著者
重松 亨 髙橋 巌 青木 俊夫 金桶 光起 関根 章智 宮脇 琢磨 前田 聡 伊藤 満敏
出版者
日本高圧力学会
雑誌
高圧力の科学と技術 (ISSN:0917639X)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.22-30, 2019 (Released:2019-04-10)
参考文献数
13
被引用文献数
1 4

Unpasteurized draft sake has a potential market value, since it shows fresh flavor and fruity taste, compared with conventional thermal pasteurized sake. However, the actualization of the market value of draft sake is restricted by its short shelf life due to deterioration of flavors and taste by the over-fermentation by sake-yeast, as well as by remaining enzymes produced by koji-mold. Recently, we have developed a new sake brewing process with high hydrostatic pressure (HHP) treatment as a non-thermal pasteurization. Using this process, a prototype HHP-treated sparkling type draft cloudy sake, namely AWANAMA, was brewed. This prototype sake remains the sensory properties like draft sake, but avoiding deterioration by over-fermentation. In this report, we described the development of the new sake brewing process, results of marketing research by domestic and international exhibitions, and the still-remaining research objectives undergoing.
著者
伊藤 昌司
出版者
九州大学
雑誌
法政研究 (ISSN:03872882)
巻号頁・発行日
vol.63, no.3, pp.1063-1085, 1997-03
著者
伊藤 聡
出版者
一般社団法人 日本臨床リウマチ学会
雑誌
臨床リウマチ (ISSN:09148760)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.7-14, 2019-03-30 (Released:2019-07-03)
参考文献数
27

近年,第一子を産む女性の年齢が遅れてきている.また治療の進歩により寛解達成が可能となり,関節リウマチ(RA)患者の妊娠・出産の機会が増えている.現在RA患者の治療の中心となる薬剤は,メトトレキサート(MTX)であり第一選択薬として用いられることが多い薬である.しかし,MTXには催奇形性があり,妊娠中に使用するべきではなく妊娠計画の少なくとも1月経周期前に使用を中止する必要がある.スルファサラゾピリジン,アザチオプリン(AZA),シクロスポリン(CyA),タクロリムス(TAC)などが使用される.AZA,CyA,TACは,添付文書では妊娠時の使用は禁忌となっていたが,2018年7月に禁忌が解除となり,使用しやすくなった.RAの活動性が高い場合は,生物学的製剤を使用するが,現在のところ推奨度が高いのは,エタネルセプト(ETN)とセルトリズマブペゴル(CZP)である.承認年度の違いから,過去の使用実績としてはETNが多いものと考えられる.一方で,CZPはFc領域を持たないなどの分子構造特性から,胎盤通過性,乳汁分泌性が非常に少ないことが判明しており,海外では妊娠・出産時の使用の実績も多い.我が国でのエビデンスの構築が必須である.
著者
佐藤 みゆき 野澤(竹澤) 愛美 伊藤 美和 水内 豊和
出版者
富山大学人間発達科学部
雑誌
富山大学人間発達科学部紀要 = Memoirs of the Faculty of Human Development University of Toyama (ISSN:1881316X)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.25-35, 2021-10-22

発達障害者(知的障害者を含む)の運転免許教習における合理的配慮を含めた個別支援のあり方を検討するため,個に応じた支援を受けて免許取得につながった 3 事例を後方視的に分析した。その結果,視覚的な理解の促し,個室の利用や個別送迎,職員の声かけ,通所方法の変更,スケジュールの調整などの相談に応じるといった,多岐に渡る個に応じた支援の有効性が明らかになった。また教習所に求められる支援の視点として,多職種連携・地域連携とチーム支援,連携の共通言語としての教習に特化したアセスメントの重要性が示唆された。運転免許取得は,単に車を運転するため,働くためのみならず,免許そのものがもたらす本人のアイデンティティ獲得とそのプロセスによる成功体験,また様々な社会参加につながり,QOL の向上という点からも大きな意味がある。発達障害者の特性やニーズに応じた自動車学校での個別支援のさらなる検討が求められる。
著者
中野 由章 久野 靖 佐久間 拓也 谷 聖一 筧 捷彦 村井 純 植原 啓介 中山 泰一 伊藤 一成 角田 博保 鈴木 貢 辰己 丈夫 永松 礼夫 西田 知博 松永 賢次 山崎 浩二
雑誌
第57回プログラミング・シンポジウム予稿集
巻号頁・発行日
vol.2016, pp.155-169, 2016-01-08

わが国の初等中等教育における情報教育は多くの問題を抱えているが,その中に「どのような評価を行うのがよいかの合意がない」「大学入学試験において情報の内容が出題されることが少ない」という点が挙げられる.筆者らは情報入試研究会として2012 年からこの問題に取り組み,シンポジウムなどを通じて各大学に情報の出題を促すとともに,望ましい情報入試の問題について探究し,公開模擬試験を通じてデータを収集してきた.本発表では,情報入試研究会の活動について紹介するとともに,作題に関する考え方,公開模擬試験で使用した問題や試験結果について紹介し,望ましい情報入試のあり方について議論する.
著者
塩田 雅弘 伊藤 毅志
雑誌
ゲームプログラミングワークショップ2021論文集
巻号頁・発行日
vol.2021, pp.42-45, 2021-11-06

京都将棋は 1976 年に田宮克哉によって考案された二人零和有限確定完全情報ゲームである.5×5マスの盤を使用し,駒を一手ごとに裏返すというルールが特徴である.本論文では京都将棋エンジンを開発し,本将棋で広く使われている強化学習アルゴリズムを京都将棋に適用することで十分に強いプレイヤを作成した.そしてこのプレイヤを用いて証明木を効率良く発見した.この結果,京都将棋を弱解決し,本ゲームの初期局面が先手必勝であることを示した.
著者
伊藤 智樹
出版者
The Japan Sociological Society
雑誌
社会学評論 (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.51, no.1, pp.88-103, 2000-06-30 (Released:2009-10-19)
参考文献数
33
被引用文献数
2

本稿は, セルフヘルプ・グループにおいて個人の物語が果たす機能的意味を探る.そのために本稿は, まず従来のセルフヘルプ・グループ研究が持つひとつの問題点を探り出すことから出発する.それらの先行研究は, セルフヘルプ・グループが, 他では実現困難な効果を参加者たちにもたらすだけの固有性を持つと考えながらも, その本質的な部分を知識の伝達や情緒的効果として大雑把に片付けてしまっている.近年, 物語という観点をとることで, グループへの参加者の発話行為に即した分析が行われるようになってはきているが, 検討の結果, それらの先行研究も実は十分な知見を提供できていないことが明らかになる.本稿は, このような先行研究の検討を通じて, セルフヘルプ・グループに関していまだ中途半端にしか答えられていない問題を明確にし, そのことを通じてセルフヘルプ・グループ研究が進むべき有意義な方向を提示する.
著者
別府 美雪 伊藤 由美子 坂倉 園江 中保 淑子 畠山 絹江 福井 弥生 間壁 治子
出版者
Japan Ergonomics Society
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.33, no.2, pp.97-104, 1997-04-15 (Released:2010-03-12)
参考文献数
2

通商産業省工業技術院により現行JISの衣料サイズが見直されている. よって, 本研究は現行JISと若年女子の身体計測値との差異をとらえ, 衣料サイズ設定の在り方について検討を行った. 被験者は18~22歳の若年女子1,634名である. 計測項目は身長, バスト, ウエスト, ヒップ, 背肩幅, 股下高, 体重, バスト/ウエスト, ヒップ/ウエスト, BMIである. 身体寸法10項目で統計処理を行い, 各項目の特性をとらえた. 結果は以下のとおりである. 1) 現行JISとの間にずれを生じている. 2) 身長は平均値で2cm高くなっている. 3) 若年女子のプロポーションは下半身型に移行している. 4) JISサイズは幅広い年代に利用されるため設計に際しては年代差が特に考慮されなければならない. 5) 現行JISは早急に再検討する必要がある. 非接触三次元計測の進歩によりサイズだけでなく体型差についても, さらなる検討が必要といえよう.
著者
掛須 春希 伊藤 彰教 伊藤 謙一郎
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会研究会講演予稿
巻号頁・発行日
vol.16, pp.239-240, 2017

映像音響演出の分野において「Atmospheric Sound」と呼ばれる類の音は,登場人物の心情や状況を表現するためにも活用されている.これらは音楽とも効果音とも言えない中間領域の音響表現が用いられているが, 演出技法には特定の概念がなく,制作手法についても系統だった調査分類などが行われてきていない.本研究では 主に日本のSF アニメに焦点をあて,00 年代以降のコンテンツを中心に 12 タイトル,83 シーンの調査を行った. これにより映像表現技法としては各種編集技法との関連が深く,音響制作技法としては不協和音や非整数次倍音をふんだんに含んだサウンドが多用されていた.さらに海外コンテンツと比較すると,電子音響の使用率の高さが顕著にみられた.
著者
鎌谷 美希 伊藤 資浩 宮崎 由樹 河原 純一郎
出版者
公益社団法人 日本心理学会
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
pp.92.20046, (Released:2021-07-31)
参考文献数
27
被引用文献数
4

Pre-COVID-19 epidemic studies found that wearing a sanitary mask negatively impacted perceived facial attractiveness. In particular, people demonstrated more negative explicit or implicit attitudes toward wearers of sanitary masks when the masks were black rather than white. The present study examined whether changes in social behavior in response to the COVID-19 epidemic, including the prevalent use of sanitary masks, might alter explicit and/or implicit attitudes toward wearers of black sanitary masks. We measured explicit (Study 1) and implicit attitudes (Study 3) and facial attractiveness (Study 2) of males wearing black or white sanitary masks. The results revealed that attitudes toward wearers of black sanitary masks were more positive than those measured pre-epidemic. Regardless of mask color, explicit attractiveness rating scores for low-attractiveness faces tended to increase after the epidemic. However, no such improvement was observed for high- and middle-attractiveness faces. There was also no change in implicit attitudes measured by the implicit association test. These results suggest that the COVID-19 epidemic has reduced explicit negative attitudes toward wearers of black sanitary masks.
著者
吉田 将雄 角嶋 直美 籔内 洋平 滝沢 耕平 川田 登 島田 清太郎 木村 英憲 佐藤 辰宣 塩月 一生 髙田 和典 岸田 圭弘 今井 健一郎 伊藤 紗代 堀田 欣一 小野 裕之
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.622-629, 2020-05-24

●「考える内視鏡診断」のポイント・十二指腸は部位によって背景粘膜の構造が異なることを認識する.・隆起表面の大部分が周囲と同様の非腫瘍粘膜に被覆されており,粘膜下腫瘍(SMT)様隆起の形態を呈することを確認する.・通常観察では,SMT様隆起の辺縁の性状,病変のサイズ,色調,陥凹の有無,陥凹の境界,びらん・潰瘍形成の有無,単発・多発,病変の硬さ・可動性について観察する.・通常観察において粘膜表面に変化がみられた場合には,拡大内視鏡観察を行い,病変表面の腺管構造と血管構造を観察する.・超音波内視鏡検査(EUS)では,病変の存在する層,周囲の層構造との連続性,病変の境界,病変内部のエコーレベルや性状について評価する.