著者
原 誠
出版者
拓殖大学
雑誌
語学研究 (ISSN:02866714)
巻号頁・発行日
vol.101, pp.29-52, 2002-12-28
著者
八十田 典克
出版者
日本マネジメント学会
雑誌
日本経営教育学会全国研究大会研究報告集
巻号頁・発行日
no.39, pp.127-129, 1999-06-25

1.エーザイの企業目的は「hhcの実現」当社は1941年に創業以来、良い研究をベースに良い製品を次々と生み出し、世界の国々の多くの人々の健康福祉に貢献したいという「高い志」をもって企業経営を行ってきた。国民皆保険制度のもと、製薬業界全体が右肩上がりの成長を遂げていた従来の状況では、この価値観(どちらかというとプロダクト・アウトの発想)は効果的に機能してきた。しかし医療費削減政策等により医薬品産業を取り巻く市場も大きく変化し、この考え方では企業が継続的に社会貢献し続けることは難しい環境となってきた。このような状況のもと、現社長(内藤晴夫)は就任直後の1989年に、よりマーケット・インの発想で新たな企業ビジョンを提示した。新たな目指す企業像(ビジョン)は「いかなる医療システム下においても存在意義のあるヒュマンヘルスケア(hhc)企業」になることであり、企業理念(ミッション)は「患者様と生活者の皆様の喜怒哀楽を考えこのベネフィット向上を第一義とし世界のヘルスケアの多様なニーズを充足する」ことである。つまり私達の顧客(主役)は「世界の患者様と生活者の皆様」とし、その方々へのベネフィット向上を図ることが企業の目的(=hhc)と考えている。この"hhc"という3文字に実現したい「夢・思い・志」を込めて、企業活動を行っている。より具体的に言うと「よき素材を探索し、一日も早く薬と成し、世界の患者様に安全にお届けする」ということである。
著者
西尾 恵里子 森田 士郎 豊川 徹 富田 純史
出版者
日本環境変異原学会
雑誌
環境変異原研究 (ISSN:09100865)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.81-88, 2004 (Released:2005-12-21)
参考文献数
13
被引用文献数
5 5

The Ames Salmonella/microsome assay (Ames test) is a convenient method for screening mutagens in our diet including those in drinking water. In this study, we assayed the mutagenicity levels of tap water in Kitakyushu-city and of humic acid solutions treated with chlorine. The amount of chlorine added was calculated to maintain the residual chlorine level constant at 20°C as in city office tap water. The samples were concentrated with adsorbent (CSP800) and the mutagenic activity was assayed with Salmonella typhimurium TA100 and TA98 strains with or without S9 mix. The tap water was analyzed for volatile organic compounds and some factors in conventional water quality monitoring every two months from March 1998 to January 2000. The tap water samples tested showed mutagenicity on strain TA100 without S9 mix. The mutagenicity of the samples tended to be higher from winter to spring than that from summer to fall.Chlorine-treated humic acid solutions were used as a model to examine the effect of the concentrations of humic acid and chlorine, and the temperature on the mutagenicity. The descending order of sensitivity to mutagenicity was TA100 without S9 mix, TA98 without S9 mix, and TA100 with S9 mix; no mutagenicity was observed for TA98 with S9 mix. Mutagenicity seemed to increase with increasing concentrations of humic acid and chlorine, and with lowering the water temperature. The observed seasonal variation of mutagenicity of the tap water may be partly explained by the rainfall and the water temperature during the rainy season, from summer to fall, because the organic substances of river water decreased and the water temperature increased over that season.
著者
高畑 美代子 齋藤 捷一
出版者
弘前大学
雑誌
弘前大学大学院地域社会研究科年報 (ISSN:13498282)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.113-138, 2004

明治11年(1878)に英国の女性旅行家イザベラ・バードは北日本を「蝦夷」へ向かって旅をしていた。蝦夷への汽船の出る青森港を目前にして、彼女は県境の碇ヶ関村で大雨に足止めされ4日間を過ごした。彼女はそこで眼にした大雨の矢立峠や洪水に見舞われた村人の様子を書いている。水が引くのを待つ間に彼女は、休暇中の子どもたちが甲虫、水車、凧、カルタをして遊ぶ姿を描いた。同時に彼らは休暇後の試験に向けてまじめに勉強する子ども達でもあった。碇ヶ関での現地調査と文献を基に、彼女の記述を辿り、青森県の学校事情を踏まえて明治の子どもを取り巻く環境と津軽の地域子ども文化の復原を試みた。 また、翻訳された『日本奥地紀行』は初版の2巻本に基づくものではなく、碇ヶ関ではカルタ遊びの部分が未訳となっているので翻訳紹介をした。これらはいずれも、研究者により1巻本の省略の要因のひとつとされてきたブラキストンの指摘にかかわる部分を含んでいる。ブラキストンが『蝦夷地の中の日本』において、バードの記述の問題点として指摘した中に、グリフィスの名前がある。彼の『明治日本体験記』の中には、バードの記述との類似が見られる。そこでグリフィスとバードの記述の比較をした。 子どもの遊びを検証する一方で、彼女の滞在した碇ヶ関の宿屋・店屋や登場する人々の特定をした。その葛原旅館は現存しないもののバードが来たことを伝聞された曾孫から話を聞くことが出来た。また戸長と宿の亭主が兄弟であったことや彼女と話を交わしたと思われる人々が揺籃期の明治の教育制度の中で重要な位置を占めていたことなど彼女の記述の裏づけとなる背景がわかった。また橋や災害の記述の正確さを示す史料も見つけることができた。 しかし子どもの遊びに関しては、特に津軽では史料の多い凧の記述などからバードは見たままを描いたのではなく、碇ヶ関という場で彼女がとても好きだという「バードの日本の子ども観」を展開したという結論に達せざるを得なかった。
著者
財津 昌幸 古明地 通孝 田中 滋郎 井口 武夫
出版者
日本作物学会
雑誌
日本作物学会九州支部会報 (ISSN:02853507)
巻号頁・発行日
no.49, pp.70-72, 1982-12-10

1栽植株間の広狭に対する株当総分枝数の増減には品種間差がみられ,タチマサリは株問とする25〜7.5?の問では増減しないが,ナカテユタカ,千葉半立は株間を広げるほど増加した。2ナカテユタカと干葉半立は株問25?以下の株当総分枝数ではほとんど品種問差異が認められなかったが,株問426棚の疎植区では干葉半立の分枝発生が著しく多くなり,両品種の特性の差が明確になった3.子葉節分枝の節間長が最長となる節位は,タチマサリでは株問を変えても比較的基部の第5〜第6節間にあり,変化しないが,ナカテユタカは株間が狭くなるにつれ上位節に移動し,干葉半立はすべて上位節に位置した。
著者
佃 和民 星野 正生
出版者
北陸作物・育種学会
雑誌
北陸作物学会報 (ISSN:03888061)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.9-12, 1980

1.裏作イタリアンライグラスへの効率的な施肥法を検討する基礎資料を得るため, 生育の早期に施用する追肥の効果, 施用時期の影響を検討した。2.秋無追肥条件では土壌中の可給態Nは播種後1ケ月余でほぼなくなり, その時までに植物体地上部が吸収したNは基肥の約4割であった。3.早期追肥における秋の収穫物の乾物重, N吸収量は一般に追肥の遅い区で高かったが, 乾物重は秋刈前20日の区でかえって低下した。4.早期追肥における秋刈時の土壌中の可給態Nは一般に追肥の遅い区で高く, 秋刈前20日の区では極めて高かった。5.根雪前の株のN含有率ならびに雪害面積率は早期追肥においては一般に追肥の遅い区で高く, 秋刈後追肥区は更に高くなり, また, 雪害は根雪前追肥区が最も高くなった。
著者
日塔 喜一
出版者
筑波大学大学研究センター
雑誌
大学研究 (ISSN:09160264)
巻号頁・発行日
no.28, pp.97-122, 2003-12

ただいまご紹介いただきました日塔と申します。私は、日本私立大学連盟事務局に、昭和40年以降36年間勤めまして、昨年の3月に定年で退職しました。その間、ずいぶんといろいろな経験をさせていただきました。今日は、テーマに関連して ...
著者
古山 勝彦 長尾 敬介 三ツ井 誠一郎 笠谷 一弘
出版者
地学団体研究会
雑誌
地球科學 (ISSN:03666611)
巻号頁・発行日
vol.47, no.6, pp.519-532, 1993-11-25
被引用文献数
9

山陰東部地域の後期新生代の約30の火山についてK-Ar年代を測定した.試料のほとんどは玄武岩質単成火山からのものであるが大量に噴出したカルクアルカリ安山岩溶岩についても測定した.スコリア丘の開析の程度や溶岩が作る地形はそれらのK-Ar年代と調和している.測定試料はK-Ar年代にもとずくと,鮮新世と第四紀のものである.鮮新世の火山(浜坂,轟,大屋)は長径50km,矩形35km,N45°Wの延長方向の楕円形をなす山陰東部地区の北西・南西境界部分に分布する.第四紀の火山活動は玄武洞で1.6Maに始まり,1.3-1.5Ma,0.7-0.9Maの2回の休止期を除き,各10万年の間に1〜4の単成火山を形成しつつ完新世まで継続している.第四紀の火山活動はまとして本地区の西部と北東部で始まり中央部・南東部へ移動した.本地区で第四紀における最も活動的な時期は0.9-1.3Maの間であった.
著者
長南 浩人 齋藤 佐和
出版者
日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.44, no.5, pp.283-290, 2007-01-30
被引用文献数
2

本研究は、人工内耳を装用した聴覚障害児38名を対象として音節分解(実験1)と音節抽出(実験2)課題を行うことにより、人工内耳装用児の音韻意識の発達的変化を明らかにすることを目的とした。実験1の結果、人工内耳装用児のほとんどの者が直音節の分解を正しくすること、実験2の結果、人工内耳装用児は音節分解の正反応率が音節抽出よりも高いことがわかった。これらの結果は健聴児の反応に近いもので、人工内耳装用児の音韻意識の発達は、全体的には健聴児に類似した発達をしており、人工内耳装用児の音韻表象は音のイメージによって形成されていると考えられた。