著者
中村 圭寛
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.86, no.3, pp.200-207, 1991-03-15 (Released:2011-09-20)
参考文献数
6

偶然に発見されたアスパルテームは甘味料として, アメリカで1981年, 日本で1983年に使用が認可された。甘味の質は砂糖によく似ており, 砂糖の約200倍の甘味度をもち, 果実7レーバー増強の効果をもつ。蛋白質の成分からできているダイエット甘味料として, 欧米及び日本では大きな注目を集めている。
著者
河上 淳一 田原 敬士 宮崎 優 光野 武志 尾池 拓也 曽川 紗帆 宮薗 彩香 桑園 博明 嶋田 早希子 中村 雅隆
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement
巻号頁・発行日
vol.2009, pp.C4P2183, 2010

【目的】我々は第6回肩の運動機能研究会で、投球動作でのボール把持違いによる上肢帯の可動域変化を報告した。結果としては、ボール把持時の母指と示指の位置違いは上肢帯可動域に影響を及ぼさず、ボールと母指の接触面の違いは、3rdTRの可動域に影響していた。しかし、肩関節可動域の変化と投球障害発生は直結するものではない。そこで、今回は投球障害歴の有無に対し、身体的特徴とボール把持項目が投球障害発生にどのような順列で関わるかを検討した。<BR>【方法】対象は、中学生の軟式野球部で、野球歴が一年以上ある65名(年齢13.1±0.8/身長158.88cm±20.42/体重50.39kg±9.75)とした。対象者を、投球障害歴あり群19名(以下:あり群)(肩障害2名/肘障害13名/肩肘障害4名)と、投球障害歴なし群46名(以下:なし群)に分けた。群分けの方法は、過去に病院を受診し、肩または肘に対し投球障害の診断名が下ったものをあり群とし、野球経験の中で肩または肘に疼痛がなかったものや病院を受診しなかったものをなし群と決めた。障害歴に関与する因子、A.個人因子4項目(年齢/身長/体重/野球経験)、B.身体チェック36項目(両側SLR/HBD/HER/HIR/DF/HFT/CAT/2ndER/2nd I R/2nd TR/3rd ER/3rdIR/3rdTR/Elbow-Flex/Elbow-Extension/Supination/Pronation、一側FFD/Latissimus Dorsi)、C.ボール把持8項目(示指と母指の位置関係/母指とボールの接触部位/投球側握力/非投球側握力/母指示指長/母指中指長/示指中指長/ボールと皮膚の距離)、D.ボールの握りに対するアンケート12項目(a.握りを意識するかb.ポジションで握りは変化するかc.ポジションによって握りを気をつけるかd.キャッチボールと守備練習中では握りが違うと感じるかe.指にかかる事を意識しているかf.キャッチボールで縫い目を気にするかg.守備練習中で縫い目を気にするかh.理想の握りがあるか i.ボールを強く投げる時強く握るかj.ボールを強くに投げる時軽く握るかk.握りを習ったことがあるかl.ストレートを習ったことがあるか)を調査した。以上60項目に対し平均値の差の検定はT検定、独立性の検定にはχ二乗検定を行い、群間の有意差を確認した。そこで有意差が認められたものを説明変数とし、障害歴の有無を目的変数に設定した。その変数に対し、多重ロジスティック回帰分析を用いて、どのような順列で判別されるかを確認した。<BR>【説明と同意】本研究はヘルシンキ条約に基づき実施し、同意を得た。<BR>【結果】群間の結果は、A.個人因子では年齢(P=0.0002)、野球歴(P=0.0006)、身長(P=0.014)の3項目で有意差が認められた。B.身体チェックでは有意差を認めなかった。C.ボール把持項目では母指と示指の位置関係(P=0.0008)、母指示指長(P=0.0160)、母指中指長(P=0.0161)、ボールと皮膚の距離(P=0.0249)、投球側握力(P=0.0022)、非投球側握力(P=0.0091)の6項目で有意差が認められた。D.アンケートではa.(P=0.0000)、b.(P=0.0354)の2項目に有意差が認められ、これら計11項目を説明変数に採用した。ロジスティック回帰分析では、変数減少ステップ法を用いP値が0.2000以下になるまで説明変数を減少させた。結果として有意な変数が4項目選択され、P値が低値なものから順に年齢(P=0.0348)、母指と示指の位置関係(P=0.0407)、野球歴(P=0.0502)、アンケートb(P=0.0533)であった。<BR>【考察】一般的に投球障害は、フォームの乱れを持ち合わせたまま、投球を長期継続した結果起こるオーバーワークだと考えられている。本研究においても、オーバーワークの要素となりえる年齢と野球歴の説明変数に高い判別値を認めた。同様の結果が先行研究にあるため、今回の研究の妥当性がうかがえる。ボール把持に関しても、アンケートbと母指と示指の位置関係の説明変数に高い判別値を認めた。そのため、ボール把持は投球障害に強く関与していると考えられる。当院の先行研究をふまえて結果を考察すると、ボールと母指の接触面は上肢帯の可動域に影響を認め、投球障害に影響を認めない。一方で、母指と示指の位置関係は上肢帯の可動域には影響を認めず、投球障害に影響を認める。今回の結果だけではフォームへの影響などは検討できない。そのため、今後は症例数を増やし障害部位別で検討を実施し、ボール把持と身体的特徴との関連性を検討したい。<BR>【理学療法学研究としての意義】本研究は、理学療法場面での遠位運動連鎖を検討する重要性を示唆している。<BR>
著者
中村祐基 中島裕聡 高木正則 山田敬三 佐々木淳
雑誌
第76回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, no.1, pp.863-865, 2014-03-11

近年,大学生の就職活動と企業の採用活動のミスマッチが問題となっている.学生は大企業志向の傾向が強く,普段あまり目につかない業種や中小企業に目を向けて採用先を探しきれていない.本研究では,企業が求める人材像と学生の適性とのマッチング支援を目的とし,就職活動支援システムを提案する.本システムは,学習成果物と学生のスキル向上過程の気づきを記録するeポートフォリオと,企業の採用ページから特徴語を抽出し,その特徴語とeポートフォリオに蓄積された学生の能力(社会人基礎力等)スコアとの適合性に基づいて,マッチング度合を提示する機能から成る.本稿では,本システムの概要とプロトタイプシステムの開発について述べる.
著者
河瀬 美之 石神 龍代 堀 茂 中村 弘典 服部 輝男 田中 法一 絹田 章 平松 英敬 皆川 宗徳 黒野 保三
出版者
公益社団法人 全日本鍼灸学会
雑誌
全日本鍼灸学会雑誌 (ISSN:02859955)
巻号頁・発行日
vol.50, no.2, pp.185-189, 2000-05-01 (Released:2011-03-18)
参考文献数
9
被引用文献数
1 1

足三里穴の降圧効果を検討する目的で、封筒法による鍼治療の多施設臨床比較試験を行った。高血圧状態の患者に対し、足三里穴を使用する群と使用しない群に分けて血圧値の推移を検討した結果、両群の群間には有意な差はなく、足三里穴の有効性までは認められなかった。
著者
松岡 桓準 平 徳久 中村 清香 勝山 雄志 吉岡 正人
出版者
日本化粧品技術者会
雑誌
日本化粧品技術者会誌 (ISSN:03875253)
巻号頁・発行日
vol.48, no.3, pp.200-207, 2014

アスコルビン酸は生体にとって不可欠な成分であり,化粧品分野においても抗酸化作用をはじめとする様々な生理機能を求めて多くの製剤に配合されている。しかし,アスコルビン酸は非常に不安定な物質で,しばしば着色・着臭をはじめ乳化系の破壊や製剤の粘度低下の原因となる。今回われわれは,アスコルビン酸とグリセリンを結合させた2種類のグリセリル化アスコルビン酸を開発した。これらはB16細胞を用いたメラニン生成抑制試験において高いメラニン生成抑制効果を示した。また,<i>in vivo</i>の連用試験ではグリセリン由来の保湿効果を示し,肌表面の紋理を整え,乾燥による目尻の小じわを目立たなくした。さらに,水溶液や粘性製剤において高い安定性を示すことも確認された。これらの結果よりグリセリル化アスコルビン酸は既存の誘導体と同様の生理活性を有するだけでなく,化粧品市場に求められる付加的機能を併せ持った保湿型アスコルビン酸誘導体であることが確認された。

2 0 0 0 OA 敬宇文集

著者
中村正直 著
出版者
高橋金十郎
巻号頁・発行日
vol.上巻, 1880
著者
中村 泰人 平川 真由美 香川 治美
出版者
人間-生活環境系学会
雑誌
人間と生活環境 (ISSN:13407694)
巻号頁・発行日
vol.10, no.2, pp.69-74, 2003
参考文献数
11

夏季の室温28℃への引き上げを実現するため、「袖なし通風ジャケット」(エコジャケツト)が開発された。これは、耐暑性に配慮して脇口が縦に大きく開いて風通しをよくし、品格を保つために襟がついたジャケットである。検討の結果、ファッションとしても十分、評価に耐えるものであることがわかった。つぎに、耐暑性の表現を与えるため、人工気候室を用いて熱負荷実験を行った。結果を基に発汗量、皮膚温などについて増加率を定義し、耐暑性能を評価した。その結果、「袖なし通風ジャケット」は通常のジャケットより1.5倍、耐暑性が優れていることがわかった。
著者
川村 昭子 中村 喜代美 新澤 祥恵
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.26, 2014

<b>【目的】</b>日本調理科学会特別研究「次世代に伝え継ぐ日本の家庭料理」の基礎調査として、地域的差違等を把握するため、文献に掲載されている料理・食品について検討した。<b>【方法】</b>『聞き書石川の食事』における地域区分(金沢、白山麓、加賀、河北、能登)を参考に、『金沢・加賀・能登四季のふるさと料理』等により、地域、季節により分類した。<b>【結果】</b>1)春には、金沢で押しずし、ごり料理、白山麓ではいわな料理、加賀でからしな、河北ではたにし料理、能登ではいさざ、ぼら料理があり、県全域で出現するものとしてはえびす、いわしの団子汁、いわしのぬた、山菜料理などがあげられた。 2)夏には、金沢でどじょうのかば焼き、いかの鉄砲焼き、きゅうりのあんかけが、白山麓であゆ料理、河北であずき貝、能登でとびうお(あご)料理、海ぞうめん、あじべっとの馴ずし、からもんがあり、県全域ではこぞくら、たくあんのふるさと煮、てんばな、巻きぶり、いなだがあげられた。 3)秋には、金沢でれんこん料理、さつまいも料理が、白山麓でこけ料理、堅豆腐料理ねんぐわじ、加賀では柿の葉ずし、鴨料理、しいな、きしずが、能登ではいしり料理、ふぶきだおれ、すいぜんが、県全域では大根菜めし、いとこ汁、甘えびの具足煮があげられた。 4)冬では、金沢であまさぎの昆布巻き、かわぎすが、金沢・河北で寒ぶな料理、加賀ではたはたの味噌和え、にしんなすび、干しあゆの昆布巻き、能登であいまぜ、がんず和え、さざえべし、べか鍋が、県全域ではかぶら・大根ずし、こんかいわし、ぶり・たら・かに料理があげられた。 5)車麩の卵とじ、さわらのじぶ煮などは季節を問わず食されていた。
著者
中村 格
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.45, no.3, pp.13-23, 1996-03-10 (Released:2017-08-01)

『教学聖旨』(明治12年)は天皇の公教育に対する最初の直接介入として注目されるが、楠公父子の物語はこの『聖旨』を忠実に反映した欽定修身書『幼学綱要』(明治15年)に大きく採り上げられ、以後、敗戦までの教科書において「尊王愛国」「忠孝一体」思想のプロパガンダに利用される。しかし、その影像は中世に生きた『太平記』のそれではなく、国教主義に基づく天皇思想から染め直された。"虚像"に過ぎなかった。こうした。"虚像"を幼童の「脳髄」に刻印していくところから天皇制教育は始まり、やがて「忠良」なる天皇の軍隊の思想的基盤を形成していくのである。
著者
中村 晃
出版者
千葉商科大学
雑誌
千葉商大紀要 (ISSN:03854566)
巻号頁・発行日
vol.41, no.3, pp.1-19, 2003-12-31
被引用文献数
1

本研究では,千葉商科大学の学生の性格傾向の変化を,1980年代,1990年代,2000年代と年代を追って,YG性格テストにより性別および学科を考慮に入れ,検討することを目的とした。その結果,大学生の性格傾向は変化してきており,感情的な繊細さ,行動面における積極性のなさ,対人関係における消極性が増したことなどが,主な特徴として挙げられた。このような変化は,社会でよく語られる最近の若者の変化と一致する結果であったが,必ずしも否定的なものとは捉えられないことが示された。また一般に,女子学生の積極性と男子学生の消極性が対比されることが多いが,男女別に検討した結果,男女とも消極的な方向に変化していることが示された。また,学科別に検討した結果,年度ごとの学科間に一貫した性格的な傾向は認められなかった。これは,商学科,経済学科,経営学科はいずれも商経学部という単一の学部の中の学科であり,学ぶ授業に大きな差がないためであることが予想された。このように,全体として大学生の性格傾向は変化しており,今後の教育を考える上で,このような性格傾向の変化を考慮に入れた生徒への対応を考えていく必要性が示唆された。