著者
福島 邦彦
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.38, no.3, pp.212-218, 1984
被引用文献数
1

生物の脳は, 現在のコンピューターでは実現できないような高度の情報処理能力を示す.神経回路モデルを中介としてそのメカニズムを探り, 新しい情報処理装置の設計原理を見いだそうとするバイオサイバネティクス研究が注目されている.このような研究の結果, 高度のパターン認識能力と学習能力をもつ新しいパターン認識方式「ネオコグニトロン」が生まれた.
著者
中込 隆之
出版者
日本脳循環代謝学会
雑誌
脳循環代謝(日本脳循環代謝学会機関誌) (ISSN:09159401)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.203-206, 2015 (Released:2015-08-07)
参考文献数
15

要旨 脳がひとたび梗塞性変化をきたすと,その変化は不可逆的であり,脳梗塞巣には壊死組織や炎症細胞しか存在しないという考えがこれまでの通説であった.しかし,我々は,マウス大脳皮質脳梗塞モデルを用い,脳梗塞巣には幹細胞が誘導されていることを発見した.この幹細胞は神経系の細胞に分化可能であったことから,我々は脳傷害誘導性神経幹細胞(injury-induced neural stem/progenitor cells; iNSPCs)と命名してきたが,その後の研究により,iNSPCs は神経系以外の細胞にも分化可能な多能性幹細胞であることが明らかとなった.本稿では,我々がこれまでに得た知見をもとに,この脳由来虚血誘導性多能性幹細胞(Brain-derived ischemia-induced multipotent stem cells; BiSCs)に関する特性やその起源を中心に,BiSCs を介した再生治療の展望に関して紹介する.
著者
木村 雅則
出版者
松本歯科大学
巻号頁・発行日
2011-10

報告番号: 乙17574 ; 学位授与年月日: 2011-10 ; 学位の種別: 論文博士 ; 学位の種類: 博士(経済学) ; 学位記番号: 第17574号 ; 研究科・専攻: 経済学研究科
著者
広野仲助 編
出版者
三好守雄[ほか]
巻号頁・発行日
1886
著者
福島 邦彦 三宅 誠 伊藤 崇之 河野 隆志
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.28, no.6, pp.627-635, 1987-06-15

従来のパターン認識は入力パターンの変形や位置ずれの影響を避けるために まず入力パターンの位置や大きさの正規化を行った後に特徴抽出や識別を行う方式が多かった.これに対して 筆者らは先に 生物の視覚神経系を参考にして 高度のパターン認識能力と学習能力を持つ神経回路モデル"ネオコグニトロン"を提案した.ネオコグニトロンは 入力パターンの変形が位置ずれ ノイズなどに強いパターン認識能力を示す.生物の神経系をヒントにしているため その反応特性は人間に似ており 人間が似ていると感じるものはネオコグニトロンも似ていると判断する.しかも学習能力を持っているので あらかじめ学習させておけば どのようなパターンでも認識させることができる.すでにわれわれは ネオコグニトロンによる手書き数字認識システムをミニコンピュータで実現しているが 今回は ネオコグニトロンの演算量がどの程度かを一般の技術者に直感的にわかってもらうため 広く普及しているマイクロコンピュータを用いてシステムを構成した.プログラムは できるだけ高速に動作させるために種々の工夫をこらして作成した.このシステムがマイクロコンピュータでも実現可能であるということは その演算量がそれほど膨大なものではなく 専用のハードウェアを用いれば 実用になる速度で働くシステムを製作できることを示している.
著者
五味 高志 戸田 浩人 木村 園子ドロテア 渡邊 裕純 浅野 友子 水垣 滋 布川 雅典 根岸 淳二郎
出版者
東京農工大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2012-05-31

森林-渓流生態系の構成物質では、林床落葉の放射性セシウム濃度が最も高く、福島原発事故によって放出された放射性物質の多くは、陸域に現存していた。流域のCs-137空間分布は、林相、微地形、立地などに影響されていた。森林土壌では、農地土壌と比べて有機物に吸着したCs-137が多かった。森林から渓流に供給されたリターは、溶脱によって放射性セシウムが流出し、CS-137濃度は林床の25%程度であった。これに応じて、同じ栄養段階の生物では、林床に生息するものより渓流に生息する動物でCs-137濃度が高くなっていた。本研究結果から、有機物に付着したCs-137の長期的な観測の重要性を示唆できた。
著者
芦澤 潔人 長瀧 重信
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.84, no.6, pp.972-976, 1995-06-10 (Released:2008-06-12)
参考文献数
10

放射線は広く活用される半面人体に及ぼす影響がいろいろと懸念されている.放射線の影響を知る上で甲状腺は最適臓器の一つであり,本稿では被爆者の甲状腺疾患および放射線の甲状腺細胞に対する影響について述べる.我々は長崎の原爆被爆者を対象にして甲状線の被爆量(DS86)と甲状腺疾患の相関について最新の診断法を使用して調査したところ従来の甲状腺癌に加えて自己免疫性甲状腺機能低下症も被爆者に有意に多いことが判明した.さらに長崎の経験に基づいたチェルノブイリ周辺地区の実態調査では甲状腺癌が急増していることは認められているにしても未だに放射線との関連は明確ではなく,他の環境因子も考慮する必要があるというのが現状のまとめである.又放射線の甲状腺に及ぼす作用は遺伝子,分子,個体レベルでもさかんに研究が進んでいる.ヒト甲状腺癌ではras, ret遺伝子が特に注目を集めている.
著者
片寄 晴弘 今井 正和 井口 征士
出版者
社団法人人工知能学会
雑誌
人工知能学会誌 (ISSN:09128085)
巻号頁・発行日
vol.3, no.6, pp.748-754, 1988-11-20
被引用文献数
17

The target in computer has been changing from the numerical forms to the symbolic forms, which we human-being are more familiar with. Recently A. I. is studied as the central technique of computer science. In the near future Artificial Sense is thought to be studied as what follows A. I. This paper describes "Listening to the music", as an approach to Artificial Sense. When we have an end to simulate human-like process, signal processing and knowledge processing have to be concatenated. In this paper, the process "Listening to the music" is considered from three major stages ; transcription, analyzing music and understanding music. In the stage of transcription, the notes are extracted as symbol from acoustic signal. In the stage of analyzing music, the structures as melody, rhythm, chord progression are analyzed from the extracted symbol of the notes. In the stage of understanding music, the sentiments are extracted by the rules which describe the relation between the sentiment and the structure extracted in analyzing stage. This paper presents how machine gets the sentiments listening to the music performance.
著者
宮崎 弦太 池上 知子
出版者
日本社会心理学会
雑誌
社会心理学研究 (ISSN:09161503)
巻号頁・発行日
vol.26, no.3, pp.219-226, 2011

From the perspectives of interdependence theory and sociometer theory, we tested the hypothesis that greater costs of relationship loss lead to heightened sensitivity to rejection cues and to increased motivation to behave in more relationship-constructive ways. We conducted a questionnaire study in which 319 undergraduates listed activities they shared with their closest same-sex friend and indicated how they would feel and behave if they were rejected. As predicted, a greater amount of shared activities with a friend led individuals to experience stronger negative self-relevant feelings following imaginary rejection by that friend, which in turn generally promoted relationship-constructive behaviors (and inhibited relationship-destructive ones). The results suggest that state self-esteem effectively functions as a relationship maintenance mechanism.

4 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1901年06月04日, 1901-06-04

4 0 0 0 OA 豊分居雑筆

著者
佐々木邦 著
出版者
春陽堂
巻号頁・発行日
1941
著者
山下 高生 小野 諭
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.52, pp.393-394, 1996-03-06

現在の計算機時計システムは、ある時点からの経過時間を内部に持つことで構成されている。分散環境で高精度に時刻/周波数同期を行なった場合、この内部に持っている経過時間をUTCに同期させることは、UTCを必要とするAPにとっては不可欠である。しかし、他のAPにとってはうるう秒処理によって、得られる時刻間に逆転が生じたり、計測時間に誤りを生じ、致命的な事態を引き起こす場合がある。このことは同期処理、同期タイミングの違いによっても生じる。本発表では、様々な時刻の性質を必要とするAPが存在することを考慮した、計算機時計システムについて考察する。