著者
中林 千浩
出版者
山形大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2011

フラーレン代替アクセプター材料開発を目的とし、全芳香族系ドナーアクセプター型ブロック共重合体の合成、それを用いたオールポリマー有機薄膜太陽電池創製について検討を行った。グリニヤール試薬を用いた縮合的連鎖重合法とニッケル触媒を用いたクロスカップリング反応を基として、全芳香族系ドナーアクセプター型ブロック共重合体の合成に成功した。得られたブロック共重合体は、アクセプターブロックによるアクセプター性、さらにはドナーアクセプター構造による広域に渡る光吸収性を示した。ポリ(3-ヘキシルチオフェン)/ブロック共重合体のブレンド膜を光電変換層に用いたオールポリマー有機薄膜太陽電池から最大1.6%の変換効率を得た。以上の結果より、全芳香族系ドナーアクセプター型ブロック共重合体は、太陽電池中でアクセプター材料として有効に機能し、フラーレン代替材料として優れたポテンシャルを持つことを見出した。
著者
森田 喬
出版者
法政大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

本研究は地図学分野に大きな影響を与えてきたフランスの地図学者ジャック・ベルタン氏(2010年没)の地図学理論を系統的に整理することにより、デジタル化による地図制作という今日的なコンテクストの中で再評価しようというものである。地図学理論の文献収集については一般的な文献検索および研究所の年次活動報告書によった。体系化については、英国の地図学会誌に論文を掲載した。再評価については、ベルタン理論が強調する地図記号の一義性・多義性の区別の重要性を古代の岩絵地図まで遡って確認した。また、近年開発された作図システムによりベルタン理論のデジタル処理への親和性を確認した。ベルタン理論は一般化に向かっている。
著者
諏訪 紀幸
出版者
中央大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

本研究の主な目的は、代数学の基本事項であるGalois理論では基本的な、そしてここ半世紀急激な進歩を遂げた数論幾何で最も重要な道具であるetale cohomologyの理論の出発点である、Kummer理論やArtin-Schreier理論を一般の可換環あるいはschemeの上で一般のfinite flat group schemeに対して定式化し、理論を展開することであった。特に、Serreが有限群の群環の単数群を代数群とみなして体のGalois拡大の正規底を捉えなおす議論を展開していたが、finite flat group schemeに対してその議論を定式化することができた。
著者
土岐 仁 廣瀬 圭
出版者
秋田大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究では実滑走におけるスノーボーダーの運動計測とターンのメカニズムを解明するためのシミュレーションモデル開発のために運動解析を行った.慣性センサ・地磁気センサを搭載した運動計測システムと6軸力センサを搭載した雪面反力計測システムを用いてスノーボーダーの運動計測と動力学的解析を行い,スノーボーダーが発揮している力について明らかにした.さらに,スノーボーダーの拘束感を軽減するために,小型力センサを搭載した新しい雪面反力計測システムの開発を行い,異なるスキル(初級者と上級者)のスノーボーダーによるターン中の雪面反力計測を行うことによりターンのシミュレーションモデルを開発するための重要な要素を得た.
著者
小林 信之 菅原 佳城 鳥阪 綾子
出版者
青山学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

本研究は,大変形と大回転を伴う極めて非線形性の強い極柔軟体の制御系設計のために,高精度,かつ,低次元のモデル化手法を開発することを目的に,【1】曲げ捩りせん断および軸変形を考慮した非線形梁および非線形板へモード合成法を適用する自由度低減モデルの開発とその検証,【2】開発したモデルを用いた大変形と大回転を伴う極柔軟体の制御系の試設計,を行った.その結果,【3】非線形性の強い極柔軟梁と板に対する低次元モデルが計算精度を保持しながら,システムの自由度を低減できること,【4】提案した自由度低減モデルが床体操のように大回転と大変形を伴いながら移動するロボットの制御に適用可能であることを示した.
著者
永田 典子
出版者
特殊法人理化学研究所
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2001

プラシノステロイド欠損植物は、暗所で発芽・生育させると、もやしにならずに光形態形成をおこなう。一方、サイトカイニンを与えて暗所で生育させた場合も同様の変化がおこることが知られていた。このように、プラシノステロイドとサイトカイニンは、暗所での光形態形成に関して逆の効果を示すようにみえる。しかしこれまで微細構造レベルで両者の作用を比較した例はない。そこで、当該年度の研究では、色素体分化という側面からプラシノステロイド欠損とサイトカイニン過剰の作用を比較することを目的とした。特異的プラシノステロイド生合成阻害剤であるBrzを4μM添加した培地、またはサイトカイニンの一種ベンジルアデニン(BA)を250μM添加した培地で育てたものは、暗所から明所に移した時の緑化がcontrolに比べ早かった。BrzとBA両方を添加した培地で育てたものは、Brz単独、BA単独で育てたものと緑化の早さは同じ程度であった。BA培地にブラシノライド(BL) (1μM)を一緒に添加した場合でも、BA単独の時と緑化の早さは同じ程度であった。Brz処理及びdet2の暗所芽生えの子葉の色素体は、プロラメラボディの結晶構造を含む典型的なエチオプラストであったが、プロラメラボディの占める面積が無処理に比べ大きかった。一方、BA処理の色素体は、プロラメラボディの面積が小さく、むしろチラコイド膜が発達していた。以上のように、暗所での色素体の発達という点において、プラシノステロイド欠損とサイトカイニン過剰は独立の異なる作用を持っていた。さらに、暗所のBrz処理植物を光存在下に移して2時間後に電子顕微鏡観察したところ、渦巻き上に激しく発達したチラコイド膜が観察された。ブラシノステロイド欠損時には、これまでに知られていない、特殊なチラコイド膜発達様式をとる可能性がある。
著者
沢田 こずえ
出版者
東京農工大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2013-04-01

将来、大気CO2濃度の上昇による植物の光合成促進に伴って、土壌へのC供給量が増加すると予想される。土壌へ易分解性Cが添加されると、もともと土壌に存在する有機物の無機化が促進(正のプライミング効果)または遅延(負のプライミング効果)される。また、人間活動の発展に伴って、大気中のN化合物濃度が増加した結果、土壌へのN負荷量も増加している。土壌へ無機態Nが添加されると、プライミング効果が抑制または促進される。本研究は、「N供給能が低い日本森林土壌では、プライミング効果に与える無機態N添加の影響が大きい」という仮説を検証するために、高知県スギ林とヒノキ林土壌において、プライミング効果に与える無機態N添加の影響を評価することを目的とした。結果、ヒノキ土壌では、グルコース添加によって負のプライミング効果が起こった。また、土壌有機物由来微生物バイオマスCが増加した。ヒノキは糸状菌が優占するので、糸状菌が体内に炭素を貯めこむことによってCO2放出が抑えられるのかもしれない。一方、スギ土壌へグルコースのみ添加した場合は、プライミング効果は起こらなかったが、グルコースとともに無機態Nを添加した場合、正のプライミング効果が起こった。また、58日間で添加グルコースCを上回るCO2-Cが積算で放出され、C収支がマイナスとなったことから、スギへのC・N添加の影響は極めて大きいことが分かった。また、この時土壌有機物由来微生物バイオマスNの代謝回転が速くなった。以上から、①ヒノキでは、無機態N添加の有無にかかわらず正のプライミング効果が起こらなかった、②スギでは、無機態N添加によってバイオマスNの代謝回転が早まり、正のプライミング効果が起こったことが分かった。
著者
木本 晃
出版者
佐賀大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

申請者らは、乳がん早期発見を目的とした電気・超音波一体型可視化システムの確立を目指している。本研究により、超音波プローブの表面に16電極を有する薄膜を塗付した電気・超音波一体型イメージングシステムを製作した。数値シミュレーション及び生体モデル実験により本システムを評価した。生体モデルとして、脂肪層、乳腺層及び腫瘍層の3層からなるモデルを作成した。結果として、実用化に向けて解決しなければならない課題は残るが、本システムにより得られる超音波画像を利用することで電気インピーダンス再構成画像の分解能の改善を図ることができた。
著者
青木 伸一 北田 敏廣 井上 隆信 加藤 茂 横田 久里子
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

三河湾を対象海域として、気象、海象、陸域流出、内湾水質の4つの側面から総合的に温暖化影響について検討した。気象変動については、地表面近くの大気の安定成層化が夜間から早朝で進み化学物質の滞留が起こりやすいことを明らかにした。海象変動については、台風の大型化を見据えて2009年の高潮の特性を詳細に検討し、風場の急変が高潮の増幅要因となることを示した。陸域流出については、モデルを用いて地球温暖化による異常気象により栄養塩の流出が増大するこ可能性を示した。内湾水質については、観測値から0.024~0.06℃/年の水温上昇トレンドを示すとともに、貧酸素水塊の浅海遡上に対する風の影響を明らかにした。
著者
曽根 敏雄
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

北海道、大雪山の風衝砂礫地における山岳永久凍土分布の下限高度を気温と地表面温度の通年観測および電気探査から推定した。この永久凍土の分布下限付近で10mより深いボーリングを行い、地温観測装置を設置した。ここは永久凍土分布下限付近の地温モニタリングサイトとして期待される。また泥炭地にある永久凍土丘の衰退過程における地温の変化が捉えられた。小径の掘削孔においても深度の異なる多点での温度の観測が可能な温度記録計を開発した。
著者
瀬尾 和哉 下山 幸治 鈴木 省三 太田 憲 仰木 裕嗣
出版者
山形大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2011-04-01

スポーツスキルとスポーツ用具を同時に最適化する手法の開発に成功した。これによって、世界記録を産み出すような最適な用具と最適なスキルを提案することが可能になった。また、障がい者アスリート等、様々な個性の競技者へ対して、そのスキルにマッチした最適な用具形状を提示することも可能になった。この成果は、特許出願済み(出願番号:2014-217501、飛翔体形状の計算方法、計算装置、計算プログラム、及び計算システム)であり、公知とした。今後は、この技術を様々な競技へ応用し、実際のものづくりと選手のスキル改善へ活かしていく実践的な局面である。
著者
永田 俊 WYATT Alexander WYATT Alex
出版者
東京大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2011

本研究は、サンゴ礁に対する窒素や炭素の負荷機構としてこれまで見逃されてきた、粒子態有機物の寄与を明らかにし、サンゴ礁における物質動態と生態系維持機構に関する理解を深化することを目的とし、以下の研究を進めた。沖縄県八重山諸島の調査サイトにおいて、平成24年度に引き続き現地調査を実施した。具体的にはGPS搭載ブイを用い、礁内での海流に沿った各種生物地球学的パラメータ(水温、塩分、溶存酸素)の観測を行った。また、各種安定同位体トレーサの分析に供するための海水試料のサンプリングも行った。一方、人為影響の程度が異なるフィリピンのサンゴ礁を比較対象として調査を実施した。外洋水や河川水の流入に伴って輸送される有機物や栄養塩類の質や負荷規模が異なる定点を設定し、サンプリングと各態有機物・栄養塩類の分析を行うことで、サンゴ礁に対する各態有機物の負荷の概要を査定した。また、有機物や栄養塩類の安定同位体比の測定を進め、サンゴ礁内部の窒素循環を新たな同位体バイオマーカーを用いて解析する方法を検討した。また、サンゴ礁の生物生産に依存する高次栄養段階生物(脊椎動物)を指標生物として用い、その動物が有する同位体バイオマーカーを用いて、食物連鎖を通しての窒素伝達の機構を査定するための方法論を検討した。以上の結果から、粒子状有機物の動態が、サンゴ礁の生態系と生物地球化学的な循環の制御において重要な役割を果たしていることが示唆された。これらの成果を学会で公表した。
著者
中筋 麻貴
出版者
北里大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2011-08-24

ワイル群多重ディリクレ級数の解明を目的とし,量子群の結晶基底および可解格子模型と,保型表現に表れるワイル指標公式およびKazhdan-Lusztig多項式との関係構築に取り組んだ.米国Stanford大学のD.Bump教授およびP.McNamara教授との共同研究では,A型ワイル群に対するワイル群多重ディリクレ級数(WMD級数)の同値関係の証明で用いられた統計物理的手法の拡張に取り組んだ.特に,可解格子模型に対するYang-Baxter方程式の有用性について考察した.A型ワイル群に対するWMD級数の研究において関数の性質の鍵となったSchur関数の変数を,スペクトルパラメータz_iと任意のパラメータ_tに加え,別のパラメータα_i,を増やすことによって拡張したFactorial Schur functionについて,変数の増加によって生じた問題にウエイトの取り方に工夫を施すことにより,可解格子模型で記述することに成功した.またその応用として,Factorial Schur関数について報告されていた従来結果であるMacdonald公式およびLascoux公式に別証明を与えた.本研究により,WMD級数の研究で用いられたYang-Baxter方程式の他への有用性を示すことができた。本研究は論文にまとめ,投稿中である.岡山大学の成瀬弘教授との共同研究では,Bump教授およびNcNamara教授との共同研究で得られたYang-Baxter方程式と,Kazhdan-Lusztig多項式と深く関わるシューベルトカリキュラスの領域で研究されているExcited Young diagramに対するYang-Baxter方程式の関係について研究した.Factorial Schur関数の任意のパラメータ_tに対し,t=0の場合についてこれらが関係することを示すことができた.本研究は,可解格子模型とシューベルトカリキュラスの関係構築の研究において意義のある結果となった.
著者
山本 克之 浜岡 隆文 川初 清典 工藤 信樹 清水 孝一
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1999

本研究は,筋組織酸素濃度計測における皮下脂肪層の影響を系統的に解析し,その影響を除去し得る絶対値計測可能な近赤外分光(NIRS)組織酸素モニタを開発して,本装置の最も効果的な適用分野と考えられるスポーツ医学の分野で,その有効性を実証することを目的とした.1.時間分解法を用いたin vivo計測と多層モンテカルロシミュレーションにより,組織の不均一性を考慮して,筋および脂肪層の平均的な光学特性(吸収係数,散乱係数)を決定した.2.光拡散理論を適用し,吸光度変化と吸収係数の非直線的関係をも考慮した組織酸素濃度算出式を理論的に導出し,その具体的な係数を上記光学特性から決定した.3.脂肪層の影響で近赤外分光法の測定感度が大きく減少するので,測定感度を脂肪厚で補正することにより,均質な系を仮定した上記理論式に適用可能な補正式を決定した.また,安静時の筋酸素消費量を磁気共鳴スペクトル法と試作装置で計測・比較し,補正法の妥当性を確認した.4.NIRSの運動能力の評価法として,トップレベルの選手(ノルディック複合ナショナルチーム,13名)を対象に測定を実施し,高地トレーニングにより筋組織酸素濃度回復速度が6日後で11%,11日後で20%程度増加することを見出した.5.NIRSの筋代謝の評価法として,筋収縮・弛緩に伴う血液量変化から局所的血液酸素飽和度を,筋収縮時の酸素濃度低下率から局所的筋酸素消費量を測定する手法を考案し,1収縮ごとに酸素飽和度と酸素消費量を推定できることを検証した.6.当初の計画を進展させ,200チャネルの受光系を有する組織酸素濃度画像化システムを試作し,膝屈曲・伸展運動時の大腿部各筋の酸素化・脱酸素化ヘモグロビン量,血液量の時空間変化をイメージングすることに成功した.
著者
松本 金矢 森脇 健夫 根津 知佳子 後藤 太一郎 滝口 圭子 中西 良文 磯部 由香
出版者
三重大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

教育実践現場やその隣接関連領域の現場で、教材開発研究とその実践を組み合わせた、教員養成のための新たなPBL教育カリキュラムの開発を模索した。開発したPBL教育モデルは、先行研究や実践活動で実績のある拠点校(5校区)を中心に、現場との協働において教育実践に活用された。さらに、海外の教育現場での学びを実現する海外実地研究型PBL教育を導入した。得られた成果は、学会発表(45件)・論文発表(29件)として公開され、関係研究者の評価を得た。
著者
山崎 修 森実 真 金子 淳
出版者
岡山大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

パントンバレンタインロイコシジン(PVL)は黄色ブドウ球菌が産生する好中球により特異性の高い毒素で、PVL陽性の黄色ブドウ球菌はおできや市中肺炎に強く関連する。我々はPVL陽性のおできの特徴は基礎疾患のない若年者に多く、多発性で発赤が強いことを明らかにした。しかしながら、せつ腫症におけるPVLの役割は明らかではない。我々はPVLの毒素産生制御因子を解析し、PVLのケラチノサイト、線維化細胞、血管内皮細胞に与える影響について検討した。さらにせつ腫症におけるPVL変換ファージの多様性について調査した。
著者
有坂 慶紀
出版者
早稲田大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2013-08-30

間葉系幹細胞(MSC)が接着した基板の表面特性を動的に変化させ、細胞分化系統を動的に転換する光架橋性高分子ブラシ表面(sPDMIM)の開発を行った。sPDMIMは、メタクリル酸メチルと光架橋性ジメチルマレイミドモノマーとの共重合によって作製した。MSCは、sPDMIM上でOCN遺伝子発現量が減少したが、光架橋sPDMIM(cl-sPDMIM)上では増加した。細胞培養中に光架橋した場合、OCNの減少が抑制されるが、cl-sPDMIM上のMSCsとも異なった。これらの結果は、動的に表面構造を変更した基板上のhbmMSCが、表面特性が固定された基板とは異なる分化系統に誘導される可能性を示している。
著者
大野 恭秀
出版者
大阪大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010

現在最も移動度が高いグラフェンをチャネルとしたトランジスタを用いたバイオセンサの開発を行った。作製したデバイスは溶液のpHを0. 025の分解能を持って検出することが可能であることが分かった。また、抗体を用いたバイオセンシングは電界効果トランジスタを用いたセンサでは難しいため、代わりにアプタマーまたはフラグメント抗体を用いたバイオセンシングを行い、グラフェンがバイオセンサに適していることを証明した。
著者
藤 定義
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

乱流輸送現象の基礎的な現象として乱流相対拡散を取り上げ、粒子対の相対距離の伸縮過程が、自己相似的な相関(持続性)を持つことを明らかにした。この伸縮過程を記述する確率密度分布関数に対する確率モデル(自己相似電信方程式)を作り、初期値問題を記述することができることを明らかにした。乱流揺らぎが支配的な系において、力学系的な視点から乱流の秩序形成や乱れ生成が理解できることを示した。
著者
柿原 泰 上田 昌文 笹本 征男 瀬川 嘉之 吉田 由布子 渡辺 美紀子 桑垣 豊
出版者
東京海洋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

本研究は、原爆被爆者調査とは何だったのか、どのような調査研究を、何のため、誰のために行なってきたのかについて、科学史的に明らかにすることを目的として、先行研究の再検討やこれまであまり知られていなかった資料の発掘・研究を行なった。とくに原爆投下直後から始まり米軍占領下初期に「学術研究会議・原子爆弾災害調査研究特別委員会」として組織化された日本側の原爆調査について重点的に調査・検討を進め、その成果の一部を報告書『原爆調査の歴史を問い直す』にまとめた。