著者
渡辺 雄一郎 栗原 志夫 霧生 尚志
出版者
日本植物生理学会
雑誌
日本植物生理学会年会およびシンポジウム 講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.2004, pp.S011, 2004

植物にウイルスが感染すると、同類のウイルスによる再感染から免れることが知られている。われわれはシロイヌナズナ-TMV Cgの系をもちいて、この干渉作用と呼ばれる分子基盤を解析している。まずTMV-CgからYDと名付けた人工弱毒ウイルスを作成した。このYDは増殖量は少ないがちゃんと全身感染し、無病徴で成長に影響を与えない。この状態に強毒TMV Cgが2次感染してもまったく受け付けない。病徴がでないのみならず、RT-PCRによる検出でもその2次感染は検出できない。干渉作用はRNAの配列レベルでの類似性に依存して起こる状況からposttranscriptional gene silencing (PTGS) 現象との類似性が示唆されてきた。しかし、いくつかのPTGSに関与することがしられた遺伝子の変異体シロイヌナズナでもこの干渉作用が観察されることから、PTGSとの相違点が明らかとなった。シロイヌナズナでは種々のmiRNAが合成され、通常の発生制御などに関わることが示唆されてきた。われわれはCgとYDが感染したシロイヌナズナにおいてmiRNAの量に変動があるのかを調べた。その結果、多くのmiRNAがCgの感染によってその蓄積が上昇することがわかった。それに対してYDが感染したアラビドプシスではmiRNA量に変動は見られず、miRNAの量の変動と病徴発現との関連が強く示唆された。
著者
後藤 正己
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会北海道支部研究報告集. 構造系
巻号頁・発行日
no.57, pp.213-216, 1984-03-26

荒廃した戦後の国土復興の為、都市計画、区画整理事業の中で、安い費用、工期短縮等の中から急成長したのが曳家の技術である。しかし曳家そのものへの認識、技術等の地域さがあり鉄筋コンクリート造建造物は大都市中心に行なわれた様である。詳細は定かでないが、東京で5階建7,000トン、名古屋で8階建20,000トン等の大規模な建物が動いて意る。鉄筋コンクリート造の曳家では、建物下に移動装置の取付け段取りから移転完了据付までの同建物に応力の変化を起こさないことを原則のもとに施工しなければならない。鉄筋コンクリート造補強コンクリートブロック造、煉瓦造等では木造建物の様に基礎と切離す事が、切断による建物を傷める危険性及び補強強度の不安、又工事費の増大等の欠点があり、基礎下から持ち上げて曳家する方法が取られている。規模が大なる建物では機械に制約され、持ち上げるとジャッキが3倍、枕木が10数倍の量が必要であると、揚げ下げする時の、ジャッキ全体のバランスを保つ事が難しく、建物を痛める原因にもなる、又工期、費用も増大するので、無浮揚工法がほとんどである。実量のある大規模な曳家で一番問題があるのが、地耐力である。地耐力が充分である地盤は良いが杭等にたよっている建物は、地盤の改良、枕木等の敷詰、鉄筋コンクリートの路面等で、補強しなければ、建物の移動中に不等沈下を起こしてします。又基礎底面下約600w/mの移動装置が必要なために地下水位も考慮しなくてはならない。それでは、当社が昭和58年7月から9月にかけて施工した。(株)日鉄工営の下請で、曳家工事のみを手掛けた、室蘭日鋼記念病院看護婦業の曳家工事の概略を報告させていただきます。
著者
大槻 暢子 岡本 弘道 宮嶋 純子
出版者
関西大学文化交渉学教育研究拠点(ICIS)
雑誌
東アジア文化交渉研究 (ISSN:18827748)
巻号頁・発行日
no.2, pp.289-311, 2009-03

This report shows the summary of the field survey on tea culture in Okinawa island conducted as part of the collaborative research by the young members of our institute. In pre-modern age, a series of islands including Okinawa island, so-called Ryukyu Arc, had undergone a historical transition different from the areas of Kagoshima and northward in Japan. In the process of adoption of tea culture, Ryukyu Arc showed its individual development while it is affected by Japan and China as a peripheral area of both sides. The tea culture of Okinawa contains Japanese elements, such as tea ceremony (Chanoyu) culture and Furi-Cha culture remaining as Buku-buku tea, and Chinese elements, such as massive import and consumption of Chinese tea from early modern age to modern age. It is indicated by the historical accumulation, so it can be an attractive subject in considering cultural interaction.
著者
城戸 正彦 Masahiko Kido
出版者
松山大学学術研究会
雑誌
松山大学論集 (ISSN:09163298)
巻号頁・発行日
vol.11, no.4, pp.9-46, 1999-10
著者
西谷 崇志 原 慎平 井上 真郷
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告ゲーム情報学(GI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.27, pp.101-108, 2009-03-02

本研究ではダーツ01(301)ゲームを対象に研究を行った。ダーツゲームは状態遷移確率がプレイヤーのスキルに依存する不確定ゲームであるため、未だその戦略的側面についてはあまり詳しく研究されていない。本研究ではプレイヤーが狙った点からダーツが二次元正規分布に従って当たるとするモデルで解析を行った。また、01ゲームの状態遷移には様々な経路が存在する点に着目し、動的計画法を用いることでプレイヤーのスキルに応じて平均的に最も少ないラウンド数で終了条件を満たす戦略を得ることに成功した。また、対戦相手が前述の戦略をとるものと仮定した上での、勝率を最大化する戦略も求め、結果を得た。本手法はより一般的な501ゲームにも容易に適用可能である。We investigated the 301 darts game. The strategic aspects of this game have not been fully studied yet due to the complexity of its state transition equations depending on players' skills. In this research, we adopted a simple model of two-dimensional Gaussian distribution for the gap between targeted point and actual hit point. Then, we analyzed this game by using the dynamic programming techniques because it has numerous transition pathways. As the results, we successfully obtained the optimal strategy which minimizes the expected number of rounds needed to reach the goal. Besides, we also successfully obtained the optimal strategy which maximizes the probability of the winning assuming the opponent player adopting the above strategy. Our analysis method can be easily applied for more popular 501 darts game.
著者
古藤 真平
出版者
国際日本文化研究センター
雑誌
日本研究 (ISSN:09150900)
巻号頁・発行日
vol.46, pp.243-262, 2012-09

延喜二年三月二十日、平安宮内裏の飛香舎で藤花宴が催された。『西宮記』に記された同日の記録と、『河海抄』に引用された『醍醐天皇御記』同日条によって、醍醐天皇の藤花御覧、藤原時平の献物、参列者の和歌詠進、音楽演奏、天皇の養母藤原温子からの捧物献上という次第を知ることができるが、解釈の難しい箇所も残されている。本稿では、二つの史料を検討することにより、醍醐天皇が蔵人頭権左中弁藤原菅根を女御藤原穏子の別当に補任する意向を持っていたことを御記に記したと解釈できることを示し、この藤花宴の目的は、天皇が穏子を女御としたことを祝福し、彼女の兄の時平と姉の温子が天皇に祝意を込めた贈り物をすることであったと推測した。『日本紀略』と『大鏡裏書』は穏子の女御宣下を延喜元年三月のことと記しており、その通りに認められてきたのであるが、それが二年三月に下る可能性が出て来たのである。穏子の入内を妨げる条件は、延喜元年正月二十五日に醍醐天皇と時平が菅原道真を追放し、宇多上皇の影響力を排除することによって除去されていた。しかし、上皇が道真を救おうと参内したものの面会がかなわなかったこともあり、天皇と上皇の間の緊張関係の緩和には相当程度の冷却期間が必要であった。天皇と時平にとって、機が熟したと感じたのは延喜二年に入ってからのことで、穏子の女御宣下を実現した上で、彼女の居所飛香舎で藤花宴を催したのが三月二十日のことであったと推測する。
著者
伊藤 正雄 細川 泰秀 後藤 将夫 真辺 純裕 向井 和男
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集
巻号頁・発行日
vol.2008, pp.116, 2008

本稿は、経営情報学会「情報システム発展史」特設研究部会ワークショップ用に作成したものである。本稿では、新日本製鐵における情報システム発展史の総括と君津製鐵所における世界初の鉄鋼生産一貫オンラインリアルタイムシステム(All On line System)について述べ、そのシステムが果たした経営への貢献、人・組織への貢献と、そこで培った経験、教訓などについて述べる。
著者
小澤 かおる
出版者
首都大学東京・都立大学社会学研究会
雑誌
社会学論考
巻号頁・発行日
no.36, pp.25-47, 2015-12

本稿では,2011年の国連決議に至る,性的少数者の権利に関する国際的な流れと,国連がどのような位置づけを行なっているかを概観したのち,告発の必要,承認の要求について述べ,テイラーの承認とアイデンティティについての議論を検討する.ここから「受容」を求めることには課題や限界性があること,「同一化受容戦略」には問題があることを述べる.さらに,性的少数者の場合,自己アイデンティティの追求と当事者コミュニティへの接続が必要であること,それらが人権に立脚していることを論ずる.United Nation resolved A/HRC/RES/17/19 in 2011 that recognized human rights and needs of examinations of SOGI people who have differences related "Sexual Orientation and Gender Identity". At Shibuya ward, Tokyo, Japan, the code called "partnership-code" was established on April 2015. It is outstanding that in some media news about this, a part of activists say that sexual minorities' actions are not only issues of human rights but are also matters as "same" as majorities' issues. This paper discusses that the needs accusations and the requests of recognizing differences to solve discriminations against sexual minorities. It is important to request acceptance from majorities, but "the acceptance-strategy by identification to majority" is not so good strategy. This paper also discusses that to inquire personal identity and to connect sexual minorities' communities is very important to each sexual minority on their growth. The viewpoint of human rights is not only the major issue to who not have been accepted from majorities but also the only one tool to live when they are not guarded by positive lows.
著者
小沢 有作 竹ケ原 幸朗
出版者
東京都立大学人文学部
雑誌
人文学報 (ISSN:03868729)
巻号頁・発行日
no.144, pp.p1-80, 1980-03