著者
川口 貴正 久保 信明 谷川原 誠 坂本 義弘 菅野 重樹 藤井 健二郎
出版者
一般社団法人 日本写真測量学会
雑誌
写真測量とリモートセンシング (ISSN:02855844)
巻号頁・発行日
vol.55, no.4, pp.240-244, 2016 (Released:2017-09-01)
参考文献数
6

Indoor Messaging System (IMES) is an indoor positioning technology. This paper introduce a case of smartphones with IMES, snooping measures for IMES, and trend of High-accuracy IMES.
著者
鈴木 かの子 松井 孝典 川久保 俊 増原 直樹 岩見 麻子 町村 尚
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第35回 (2021)
巻号頁・発行日
pp.4H3GS11d01, 2021 (Released:2021-06-14)

幅広いステークホルダーがSDGs(持続可能な開発目標)に取り組み,成功事例を共有することは重要である.そこで本研究は深層学習型の自然言語処理モデルBERTで,①活動事例や課題をSDGsに写像する分類器を構築すること,② SDGs間の連環関係 (nexus) を可視化すること,③地域課題とそれを解決しうる取り組み事例とのマッチングシステムを構築することを目的とした.まず,国連関連文書,日本の政府関連文書,内閣府が収集するSDGsの課題解決等に関する提案文書を収集し,各文書とそれに対応する複数のSDGsが対になったマルチラベルデータフレームを構築し,WordNetを用いたデータオーグメンテーションを行った.次に,訓練済み日本語BERTモデルをマルチラベルテキスト分類タスクでファインチューニングし,nested cross-validationでハイパーパラメータの最適化と交差検証精度の推定を行った.最後に,学習後のBERTモデルでSDGs間の共起ネットワークを可視化するとともに,地域課題と取り組み事例のベクトル埋め込みを行ってコサイン類似度を取得することで,マッチングシステムの開発を行った.
著者
久保 慎一郎 野田 龍也 明神 大也 東野 恒之 松居 宏樹 加藤 源太 今村 知明
出版者
一般財団法人 日本健康開発財団
雑誌
日本健康開発雑誌 (ISSN:2432602X)
巻号頁・発行日
vol.38, pp.11-19, 2017 (Released:2019-10-19)
参考文献数
3
被引用文献数
2

背景・目的 レセプト情報・特定健診等情報データベース (NDB) に含まれるレセプトデータは1カ月単位で発行される診療報酬請求データであり、患者単位での分析を行うには2種類の個人情報由来のIDを用いて「名寄せ」と呼ばれる紐づけ処理が必要であるが、その処理法についての十分な検討は未だなされていない。本研究では、NDBにおける2種類のIDが変化するパターンを整理し、名寄せを行う上での留意点を明らかにした。方法 2013年度のNDBデータを用い、名寄せの支障となる過誤の整理と、過誤が発生する件数と頻度の検証を行った。結果 2種類のIDはライフイベントによって変化するため過誤が発生しやすい。扶養の同性双子や、同性同名・同一出生日・同性患者が存在した場合、別人物を同一人物と誤認する第一種過誤が発生しやすい。また転職や離職、定年等で「保険者番号」「被保険者証等記号・番号」が変化し、養子や結婚による改姓や医療機関による氏名の表記ゆれによって同一人物を別人としてしまう第二種過誤が発生する。1年間の追跡だけで概ね11%のIDが変わる可能性があり、コホートから脱落する。追跡対象者の0.8%はID1とID2が同時に変わる可能性があり、1年あたり1%程度の対象者は追跡が困難な状況となると見積もられた。考察 名寄せの問題点として、2種類のIDがライフイベントに応じて変化することと、名寄せキー変数に乏しいことが挙げられる。名寄せ精度の検証については匿名でも同一人物であるコホート集団があれば、教師データとなりうる。今後、名寄せの精度を向上させる必要がある。
著者
水谷 令子 久保 さつき 西村 亜希子
出版者
日本食生活学会
雑誌
日本食生活学会誌 (ISSN:13469770)
巻号頁・発行日
vol.7, no.2, pp.55-61, 1996

三重県における粥占いを調査し, 稲作農業との関連について考察した.<BR>1.粥占いは, 四日市から松阪までに分布しており, この領域は, 伊勢平野の稲作地帯とほぼ一致している.<BR>2.占いの対象は, ほとんどが, 稲作の早稲, 中稲, 晩稲である.一部では, 麦, 小豆, 野菜類が加わっている.<BR>3.粥占いはおそらく, 小正月に民俗行事として行われていたものが, 後になって, 五穀豊穣を願う神事としても行われるようになったと考えられる.<BR>4.ある地域では, 小豆粥を用いて占いが行われている.小正月に小豆粥やぜんざいを食べて無病息災を願う風習があることとの関連が考えられる.
著者
山本 雅史 福田 麻由子 古賀 孝徳 久保 達也 冨永 茂人
出版者
一般社団法人 園芸学会
雑誌
園芸学研究 (ISSN:13472658)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.7-12, 2010 (Released:2010-01-26)
参考文献数
28
被引用文献数
8 9

奄美大島の東側に位置する喜界島特産の在来カンキツであるケラジミカン(C. keraji hort. ex Tanaka)の来歴について検討した.Inter Simple Sequence Repeat(ISSR)分析において,多型が認められたバンドを用いて共有バンド率を算出した.ケラジミカンはクネンボ(C. nobilis Lour.)と最も共有バンド率が高く(0.823),次いでキカイミカン(C. keraji hort. ex Tanaka)との共有バンド率が高かった(0.688).ケラジミカンに認められた16本のバンドはすべてキカイミカンまたはクネンボにも出現した.この3者間でケラジミカンのみに出現する独自のバンドは無かった.この結果から,ケラジミカンがクネンボとキカイミカンとの交雑種である可能性は否定できなかった.葉緑体DNA分析においてはケラジミカン,クネンボおよびキカイミカンは常に同一のバンドパターンを示し,識別できなかった.いずれも自家不和合性であるケラジミカン,キカイミカンおよびクネンボ間の交雑では,ケラジミカンとキカイミカンの正逆交雑において不和合関係が認められ,両者の不和合性に関する遺伝子型が一致することが確認できた.この両者はクネンボとは交雑和合性であった.クネンボとキカイミカンがケラジミカンの親であると仮定した場合,キカイミカンが花粉親の場合に,ケラジミカンはキカイミカンと不和合性になる.以上から,ケラジミカンはクネンボを種子親,キカイミカンを花粉親として発生した可能性があることがわかった.
著者
猿渡 博輝 首藤-中野 友香 中野 兼宏 比良松 道一 尾崎 行生 大久保 敬
出版者
一般社団法人 園芸学会
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:18823351)
巻号頁・発行日
vol.77, no.3, pp.312-317, 2008
被引用文献数
7

タカサゴユリ(<i>Lilium formosanum</i> Wallace)は,種子発芽後 1 年以内に開花する早期開花性および複数花茎抽苔の形質を持つ.これらの形質の育種的利用価値を検討するために,花柱切断授粉法により種子親としてタカサゴユリ,花粉親としてヤマユリ(<i>L. auratum</i>),カノコユリ(<i>L.</i> <i>speciosum</i>),リーガルユリ(<i>L. regale</i>),'ロリポップ','ピンクタイガー','ザザ','ル・レーヴ','マルコ・ポーロ'および'アフリカンクィーン'を用いた 9 組み合わせの種間交雑を行い,その後,子房切片培養を行った.すべての交雑組み合わせで発芽が観察され,雑種を 53 個体得ることができた.そのうち 30 個体(56.6%)および同様の手法を用いて作出したタカサゴユリ自家交配実生は発芽後 24 か月以内に開花した.開花雑種個体のうち 11 個体(36.7%)では 2~4 本の花茎が抽台した.早期開花性,複数花茎抽苔および有色花を同時に合わせ持つ雑種は,タカサゴユリと有色花アジアティックハイブリッドユリとの交配から 4 個体得られた.これらの結果は,タカサゴユリと有色花のアジアティックハイブリッドユリと交配すれば,3 つの有用形質,すなわち,早期開花性,複数花茎抽苔および有色花を同時に合わせ持つユリを育種できる可能性を示唆している.<br>
著者
丸山 萌 田内 隆利 久保 光徳
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.66, no.3, pp.3_41-3_50, 2020

<p>本研究の目的は,人形用キモノの形態学的特徴から衣服のデザイン要素としての「キモノらしさ」を明らかにすることである。人形用のキモノは,和裁の理論にとらわれない方法で,人のキモノをより特徴が際立つように簡略化し,再構成したものであると考えられる。人形用キモノの特徴を調査するため,1/6 スケールの着せ替え人形「ジェニー」用に作られた 17 点のキモノ作品例を収集し,分類した。実際にそれらの人形用キモノを再現し,制作過程の検証と形の観察を行った。各作品の特徴を人のキモノと比較し,材料と各パーツの構成の関係,制作の難易度,各部の幅の比率,人形の身体の形との関係に着目した。考察の結果,キモノらしさのデザイン要素は,人形用キモノ全体に共通する特徴としての一定の形の要素に加え,布幅に由来する各部の幅の比率,材料を無駄なく生かす使い方にあると結論づけた。また人形のキモノがこれらの要素を踏まえつつ,自由な解釈により制作された様子を示した。</p>
著者
久保田 晃生 波多野 義郎
出版者
一般社団法人 日本社会福祉学会
雑誌
社会福祉学 (ISSN:09110232)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.43-51, 2006

近年,日本ではQOLに関する研究が多くの分野で行われている.QOLは,人の生活を分析的にとらえるための枠組みが必要なときに有効であるとされる.そのため,社会福祉のように対象者の生活を援助することが多い場合,QOLを重視する考え方は,比較的受け入れやすいことと考えられる.そこで,本稿では,社会福祉学におけるQOL研究をより推進していくための基礎資料となるよう,これまでのQOLの概念と定義,QOL研究の他の学問を含めた近年の流れを解説するとともに,社会福祉学におけるQOL研究の課題についても検討を行う.
著者
藤高 紘平 大槻 伸吾 大久保 衞 橋本 雅至 山野 仁志 藤竹 俊輔
出版者
公益社団法人日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.2007, pp.C0959, 2008

【目的】自然立位とサッカーボールキック動作(以下キック動作)における足アーチ高率の変化量、足趾屈曲筋力とスポーツ障害との関係を調べることである。<BR><BR>【方法】対象は大学生男子サッカー選手51名(平均年齢20.5±1.1歳、平均身長173.4±6.2cm、平均体重66.8±5.7kg)とした。自然立位における足アーチ高率は足長、地面から舟状骨結節までの高さを測定し算出した。キック動作は3m先に設置したマーカーをボールと仮定し、ボールをより遠くへ飛ばすようにイメージして蹴ることを指示し3回行わせた。キック動作はデジタルビデオカメラ(Canon社製)を、レンズの高さ3cm、被写体までの距離2mに設置し、サンプリング周波数を60Hzにて記録した。キック動作における足アーチ高率は動画を静止画像に分割し算出した。足趾屈曲筋力測定はデジタル握力計(竹井機器工業社製)を改良した測定器を用いた。データ分析は測定時より1年間以前の整形外科受診結果(障害例は練習を2日以上休む場合に全例整形外科を受診したものとした)を、障害を有した支持脚と障害がない支持脚で足アーチ高率の変化量と足趾屈曲筋力を比較した。統計学的処理は対応のないt検定を用い、有意水準は5%未満とした。<BR><BR>【結果】整形外科受診59件中、足関節捻挫9件の足アーチ高率の変化量(1.53±0.4%)、足関節障害4件(0.95±0.3%)、足部障害4件(1.55±0.5%)、膝関節捻挫2件(0.89±0.1%)、膝関節障害2件(0.42±0.6%)、障害なし21件(0.94±0.64%)であった。足関節捻挫を有した支持脚の足アーチ高率の変化量は有意に増大した(P<0.05)。足部障害を有した支持脚の足アーチ高率の変化量は大きい傾向にあった(P<0.1)。足関節捻挫、足部障害を有しているものともに足趾屈曲筋力は小さい傾向が認められた(P<0.1)。<BR><BR>【考察】足アーチ高率の変化量の増大は、足部の衝撃吸収機能および、足圧中心位置の変位によるバランス能力の低下を引き起こし、足部・足関節の不安定性を増大させると考えられた。このことから足アーチ高率の変化量の増大は足関節捻挫、足部障害の誘因の一つになることが示唆された。また足趾屈曲筋力の低下により足アーチの保持や足趾把持力が低下し、さらにバランス能力の低下や足部への衝撃ストレスが増大すると考えられる。これらのことが足関節捻挫や足部障害の発生要因になると考えられた。今後、足関節捻挫や足部障害の発症に影響を及す因子や、足アーチ高率の変化量と足部の衝撃吸収機能との関連性についてさらに検討していく必要があると考えられた。<BR><BR>【まとめ】足アーチ高率の変化量と足趾屈曲筋力は足関節障害や足部障害の発生要因となり、足趾屈曲筋力の測定と足部のアライメント評価の重要性が示唆された。
著者
中村 恵子 鱒見 進一 安東 俊介 竹内 敏洋 久保 雅晴 安元 和雄 金藤 哲明
出版者
九州歯科学会
雑誌
九州歯科学会雑誌 (ISSN:03686833)
巻号頁・発行日
vol.61, no.2.3, pp.77-81, 2007 (Released:2008-09-16)
参考文献数
12
被引用文献数
3 2

下顎隆起は骨性の隆起で,原因としては,遺伝,咀嚼圧,パラファンクションなどが挙げられるが,明確なことは分かっていない.今回,下顎隆起と咬合力およびパラファンクションとの関係を検討するために,当科受診の患者に対し,デンタルプレスケールを用いて最大咬合力,咬合接触面積を測定するとともに,パラファンクションに関するアンケートを実施した結果,下顎隆起の有無と最大咬合力との間には統計学的有意差が認められた.また,下顎隆起の有無と咬合接触面積との間にも統計学的有意差が認められた.アンケートの結果より,パラファンクションの中でもくいしばりおよび硬性食品嗜好と下顎隆起との間に統計学的有意差が認められたものの,歯ぎしりや筋痛およびストレスについては関連性は認められなかった.
著者
坂本 邦彦 北久保 みゆき 平井 希依
出版者
尚美学園大学スポーツマネジメント学部
雑誌
尚美学園大学スポーツマネジメント研究紀要 = Bulletin of sport management, Shobi University (ISSN:24358231)
巻号頁・発行日
no.1, pp.91-125, 2020-12-25

米国で誕生したチアリーディングの歴史を概観し、それが日本に伝わる中で、一大学のサークルがチアダンスを通して全米大会出場を目標にさまざまな挑戦を行っていく過程とそこで演じられた作品を分析する方法を考察していく。チアリーディングの始まりは、1800年代後半の米国の大学スポーツに見ることができる。やがてグローバルな規模で展開していく中で、1980年代から日本において競技としてのチアリーディング、パフォーマンスチアの世界が始まっていった。全国の高校・大学でサークル活動が活発化していく中で、2007年4 月に尚美学園大学女子チアダンス部が誕生した。チーム名のVERITASベリタスは、真理を意味するラテン語で、ヨハネ福音書の言葉に由来する。米国では大学スポーツを統括する組織として、1910年に全米大学アスレチック協会NationalCollegiate Athletic Association(NCAA)が設立された。NCAAは、学生アスリートを競技者である前に学生であるとする立場を明確にしており、学業成績の管理にも力を入れている。VERITASもこの趣旨に沿った活動を心掛けてきた。大会での演技を記録する方法としては、映像によるものが最も理解しやすく、かつ、記録に残しやすい。しかし、そこには作品のストーリー、ジャッジによる評価、コメントなど言語化されたデータを合わせて記録することは困難である。身体の動きを客観的に記録することに留まらず、それが全体のコンテクストの中でどのような意味を持つか、演じる側の解釈とともにジャッジによる解釈も言語化することにより、これまでの大会演技を記録する試みを行った。本稿では、海外大会で演じた4つの作品研究を取り上げる。
著者
岡村 定矩 嶋作 一大 神谷 律 岡 良隆 久保野 茂 山口 英斉 坂野 仁 飯野 雄一 棚部 一成 遠藤 一佳 濵口 宏夫 山内 薫 松本 良 浦辺 徹郎 山形 俊男 日比谷 紀之 山本 正幸 渡邊 嘉典 井原 泰雄
出版者
東京大学大学院理学系研究科・理学部
雑誌
東京大学理学系研究科・理学部ニュース
巻号頁・発行日
vol.43, no.6, pp.6-15, 2012-03

東大での半世紀/岡村定矩先生を送る/退職にあたって/神谷律先生を送る/ミクロとマクロの世界に魅せられて/久保野茂先生を送る/退職の辞/坂野仁先生を送る/退職にあたって/棚部一成先生を送る/欅とヒマラヤスギの間/濵口宏夫先生を送る/石の上にも…38年/松本さんを送る/大学人生活を終えるにあたって/山形俊男先生を送る/退職にあたって/山本正幸先生を送る/青木健一先生を送る
著者
川人 麻紀夫 久保 智彦 大郷 貴之 図司 英明
出版者
Japan Concrete Institute
雑誌
コンクリート工学 = Concrete journal (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.51, no.11, pp.905-910, 2013-11-01

東北本線浦和駅周辺高架化工事では,湘南新宿ライン等の浦和駅停車を目的とした改良工事や乗降場新設がプロジェクトの一環として進められてきた。東北貨物線の改良工事においては,駅部アプローチ区間における既設高架橋の改築や補強工事,さらに乗降場新設においては,営業線供用下で既設高架橋を仮受し,既設高架橋の柱や梁を撤去・改築する工事など,これらの計画,設計ならびに施工は難易度の高いものであった。本稿では,湘南新宿ライン等浦和駅使用開始に向けて行われた既設高架橋の改築,補強ならびに仮受工事について報告する。
著者
久保 駿介 杉本 大輔 上原 哲太郎 佐々木 良一
雑誌
マルチメディア,分散協調とモバイルシンポジウム2016論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, pp.352-358, 2016-07-06

近年,不正に入手した情報を利用したアカウントの乗っ取りが多発しており,パスワードの設定方法などに関して様々な注意喚起が行われている.しかし,どんなに安全性の高いパスワードを設定しても,パスワード再発行時に脆弱性があると安全性は失われてしまう.ここでパスワード再発行とは,パスワードを忘れた際場合などに新規パスワード作成のため,アカウントの管理先が行う手続きのことを指す.本研究では,パスワード再発行の調査を行い 7 つの方式があることを明確にするとともに,各方式の安全性の評価を行った.その結果, “ページ方式” の安全性が最も低いことを明らかにするとともに,この方式によってメールアカウントを取得し,それを利用し安全性の高い他サイトのアカウントを取得した場合,安全性の高い方式のアカウントの安全性が低くなることを示した.あわせて,それらの問題点を解決する方法の提案を行っている.
著者
遠藤 宏樹 酒井 英嗣 日暮 琢磨 大久保 秀則 山田 英司 飯田 洋 野中 敬 古出 智子 稲森 正彦 高橋 宏和 中島 淳
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.457-463, 2013-04-25

要旨 カプセル内視鏡によって,NSAIDs起因性小腸粘膜傷害の現状が明らかになってきた.NSAIDsは,小腸にびらん,潰瘍,絨毛欠損や出血など多彩な病変を引き起こし,原因不明の消化管出血の一因となりうる.また,NSAIDs長期服用者においては,小腸に輪状潰瘍・膜様狭窄という特徴的な所見を来すことがあり,カプセル内視鏡検査に注意を要することがある.NSAIDs起因性小腸潰瘍に対しては休薬が確実な治療であるが,治療後の評価もカプセル内視鏡ならば,簡便かつ低侵襲で行うことが可能である.カプセル内視鏡はNSAIDs起因性小腸粘膜傷害の診断や治療評価に有用であると考えられる.
著者
松岡 由幸 谷郷 元昭 寺内 文雄 久保 光徳 青木 弘行
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.44, no.4, pp.57-66, 1997
参考文献数
8

近年, 製品に対するニーズが多様化する傾向にあり, 製品開発においてユーザーの嗜好性の違いを考慮した設計方法の構築が望まれている。そこで, 嗜好性の違いを考慮する方法として, ロバスト設計の方法に注目した。ロバスト設計とは, 製品における機能のばらつきに対処する方法である。本研究では, この方法を基に, 機能のばらつきを人の嗜好性の違いに置き換えることで, 嗜好性の違いを考慮する設計方法の構築を図った。具体的には, 自動車用シートのギャザーパターンをケーススタディーとして, シート設計におけるいせ込み量と引張力を制御因子, ギャザーパターンの外観に対する嗜好性の違いを誤差因子とし, ロバスト設計の手順に従うことで設計方法の構築を試みた。また, 従来の設計方法と比較することにより, 本方法の有効性を検討した。その結果, 今回の方法が製品設計において嗜好性の違いを考慮する上で有効であることを示した。