著者
三橋 冨治男
出版者
The Society for Near Eastern Studies in Japan
雑誌
オリエント (ISSN:00305219)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.199-220,234, 1966

Ottoman admiral, Piri Reis' old map was discovered by Bay H. E. Eldem, Director of National Museums in 1929, when the old Ottoman Imperial Palace—Topkapu Saray was being turned into a Museum of Antiquites. This old map was missing for a long time.<br>The detailed research of Prof. P. Kahle and other scholars have presented very important informations regarding this map, because it was sometimes called "the map of Columbus".<br>This paper gives the explanation about figure, substance matter, preserved condition and two varieties of this old map, and shows the big image of well-known Turkish admiral in the 16th century with some interesting episode. At the same time, this paper points out that Ottoman Turks were excellent experts in the field of cartography and they stood very far above the level of European cartography in those days.
著者
三橋 富子 田島 真理子
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.46, no.1, pp.39-44, 2013 (Released:2013-11-22)
参考文献数
16
被引用文献数
2

スープストック調製時のアク生成に及ぼす水の硬度の影響を検討した。3種類のミネラルウォーターおよび硫酸カルシウムと硫酸マグネシウムで調整した様々な硬度の調整ミネラル水を用いてスープストックを調製した。3種のミネラルウォーターでは蒸留水よりも有意に多くのアクを生成したが,水の硬度とアクの生成量は比例していなかった。カルシウムのみ,又はマグネシウムのみで作ったすべての調整ミネラル水のアクは蒸留水よりも有意に多く,また硬度に比例して多くなっていたが,カルシウムのほうがマグネシウムよりもアク生成に強く働いていた。加えて,カルシウムとマグネシウムの混合調整ミネラル水の場合,カルシウムだけの調整ミネラル水よりもアクの生成は抑制されていた。アク中のカルシウム含量はスープストック調製に用いたミネラルウォーター中のカルシウム含量に比例して増加していたが,タンパク質とそれ以外のミネラル類は大きな差はなかった。 アクの生成は,硬度1,000位までは水の硬度よりもカルシウム含量の関与が大きく,またマグネシウムの比率が増加するとアクの生成は抑制されていた。
著者
三橋 順子
出版者
大阪府立大学女性学研究センター
雑誌
女性学連続講演会 (ISSN:18821162)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.101-132, 2010-03

第14期女性学連続講演会「ジェンダーを装う」の第5回講演
著者
添田 遼 三橋 麻菜 岡野 清音 横澤 愛子 奥津 輝男
出版者
日本緩和医療学会
雑誌
Palliative Care Research (ISSN:18805302)
巻号頁・発行日
vol.15, no.3, pp.167-174, 2020 (Released:2020-07-09)
参考文献数
23
被引用文献数
1

【目的】機能的自立度評価法(FIM)を使用し,死亡前6週のがん患者のADLの項目別の推移を検討すること.【方法】研究デザインは後方視的観察研究である.鶴巻温泉病院 緩和ケア病棟を死亡退院した18歳以上のがん患者55名を対象とし,FIMデータは診療録等から死亡直前(0週)から遡って6週間分を収集した.【結果】FIM合計点は死亡前6週55点から0週25点へ低下した.運動項目では食事・整容・排尿管理,認知項目では社会的交流・表出が死亡直前まで他の項目よりも自立度の高い項目であった.【考察】ADLへの支援は,死亡前2週までは,徐々に低下するベッド外での動作を安全かつ安楽に行えるように支援を行い,ベッド上での動作は死亡直前まで自立を続けられるように支援を行うことが望ましいと考える.
著者
畑田 彩 鈴木 まほろ 三橋 弘宗
出版者
一般社団法人 日本生態学会
雑誌
日本生態学会誌 (ISSN:00215007)
巻号頁・発行日
vol.58, no.1, pp.57-61, 2008-03-30 (Released:2016-09-16)
参考文献数
6
被引用文献数
5

連載「博物館と生態学」では、毎回生態学と関わりの深い博物館事業をテーマとして取り上げてきた。当初予定した6回が終わったところで、これまでの執筆者を中心に連載によって達成できた点や今後の課題について話し合った。その内容をまとめることで、連載「博物館と生態学」の意義を考えてみたい。
著者
三沢 岳志 砂原 めぐみ 田村 隆生 三橋 敬憲 矢部 悟
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.69, no.2, pp.94-98, 2019-02-01 (Released:2019-02-01)

技術戦略や事業戦略を策定する上で重要であるコア技術について,技術情報を用いて特定する手法を開発した。対象企業の特許情報からFIを技術区分として生存特許シェアと自社引用比率を用いてコア技術領域を絞り込み,テキストマイニングでその候補を抽出した後,非特許情報を使って具体的にコア技術を特定する。最後に論文や雑誌,Webなどの広範な非特許情報を用いてコア技術の検証を行う。コア技術の抽出及び特定の手法としては,技術や特許に詳しくないスタッフでも利用可能と考えられることから有用な方法であると考える。さらに,この手法を使う際に留意すべき点も検討した。
著者
亀山 哲章 宮田 量平 冨田 眞人 三橋 宏章 馬場 誠朗 天田 塩
出版者
日本腹部救急医学会
雑誌
日本腹部救急医学会雑誌 (ISSN:13402242)
巻号頁・発行日
vol.35, no.3, pp.233-237, 2015-03-31 (Released:2015-06-11)
参考文献数
9

現在胆管ドレナージは内視鏡的アプローチが第一選択となっている。術後再建腸管症例に対してもダブルバルーン内視鏡の普及により行われるようになってきているが,内視鏡的アプローチが困難な症例に対しては,経皮経肝胆管ドレナージ(以下,PTBD)が必要になる。PTBDは,当初はX線透視下に行われていたが,現在では,エコー下穿刺法が一般的に行われている。しかし,エコー下に非拡張胆管を描出し穿刺針を挿入することは困難であることがある。非拡張胆管に対しPTBDが必要な場合はX線透視下PTBDが有用であることがあり,その手技について症例を提示し,安全に施行する手技的ポイントを紹介する。
著者
三橋 富子 戸田 貞子 畑江 敬子
出版者
一般社団法人日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.41, no.4, pp.241-247, 2008-08-20
被引用文献数
6

塩化ナトリウム,ショ糖およびクエン酸の検知および認知閾値を測定して,加齢および性差の味覚感受性に及ぼす影響について検討した。また,食物嗜好と味覚感受注の関係についても調べた。被験者は65歳以上の男子22名,女子32名,および20歳前後の男子54名,女子54名である。加齢による味覚への影響は顕著に見られた。高齢者は若者に比べ統計的に有意に高い検知閾値を塩化ナトリウムとクエン酸について示し,認知閾値においてはショ糖とクエン酸について示した。クエン酸については性差も認められ,高齢者男子は高齢者女子よりもクエン酸の感受性が低かった。プロビット法により分析したすべての閾値は,ショ糖の検知閾値を除いて,若年者女子,若年者男子,高齢者女子,高齢者男子の順に高くなっていた。塩化ナトリウムに対する感度の低い人は漬物,あるいは塩辛のような塩辛い食物を感度の良い人よりも好んでいた。味覚感受性と食品嗜好の関係についてはほかには認められなかった。
著者
三橋修著
出版者
三省堂
巻号頁・発行日
1982
著者
三浦 知之 三浦 要 富岡 宏 佐伯 めぐみ 三橋 利恵
出版者
宮崎大学
雑誌
宮崎大学農学部研究報告 (ISSN:05446066)
巻号頁・発行日
vol.58, pp.51-68, 2012-02-24

宮崎県門川湾の庵川東西入り江(32°29'N,131°41'E)は,干潟域14haおよび藻場域がおよそ7haであり,アマモ,コアマモおよびノトウミヒルモの群落が見られる。両入り江から57科120種の貝類と46科86種の甲殻類および腕足類1種が確認された。庵川東入り江から98種の貝類と69種の甲殻類が,庵川西入り江から55種の貝類と54種の甲殻類が記録され,貝類33種と甲殻類37種は両入り江に共通であった。さらに腕足類のカサシャミセン類の1種は庵川東入り江の転石下に生息し,宮崎県では他の海岸でも見つかり,今後も生息地の確認は増える可能性がある。庵川東入り江は東側を縁取る岩礁域がほぼ自然のまま残されており,庵川西入り江に比べて,干潟面積が2.8倍,海草群落の面積が1.6倍広いため,出現種が多くなったものと思われる。
著者
三橋 淳
出版者
日本宇宙生物科学会
雑誌
Biological Sciences in Space (ISSN:09149201)
巻号頁・発行日
vol.21, no.4, pp.124-128, 2007 (Released:2008-09-02)
被引用文献数
1 3

Application of insects is discussed for pleasant living in closed space environment. Insects are useful in various way. Some insects are quite effective to process metabolic waste and dead body of animals. Larvae of flies are candidate insect useful in space agriculture. Because of shorter life cycle of fly compared to silkworm, its proliferation rate is much greater than silkworm. It is a problem of culture whether the consumption of fly larvae to recycle dead human body could be acceptable in space agriculture.
著者
栗田 卓 梅野 博仁 千年 俊一 上田 祥久 三橋 亮太 中島 格
出版者
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会
雑誌
日本耳鼻咽喉科学会会報 (ISSN:00306622)
巻号頁・発行日
vol.118, no.3, pp.192-200, 2015-03-20 (Released:2015-04-17)
参考文献数
43
被引用文献数
7

喉頭乳頭腫への望ましい臨床的対応を明確にすることを目的とし, 喉頭乳頭腫60例の統計学的検討を行った. 各症例は発症年齢で若年発症型と成人発症型に, 発生様式で単発型と多発型に分類した. 性別は成人発症型で有意に男性が多かった. 発生様式は若年発症型では多発型, 成人発症型では単発型の症例が有意に多かった. 乳頭腫が最も高頻度に発生していた部位は声帯であった. 乳頭腫の再発率に関して発症年齢で比較すると, 全症例の解析では, 成人発症型に比して若年発症型の再発率が有意に高かった. しかし, 発生様式別の層別解析では, 単発型と多発型ともに若年発症型と成人発症型の再発率に有意差や傾向を認めなかった. 再発率に関して発生様式で比較すると, 全症例の解析では単発型に比して多発型の再発率が有意に高かった. 発症年齢別の層別解析では, 若年発症型では多発型は単発型に比して再発率が高い傾向があり, 成人発症型では, 多発型は単発型に比して再発率が有意に高かった. 治療は CO2 レーザー蒸散術が最も多く行われていた. 補助療法としてインターフェロンや cidofovir の局注が行われていた. 乳頭腫の悪性化例は3例であった. 乳頭腫への初治療から悪性化までの期間は3~40年と幅があり, 発症から悪性化までの期間に傾向はみられなかった. 今回の検討から, 発症年齢にかかわらず多発型の症例では再発に留意すべきと考えられた. 再発や悪性化の観点から喉頭乳頭腫に対しては長期間の経過観察が望ましい.
著者
新谷 尚紀 関沢 まゆみ 三橋 健 比嘉 政夫
出版者
国立歴史民俗博物館
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2003

本研究では、ブルターニュとプロヴァンスという遠く離れた二つの地方の、聖人信仰と民俗行事の伝承、とくに復活祭前の二月に行われるカニヴァルと五月の春迎えを示す「五月の木」と呼ばれる祭礼行事、また夏の祭りとしてのサンテロワの馬祭りに注目した。かつて、A.V.ジェネップが調査した19世紀末から20世紀初頭のころには、「五月の木」はフランス各地にその伝承がみられたが、現在ではわずかにブルターニュのロクロナンとプロヴァンスのキュキュロンという二つの町のみに伝承されていることが判明した。そのキュキュロンの伝承で注目されたのは、まず「五月の木」という民間習俗が存在していたところに、後に聖人信仰が付着したという歴史であった。一方、カニヴァルについては、ニースの都市祭礼が有名だが、キュキュロンの2月の灰の水曜日に行われるサバやショバル・プランという村の2月の灰の水曜日に行われるベルとエルミットの祭りなどでは、より素朴な形態のカニヴァルの伝承の存在が明らかになった。そして、前回の科研調査で判明している敬虔な聖人信仰のブルターニュと比較して、プロヴァンスのカニヴァルにおいては聖人への信仰的要素が希薄で、娯楽的要素が強いという点が特徴的であった。また、夏の祭りとしての、サンテロワの馬祭りについて、ブルターニュのパルドン祭りと、プロヴァンスの馬祭りのパルドンなど聖人に因む民俗行事が一定地域ごとに特徴的な分布を見せている現状が明らかとなった。また、ブルターニュで最も主要な聖女とされているサンターヌへの信仰も、その本拠地であるサンターヌ・ドレーにおける熱心な信仰行事に対して、プロヴァンスの本拠地アプトという町のそれはやや世俗化の中にある。たがいに古い民俗行事を残し伝えているブルターニュとプロヴァンスの両者の関係について、さらに追跡すべき研究視点をえることができた。