著者
森元斎著
出版者
筑摩書房
巻号頁・発行日
2017
著者
梅原 潤 長谷川 聡 中村 雅俊 西下 智 草野 拳 市橋 則明
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.43 Suppl. No.2 (第51回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.0374, 2016 (Released:2016-04-28)

【はじめに,目的】上肢運動は肩甲骨,上腕骨,鎖骨などからなる複雑な運動であり,これらの協調的な運動の破綻は,肩関節障害に関連すると考えられている。その中でも,肩甲骨異常運動は肩関節疾患に頻繁にみられ,理学療法の治療対象となることが多い。肩甲骨周囲軟部組織の柔軟性低下,特に小胸筋の短縮は肩甲骨異常運動に関係すると報告されており,我々はこれまでに小胸筋の効果的なストレッチング方法及びその効果を調べてきた。そこでこれまでの研究を元に,ストレッチングによる小胸筋の即時的な柔軟性の変化が肩甲骨運動に与える影響を検討することを本研究の目的とした。【方法】対象は,健常成人男性20名(25±3.2歳)の非利き手側の上肢とした。実験手順は動作課題,5分間休息,動作課題,ストレッチング,動作課題の順とした。各動作課題は,座位での肩甲骨面挙上,外転,結髪動作をランダムに実施した。磁気センサー式三次元動作計測装置(3SPACE-LIBERTY,Polhemus社製)を用いて,肩甲骨面挙上と外転においては胸郭に対する上腕骨挙上30°~120°の範囲,結髪動作においては30°~100°の範囲で10°ごとに肩甲骨外旋角度,上方回旋角度,後傾角度を計測した。ストレッチングによる変化を調べるため,各肩甲骨運動のストレッチング前の動作課題変化量(ΔPre)とストレッチング前後の動作課題変化量(ΔPost)を算出した。小胸筋のストレッチングは,安静座位にて肩関節150°外転位から他動的に最大水平外転,最大外旋を行う方法を5分間(30秒×10回)実施した。超音波診断装置せん断波エラストグラフィー機能(SuperSonic Imagine社製)を用いて,ストレッチング前後に小胸筋の弾性率を計測した。なお,弾性率は低値な程,柔軟性が向上したことを示す。計測姿勢は肩関節90°外転位で上腕を台に置いた安静座位とし,計測部位は烏口突起と第4肋骨の中点で小胸筋の外側部とした。統計学的検定は,肩甲骨運動の変化量について反復測定二元配置分散分析および対応のあるt検定,小胸筋の弾性率について対応のあるt検定を用いた。なお,統計学的有意水準は5%とした。【結果】ストレッチング後に小胸筋の柔軟性向上が認められた。肩甲骨運動の変化量については,肩甲骨面挙上では上腕骨挙上40°~120°の肩甲骨外旋角度と60~120°の後傾角度,外転では30~120°の外旋角度と後傾角度,結髪動作では60~120°の後傾角度において,ΔPostはΔPreと比較して有意に増加した。【結論】ストレッチングによる小胸筋の即時的な柔軟性の向上は,動作課題中の肩甲骨運動を変化させることが示された。小胸筋のストレッチング後に増加した肩甲骨の外旋と後傾は上肢運動に重要であり,本研究結果は,肩甲骨異常運動の治療戦略におけるストレッチングの有用性を示す一助となると考える。
著者
Jumpei Nakamura You Sakurai Tetsuo Yoshino Hiroyuki Motomura
出版者
The Japanese Society of Systematic Zoology
雑誌
Species Diversity (ISSN:13421670)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.129-133, 2020-05-15 (Released:2020-05-15)
参考文献数
25

During the past three decades, ten specimens (174.1–235.1 mm standard length) of the Bluespotted Hind Cephalopholis cyanostigma (Valenciennes in Cuvier and Valenciennes, 1828), distributed in the eastern Indian and western Pacific oceans, have been collected from the southern Ryukyu Islands, Japan, although the species has been formally recorded from Japanese waters only on the basis of a single photograph, with the northernmost specimen-based record being Taiwan. The Ryukyu Island specimens, described here in detail, represent the first specimen-based records of C. cyanostigma from Japan, in addition to the northernmost record of the species. The new standard Japanese name “Samidare-hata” is proposed for the species.
著者
大利 昌久
出版者
日本衛生動物学会
雑誌
衛生動物 (ISSN:04247086)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.153-160, 1974-09-15 (Released:2016-09-05)
被引用文献数
1 1

A series of surveys have been carried out on the spider fauna of houses in various districts of Nagasaki Prefecture, and on the role played by various spider species as predators of house-infesting insects. In total, 45 species belonging to 37 genera and 22 families were collected, among which 29 species (24 genera and 13 families) were the weavers, and 16 species (13 genera and 9 families) were the hunters. Oecobius annulipes and Theridion tepidariorum were the most common species encounter in the houses surveys, and their seasonal changes in population density and the indoor distribution were investigated in detail. The behavior of the two common wandering spiders in houses, Heteropoda venatoria and Selenops bursarius, was specially investigated. They were found most abundantly in barns, but were also common in living rooms with straw mat floor (tatami), in corridor, in latriums and in kitchins. A variety of insect species were shown to be killed by the spiders; the preys confirmed in the present survey were the members of the orders Collembola, Blattaria, Orthoptera, Isoptera, Lepidoptera, Hymenoptera, Coleoptera and Diptera. The cockroaches (Blattaria) were found to be caught mainly by the wandering spiders, such as H. venatoria, H. focipata and S. bursarius. Mosquitos and chironomids (Diptera) were captured by the wandering spiders such as S. bursarius, Hasarius adansoni and Plexippus paykulli, and trapped by the viscid lines of weavers. Houseflies (Diptera) were observed to be killed by most of the house spider species, especially by the wandering ones. In an observation on the predation of a wandering spider, S. bursarius, a total of 42 winged ants, 22 chironomids, 6 houseflies and 2 cockroaches were found to be sacrificed while the author had watched it for 4.5 hours every night for 11 consecutive days.

2 0 0 0 OA 明治の美学

著者
宮永 孝
出版者
法政大学社会学部学会
雑誌
社会志林 (ISSN:13445952)
巻号頁・発行日
vol.62, no.2, pp.154-86, 2015-09
著者
宮本 健太郎
出版者
日本作物学会
雑誌
日本作物学会九州支部会報 (ISSN:02853507)
巻号頁・発行日
no.14, pp.49-52, 1959-12-08

一般に,種馬鈴薯をやや高温下に貯蔵すると,常温貯蔵のものに較べ,その休眠は早くおわるといわれている。ところが,加温処理をする時期とよっては,その休眠明けは早くなるが,処理時期によっては逆に,却って,休眠明けがおくれる試験結果をえたのでここに之を発表する。
著者
小畑 俊太郎
出版者
東京都立大学法学部
雑誌
東京都立大学法学会雑誌 (ISSN:03868745)
巻号頁・発行日
vol.45, no.2, pp.151-210, 2005-01-14
著者
藤野 善久
出版者
The University of Occupational and Environmental Health, Japan
雑誌
Journal of UOEH (ISSN:0387821X)
巻号頁・発行日
vol.40, no.3, pp.225-230, 2018-09-01 (Released:2018-09-14)
参考文献数
31
被引用文献数
2

近年,日本において,プレゼンティーズムへの関心が産業保健分野のみならず,経営分野においても急速に広がりつつある.しかしながら,プレゼンティーズムという用語が国内に紹介されたのは比較的最近であり,日本におけるプレゼンティーズムに関する知見の蓄積も限られている.本稿では,プレゼンティーズムに関する知見を整理するとともに,日本の産業保健におけるプレゼンティーズムへの取り組みに関する意義について考察する.プレゼンティーズムとは,健康上の問題を抱えたまま出社している状態というのが共通した定義であり,労働生産性の低下を追加するものもあった.医療経済的な観点からプレゼンティーズムによる労働生産性低下を貨幣換算する方法について複数の方法が提案されているが,統一した方法はない.労働者の健康状態を,プレゼンティーズムの観点から評価し,支援するための新しい方法が必要である.
著者
三浦 真 桂田 祐介 猿渡 和子
出版者
宝石学会(日本)
雑誌
宝石学会(日本)講演会要旨 平成30年度 宝石学会(日本)講演論文要旨
巻号頁・発行日
pp.17, 2018 (Released:2018-06-24)
参考文献数
1

金色のシーン・エフェクトを特徴的に示すサファイアは、ゴールドシーンサファイアと商業的に呼ばれている(例えば Bui et al. (2015))。ケニア北東部が産地とされているが、流通量が限られているために研究例が非常に少なく、その詳しい産地およびその成因については不明な点が多い。そこで産地鑑別のための化学組成データベースの充実、およびその成因について探るため、 GIA 東京ラボでは 23 石のゴールドシーンサファイアについて一般的な宝石学的検査に加えレーザーアブレーション誘導結合プラズマ質量分析装置(LA-ICP-MS)による微量元素の定量分析を実施した。試料は特徴的に赤鉄鉱・チタン鉄鉱の針状内包物を多数含み、それにより光が反射されることで独特のシーンエフェクトが生み出される。またジルコンや雲母、赤鉄鉱、磁鉄鉱、ダイアスポア、炭酸塩鉱物といった多様な自形~半自形内包物を含む。色あいは青色と黄色が混在するもの、黄色単色のもの、多数の内包物・亀裂により色合いが不明瞭なものがあり、透明度も亜透明から不透明と多様である。青色および黄色に着色されている部分は化学組成上ではあまり違いが見られなく、試料は全体的に鉄含有量およびガリウム/マグネシウム比が高い傾向にある。先行研究で報告されている他のゴールドシーンサファイアと組成および内包物が類似しており、本研究の試料はそれらと同じ産地を由来としている可能性が高い。ゴールドシーンサファイアの産地とされるケニアにはアルカリ玄武岩起源(Lake Turkana)もしくはサヤナイト起源(Garba Tula)の2つの鉱床が知られている。ゴールドシーンサファイアは化学組成上では Garba Tula のものに近い傾向がある。
著者
有本 友季子
出版者
日本口腔・咽頭科学会
雑誌
口腔・咽頭科 (ISSN:09175105)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.7-11, 2013 (Released:2013-05-15)
参考文献数
10
被引用文献数
5

小児深頸部膿瘍は非常に稀で, 臨床像も成人例と大きく異なる. 好発部位は, 咽頭後間隙, 口腔粘膜間隙, 副咽頭間隙が主で, 他に顎下間隙も多くみられた. 小児特有の発症背景に, 先天性嚢胞性疾患や先天性免疫不全症の感染, 歯ブラシ外傷, 特殊感染症である猫ひっかき病がみられた. 重篤な合併症はほとんどみられなかった. これは成人例との病態の違いによるもので, 深頸部膿瘍と診断される小児例の多くは深頸部リンパ節膿瘍の段階にあり, いわゆる成人例の真の意味での深頸部膿瘍とは異なると考えられた. 気道狭窄等リスクが高い症例では切開排膿が必要となることが多いが, 病態や合併症の少なさを考慮し, より低侵襲な治療法選択の可能性が示唆された.
著者
齊藤 隆夫 岩間 永子 谷田部 隆 合原 義人
出版者
茨城県畜産センター
巻号頁・発行日
no.43, pp.30-31, 2010 (Released:2012-12-06)

子牛の下痢と増体に関して有益とされる制限哺乳を行った。試験区は3ヶ月齢での離乳まで哺乳時間を朝夕15分ずつに制限した制限哺乳区,対照区は離乳まで母子が同居する自然哺乳区とし,水,乾草,人工乳は自由摂取とした。各区6頭での結果は制限哺乳区が自然哺乳区より下痢の発生が少なく,治癒も早い傾向であった。また体重の増加も有意差はないが制限哺乳区で大きい傾向であった。
著者
植村 利夫
出版者
日本蜘蛛学会
雑誌
Acta Arachnologica (ISSN:00015202)
巻号頁・発行日
vol.4, no.2, pp.58-66, 1939-07-01 (Released:2008-12-19)