案推進上有効であったものと判断される。(3)寄生虫病の理解を深めるためには展示技術が極めて重要であるため、ロンドン大学に2名が派遣され研修を受けた。この結果は第9回国際寄生虫学会にご来臨が予定されている天皇、皇后両陛下に世界の寄生虫病の実状の展示をご覧いただくために活用される。
著者
Namba Tsuneo HATTORI MASAO TSUNEZUKA MASA YAMAGISHI TAKAYOSHI KONISHI KENICHI
出版者
日本生薬学会
雑誌
生薬学雑誌 (ISSN:00374377)
巻号頁・発行日
vol.36, no.3, pp.222-227, 1982-09-20
被引用文献数
1

By the agar dilution technique, magnolol and honokiol, the components of Magnoliae Cortex, were demonstrated to have antibacterial activity against various strains of gram-positive bacteria, including Streptococcus sp., Staphylococcus sp., Peptococcus sp., Peptostreptococcus sp., Micrococcus sp., Lactobacillus sp., Eubacterium sp., Bifidobacterium sp. and Clostridium sp. with minimal inhibitory concentrations of 12. 5-25 μg/ml, but not against those of gram-negative bacteria. Both compounds were strongly bactericidal against Streptococcus mutans, Streptococcus pyogenes, Streptococcus pneumoniae, Staphylococcus aureus etc., which were killed within 2. 5 mins in contact with the solutions of 100μg/ml.
著者
本間 香貴 岡井 仁志 黒瀬 義孝 須藤 健一 尾崎 耕二 白岩 立彦 田中 朋之
出版者
近畿作物・育種研究会
雑誌
作物研究 (ISSN:1882885X)
巻号頁・発行日
vol.55, pp.27-32, 2010
被引用文献数
1

農家圃場における潅水適期診断の一助として開発した水収支モデルを,実農家圃場に適用した.2圃場においてモデルの出力値である有効土壌水分量(<i>Aw</i>)を土壌体積含水率(<i>SMC</i>)に変換し最適化を行ったところ,実測<i>SMC</i>とR<sup>2</sup>=0.75および0.53で一致し,モデルは農家圃場における水分変動を評価しうると考えられた.モデルを実際に運用するに当たっては,各農家圃場に固有のパラメータである有効土壌水分保持能力(AWHC)を推定する必要がある.本研究では黒瀬(2007)による簡易土壌水分計を用いた推定方法について検討を行った.データ数が少ないものの,簡易土壌水分計における1日当たりの指示値の変化量(<i>&Delta;IR</i>)とモデルによる有効土壌水分比(<i>Aw</i>/AWHC)との間には直線関係がみられたため,その関係を解析に用いた.AWHCは3期間における水分計の指示値(<i>IR</i>)の変化量を用いることにより推定でき,圃場間で24〜73mmの範囲を示した.さらに推定したAWHCの値を用いることにより,<i>IR</i>の推移を予測することが出来た.今後,さらに観測数を増やし,信頼性を高めていくことが重要と考えられた.
著者
南 銀祐 金 恵敬
出版者
新潟医療福祉大学
雑誌
新潟医療福祉学会誌 (ISSN:13468774)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.1-10, 2005-12-22

先進諸国においては、音楽治療活動が集中力や記憶力などにとどまらず、自尊心や責任感の向上及び情緒育成に有効であることが明らかにされつつある。しかしながら、その実証的研究は非常に限られており、それゆえ音楽治療の普及が妨げられている現状にある。そこで、本研究においては、男子中学生及び保護者を対象として、音楽治療活動に関する認識、すなわち音楽治療活動に関する理解度や効果への期待、生徒の情緒不安要因への責任及び解決方法に関して調査を行ったので報告する。
著者
宮畑 虎彦
出版者
杏林書院
雑誌
体育の科学 (ISSN:00398985)
巻号頁・発行日
vol.33, no.1, pp.p8-10, 1983-01
著者
東京美術學校編
出版者
大塚巧芸社
巻号頁・発行日
1932
著者
山本 哲 菊地 時夫
出版者
社団法人日本気象学会
雑誌
天気 (ISSN:05460921)
巻号頁・発行日
vol.45, no.5, pp.361-368, 1998-05-31
被引用文献数
4

1996年10月29日〜31日にかけて, 関東地方の広い範囲で発生した霧について, インターネットを通じて気象の専門家でない一般からの情報の収集を試みた.今回の現象は, 発生頻度が低く出現すると人の目を引きやすいものであること, 長時間観察されること, 専門家でない人でも容易に認知できる現象であること, 人口密度の比較的高い地域に人間活動が盛んな時間帯に発生した現象であることなど, 一般からの情報提供が得やすい現象の特徴に合致したものであった.事前の準備がなかったにもかかわらず, 既存の観測ネットワークを補う, 比較的質の高い, 詳細な情報を少ない負担で得ることができた.今後インターネットの普及がさらに進めば, これを利用した, 全く新しい気象情報ネットワークが生まれる可能性が秘められているといえるであろう.
著者
秋山 英三
出版者
筑波大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2006

本プロジェクトでは、様々なゲーム状況における戦略の進化を比較・検証し、特に、ゲーム構造と評判の効果の関係を分析した。分析は、進化ゲーム的手法とシミュレーションにより行い、また、シミュレーションでは、プレーヤーのモデルとして意思決定機構を有限状態オートマトンとして記述し、その進化の様子を分析した。その結果、囚人ジレンマがさらに拡張された状況の評判の効果に関する一連の発見があったほか、指導者ゲームの分析によるリーダーシップ論の進化的解釈の可能性が示され、また、確率過程によるモデル化により華厳ゲームの新たな進化的分析が行われるなど、研究の様々な発展可能性が示された。
著者
乗松 貞子 仁科 弘重 家串 香奈
出版者
日本生物環境工学会
雑誌
植物環境工学 (ISSN:18802028)
巻号頁・発行日
vol.18, no.2, pp.97-104, 2006 (Released:2007-06-01)
参考文献数
20
被引用文献数
3 2

In the present research, psychological states of elderly people in the process of raising plants were analyzed by means of brain waves and semantic differential technique.The experiment carried out from October 2004 to January 2005. Subjects were ten elderly individuals (mean age, 70.5 years) and ten young individuals (mean age, 21.0 years). Each subject raised three kinds of plants (Pachira glabra Pasq., Myrtillocactus geometrizans Console and Cyclamen persicum Mill. cvs.) for ten weeks in his or her house. At the zeroth, second, sixth and tenth week of the experiment, the subjects brought their plants to a laboratory at Ehime University. In the laboratory, the psychological states of the subjects in seeing their plants in front of them were evaluated by brain wave and semantic differential technique. The Cyclamen persicum Mill. cvs. of most subjects lost its flowers and leaves and declined in appearance at approximately the sixth week.The ratio of alpha wave to beta wave calculated an index of the degree of calmness of psychological state. As for the elderly subjects, the differences of the ratios of alpha wave to beta wave between the evaluated plants became smaller according to the raising weeks. The influence of the deterioration of the Cyclamen persicum Mill. cvs. on the psychological states of the elderly subjects was not observed. The semantic differential data were almost the same the brain waves data. These results indicated that elderly people's psychological states became stable and calm in the process of raising plants.