著者
鹿庭 正昭 小嶋 茂雄 中村 晃忠
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
衛生化学 (ISSN:0013273X)
巻号頁・発行日
vol.27, no.6, pp.391-398, 1981-12-31
被引用文献数
2 1

It has been recognized that lead poisoning in children in the United States is mainly caused by lead containing paints. In order to clarify whether children in Japan are safe from lead poisoning or not, we investigated lead contents in paints, paints covering pencils, wax crayons, water colors, and those in paint scrapings collected from the buildings of the National Institute of Hygienic Sciences and from its members' houses by the modified A.O.A.C. method. Consequently, considerable numbers of samples containing more than 0.06% of lead, which is the regulatory limit in the United States, were found : 10/31 in paints, 3/49 in paints covering pencils, 0/55 in wax crayons, 3/54 in water colors, and 19/68 in paint scrapings collected. From those analytical data, it was clarified that children in Japan are not always safe from lead poisoning and the further investigation should be undertaken to obtain more exact information.
著者
近藤 錬三 岩佐 安
出版者
帯広畜産大学
雑誌
帯広畜産大学学術研究報告. 第I部 (ISSN:0470925X)
巻号頁・発行日
vol.12, no.3, pp.231-239, 1981-11-15
被引用文献数
4

ブラジル,アマゾン地帯に分布する腐植質黄色ラトソルの高腐植量の表層が,どのような土壌生成過程および土壌環境下で形成されたかは明らかでない。この点に関して,多くの仮説が唱えられているが,われわれは植物種の相違も要因の一つであったと推測し,腐植質黄色ラトソルとその隣接地に分布する黄色ラトソルの生物起源ケイ酸体組成およびその量について比較検討した。得られた結果を要約するとつぎのとおりである。1)腐植質黄色ラトソルおよび黄色ラトソル表層の生物起源ケイ酸体量は0.54〜0.91%の範囲にあり,両土壌の間でさほど相違は認められなかった。2)腐植質黄色ラトソルおよび黄色ラトソル中で高頗度に分布するケイ酸体は,ヤシ科植物起源で全生物起源ケイ酸体の約30〜70%を占め最も多く,ついでイネ科草本類起源,樹木起源のケイ酸体の順であった。3)全生物起源ケイ酸体に占めるイネ科草本類由来のケイ酸体の割合は,両土壌の間でかなり相違が認められた。すなわち,腐植質黄色ラトソルは黄色ラトソルの約3〜4倍のイネ科草本類由来のケイ酸体を含有していた。4)腐植質黄色ラトソルA層のヤシ科植物起源の変質ケイ酸体の多くは熔融していたが,黄色ラトソルおよび腐植質黄色ラトソルB層のそれは正常な風化過程によって「あばた状」の表面を有していた。5)腐植質黄色ラトソルのみにmono-axon型の海綿骨針が観察され,それは一時的にせよ湿った環境下にあったことを示している。以上の結果から,腐植質黄色ラトソルは高草木の強い影響,および一時的に湿った土壌状態下で発達してきたものと考えられる。
著者
武石 英二 林 良彦
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.42, pp.300-301, 1991-02-25

マニュアル文書を対象とした日本文推敲支援システムの研究開発を進めている。これは文章中の推敲すべき表現(不適性表現)を検出するとともに、それに対する書換え候補を提示するシステムである。マニュアルに頻出する不適性表現の1つに長文があり、上記システムにおいては、形態素解析情報に基づく文分割機能の検討を進めている。従来の文分割方式では、基本的に(1)分割する文節(以下、分割点と呼ぶ)の接続形式と分割時に挿入する接続詞を一対一に対応させる、(2)分割点を終止形に変換する、という方式が多い。このとき連用中止表現や接続助詞「て」による接続(以下、本稿では両者を併せて連用中止表現と呼ぶ)は、通常並列接続として扱われるため、上記のような方式では「並列の接続詞の挿入(または接続詞なし)、分割点文節の終止形への書換え」という分割方法を採ると考えられる。しかし、連用中止表現はその前後に特定の意味関係(以下、連用中止表現の意味用法という)を担うことがあることが指摘されている。また実際にマニュアル文中の連用中止表現を収集した結果でも、単なる並列接続とみなし得ないものが比較的多く存在する[figure]1(1)。さらに連用中止表現は、述語に付加される付属表現(時制表現や様相表現)が省略された表現形式であるため、分割点文節を終止形に変換するという方法では有効な分割文候補を生成することができない場合がある[figure]1(2)(3)。本稿では、文分割の観点から連用中止表現の意味用法を整理するとともに、表現の形態的特徴と意味用法、分割時の接続詞、連用中止文節の形態素操作との関係に着目した連用中止表現を分割点とする文の分割方式について述べる。
著者
山崎 聡 中村 直人 宮寺 庸造 横山 節雄
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.45, no.10, pp.2364-2372, 2004-10-15

近年,ネットワークを介して制御可能なリモートカメラを用いたインタラクティブなビデオ会議システムが開発されている.このようなシステムにおいて,カメラを操作する参加者が「どこを」「どれぐらい」「なぜ」見たかという視覚的な行動を分析することは,その機能や配置方法を発展させるために有効な手段である.現在,このような分析にはプロトコル分析法に代表される観察的な行動分析手法が一般的に用いられている.しかしながら,これらの手法では,参加者の行動モデルを構築するために記録メディアの中から特徴的な行動を抽出し,その回数や時間を計測・集計する必要があり,分析者にとって大きな負担となっている.そこで本論文では,リモートカメラを利用したビデオ会議システムにおいて参加者がカメラを通して得た映像とカメラの状態の組合せは,参加者の視野と本質的に同一であることを利用し,従来の観察的な行動分析手法に代わる新しい分析手法を提案する.具体的には,カメラの実映像に対してパン,チルト,ズーム率をメタデータとして記録し,分析時にその情報を活用することで参加者行動分析を支援する"Visual Field Record System" を開発する.最後に,開発したシステムを遠隔教育実習指導により評価した.その結果,学生のノートにズームを行うような参加者の特徴的な行動を,従来の手法に比べて円滑に抽出し定量的に計測・集計できた.Recently, interactive video teleconference systems using a camera enabled to control through a computer network are developed. To advance the systems, it is important to analyze what a participant is viewing in a distance place on the system; when, what, how long and why. However, much time is necessary for the analysis with behavior analysis methods generally used. Therefore, the purpose of this paper is to propose and develop a support system for a participant's behavior analysis in the interactive video teleconference. Firstly, observative participant's behavior analysis process and its subject are discussed. After that, the author proposes "Visual Field Record" newly behavior analysis method base on a relationship between remote camera's visual field and participant's its. Secondly, "Visual Field Record System" implements above newly method is designed and developed. It is described that this system composed by two sub-systems: the Record System and the Analyze Support System. Finally, these systems are evaluated by adapting to distance pre-service teacher training. As a result, it became clear that an effective participant's behavior analysis was provided by the Visual Field Record System.
著者
神嶌 敏弘
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.48, no.9, pp.966-971, 2007-09-15
被引用文献数
3

あまり多すぎる情報に埋もれて,欲しい情報を見つけ出せなくなる情報過多の問題が顕在化して久しい.この問題に対する処方箋の1つが推薦システムである.90年代後半から,商用化がはじまり,現在では広く普及するようになった.しかし,まだ課題は多く,これらのうちプライバシー,サクラ攻撃,および評価のゆらぎについて紹介する.
著者
小口 一郎
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2004

本研究は、近年の文化研究における「身体性」の再発見に基づき、ロマン主義文化の物質・肉体面を超領域的に考究し、ロマン主義の身体意識を宗教、文学、政治、哲学に通底し、ヨーロッパ全土に渡る超域的文化運動として再定義することを目的としている。文化史および文化理論の分野に棹さすものであるため、方法論的な原理を考察した後に、研究対象の時代順に研究に着手した。平成16年度は、ロマン主義以前の科学、政治思想、そして擬似科学の調査を実施した後、最初期ロマン主義の身体性の研究への見通しをつけた。まず、ヤコブ・ベーメ、カドワースを始めとする17世紀までの神秘主義者やプラトン主義思想家の宇宙観と、神の恩寵たる「流出」の概念、そしてそれを受けたニュートンの物理学と、宇宙に遍在する「能動的原理」の思想、そしてプリーストリーら18世紀の非国教会派の科学的世界観を、ロマン主義の身体性に繋がる思想の流れとして捉え直した。こうした思想が、政治思想における共和主義、民主主義政治運動そして革命的急進主義の流れとへ結びつくことを、資料のレベルで確認した。この成果を基に、ロマン主義最初期の身体意識を概観した。1780年代から90年代にかけての英国および大陸ヨーロッパの急進主義と自然哲学、そして非国教会系の神学運動を調査し、ロマン主義文化のインフラストラクチャーとして位置付けた。この結果、ゴドウィン、エラズマス・ダーウィン、ウィリアム・ペイリーなどの政治思想が、神学および自然哲学の観点から再解釈され、ロマン主義的身体性の枠組みを構成することが明らかになった。同時に、18世紀の神経生理学が、神学と政治学を思想的に結び付け、ロマン主義初期の唯物論的な身体意識を産む思想的枠組みとなっていたことを突き止め、この観点から本研究の本年度における暫定的な結論付けを行った。
著者
高橋 輝暁
出版者
立教大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1998

1.ヨーロッパにおける「精神」(Geist)概念の系譜について,初期古代ギリシアの哲学者アナクシメネスにいう「プネウマ」(pneuma)までさかのぼって吟味するにあたり,古代ギリシア語ならびにラテン語のうち18世紀ドイツで「精神」(Geist)およびその派生語を用いてドイツ語訳された単語や概念を探るという方法で,たとえば,キケロにおける「狂気」に相当するラテン語(furor)は,デモクリトスにおけるギリシア語「プネウマ」に対応する意味をもつ概念として,18世紀ドイツのゴットシェートにより「精神を吹き込まれた状態」を意味するドイツ語(Begeisterung)をもって翻訳されていることが確認された。2.ヘルダーリンの作品やヘーゲルの『美学講義』において,「精神」概念を「プネウマ」の訳語としてとらえ,その汎神論的原義にさかのぼって解釈することにより,難解とされる各箇所を明解に解釈できることが確認された。3.「プネウマ」の類義語ともいうべき「エーテル」(aither/aether)を概念史的に追跡したところ,近代では,少なくとも初期ライプニッツにおいて,「エーテル」概念は「プネウマ」のラテン語訳とされる「スピーリトゥス」(spiritus)とも密接に関連し,物質性とともに観念性をもあわせもつ「プネウマ」に特徴的な二重性のうち,「自然」としての前者には「エーテル」概念が,「精神」としての後者には「スピーリトゥス」概念が用いられ,それぞれ概念的に使い分けられているとの感触をえた。この点の立ち入った検証とともに,このライプニッツの思想が18世紀ドイツにおける「精神」概念に与えた影響の追跡は,今後の課題である。4.東洋思想における「気」の概念と「プネウマ」概念とは,ともに「大気」という物質性と「精神」という観念性をあわせもつという並行的対応関係の比較対照的分析の糸口をつかむことができた。
著者
小口 一郎
出版者
静岡大学
雑誌
奨励研究(A)
巻号頁・発行日
1999

研究計画の二年目にあたる本年は、一年目の研究で明らかとなった「宇宙有機体説」または「万象生命体論」の思想が、イギリス・ロマン主義の想像力論の形成に果たした役割を、三つの段階に区分して解明し、合わせて研究成果の総括を行なった。1)まず、フランス革命に代表される急進主義思想と有機体論哲学、そしてロマン主義との関連を初期のロマン主義思想と当時の科学者や政治思想家の中に探った。その結果、政治的急進主義思想を媒介として、キリスト教の千年王国主義と有機体論が結びつき、全宇宙が生命体として進歩するという、生物進化論を産み出したこと、およびこの思想がエラズマス・ダーウィンなどを経由してロマン主義に重要な思想的枠組みを与えたことが明かとなった。2)次にロマン派の第一世代を代表するワーズワスを取り上げ、彼の世界像が有機体的な世界観に書き換えられ、「生命霊気」の概念に基づく新しい文学理論と想像力説を生み出す過程を検証した。この新しい文学観は、精神内面の神格化と、生成発展する自律的自我という、ロマン主義に特有の二つの概念を両立させる思想的装置であることが判明した。これは後にコールリッジにおいて、ドイツロマン派の哲学を取り入れた想像力論として結実した。3)最後に、有機体論の観点から、第二世代のロマン主義者が抱いた想像力論を検証した。その結果、1810年代以降も科学思想は政治的急進主義に影響を受け、パーシー・シェリーの神なき宇宙の動因としての生命霊気、ジョン・キーツの進化論的宇宙論を産み出したことが明かとなり、最終的にメアリー・シェリーの『フランケンシュタイン』において生命霊気が人工的操作の対象として神性を失ったことが判明した。この第二世代のロマン派こそが、現代科学が急速に成立する直前の時代にあって、生命体論や有機体論を文学的思想として昇華し得た最後の世代であった。
著者
小口 一郎
出版者
静岡大学
雑誌
奨励研究(A)
巻号頁・発行日
1997

本年度は、自然科学の思想性の観点から、イギリス・ロマン主義文学を読解する作業を行った。研究の主たる対象はウィリアム・ワーズワスとS.T.コールリッジに絞り、他の思想家や文学者は彼等との関連において取り上げた。まず、ワーズワスが1790年代の政治的急進主義思想に強く影響を受けていたことを前提に、彼の文学における自然科学思想の役割を検証した。その結果、彼の文学作品に現れた進歩的共和主義思想と、「『叙情民謡集』序文」などの革新的な文学論が、十八世紀の連想主義心理学と、それに付随した黙示録思想および政治的革命思想と深く結び付いたものであることが判明した。またここでハートリー、プリーストリー、ゴドウィン、E ダーウィンを経由してロマン主義へと至る、進歩主義と黙示録思想を包摂した生理・心理学思想の系譜が明らかにされた。次にロマン主義の想像力論と自然科学思想との関連を、ニュートンのエーテルの概念に着目して研究した。特にコールリッジは十八世紀には理神論的に解釈されていたエーテルを、本来の新プラトン主義的な解釈に戻し、物理現象における神の直接的介在を主張した。これによって機械論的な宇宙像を否定しワーズワスと共に汎神論的な宇宙観を打ち立てた。また、コールリッジは生物学と化学の立場から、神の創造行為と人間の想像力、そして自然界の生命現象を相照応し合う生命体的創造過程と考え、生命体論に基づく新たな想像力論と宇宙観を創出した。後期ロマン主義の宇宙観も、基本的にこの思想を無神論の立場から解釈し直したものであり、その終端には『フランケンシュタイン』が位置する。このように科学が未だに持ち続けていた形而上学的性格に基づいてロマン主義は発展し、1820年代を過ぎると急速に終焉を向かえる。それは同時に自然科学が新しい物質観の下で、実証主義の立場へと本格的に変貌したことも意味していた。
著者
繁富利恵 大塚玲 KeithMartin 今井 秀樹
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータセキュリティ(CSEC) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.75, pp.359-366, 2004-07-21

現状のサービスにおいて、サービス提供者における利用履歴の収集は、よりきめ細やかなサービスを行う上においては、非常に重要な位置を占める。しかし、現状のプライバシ保護の匿名性における研究は、ユーザのlinkabilityを持たない匿名性のみを含んだものが多く、サービス提供者における情報収集を加味している研究が少ない。そこで本稿では、ユーザが認めた場合にのみ、サービス提供者が、匿名性を保ったままlinkabilityをつけることのできる方式について提案を行う。As more service are provided digitally and digital service providers collect more information about users, potential privacy problems are on the increase. This is particularly true when users have to present some form of electronic token in exchange for a digital service. One way to address privacy problems is to provide digital services anonymously. The problem with many previous anonymous token services is that once a token is issued, for a particular value, it cannot be modified in any way other than to decrease the amount of credit associated with the token as it is spent. In this paper we propose a system for "refreshing" tokens anonymously which allows the holder of a token to request that the issuing organization reissues a modified token in an anonymous way. the new (refreshed) token includes the same embedded user identification as the original token. Unlike most previous schemes, this allows anonymous tokens to be used for applications such as foreign exchange, where tokens may need to be exchanged for refreshed tokens issued in a different monetary value. This scheme also allows anybody to check the validity of the token (not just the token)
著者
柿崎 淑郎 辻 秀一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータセキュリティ(CSEC) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.129, pp.5-10, 2004-12-20
被引用文献数
1

匿名性の高いネット社会において,認証は重要である.しかし,サービスによっては,利用者が正規利用者であるか,どのような権限を持っているかを確認できれば,厳密な本人認証を必要としないことが多い.本提案方式は,サービス利用時の権限証明手段として,属性証明書を用いることにより,サービスサーバに対するプライバシ保護された権限行使をPKI上で実現する.In the net society, there is an anonymity by non-face-to-face. The authentication is important in the net society. However, in many service, if whether you are a regular user and what authority you have can be confirmed, a strict authentication is not necessary. Our proposal method achieves privacy protected authority exercise to the service server by using attribute certificate on PKI.
著者
千田 浩司 谷口 展郎 塩野入 理 金井 敦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告マルチメディア通信と分散処理(DPS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.33, pp.235-240, 2005-03-23

本稿では、権限分散型の不正ユーザ追跡機能を持つ匿名認証方式を提案する。提案方式は、単純な代理アクセスによって被認証者のプライバシを保護し、フェアブラインド署名及び閾値暗号の利用により、閾値数以上の預託機関が協力してはじめて被認証者の追跡が可能となる。被認証者が認証相手に与える情報は、鍵更新する事無しに、容易に被認証者と結び付く情報を一切含まない。更に不正ユーザの署名鍵は、閾値数以上の預託機関が協力する事で即時に無効化出来る。This paper proposes an anonymous authentication system that identifies a malicious user in a threshold manner.The proposed system protects user privacy by simply using proxy servers and employs a fair blind signature and threshold cryptosystem to identify a malicious user.In the system, each signature is separable against a verifier without updating secret/public keys and the certificate, moreover, any secret key can easily be revoked if a certain number of escrow agents collaborates.
著者
井上 創造 堀 優子
出版者
九州大学附属図書館研究開発室
雑誌
九州大学附属図書館研究開発室年報 (ISSN:18813542)
巻号頁・発行日
vol.2006, pp.22-29, 2006
被引用文献数
1

SNS(Social Networking Service)は、利用者間の社会的なつながりを重視したコミュニケーションシステムである。SNSは、図書館のような利用者を相手とするサービスにとって非常に有用である。ところが最近のSNSにおいては、迷惑なメッセージが徐々に増えていることが問題になりつつある。これは、利用者の登録時の認証を、既存利用者からの招待と、有効なメールアドレスを登録するというたった2点にのみ頼っている事が原因であると考えられる。本論文では、SNSを形式的にモデル化し、利用者間の情報アクセスのための基準を表す信頼という概念を導入する。さらにその記述を用いて、「所属による信頼」、「匿名での発言」という新たな信頼の概念を導入する。また特に前者について、所属を確実に認証するための方式を4章で述べ、その実装を示す。
著者
吉田 真紀 藤原 融
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SST, スペクトル拡散 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.98, no.657, pp.79-84, 1999-03-10

WWWは, その普及に伴って, 広告業など様々な商用への利用が行われつつある. WWWにおける広報活動の一つとしてウェブコンテンツ配信サーバが広告主から依頼を受け, コンテンツ内に依頼された広告を加えるという形式がある. このときの広告料金はサーバの広報能力に応じて支払うのが望ましい. サーバの広報能力の代表的評価基準はアクセス回数であり, 本稿ではその計測方法を考える. 特に, サーバがアクセス回数を計測し結果を調査機関に報告する方式を考える. 公正なアクセス回数計測を実現するために, サーバが調査機関への報告の正しさを証明できるようにすべきである. 本稿では,調査機関へ効率良く証明でき, その証明内容がプライバシを侵害しない方法を提案する.

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著者
荒井泰治 編
出版者
青梅堂
巻号頁・発行日
vol.上編, 1888