著者
高田 秀重
出版者
一般社団法人日本地球化学会
雑誌
日本地球化学会年会要旨集 2017年度日本地球化学会第64回年会講演要旨集
巻号頁・発行日
pp.222, 2017 (Released:2017-11-09)

年間に世界で3億トンのプラスチックが生産されている。その約半分は使い捨てのプラスチックである。廃プラスチックのうち陸上の廃棄物管理からもれた部分が、降雨時の表面流出等により河川、そして海洋へ流入する。ポリエチレンやポリプロピレンは水より密度が小さく、浮いて遠距離輸送される。それらは海洋表層や海岸で紫外線に曝され、劣化し、破片となっていく。劣化、破片化が進み5mm以下になったプラスチックがマイクロプラスチックと呼ばれている1)。これらのプラスチック製品の破片の他に、洗顔料や化粧品の中のスクラブ等のマイクロビーズ2)、化学繊維の衣類の洗濯屑3)、スポンジの削れかすなどの寄与も指摘されている。世界の海洋に5兆個、27万トンのプラスチックが浮遊していると推定されている4)。これらのマイクロプラスチックの地球化学的な意味について本稿では考えてみたい。
著者
神前 暁 八木 啓介 池田 克夫
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.第58回, no.人工知能と認知科学, pp.41-42, 1999-03-09

2 0 0 0 OA 母の紀念

著者
徳田秋声 著
出版者
今古堂
巻号頁・発行日
vol.前, 1906
著者
落合 良行
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.22, no.3, pp.162-170, 1974-09-30 (Released:2013-02-19)
参考文献数
23

青年期の基本的感情であるといわれている孤独感について, その構造をQ技法を用いて検討した。対象は, 高校生であった。まず, 青年が現実にいだいている孤独感の実態を知るために, オリジナルなSCTをつくり実施した。その結果をもとに, 孤独感の構造についての仮説をたて, Q技法による検証を行なった。その結果, 互いに独立な少なくとも2次元が, 孤独感の構造であることがわかった。その2次元とは,(1) 人間同士共感しあえると感じ (考え) ているか否か。(2) 人間 (自己) の個別性に気づいているか否か, である。次に, 孤独感の類型化の方法について検討を行なったところ, 以上の2次元の組合せによる類型化が, 適当であることがわかった。つまり, それにより孤独感を一応 4類型に分けることができた。更に, 類型からみられる現代青年の特徴を検討したところ, 一般にいわれている「現代青年は, 感傷的な孤独感をもつことはあっても自己の存在を自覚するという意味での孤独感を味わうことはごく少ない」ということには, 今後再吟味の余地があることが示された。
著者
早川 史子 前田 昭子 水野 浄子 南 幸 渋谷 里美
出版者
日本食生活学会
雑誌
日本食生活学会誌 (ISSN:13469770)
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, pp.176-182, 2001-09-30 (Released:2011-01-31)
参考文献数
27

2000年7月~10月佐賀県の栄養士を対象に茶粥に関する調査を実施し, 次のことが明らかになった1) 茶粥の習俗は佐賀市, 佐賀郡, 小城郡, 藤津郡, 神埼郡, 西松浦郡, 東松浦郡に分布していた. 東松浦郡以外の地域は藩政時代, 鍋島藩の統治下にあった. これらの地域では, 「コメの節約のため朝食に茶粥を食べるように」と強いた藩の命によって食べられるようになったと考えられる.2) 茶粥を食べたことがあると答えた者と食べたことがないと答えた者の間には, 有意差が認められなかった. 食べたことがあると答えた者の中で, 現在も継続して食べている者の割合は, 現在は食べていない者の割合に比べて低く, 佐賀県における茶粥の習慣は薄らいでいることが示唆された.3) 茶粥の呼び名はチャガユ (63%) が最も多く, 次いでチャガイ (18%) であった4) 佐賀県の茶粥には具を入れない場合が多いが, 入れる場合に共通したものはサツマイモと餅である.5) 米の豊富な現在でも茶粥の習慣が残っているのはおいしさと習慣性によるみのと考えられた.
著者
中嶋 真弓
出版者
愛知淑徳大学文学部
雑誌
愛知淑徳大学論集. 文学部篇 (ISSN:13495496)
巻号頁・発行日
no.43, pp.99-111, 2018-03-16

特定課題研究
著者
今井 勝喜
出版者
広島大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

数保存的な性質を持つセル・オートマトンは物理シミュレーションなどに広く使われているにも関わらず、その性質を計算能力と規則のプログラミングの見地から研究する試みはあまり多くなかった。本研究では、1次元2近傍の保存的セル・オートマトンの万能性を示し、1次元3近傍の場合に可逆性と保存性の両方を持つセル・オートマトンの規則の設計手法を提案した。さらに、不均一な近傍における保存的セル・オートマトンの実装を可能にするため、ある種の保存的セル・オートマトンを容易に設計することができる分割セル・オートマトンを準周期タイル上のセル・オートマトンに実装する方法を示した。
著者
大山 義人 大場 みち子
雑誌
第82回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, no.1, pp.199-200, 2020-02-20

システム開発プロセスでは,コードレビューは多くの開発現場で行われている.ここではGitHubを利用したオンライン上でのコードレビューが一般的である.コードレビューには多くの要素が関係しているため,コードレビューにかかる時間を推定することは難しい.そのため,コードレビューをタスクとして見積もる場合,正確な時間を見積もることができないという問題がある.そこで本研究では,GitHubで行われたOSSのデータを利用して,コードレビュー結果を分析することでコードレビューにかかる時間とソースコード及び開発者の情報との関係性を明らかにする.本稿ではコードレビュー時間に関する分析の方法とその結果について述べる。

2 0 0 0 OA 高等科修身

著者
文部省 編
出版者
文部省
巻号頁・発行日
vol.第1 女子用, 1944
著者
楠見 孝 米田 英嗣
出版者
コンテンツツーリズム学会
雑誌
コンテンツツーリズム学会論文集 = Contents tourism review
巻号頁・発行日
vol.5, pp.2-11, 2018-03

本研究では、作品舞台の旅における旅行者の物語への没入感に、旅行者の個人差特性、訪問時の感情がどのように影響するのか、あわせてアニメ、TVドラマ、映画、小説に差異があるかを心理学的に検討した。作品舞台の旅の経験をもつ、全国の16-79歳の男女市民800人にインターネット調査を行った。その結果、個人差特性としての懐かしさポジティブ傾向性と想像性が、旅における既知感による懐かしさや感動を喚起して、作品への没入感を深めることが明らかになった。コンテンツ間の差異に関しては、アニメの聖地巡礼は、年齢層が20-30歳代で、旅行前・中・後ともネットへのアクセスなどにおいて能動的で、感動も大きい。一方、小説の聖地巡礼は、年齢層は50-60代とやや高く、訪問時の既知感が他のコンテンツに比べて低い。したがって、訪問時における場所への既知感が高いことが没入感と関連する。

2 0 0 0 OA 尾張名所図会

著者
岡田啓 (文園) , 野口道直 (梅居) 著
出版者
片野東四郎
巻号頁・発行日
vol.後編巻2 中島郡, 1880
著者
佐藤謙三著
出版者
京文社
巻号頁・発行日
1925
著者
今池 康人
出版者
経済学史学会
雑誌
経済学史研究 (ISSN:18803164)
巻号頁・発行日
vol.62, no.1, pp.1-25, 2020 (Released:2020-10-16)

This paper examines Michael Polanyi’s views on liberty. Polanyi was a scholar with expertise in several fields of study. He began his academic career as a physical chemist and later became a philosopher. He then studied economics, liberalism, and philosophy. Many researchers have shown interest in his arguments on religion and knowledge. However, an inquiry into his views on liberty is seemingly lacking. Polanyi distinguished between personal (including that classified as negative) and public liberty (including that classified as positive) and believed that we should protect public liberty. His theory comprises three elements. First, Polanyi emphasized moral belief among people living in a free society. He focused on British traditions and suggested that morality is also influenced by British tradition. Second, Polanyi clarified the role played by spontaneous order in society. He placed particular emphasis on an intellectual order (law, science, and so on). In a free society, people’s actions yield better results because their behaviors are mutually adjusted as a function of the spontaneous order. The third premise in Polanyi’s theory asserted that a free society requires that its leaders be professionals, which I call “professionalism.” After writing The Logic of Liberty, Polanyi moved on to other fields of research, such as knowledge, religion, and so on. Here, it should be mentioned that all of Polanyi’s research across various fields is related to his study on liberty. JEL classification numbers: A12, B31.