著者
奥村 泰之 藤田 純一 野田 寿恵 伊藤 弘人
出版者
医学書院
雑誌
精神医学 (ISSN:04881281)
巻号頁・発行日
vol.52, no.1, pp.79-85, 2010-01-15

はじめに 治療効果研究成果に基づいて治療ガイドラインが作成されるなど,精神科領域においても,「効果が十分に確認されている,さまざまな治療やサービス」15)である科学的根拠に基づく実践(evidence-based practice;EBP)が普及しつつある。EBPの必要性は行政機関や学会などで支持されている。 しかし,EBPは実際の診療にまで浸透していないという問題が提起されている9,11,15)。このような,EBPの普及と実施を阻害する主要な原因は,「EBPへの態度」であると指摘されている16)。たとえば,統合失調症患者への抗精神病薬の処方は単剤およびクロルプロマジン換算で1,000mg以下であることが治療ガイドラインで推奨されている13)が,EBPへの態度が不良であると,このガイドラインに従わないという研究もある10)。 このように,EBPへの態度を測定する試みはこれまでいくつかの研究でなされており,精神科医の治療ガイドラインへの態度10,19),双極性障害の臨床家の治療ガイドラインへの態度17),臨床心理士の治療ガイドラインへの態度5),物質関連障害の臨床家が特定の科学的根拠に基づいた治療を行うことへの態度12)などが測定されてきている。しかし,従来のEBPへの態度を測定する試みは,ある特定の専門家や特定の疾患を対象としており,より一般化した態度を測定することが内容的に難しいという問題があった。 Aarons1)が開発した,「科学的根拠に基づく実践を適用することへの態度尺度(evidence-based practice attitude scale;EBPAS)」は,特定の専門家や特定の疾患に限定せずにEBPへの態度を測定することが可能な,数少ない尺度である。EBPASは,15項目,5段階評定,4下位尺度から構成されている自己記入式尺度であり,探索的因子分析1)と確認的因子分析1,3)により,EBPASの下位尺度は以下の4つから構成されていることが明らかにされている。 (1) 要請(requirements):EBPを実施する要請がある時に,EBPを適用する可能性(例:あなたにとって初めての治療や介入の訓練を受けたとして,その治療や介入を上司から命じられた場合に,その治療や介入を利用する可能性を答えてください)。 (2) 魅力(appeal):EBPへの直感的な魅力(例:あなたにとって初めての治療や介入の訓練を受けたとして,その治療や介入が直観的に魅力的だと感じた場合に,その治療や介入を利用する可能性を答えてください)。 (3) 開放性(openness):新しい実践への開放性(例:クライエントを援助するために,新しいタイプの治療や介入を用いてみたい)。 (4) かい離性(divergence):研究者が開発した介入と現状の実践との間の認知のかい離(例:研究に基づいた治療や介入は,臨床的に用をなさない)。 2004年に開発されたEBPASは,2008年末までに,筆者らの知る限り,9つの論文で利用されており1~4,6~8,20,21),その応用可能性の広さのため,徐々に普及が進むことが考えられる。そこで,本研究では,EBPAS日本語版を開発し,その心理測定学的特徴を検討することを目的とした。
著者
岩永 希 原田 康平 辻 良香 川原 知瑛子 黒濱 大和 和泉 泰衛 吉田 真一郎 藤川 敬太 伊藤 正博 川上 純 右田 清志
出版者
日本臨床免疫学会
雑誌
日本臨床免疫学会会誌 (ISSN:09114300)
巻号頁・発行日
vol.39, no.5, pp.478-484, 2016 (Released:2016-10-30)
参考文献数
21
被引用文献数
11

症例は25歳女性.2013年6月前医で原発性シェーグレン症候群と診断.2014年7月発熱,著明な炎症反応,全身リンパ節腫脹,肝脾腫を認め前医に入院.抗生剤(ceftriaxone,meropenem)を投与,ステロイドを増量(PSL 50mg)するも無効で,急速に進行する全身浮腫を認め当院へ転院.リンパ節生検では好中球浸潤を認め,骨髄穿刺では巨核球増加と線維化を認めた.minomycinを併用したところ,発熱・全身浮腫・炎症反応は徐々に改善したが,貧血・血小板減少を認めていた.感染症を疑いステロイドを減量したところ,再び発熱,浮腫・胸腹水の出現,血小板減少・貧血の増悪を認めた.ステロイドパルス,ステロイド再増量を行うも治療抵抗性で,cyclosporin(CyA)を併用し軽快した.典型的なリンパ節の病理像を認めなかったが,本症例の臨床像はTAFRO症候群と酷似していた.TAFRO症候群は,Castleman病の一亜型と考えられているが,感染,リウマチ性疾患,悪性腫瘍などによる高サイトカイン血症により二次的に生じ得るとされている.本症例では原発性シェーグレン症候群を背景に発症し,化膿性リンパ節炎様のリンパ節病理像を認めた点が興味深いと考え報告する
著者
伊藤 隆太
出版者
慶應義塾大学大学院法学研究科内『法学政治学論究』刊行会
雑誌
法学政治学論究 : 法律・政治・社会 (ISSN:0916278X)
巻号頁・発行日
no.98, pp.103-132, 2013

一 はじめに二 プロスペクト理論の論理三 国際政治学におけるプロスペクト理論研究の歴史四 国際政治理論研究への含意五 適用における方法論的問題六 今後の研究の可能性七 おわりに
著者
森田 学 稲垣 幸司 王 宝禮 埴岡 隆 藤井 健男 両角 俊哉 伊藤 弘 山本 龍生 吉江 弘正
出版者
特定非営利活動法人 日本歯周病学会
雑誌
日本歯周病学会会誌 (ISSN:03850110)
巻号頁・発行日
vol.54, no.4, pp.352-374, 2013-01-16 (Released:2013-04-24)
参考文献数
106

2011年8月「歯科口腔保健の推進に関する法律」が公布・施行された。高齢化が進む中,生涯を通じて歯科疾患の予防や口腔機能の維持に取り組み,国民が健全な生活を営める社会の実現に向けた法的な整備が開始したことになる。この動きを受けて,本論文では,日本歯周病学会として,ライフステージごとの歯周病予防戦略について提案する。How to 式ではないので,「読んですぐ実践できる」という種類のものではない。むしろ,どのような考えをベースにこれからの歯周病対策をすべきか,診療室・地域において,歯周病学会会員ならではの活躍の参考資料になればと願う。日本歯周病学会会誌(日歯周誌)54(4):352-374, 2012
著者
藤原 健 伊藤 雄一 高嶋 和毅 續 毅海 増山 昌樹 尾上 孝雄
出版者
日本グループ・ダイナミックス学会
雑誌
実験社会心理学研究 (ISSN:03877973)
巻号頁・発行日
vol.58, no.2, pp.122-134, 2019 (Released:2019-03-26)
参考文献数
26
被引用文献数
1

本研究は,演奏者の重心・重量を用いた演奏連携度の評価を通じて,小集団相互作用における動態をシンクロニーの視点から明らかにすることを目的とする。そのために,プロの演奏者によるコンサート時の合奏場面を対象に情報科学技術を用いて演奏連携度を算出し,これを社会心理学的手法により評価した。具体的には,椅子型センシングデバイスを用いて演奏者の重心移動・重量変化を取得することで身体全体の動きを時系列データとして検出し,短時間フーリエ変換を適用することで時系列振幅スペクトルデータを得た。これについて全演奏者の時系列スペクトルデータを乗算することで演奏連携度を算出した。この演奏連携度についてサロゲート法を用いることで,演奏者間に偶然以上の連携が生じていたことを明らかにした。さらに,コンサート時に取得していた音源を一般の大学生に提示した結果,一部の楽曲において演奏連携度の高い演奏が肯定的な評価を得ることを確認した。行動の同時性や同期性を扱うシンクロニー研究の多くは二者間の相互作用を対象としたものが多い中で,情報科学の技術を導入することで小集団における相互作用ダイナミックスが精緻に測定・検討可能になった点は異分野協同における成果であるといえる。
著者
荒巻 英文 加藤 宗規 奥田 裕 伊藤 俊一 高栁 清美
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.171-175, 2015 (Released:2015-06-24)
参考文献数
29

〔目的〕骨格筋の反復伸張における筋肥大および筋力増強効果を,ヒトを対象として検証することとした.〔対象〕健常成人男性20名とした.〔方法〕対象筋は下腿三頭筋とした.反復伸張による等速性筋力測定装置での他動的足関節背屈運動を実施する介入群と対照群との間で,筋形状指標(腓腹筋筋厚・羽状角),下腿三頭筋の筋力,自動足関節背屈可動域を比較した.〔結果〕介入群の腓腹筋筋厚と羽状角は介入前後で有意に増大した.群間では筋力と自動足関節背屈可動域に有意差はみられなかった.〔結語〕健常成人男性の下腿三頭筋には,反復伸張による筋肥大効果があり,筋力増強には筋肥大以外の要素も関与すると考えられる.
著者
伊藤 万利子 三嶋 博之 佐々木 正人
出版者
日本認知科学会
雑誌
認知科学 (ISSN:13417924)
巻号頁・発行日
vol.21, no.3, pp.325-343, 2014-09-01 (Released:2015-05-12)
参考文献数
31

We examined the relationship between dexterity and movement to facilitate picking up visual information in a skilled task, the kendama trick of “swing-in.” Two kendama experts performed the swing-in motion while wearing liquid crystal occlusion goggles in the control and experimental (occluded) conditions. Occlusion glasses were open in the control condition, but open and closed at pre-set intervals in the occluded condition. After practice, the results identified a preference for seeing of the zenith of the ball trajectory for both experts at all levels in the occluded condition. Ball movement in the anterior-posterior axis for both experts was larger in the occluded than in the control condition, and was changed by the opening time of the goggles for expert A. Head movement in the vertical axis for both experts was longer in the occluded than in the control condition, but changed by the goggle’s intervals for expert B. Ball velocity with the coordinate origin at the head for both experts was nearly constant when the ball trajectory was near the zenith in both conditions and when the goggles were open in the occluded condition. However, the orientation of the head was longer in the occluded than in the control condition. These findings suggest that both experts detected optical information for catching the ball when the ball trajectory was near its zenith in intermittent viewing conditions,and that it is easier pick up this information in the occluded condition due the longer duration of the nearly constant relative velocity of the ball. Both experts adjusted their actions to easily detect the necessary optical information under visual constraints, al-though expert A adjusted the movement of the ball and expert B adjusted his head movement to the goggle’s opening intervals.
著者
木村 丈司 岩本 卓也 大野 能之 樋坂 章博 百 賢二 米澤 淳 伊藤 清美
出版者
一般社団法人日本医療薬学会
雑誌
医療薬学 (ISSN:1346342X)
巻号頁・発行日
vol.44, no.11, pp.546-558, 2018-11-10 (Released:2019-11-10)
参考文献数
44

The first academic subcommittee of the Japanese Society of Pharmaceutical Health Care and Sciences has a plan to create a guide on how to manage drug interactions in clinical settings. This review describes the information that forms the basis of the guide. This article, part (2), summarizes the practice reports on managing drug interactions in clinical settings, their problems, and the proper concepts of drug interactions in patients with special background. Each pharmacist is expected to enhance the literacy of drug interactions and manage them adequately, which will lead to the improvement of clinical outcomes.
著者
村上 仁士 島田 富美男 伊藤 禎彦 山本 尚明 石塚 淳一
出版者
日本自然災害学会
雑誌
自然災害科学 (ISSN:02866021)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.39-52, 1996-04-30
被引用文献数
2

The data on the 1605 Keicho Tsunami, 1707 Hoei Tsunami and 1854 Ansei Nankai Tsunami on Shikoku island were extracted from the newly discovered historical documents on these tsunamis. The inundation heights of these tsunamis measured in many villages were reexamined and reestimated by field investigation. Accurate data which were useful for checking the validity of the numerical simulation on the historical tsunamis were offered. As the result, the inundation heights of these tsunamis were greater in comparison with the 1946 tsunami heights at almost all of the surveyed points. This fact should be reconsidered in the future planning of the tsunami prevention.
著者
安藤 昌也 伊藤 泰信
出版者
千葉工業大学
雑誌
挑戦的研究(開拓)
巻号頁・発行日
2019-06-28

本研究は、人や社会を要件として捉え、システム設計を専門とする人間中心設計(以下、HCD)と、集合的な社会・文化に焦点を当てて人間社会を理解することを専門とする文化人類学(以下、人類学)の知見を融合させつつ、人工知能(AI)を適用したシステムの設計において人と社会の調和を考慮したシステム設計思想および設計方法のあり方を検討するものである。本研究では、HCDと人類学の融合する「多元的HCD」という一見矛盾する設計思想を仮説としつつ、2つの学問領域の対話と連携により、実際にAIが導入されている現場(医療支援システムや転職支援サービスなど)のフィールドワークをすることを通し、双方の差異・共通点から課題を整理する。
著者
田中 麻理 伊藤 裕之 押切 甲子郎 安徳 進一 阿部 眞理子 竹内 雄一郎 三船 瑞夫 当金 美智子
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.193-198, 2012 (Released:2012-04-24)
参考文献数
11
被引用文献数
5

2型糖尿病患者708例を対象に,一年間の直接医療費として,外来医療費を算出した.外来医療費は,平均で38.8万円/年であり,年齢,糖尿病の罹病年数とともに増加した.非薬物療法群で18.7万円/年,経口薬群で30.9万円/年,インスリン群で57.5万円/年であった.細小血管症,大血管症については,合併群では非合併群に比し,外来医療費が高額であった.動脈硬化の危険因子として,高血圧症,高LDL-C血症,肥満,CKDステージ3期以降を挙げた場合,保有数の増加に伴い外来医療費も上昇した.重回帰分析では,これら4つのうち,CKDステージ3期以降と高血圧が,外来医療費の有意な説明因子であった.2型糖尿病の外来医療費には,年齢,罹病期間,治療内容や血管合併症,動脈硬化の危険因子などが関係する.加えて,eGFRの低下や動脈硬化のサロゲートマーカーが異常を示す場合は,積極的な検索による合併症予防が,将来的な医療費抑制につながる可能性がある.
著者
伊藤 貞夫
出版者
法制史学会
雑誌
法制史研究 (ISSN:04412508)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.55, pp.121-154,10, 2006-03-30 (Released:2011-04-13)

近年におけるギリシア・ローマ経済史研究で目を惹くのは、M・I・フィンリーの古代経済論への諸家の対応である。プリミティヴィズムとモダニズムとの対抗として要約される、この種の研究視角は数多くの成果を生んできたが、そのなかにあってフィンリーの古代史観の一つの軸をなしながら、方法論的に十分な檢討と意義の評価を受けていないのが彼の奴隷制論である。その特徴は、古典期のアテネやローマ盛期のイタリア・シチリアに見られる大量かつ集中的な奴隷使役を、古典古代にあっても特殊な事例と看做し、相対化するところにある。小論は、前五世紀のクレタで刻されたゴルチュンの「法典」を中心に、関連の古典史料や金石文をも勘案しつつ、軍事的征服と負債とにそれぞれ起因する二種の中間的隷属状況の、古代ギリシアにおける広汎な存在を確認し、かつ後者の型の古典期アテネにおける存続を想定するP・J・ローズとE・M・ハリスの説を批判したのちに、都市国家市民団内部の民主化による中間的隷属者の消滅が代替労働力としての典型的奴隷の使役を促したとするフィンリーの試論を、古典古代社会の歴史的展開の理解に有用な視点を供するもの、と積極的に評価する。フィンリー説の背景にあるのは古代オリエントについての知見であるが、加うるに近代以前の中国と日本の身分制に関する研究成果を以てすべし、との提言で小論は閉じられる。
著者
阿部 智美 相田 潤 伊藤 奏 北田 志郎 江角 伸吾 坪谷 透 松山 祐輔 佐藤 遊洋 五十嵐 彩夏 小坂 健
出版者
日本健康教育学会
雑誌
日本健康教育学会誌 (ISSN:13402560)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.143-152, 2019-05-31 (Released:2019-05-31)
参考文献数
32

目的:医療系大学生の社会関係資本及び社会的スキルの精神的健康に対する関連について検討することを目的とした.方法:質問紙調査による横断研究を行った.医療系大学生648名を対象に質問紙を配布し,回収された質問紙の有効回答414名を分析対象とした.分析は,属性(学校,性別,学年,同居形態,親の学歴),社会関係資本(認知的社会関係資本,構造的社会関係資本),社会的スキルを独立変数,対数変換した精神的健康度を従属変数として重回帰分析を行った.結果:重回帰分析から,学校の認知的社会関係資本(β=-0.13, P=0.02),友人・知人との集まり「週に数回」(β=-0.15, P=0.045),社会的スキル(β=-0.24, P<0.01)が精神的健康度の高さに関連していた.反対に,グループ学習「年に数回」(β=0.20, P<0.01),「月に数回」(β=0.15, P=0.01),「週に数回」(β=0.11, P=0.04)が精神的健康度の低さに関連していた.結論:医療系大学生の高い認知的社会関係資本及び社会的スキルのスコアはより高い精神的健康と関連していた.これらの関連については,さらに検討が必要である.
著者
赤塚 和寛 服部 直樹 伊藤 瑞規 冨田 稔 小野 玉美 森 悠
出版者
一般社団法人 日本脳卒中学会
雑誌
脳卒中 (ISSN:09120726)
巻号頁・発行日
pp.10586, (Released:2018-01-17)
参考文献数
22
被引用文献数
1 6

【目的】Trousseau 症候群40 例の臨床的特徴を検討することを目的とした.【方法】2009 年4月~2016 年3 月の間,当院に入院した2273 例の脳梗塞(一過性脳虚血発作は除く)患者のうちTrousseau症候群40 例を対象に悪性腫瘍の種類,組織型,病期などについて検討した.悪性腫瘍に関連する血液凝固能異常を誘因として複数の動脈灌流領域に急性期脳梗塞所見を呈する多発脳梗塞をTrousseau 症候群と定義した.【結果】Trousseau 症候群は脳梗塞全体の約1.8%を占め,脳梗塞先行群はTrousseau 症候群の27.5%を占めた.悪性腫瘍の種類,組織型,病期では,肺癌(11 例),腺癌(23 例),IV 期(31 例)が各々最も多かった.【結論】Trousseau 症候群の27.5%は脳梗塞先行群であり,血液凝固能亢進を伴った多発脳梗塞では,悪性腫瘍を念頭に精査をすすめることが重要である.
著者
伊藤悟著
出版者
あゆみ出版
巻号頁・発行日
1996
著者
小倉 崇生 戸田 均 木村 巧 松井 応式 伊藤 安海 根本 哲也
出版者
日本実験力学会
雑誌
実験力学 (ISSN:13464930)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.18-21, 2011-03-25 (Released:2011-09-25)
参考文献数
14

It is necessary to estimate the impact force received by the human body for the purpose of accident prevention, accident analysis and criminal investigations against contact of Machine and structure, fall, overturn and brutal blows of blunt instruments. In this study, we showed the performance of subcutaneous fat and muscle buffering by measuring the impact force to the pork. As a result, the following findings were obtained. 1) For estimation of buffer property of muscle and fat tissue of human to impact force, it is possible to substitute pork. 2) Skin is poorer on buffer property than muscle and fat tissue. 3) The magnitude of the impact force transmitted to the bone rises in proportion to a rise in impact velocity, and is estimated to be at least ten times the weight of impactor. 4) Exist as complex of skin, muscle and fat tissue, the impact force transmitted to the bone is not less than one-tenth compared with only skin.