著者
田中共子
出版者
広島大学総合科学部
雑誌
広島大学総合科学部紀要. III, 情報行動科学研究 (ISSN:03851478)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.77-94, 1991-02-28
被引用文献数
1

Psychological studies on adjustment of international students in Japan has become increasingly important in recent years because of the abrupt inflow of students from abroad. The results of existing research in this area, however, are not consistent over studies. One reason for this inconsistency is sampling bias due to limited subject numbers and under representation. A second reason is the wide variety of instruments used to measure the concept of cross-cultural adjustment, which has been defined differently by the investigators concerned. This study approaches adjustment through various scales, attempting to grasp as many factors as possible that may underlie the concept, and by attaining a sample that is as close to the characteristics of the international student population in Japan. This report deals with some descriptive statistics and results of factor analysis done on the adjustment scales.
著者
高倉 統一
出版者
九州大学
雑誌
法政研究 (ISSN:03872882)
巻号頁・発行日
vol.64, no.4, pp.847-860, 1998-03-25
著者
吉村まどか
雑誌
脳神経
巻号頁・発行日
vol.52, pp.801-804, 2000
被引用文献数
1
著者
無敵 剛介 高木 俊明 津田 英照
出版者
久留米大学
雑誌
一般研究(B)
巻号頁・発行日
1985

60,6年度の研究により光ファイバーを利用して術中安全に忠実度の高い中心静脈圧波測定装置を開発したことから、右心房圧波の拡大記録によりelectromechanicalな分析を行うことができた。その結果、術中心拍動下に体循環平均圧(Pms)の理論値をmicracomputerにより算出し、その経時的変化を追究する方法を検討し、その臨床的有用性につき検討した。PmsはTNG投与により49±5%に減少し、修飾ゼラチン液の急速輸液ではcontrolの101±10%まで回復した。動・静脈キャパシタンス比(CV/CA)は、TNG投与によりcontrolの140±31%まで回復した。また、右心房圧波X谷-Y谷の圧差の変化は右心房Conduit機能と関連し、TNG投与で79±14%に低下し、修飾ゼラチン液の急速輸液では106±22%まで回復した。肺血管抵抗値はTNG投与によりcontrolの70±24%に減少し、その後の修飾ゼラチン液急速輸液ではcomtrolの96±40%まで増加してきた。一定量(5ml/kg)輸液時の中心静脈圧の変化値(Y谷)より静脈系容積弾性率(Ev)を求め、さらにCVP圧波の心血行力学的分析により算定したPms値およびCV/CA値より有効循環血漿量(Q)の理論値が算出され、その値は41.33±8.58ml/kgであった。心室収縮末期容量とEmax(Suga,H)とで規定される一回拍出量(S.V.)はS.V.=Preload-(Afterload)/(Emax)の式で表わされる。そこで、Preloadを輸液により上昇せりめると、一定のAfterloadに対する心室の適正なPump機能の維持がEmax(心筋収縮力)によって支えられることをTNG投与ならびに急速輸液時の右心機能の応答から確認し、静脈還流機構の術中管理の観点から静脈還流抵抗(【G_(CO)】,【G_(VR)】の循環生理学的概念に新しい見解を加えた。
著者
宮木 幸一 中山 健夫 岩隈 美穂
出版者
国立国際医療研究センター
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2008

本研究の主な目的はゲノム・コホート事業が開始され継続されていく中で市民の事業・研究に対する認知の現状と血液提供意思に影響を与える因子を把握し、それに基づいた市民・研究者双方への情報提供の在り方を検討することである。事業開始前の調査では、年齢階級別に無作為抽出された2000人(回収率53% : 1060部)のうち、研究参加希望者が36.3%(383名)、「わからない」と答えたものが42.3%(447名)、「血液を提供したくない」と答えたものが383名中62.7%(217名)であった。研究参加の理由は「子や孫の世代の健康づくりに役立つ」が最も多く67.5%(75名)であり、研究参加に消極的な理由は「予期しない不利益があるかもしれない」が最も多く584名中45.2%(264名)であった。消極的な層が参加に転じる条件として、「自分の解析結果の提示」を挙げたものが548名中(45.2% : 264名)と最も多かった。事業開始後1年半後に行った2500人対象の調査と聞き取り調査から、信用にたる事業者が提供する「お得な健診」として認知されていることが示唆され、ゲノム研究の認知に関しては国民性の差があることが示唆されているが、我が国でのゲノム疫学研究を進めていく上で参考とすべき事項が明らかとなった。
著者
北原 仁
出版者
駿河台大学
雑誌
駿河台法学 (ISSN:09149112)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.86-49, 2009-02

1 0 0 0 OA 〔謡本〕

巻号頁・発行日
vol.鵜の羽, 1623
著者
岸 義樹
出版者
茨城大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1994

人工物の概念形成においては,現実に生ずる種々の要求に応ずるために,単一のタイプによった物・事象の処理の視点ではなく,多様なタイプの視点が必要とされている.本研究では,視点を表現するための方法論について考察し,(1)人手によって属性を数え上げることで構築される知識を主体とした記号視点構成法を示した.この方法と構文解析ツールによって,自然言語で表現した文章からWWW上の知識ベースを構築し,異なった視点で記述された知識の広範囲な利用可能性を示した.更に,非記号的な状態で視点を表す方法として,(2)1/0のシーケンスに遺伝的アルゴリズムとの解釈文法を適用して,述語やプログラムを獲得するbit視点構成法,(3)NNによって多くの事例から暗黙的にネットワークの重みと連結状態を構築し,自己収束的な問題解決を図る状態視点構成法の基本手法を明らかにした.前者は状態を解釈する文法や規則を与えることができるが,後者はネットワークの状態から明示的な意味を解釈することは困難である.この結果,各々の視点は,マクロ的処理,ミクロ的処理,直観的処理に適していることも明らかになった.単一視点型システムにおけるシステムの完全性確保には,周到な準備と膨大なデバッグ作業が必要となるため,用意された,あるいは獲得された具体的な視点間において,メッセージ交換や交渉などを介し,協調的な視点管理による概念形成が有効である.この協調的な視点管理手法をエージェントに基づいて考察し,対象に関する部分的に不確定性を有する知識・データベースに関して,エージェント間の交渉によって不確定性を除去して,知識・データベースに基づいた正当な協調動作を実現するエージェントシステムを構築し,2次元機構図面の理解と動作シミュレーションでシステムの機能を例証した.
著者
佐藤 俊治
出版者
社団法人人工知能学会
雑誌
人工知能学会誌 (ISSN:09128085)
巻号頁・発行日
vol.15, no.6, 2000-11-01

本論文は神経生理学や心理学的知見を導入して, パターンの多様性に影響されない視覚神経回路網モデルの構築を目的としており, 6章より構成される.第1章の「序論」に続いて, 第2章では, 既に提案されている視覚神経回路網モデルであるネオコグニトロンの構成・学習方法について定式化するとともに, 回転したパターンに頑健性がないことを実験により確認した.第3章では, 新しいボトムアップ型神経回路モデル(回転対応型ネオコグニトロン)を提案している.実際に手書き数字を用いた数値実刑により, パターンの変形・位置ずれ・拡大縮小・ノイズだけでなく, パターンの回転にも完全に頑健であることを示した.第4章では, 回転対応型ネオコグニトロンを含むネオコグニトロン型神経回路モデルの学習過程を解析し, その結果から高速に学習を行なうアルゴリズムを提案している.本アルゴリズムを用いることで, 認識性能に影響を及ぼすことなく, 学習時間が約1/680に短縮することを確認している.第5章では, 回転した文字を必ずしも瞬時に認識せず心的回転により初めて認識するというヒトの認識機能を実現する視覚モデルを提案している.数値実験により, パターンの多様性に頑健であることを明らかにした.また, 鏡像回転パターンに対する提案モデルの挙動が心理学的事実と符号するという興味深い結果も得られた.第6章「結論」では本論文の成果をまとめ, 今後の課題を述べている.
著者
Kenji Nakai Fumihiko Miyake Hiroshi Kasanuki Morio Shoda Keisuke Futagawa Atsushi Takahashi Yuko Matsuyama Takashi Nirei Junichi Tsuboi Hitoshi Okabayashi Manabu Itoh Hiroshi Kawata
出版者
International Heart Journal Association
雑誌
International Heart Journal (ISSN:13492365)
巻号頁・発行日
vol.49, no.2, pp.153-164, 2008 (Released:2008-05-13)
参考文献数
24
被引用文献数
14 16

The purpose of this study was to verify the spatial distribution of myocardial repolarization heterogeneity using a newly developed 187-channel signal-averaged vector-projected ECG (187-ch SAVP-ECG). We constructed corrected recovery time (RTc) and Tpeak-end (corrected Tp-e) dispersion maps using a 187-ch SAVP-ECG based on vector-projection theory using a Mason-Likar lead system. We compared the spatial distribution and quantitative values of dispersion maps by 187-ch SAVP-ECG with those by 64-ch magnetocardiography (MCG) in 27 normal controls (control) and 16 patients (12 myocardial infarction (MI), and 4 dilated cardiomyopathy (DCM)). The wave pattern of the 187-ch SAVP-ECG in the representative cases was similar to those in 64-ch MCG. Spatial distribution increased RTc and corrected Tp-e dispersion maps defined by 187-ch SAVP-ECG were in agreement with those by 64-ch MCG. The value of RTc dispersion in MI was higher than that in control (41 ± 21 ms in MI versus 30 ± 12 ms in control, P < 0.05). The value of corrected Tp-e dispersion in DCM was higher than that in control (58 ± 12 ms in DCM versus 30 ± 13 ms in control, P < 0.001). There was a good correlation between RTc and corrected Tp-e dispersion values determined by 187-ch SAVP-ECG and 64-ch MCG modalities (y = 0.46x + 18, r = 0.62, P = 0.02 for RTc dispersion; y = 0.52x + 15, r = 0.63, P = 0.01 for corrected Tp-e dispersion). RTc and corrected Tp-e dispersion maps by 187-ch SAVP-ECG based on vector-projection theory can evaluate the spatial distribution of myocardial repolarization heterogeneity.
著者
田中 一朗 戸田 保幸 松村 清重 鈴木 敏夫
出版者
大阪大学
雑誌
一般研究(B)
巻号頁・発行日
1987

船首尾部で発生する3次元剥離の発生機構及びその船型要素との関係を明らかにするとともに、これらの影響を考慮した船体まわりの流場、船体に働く流体力の計算法を開発することを目的とする。以下に調査法とその結果について述べる。1.通常船型を横断面積分布、偏平度分布、へこみ度分布を用いて表し、この船体が斜航する場合の流場の計算法を示した。この結果、剥離渦の強さ及び剥離線はへこみ度分布に強く依存することがわかった。2.上記計算法には剥離渦の発生初期の形状を必要とする。これを得るために、剥離渦を伴う円錐まわりの自己相似流場について調査し、剥離線近傍の剥離渦の形状を摂動法により求めた。この解はレイノルズ数が無限大の時に起きる剥離構造を示すことがわかった。しかし、この解析解は渦の端が無限遠方で渦の巻き込みを表せないため、この解を元に渦の局所的流速を用いて解を大局化させる反復法による計算法を示した。この結果、渦層は円錐からあまり離れず、有限レイノルズ数の渦層形状とはかなり異ることが明らかとなった。3.厚い境界層理論と簡易プロペラ理論を用いてプロペラ作動時の実用船型まわりの流場の計算法を開発した。その結果、プロペラ作動時においても計算結果は実験結果とよい一致を示すことがわかり、また、プロペラ作動時の方が船体表面圧力分布に及ぼす粘性影響が小さいことがわかった。また船体横断面形状をフレアーを持つように変形することで粘性圧力抵抗が軽減されることがわかった。4.船首砕波する流場を低フルード数という仮定で解析的に求めた。その結果、渦を伴っていない局所波は実験で得た波形によく似た形状となることがわかった。
著者
木村 光江 前田 雅英 亀井 源太郎
出版者
東京都立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2003

本研究は,強姦罪,強制わいせつ罪の他,児童買春等処罰法,ドメスティック・バイオレンス防止法(DV防止法),ストーカー規制法,さらに人身売買罪を含む,主として女性を被害者とする犯罪行為を取り上げ,その実態並びに法整備についての検討を行ったものである。まず,強姦罪・強制わいせつ罪については,本研究実施期間中の平成16年に,刑法典改正により重罰化が実施された。本研究では,このような重罰化の背景には,性犯罪に対する国民の意識の変化があることを明らかとした。すなわち,このような変化は,単に性犯罪を「性的自己決定に対する罪」「性的自由に対する罪」とする考え方から,女性の尊厳に対する重大な侵害を伴う「性的暴行・脅迫罪」とする理解へと変化したことの現れであると理解すべきなのである。このような理解の変化は,児童買春等処罰法,DV防止法,ストーカー規制法という一連の特別法制定の延長線上にある。これらの特別法は,従来,「犯罪」とはみなされてこなかった行為類型について,明確に処罰化したものである。女性を被害者とする行為に対して,国民は,より厳格な処罰を求めるようになってきたのである。本研究では,特に,特別法についてその実態を踏まえて分析・検討を行った。その結果,DV防止法,ストーカー規制法においては,刑罰以上に,その前段階としての接近禁止命令や退去命令,警察による警告が極めて有効であることが明らかとなった。ストーカー規制法に基づく,警察による援助も急増しており,これらが効果を発揮していることが分かる。刑罰以前の手段が有効であることは,人身売買に関する分析・検討からも窺われる。すなわち,人身売買罪の制定自体が諸外国に向けたわが国の姿勢を示すものとして重要であることは明白である。しかし,実質的には,特に風俗営業適性化法の改正などにより,人身売買の温床となる営業事態を取り締まることの重要性が明らかとなった。
著者
田中 実
出版者
物性研究刊行会
雑誌
物性研究 (ISSN:05252997)
巻号頁・発行日
vol.41, no.5, pp.326-349, 1984-02-20

この論文は国立情報学研究所の電子図書館事業により電子化されました。
著者
田中 実 小林 悟
出版者
基礎生物学研究所
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2010-04-01

身体が作られる過程において、雌雄の決定(性決定)はまず体細胞で行われる。この影響を受けて生殖細胞は卵になるか精子になる(生殖細胞の性決定)が、生殖細胞内でどのようなメカニズムによって性が決まるかは不明であった。本研究の結果、遺伝的制御の基盤が明らかとなり、身体の性決定前から生殖細胞にはY染色体依存的な性差があることが明らかとなった。さらに最終的に卵か精子になるスイッチ遺伝子の同定に成功し、スイッチを切り替えると、卵巣内で機能的な精子が作られる。また適切な性分化のためには、内分泌制御によってゲノムワイドにエピゲノム状態が影響されることが必要で、その制御が乱れると性転換が生じるとの知見が得られた。