著者
山田 祐也 迫田 寛人 井上 徹 久保 正治 伏見 尚子 南 武志 亀山 正邦
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.41, no.10, pp.933-936, 1998-10-30 (Released:2011-03-02)
参考文献数
8

鉛中毒を合併したインスリン非依存型糖尿病を短期間に2例経験した. 2例とも腹痛, 強度の便秘, 不眠などの自覚症状と貧血, ポルフィリン尿症を呈し, 血中尿中鉛濃度は高値を示した. 内服中の漢方薬 (珍芹降糖) に高濃度の鉛を検出した. 同薬の鉛含量にばらつきを認め長期内服で未発症例もあることから, 鉛の混入が推定された. Dimercaprol筋注により治療し症状, 検査所見ともに改善中である.

2 0 0 0 OA 三筋町より

著者
久保田万太郎 著
出版者
金星堂
巻号頁・発行日
1921
著者
大久保 紀一朗 佐藤 和紀 山本 朋弘 板垣 翔大 中川 哲 堀田 龍也
出版者
一般社団法人 日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
pp.45075, (Released:2021-10-19)
参考文献数
25

本研究では,小学校社会科の農業の学習においてドローンを用いたプログラミング教育を実践し,テクノロジーを米作りへ活用する必要性の理解に関する効果について検証した.授業の事前事後において,米作りへの参画意識に関する調査への回答と,米作りに関連すると考えられる仕事の記述をさせた.その結果,ドローンを用いたプログラミング教育が,ドローンを米作りに活用することを想起させることに有効であり,米作りへの参画意識を育むことが示唆された.また,授業の事後において米作りに対するイメージを自由記述で回答させ,テキストマイニングによる分析を行った.その結果,ドローンを用いたプログラミング教育を経験することにより,ドローンを米作りに活用することの必要性を理解するとともに,人が担う役割について再考するなど,これからの米作りに必要なことについての思考を促すことが示唆された.
著者
三宅 貴久子 久保田 賢一 黒上 晴夫 岸 磨貴子
出版者
一般社団法人 日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.41, no.Suppl., pp.221-224, 2018-03-01 (Released:2018-03-01)
参考文献数
8

本研究の目的は,児童が持つルーブリックに対するイメージを分析することを通して,教師と児童が共同的にルーブリックを作成する意味について明らかにすることである.ルーブリックは,教師が児童のパフォーマンスを質的に評価するための道具として活用されることが多い.同時に,授業において,教師と児童が共同的に学習目標を設定するための道具としても利用されている.本研究では,教師と児童が共同的にルーブリックを作成することの意義を,児童の観点から明らかにする.そのため,A 小学校の4年生64名に対してイメージマップを活用した調査を行った.分析の結果,児童はルーブリックを共同的に作成するプロセスを通して,学習目標を意識し,主体的に学習活動に取り組んでいることがわかった.さらに,学習目標を自分で設定することの重要性とその方法についても学んでいた.一方で,一部の児童の発言を中心に目標設定されてしまうことへの抵抗感,目標設定に授業の多くの時間を費やす必要性への懐疑,活動目標を設定することへ参画することの難しさがあることがわかった.
著者
大久保 賢一
出版者
一般社団法人 日本認知・行動療法学会
雑誌
行動療法研究 (ISSN:09106529)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.137-146, 2017-05-31 (Released:2017-10-30)
参考文献数
14

本研究においては外出恐怖を示し不登校状態にあった自閉症スペクトラム障害のある高校生を対象として、外出行動の増加と範囲の拡大、そして外出に伴う不安や恐怖の低減を目的とした「現実場面において嫌悪状況に段階的に接近させていく手続き」(段階的プログラム)を適用した。段階的プログラムは、母親の協力を得ながら、ホームワーク形式で実施された。さらに、在籍していた高校の中退に伴い、進路選択に関するガイダンスなども併せて行うことにより再就学を支援した。その結果、標的とした場所への外出が可能となり、外出に伴う不安や恐怖はほぼ消失した。また、その成果はほかの場所へも般化した。再就学した高校への登校行動は2年間維持しており、問題の再発は約3年間にわたってみられなかった。最後に本事例に関する成果と課題について考察を行った。
著者
神田 賢 北村 拓也 佐藤 成登志 鈴木 祐介 渡辺 慶 久保 正義
出版者
一般社団法人 日本脊椎脊髄病学会
雑誌
Journal of Spine Research (ISSN:18847137)
巻号頁・発行日
vol.11, no.6, pp.902-907, 2020-06-20 (Released:2020-06-20)
参考文献数
23
被引用文献数
1

座位での異なる姿勢における腰部多裂筋の血液循環動態の経時的変化の検証を目的とした.過去1年以内に腰痛症状のない健常男女12名(平均年齢20.9±0.4)に,近赤外線組織血液酸素モニター装置(NIRS)を用い,腰部多裂筋の血液循環動態を,座位体幹中間位,屈曲位,伸展位で測定した.結果,腰部多裂筋のoxy-Hbおよびtotal-Hbが,屈曲では動作直後から屈曲位保持までに減少し,伸展では,姿勢保持後から10秒後まで増加することが示唆された.
著者
大久保 正人 高橋 由佳 山下 純 高橋 秀依 宮田 興子 鈴木 貴明 石井 伊都子
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.137, no.6, pp.745-755, 2017-06-01 (Released:2017-06-01)
参考文献数
18
被引用文献数
15 3

Pharmacy education comprises basic pharmacy (organic chemistry, biochemistry, and physical chemistry) and applied pharmacy (clinical pharmacy, pharm aceutics, and chemical hygiene). Students are expected to apply these subjects studied in pharmacy school during their practical pharmacy training. However, knowledge gained in university does not appear to be fully utilized in practice. We hypothesized that this is due to a lack of connection between pre-practical training education and actual practical training. Thus, we conducted a questionnaire study among pharmacy students to verify this hypothesis. We sent a questionnaire to 601 students in their sixth year of the pharmacy course at Chiba University, Teikyo University, or Kobe Pharmaceutical University who had undergone long-term practical training. The questionnaire asked about the utility of each subject of study and the reason for the judgement regarding the utility. Four hundred and forty-two students replied (response rate, 73.5%). A small proportion of students found the basic pharmacy subjects useful: physical chemistry, 5%; organic chemistry, 10%; and biochemistry, 24%. In contrast, more than half of the students found the clinical pharmacy subjects useful: pharmacology, 85%; pharmaceutics, 55%; pathophysiology, 75%; pharmacotherapeutics, 84%; and pharmaceutical regulations, 58%. Analysis of the comments left in the free-description section on the questionnaire revealed that most students did not have any opportunity to use their knowledge of the basic subjects during practical training, and furthermore, did not learn the processes involving the use of such subjects to solve clinical problems. Universities and pharmacists need to collaborate so that students can learn such processes.
著者
中西 朋子 小切間 美保 林 芙美 北島 幸枝 大久保 公美 飯田 綾香 鈴木 志保子
出版者
特定非営利活動法人 日本栄養改善学会
雑誌
栄養学雑誌 (ISSN:00215147)
巻号頁・発行日
vol.77, no.Supplement, pp.S44-S56, 2019-12-01 (Released:2020-03-25)
参考文献数
7
被引用文献数
1 2

【目的】本研究は,管理栄養士のめざす姿とその実現に向けて求められる資質・能力,さらに具現化するために必要となる組織・環境・教育について,現役管理栄養士の視点から検討することを目的とした。【方法】対象者は公益社団法人日本栄養士会会員の現役管理栄養士203名とし,自記式質問紙法にて調査を行った。解析対象者は管理栄養士のめざす姿に関する設問に回答の得られた200名とした。自由記述で得られた管理栄養士のめざす姿および求められる資質・能力,組織・環境・教育に対する回答は質的に分析を行った。【結果】管理栄養士のめざす姿は62のカテゴリーが示され,①エビデンスに基づいた知識を有して多職種と連携できること,②対象者に寄り添った支援ができること,③専門的な知識を基に栄養指導を行うことの3項目に大別された。その実現のために求められる資質・能力は「コミュニケーションスキル」「専門知識」「情報収集能力・情報リテラシー」「プレゼンテーション力」が多く,そのために必要な組織・環境・教育は「研修や学会に参加しやすい体制の充実」「多職種連携ができる教育体制」「継続的に学ぶ機会の提供」「養成施設における現場で活用できるような教育」が多かった。【結論】本研究から,現役管理栄養士のめざす姿は3つに集約され,その実現に向けた資質・能力が示されるとともに,組織・環境・教育の整備の必要性が検討できた。
著者
川久保 槙人 菊地 昌弥 北林 真帆 久野 竜之介 松山 玲美
出版者
東京農業大学農業経済学会
雑誌
農村研究 = Journal of rural community studies (ISSN:03888533)
巻号頁・発行日
no.130, pp.25-37, 2020-03

本研究は,農林水産物・食品の輸出において特に苦戦している重点品目の「コメ・コメ加工品」のうち,主要品目となっている日本酒を対象に,第2位の輸出先国・地域である韓国向けの輸出拡大に寄与する清酒製造企業の企業行動を初めて具体的に解明した。課題の解明にあたり,本研究では市場構造と企業行動の枠組みからケーススタディを行なった。統計資料の分析の結果,対象とした韓国市場では低価格戦略が機能する構造にあった。ゆえに,本稿では規模の経済性の観点に主に焦点を当て,企業行動に関する調査および考察を行なった。その結果,規模の不経済を回避するための方策と原料費を低位に安定させるための企業行動(方策)を講じており,これらは低価格化や値下げ等の低価格戦略を成立させるための要素となっていた。なお,本研究は国・地域別の輸出戦略を検討する際に不可欠な市場構造の分析に関する新たな視座を提示した点にも意義を有している。
著者
久保田 義弘
出版者
札幌学院大学総合研究所
雑誌
札幌学院大学経済論集 : Sapporo Gakuin University Review of Economics (ISSN:18848974)
巻号頁・発行日
no.7, pp.1-27, 2014-03-10

スコットランド王国とイングランド王国の同君連合王国が成立し,前者の国王ジェイムズ6世がイングランド王ジェイムズ1世として戴冠することにカトリック教徒は反発した。本稿では,彼の統治政策に対するカトリック教徒の陰謀計画を概観する。彼は,エリザベス1世(Elizabeth I)(在位1558年-1603年)の宗教政策を継承し,国家(国王)に対する教会の従属の立場を堅持しつつ,カトリック教会の組織形態を温存する政策をとった。1559年にエリザベス1世のもとでイングランド王国においてカトリック教が禁止され,イングランド国教を忌避するカトリック教徒には罰金刑や死に至る反逆罪が科された。カトリック教徒は,ヨーロッパ大陸に逃亡し,スペイン王国やフランス王国の神学校でカトリック教の教育を受けた。カトリック教徒の勢力が,分裂し,新しい宗教勢力に押しつぶされようとしていたときに,エリザベス1世が1603年3月に崩御した。ジェイムズ6世がイングランド王ジェイムズ1世としての戴冠式を挙行する1603年7月までの間に,カトリック教徒によってメイン陰謀(Main Plot)(1603年7月)とバイ陰謀(Bye Plot)(1603年6月)が計画された。これも国教会の礼拝に参加しないカトリック教徒に課されていた重い罰金刑に対する不満から生じ,カトリック教徒による国教忌避者に対し課される罰金刑の緩和・廃止を求め,国王ジェイムズ1世をアラベール・ステュワートと据え替えることが計画された。しかし,カトリック聖職者の密告によってその計画の実行は阻止された。イエズス会の聖職者が,治安と制裁の恐怖のために,当局に密告したと思われる。ジェイムズ国王は,彼自身がカトリックに改宗したという噂をかき消すために,カトリック教徒に対する罰金刑の適用を強化した。これに対しカトリック教徒の中には,1605年11月の議会招集に合わせて,ウェストミンスターの議事堂を爆破し,国王を議員共々爆死させることを計画する者がいた。その政治的目的は,イングランドにカトリック国王による支配を再現することであった。実際,ジェイムズ国王に替わってその娘のエリザベス王女(Elizabeth Stewart)(1596年生-1662年没)を国王に据えることが彼等の計画であった。この計画の中心人物は,首領のロバート・ケイツビー,トマス・ウィンター,ジョン・ライトならびにガイ・フォークスなどであった。この火薬爆発未遂陰謀計画(1605年11月5日)は,ジェイムズ国王による国教徒優遇政策に対するカトリック教徒の反発にすぎないという印象を拭いきれない。その少数のカトリック教徒の運動は,イングランドの庶民全体を巻き込んだ運動には展開しなかった。その陰謀計画は,ジェイムズ1世の宗教政策に対する反抗に過ぎなく,イングランド王国を一層主教制の国に傾かせることになったと理解される。論文
著者
由井 義通 杉谷 真理子 久保 倫子
出版者
日本都市地理学会
雑誌
都市地理学 (ISSN:18809499)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.69-77, 2013 (Released:2020-09-09)
参考文献数
17
被引用文献数
1

本研究の目的は,郊外住宅団地における空き家の実態と空き家発生に伴う地域的課題を把握し,空き家の有効利用などによる地域活性化策を立案する基礎的資料を得ることである.大都市圏郊外地域では短期間に大量の住宅が供給され,入居者の年齢階層に著しい偏りがみられた.しかし,開発から30 ~40 年を経過した住宅団地では,世帯主夫婦は高齢化し,彼らの子どもたちが独立したことにより高齢者夫婦のみと高齢の単独世帯が卓越した地域へと変容している.そのため,郊外住宅団地ではスーパーマーケットの閉鎖や学校の閉校などがみられるようになり,衰退地域となっているところもみられる.地方都市の郊外住宅団地のなかでも公共交通機関や生活利便施設が十分ではない地域では,中古住宅として売りに出されたとしても購入者がなかなか見つからないため,長期間にわたって空き家となることが多い.空き家では,庭木の管理が不十分なために隣接世帯への迷惑となったり,不法侵入者による放火などの危険性もある.また,空き家住宅が増加するとコミュニティ維持の担い手が失われ,地域の衰退に直結するため,自治体では空き家住宅への入居促進に取り組まざるを得なくなっている.
著者
大久保 英哲
出版者
日本体育学会 = Japan Society of Physical Education
雑誌
体育学研究 = Japan Journal of Physical Education, Health and Sport Sciences (ISSN:04846710)
巻号頁・発行日
vol.38, no.3, pp.157-173, 1993-09-01

The purpose of this paper is to investigate Hayashi Shojuro's seldom explored translation, "Mokuba no Sho" (The Book of Wooden Horse) and its publishing history, and to determine its meaning for the modern physical education in Japan. "Mokuba no Sho" is more of a book on horse vaulting than simply a book on horse riding because of its description of the five kinds of exercises from the back of the horse and twelve exercises from the side of horse. The contents of this book are in complete agreement and comspicious similarity to the French Army's textbook on gymnastics instruction "Ministere de la guerre (1st Ed. 1847) :Instruction pour l'enseignement de la gymnastique". Therefore, it is unquestionable that "Mokuba no Sho" was translated from it. Hayashi Shojuro (1824-1896, formerly a professer of French at Kaiseisho, National Academic Institute) was one of the most famous scholars at the end age of the Edo period.From December 1866 to the early spring of 1868, he also held an additional post as the official French translator for the Japanese Army in the cavalry, artillery and infantry divisions. This was necessary because the Tokugawa Shogunate employed a party of military advisers from France, whose leader was Captain Chanoine. Even though the translation of "Mokuba no Sho" is not clearly dated, it can be presumed that it was prepared in 1867 because of Hayashi's occupation as a translator for the party of French Military advisers and his subsequent military service for the Tokugawa Shogunate in the Boshin civil war from early 1868. It is well known fact that the party of French military adviser seriously considered basic gymnastics as necessary for soldier training, and taught Japanese soldiers how to do gymnastics (rentaiho). Furthermore, in the memorial presented to shogunate in 1867 (The Chanoine Memorial), it is clearly written that the party had brought with them a fully illustrated book on gymnastics. Initially Hayashi Shojuro read the book as the official translator. He took particular notice of the section on horse vaulting as training for the cavalry and subsequently translated it into Japanese. The historical meanings of this book for physical education in modern Japan are as follows : 1. It is the oldest book dealing with the physical education of the west. 2. This is a memorable book in the history of Japanese physical education because it was the first academic study based on an original foreign text, "Ministere de lA guerre (1st Ed.1847) : Instruction pour l'enseignement de la gymnastique." 3. During the first half of the Meiji period French gymnastics were for the most part by the military. For example, "Taiso Kyohan" (Textbook of Gymnastics) was written by the military, modeled after the French version. It was later applied to physical education in Japan's middle school System. "Mokuba no Sho" was the first book in the history on French gymnastics in the Meiji period. 4. This is the first book in which the scientific term of the study of physical education as "shintai undo gaku" (science of physical movement) was used. 5. This book shows us that the apparatus of gymnastics in Japan was derived from the French military gymnastics, especially horse vaulting for the training of the cavalry. Above all, "Mokuba no Sho" is memorable as the book which introduced modern European physical education to Japan.