著者
佐々木 高信 稲福 斉 照屋 孝夫 國吉 幸男
出版者
特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会
雑誌
日本呼吸器外科学会雑誌
巻号頁・発行日
vol.31, no.7, pp.911-915, 2017

<p>抗凝固療法中にもかかわらず,左下葉切除後に肺静脈断端から左房内に無症候性に広範な血栓を形成した症例を報告する.患者は67歳,女性.弁膜症術後にてwarfarin内服あり.子宮頸癌と肺癌の重複癌にて当院へ紹介された.進行度を考慮し,肺癌手術を先行した.胸腔鏡補助下左下葉切除(ND2a-2)を施行(pT1bN2M0),術後特に合併症を認めず退院となった.子宮頸癌治療開始前の胸腹部造影CTにて左下肺静脈断端から左房内に広範な血栓を認めた(塞栓症状は伴わず).直ちにheparinの持続静注を開始し,以降徐々に血栓の溶解をみた.左上葉切除後の上肺静脈断端の血栓形成については広く知られるところであるが,下葉切除後の広範な血栓形成は国内・国外問わず報告は少ない.非常に稀と考え,報告する.</p>
著者
山村 武彦 佐々木 紀彦
出版者
日本生理心理学会
雑誌
生理心理学と精神生理学 (ISSN:02892405)
巻号頁・発行日
vol.8, no.2, pp.61-69, 1990
被引用文献数
1

対比較対照質問法による各60個の関係質問及び対照質問が含まれる20例の精神生理学的虚偽検出ポリグラフ記録の心拍反応の変化について分析した.資料に対する判定結果は, 半数の虚偽判定が被検者の有罪宣告 (虚偽事象), 残り半数の真実判定が容疑事実無し (真実事象) という法的結果により確認された.質問提示時の6拍を質問期間, 返答時10拍を返答期間として, それぞれ質問表提示前5拍の値との比を求めて心拍の変化とした.その結果, トニックな心拍変化において, 真実事象に較べ虚偽事象で心拍が増大していた.フェイジックな心拍では, 虚偽事象の質問期間中の関係質問と対照質問, 真実事象の質問期間中の関係質問に対して加速された.一方, 返答期間中には有意な心拍の変化は指摘されなかった.<BR>これらの結果は, 実務の虚偽検出事態では, トニックな心拍変化が虚偽と真実の識別に重要な役割を担っているが, フェイジックな心拍変化は見かけ上有効でない事が指摘された.従って, 実務事態では, 被検者の構えによる注意過程由来性の心拍変化が重要であると考えられた.
著者
佐々木, 春行
出版者
巻号頁・発行日
vol.[16],
著者
奥山 泰世 小池 充 佐々木 伸也 劉 斯宝 田村 正純 中川 善直 今井 章雄 冨重 圭一
出版者
公益社団法人 石油学会
雑誌
Journal of the Japan Petroleum Institute (ISSN:13468804)
巻号頁・発行日
vol.59, no.5, pp.228-234, 2016-09-01 (Released:2016-11-01)
参考文献数
20
被引用文献数
1 4

バイオマスから従来のガソリンに含まれる炭化水素を製造することは,既存のガソリン供給インフラを使用でき,またエタノールよりも多量にガソリンにブレンドできる可能性があることから魅力的である。そのような中,我々は,セルロースからガソリン沸点範囲のオレフィンを製造する方法として,Ir–ReOx/SiO2触媒と酸触媒を用いたセルロースからのヘキサノール製造と,脱水触媒(H-ZSM-5)を用いたヘキセン製造を組み合わせた方法を提案した。我々はこれまでに,硫酸を用いたメカノキャタリシスによる前処理を施したセルロースを水素とともにIr–ReOx/SiO2触媒で反応させたところ,60 %の比較的高収率でヘキサノールが得られることを見出している。本研究では,1-ヘキサノール,2-ヘキサノールおよび3-ヘキサノールの脱水によって得られるヘキセン混合物の組成を明らかにし,そのヘキセン混合物のガソリンへの適用性をJIS規格に基づいて調査した。その結果,ヘキセン混合物は夏季でおおむね22 vol%,冬季でおおむね7 vol%までレギュラーガソリンにブレンド可能であることが分かった。よって,提案した製造経路で得られたセルロース由来のヘキセン混合物は魅力的なバイオ燃料の一つであると考えられる。
著者
佐々木 裕昭 寺田 努 塚本 昌彦
雑誌
研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC)
巻号頁・発行日
vol.2011, no.8, pp.1-6, 2011-05-06

人通りの多い場所においては,歩行者どうしの接触などの事故がしばしばみられる.これは,歩行者が他者の行動を事前に知ることが困難であることが原因の 1 つだと考えられる.一方,自動車は各車両が自身の行動をランプの点灯などの形で事前に周囲に提示することで安全でスムーズな交通を実現している.そこで本研究では,身に付けた LED などのデバイスでウインカなどの自動車の情報提示機能を実現することで,歩行者が周囲に自身の情報を提示するシステムを提案する.また,その直観性や視認性を評価するため,提案システムを実環境で使用した評価実験を行い,提案システムの有用性を確認した.At crowded places, there are many accidents such as bump between walkers. One of reasons for these troubles is that it is difficult for each people to predict the behaviors of other people. On the other hand, cars communicate with other cars implicitly by presenting their contexts using equipments such as brake lamp. In this paper, we propose a system for visualizing user context for surrounding people by information presentation methods based on those in cars, such as wearing LEDs for realizing brake lamp. Evaluation results using our prototype system confirmed that our method transmitted user context visually intuitive.
著者
大年 真理子 佐々木 直樹
出版者
島根大学
雑誌
島根大学教育臨床総合研究 (ISSN:13475088)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.91-104, 2013-08-20

本研究は, 中学校の合唱における発声指導について, 中学生の発声傾向の分析および発声器官の働きに関する研究をもとに, 女声低声部(アルトパート) の発声に重点をおいた効果的な指導法を考案するものである。中学生の発声に関する調査をもとに, 大学院「学校教育実践研究」として行った, 合唱のアルトパートを対象とした指導実践を報告し, 分析と考察により,女声低声部の効果的な発声指導の一案を提示した。
著者
佐々木 庸郎 石田 順朗 小島 直樹 古谷 良輔 稲川 博司 岡田 保誠 森 啓
出版者
Japanese Association for Acute Medicine
雑誌
日本救急医学会雑誌 (ISSN:0915924X)
巻号頁・発行日
vol.19, no.3, pp.160-167, 2008-03-15
参考文献数
7
被引用文献数
1 1

症例は50歳の男性。視力障害,意識混濁により医療機関を受診した。当初心房細動,大脳基底核の両側対称性病変,視力障害からtop of the basilar syndromeを疑われ,脳血管造影を施行したが否定された。その後昏睡状態に陥り,CT,MRI上の両側対称性の被殻病変,重度の代謝性アシドーシスの存在から,メタノール中毒が疑われた。集中治療室へ入院し,気管挿管,血液浄化療法,エタノール投与,活性型葉酸投与などを行った。意識は回復したものの,ほぼ全盲であり見当識障害が残存した。その後妄想性障害のため精神病院へ転院となった。メタノール中毒において,治療の遅れは重篤な後遺障害につながる。メタノールの血中濃度は迅速に測定することができないため,臨床症状,血清浸透圧較差,CT及びMRIの特徴的な病変から疑い,迅速に治療を開始する必要がある。
著者
田中 美里 廣安 知之 三木 光範 吉見 真聡 佐々木 康成 横内 久猛
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.26, 2012

本研究では人間の感性をモデル化し,メタ情報を抽出することで情報推薦や意思決定の支援を行うことを目的としている.そのために,主観的評価による最適化手法である対話型遺伝的アルゴリズムにより,パラメータ空間上で感性の構造を推定する.本稿では,多峰性の感性モデルを推定するために,親個体の選択にクラスタリングを適用し,被験者実験により手法の有効性を検討した.
著者
奥乃 博 中臺 一博 公文 誠 糸山 克寿 吉井 和佳 佐々木 洋子 昆陽 雅司 合原 一究 鈴木 麗璽 加賀美 聡 田所 諭
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2012-05-31

本研究では,ロボット聴覚ソフトHARKの「聞き分ける技術」を基に,自然環境・災害現場でも通用するように,豊富な機能拡充・高性能化と応用に取り組んだ.HARKはWindows版提供により9万件弱のダウンロードがあった.多人数インタラクション,音楽共演ロボットの可能性を示し, iGSVD-MUSICの開発によるUAV用音源定位の頑健化,索状ロボット用に姿勢推定・音声強調の開発により,レスキューロボットへの音利用の可能性を示し,さらに,カエルの合唱の解明,野鳥の鳴交解析のためのHARKBirdの開発と実地検証により音響生態学への可能性を実証し,ロボット聴覚の多面的展開のための基礎技術が確立できた.
著者
本間 祐太 橋 邦彦 佐々木 元 大川 琢哉 長井 寿
出版者
一般社団法人 日本鉄鋼協会
雑誌
鉄と鋼 (ISSN:00211575)
巻号頁・発行日
vol.103, no.10, pp.579-588, 2017 (Released:2017-09-30)
参考文献数
18
被引用文献数
2

Better balance of strength and toughness is a strong demand for the ASTM A707 L5 grade steel. In the present study, therefore, the combination of hardening by Cu precipitates and toughening by quenching from a dual-phase (α+γ) region, so-called intercritical quenching or lamellarizing, has been investigated for a better balance of strength and toughness. The combination procedure resulted in a drastic increase in toughness at low temperatures with a slight decrease in yield strength.The lamellarizing brought about a complicated microstructure with meandered high angle grain boundaries (HAGB) and fine grains bordered by the HAGB. The final microstructure was composed of granular bainitic ferrites without retained γ and basically dual of a softer phase and a harder phase. The softer phase inherited the not-transformed α phase region in lamellarizing and contained coarse Cu precipitates. The harder phase inherited the transformed γ phase region in lamellarizing and contained no Cu precipitates. Hence, over-aging of Cu precipitation in the softer phase might result in the slight decrease in yield strength.In the present steel, the retained γ has nothing to do with the improved toughness. Hence, the effective grain size (dEFF) approach was verified to account for the microstructural effect on toughness. The unit microstructure to determine the dEFF was identified to be the bainitic ferrite grain bordered by the HAGB. The refinement of the dEFF through lamellarizing can be attributed to the improved toughness.
著者
佐々木 孝輔 平田 章 井上 智雄
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.57, no.1, pp.260-269, 2016-01-15

イラストは,読者を引きつけると同時に文書などの可読性を高めることができるが,だれでも作成できるものではないため,需要が大きいコンテンツの1つである.従来,高品質かつ高価格で,イラストを必要とするクライアントの要望に応じ最適なイラストがプロのイラストレータによって提供されてきた.これに対して本研究では,クライアントの要望に則したイラストを描画能力を問わない複数人で作成することを目的とし,線画イラスト作成をマイクロタスク化し,それをクラウドソーシングにより実行する線画イラスト生成手法を考案した.本手法では1枚の写真を原図とし,複数の一般ワーカが原図を見ながら少しずつ線を描き加えることで,1枚の線画を生成する.本手法による線画イラスト生成の実験から,実際に線画イラスト生成が可能であることが確認できた.Illustration is a key factor to attract document readers. However not everybody can make it in good quality. Thus illustration has high demand. Although conventionally clients request skilled creators to draw illustrations with good rewards, there exists huge needs for less expensive illustrations. We propose a novel method of generating such illustrations by crowd-sourced microtasks. In this method, a basic drawing is generated by unskilled crowd workers from one photograph. Experimentation to study the feasibility of the proposed method indicated positive result.
著者
川西 克弥 佐々木 みづほ 豊下 祥史 會田 英紀 越野 寿
出版者
公益社団法人 日本補綴歯科学会
雑誌
日本補綴歯科学会誌 (ISSN:18834426)
巻号頁・発行日
vol.8, no.4, pp.358-363, 2016

<p> 咬合・咀嚼機能と高次脳機能との間には密接な関連があり,学習・記憶機能の発達やその維持に咬合・咀嚼が有効であることが多数報告されている.一方,脳血管障害患者では身体的機能や高次脳機能などの障害のみならず,円滑な摂食嚥下運動が妨げられ,咀嚼運動による末梢器官から脳への刺激低下は,後遺障害からの回復過程に何らかの影響を及ぼすと考えられる.臨床現場では,後遺障害からの改善に早期の経口摂食の有効性が報告され,咬合・咀嚼機能の有用性は大いに期待できる.本稿では,脳梗塞モデル動物における咬合・咀嚼機能と脳機能との関係について研究した内容を紹介するとともに,今後の展望について述べる.</p>
著者
佐々木 良
出版者
日本水産増殖学会
雑誌
水産増殖 (ISSN:03714217)
巻号頁・発行日
vol.31, no.4, pp.214-219, 1984-03-25 (Released:2010-09-07)
参考文献数
16

1.ムラサキインコガイの産卵期は8, 9月, 初成熟は殻長15mm, 発生後2年目に認められる。2.放卵時には径1mm, 長さ2~8mmのヒモ状卵塊を間欠的に放出した後, 数分後に卵粒として解離する。3.放卵数は1個体当たり約10万粒であった。4.卵径は120μmで, 受精後34時間でベリジャー期, 96時間で付着変態期に達するが, その間の摂餌は不要で殻長は180~190μmである。5.天然下における浮遊幼生の出現はシケと対応し, 付着量は表層程多い。6.幼生は着底後に再浮遊し, 殻長210~350μmの浮遊稚仔が観察された。7.本種はプランクトン発生型の多くの二枚貝類と異なり卵黄栄養型発生を示す。
著者
赤塚 朋子 佐々木 和也 横山 弘美 大原 弘子
出版者
日本家庭科教育学会
雑誌
日本家庭科教育学会大会・例会・セミナー研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.59, 2016

<目的><br>&nbsp;&nbsp;衣生活領域の消費者教育を発達段階に応じて教材開発するための課題を抽出し、授業案を作成することを目的とした。<br><br><方法><br>&nbsp; 衣生活における消費者問題の把握と、衣服に関する知識を知るためのイメージマップ法と衣生活に関する実態を調査するためのアンケート調査を行った。<br><br><結果><br>1.衣生活における消費者問題の把握 <br>&nbsp; 県消費生活センターによれば、平成26年度の苦情相談件数上位5位の商品・サービスでは、19歳以下では1位「放送・コンテンツ等」、2位「履物」、3位「他の身の回り品/レンタル・リース・賃借」、5位「健康食品/書籍・印刷物/自動車/補習教育/役務その他」、20歳代では1位「放送・コンテンツ等」、2位「融資サービス」、3位「レンタル・リース・賃借」、4位「自動車」、5位「インターネット通信サービス」となっている。19歳以下で、2位、3位と上位に衣生活関連の消費者問題があることがわかった。<br>&nbsp; 衣生活に関する相談では、クリーニング・トラブル(しみ・変色・形状変化・破損・紛失など)、購入した商品に関する苦情(組成、耐久性、着心地など)、その他(柔軟剤、購入時および売却処分時のトラブル、製品に起因する事故など)があがった。関連して紹介があった事例では、着用で体にしみができたブラジャー、手にはめたところヌルヌルした手袋、詰め物が表示と違っていたこたつ布団など具体的であった。こうした衣生活における消費者問題が存在することの事例は、当事者にならなければ気が付かないことが多い。また実際に話を聞かなければ、原因が身に着けていた衣服であることも想像できない。県消費生活センターと連携することの重要性を痛感することとなった。<br><br>2.衣生活実態調査<br>(1)イメージマップ法 <br>&nbsp; 小学生、中学生、高校生、大学生に対して、衣服を中心に置き、そこから派生してイメージするワードをつなげてもらった。年齢が進むにつれて、アイテムの単語が多かったのが、衣服の成り立ちや手入れ、布の性質に関連する単語の出現が多くなり、大学生は衣服を環境面でとらえる割合も増えている。<br>(2)アンケート調査 <br>&nbsp; 主に中学生と高校生を対比して検討した。中学生から高校生へと年齢があがるにしたがって、衣生活での自分での行動が増えているようである。しかし、衣服を選ぶのは誰かの問いに対して、最も多いのは、両者ともに「自分と保護者」であることから、衣生活消費の面での自立が遅いことがうかがえる。衣服をインターネットで購入したことがあるかどうかの問いに対しては、中学生は半数に満たないが、高校生は約6割近かった。スマフォの所有率に比例すると考えられる。成長期のこの時期は、「服のサイズが合わなくなって着られなくなったから」、「長い間使用していてもう着られないと感じたから(例:布が薄くなるなど)」という理由で処分の対応をしていることがわかり、衣生活の消費の側面では、堅実さが垣間見られた。衣服の再利用やリメイクにも関心がないわけでもないこともわかった。<br><br>3.教材開発のための課題<br>&nbsp; 衣生活領域の消費者教育を発達段階に応じて教材開発するためには、1)衣生活をいつから自分で成り立たせているか、つまり衣生活の自立がいつから始まるかに大きく関係するため、その把握が重要であること、2)衣服の消費は既成品の中から選択することが多いため、その衣服がどのように作製され手元に届き、身に着け、最後はどうなるのかという一連の衣服のライフサイクルへの理解を知識としてどのように押さえるのか、3)購入時の知識は教材化しやすいが、管理・保存の知識・技術は実感を伴った教材になりにくいこと、4)ITの進展によるネットショッピングの普及により、身に着けるものでありながら、素材の安全性や繊維そのものの性質を知る機会をどう保障するのか、5)授業時間のない中、製作の場面を想定できる教材が必要だが、どうすればいいか、などの課題が抽出された。<br><br>4.授業案作成 <br>&nbsp;&nbsp;課題を受けて、発達段階に応じた授業案を検討した。
著者
有岡 将基 佐々木 匡理 石井 広太郎 金本 政樹 山城 崇裕 森 悦秀
出版者
社団法人 日本口腔外科学会
雑誌
日本口腔外科学会雑誌 (ISSN:00215163)
巻号頁・発行日
vol.63, no.1, pp.15-20, 2017-01-20 (Released:2017-03-21)
参考文献数
21

Arsenic trioxide used to be used as an effective endodontic treatment. However, domestic production of arsenic trioxide for mortal pulpectomy was discontinued in 2005, because it is a toxic agent that has the risk of injuring periodontal tissues. We report a case of mandibular osteonecrosis caused by leakage of arsenic trioxide in a child after 2005. The patient was a 6-year-old boy who presented with swelling of the right buccal region, after arsenic trioxide had been used for mortal pulpectomy in the mandibular right second primary molar. The condition was diagnosed as mandibular osteonecrosis. The mandibular right first primary molar and mandibular right second permanent premolar were extracted, and a sequestrectomy was performed with the patient under local anesthesia. We still should consider that leakage of pulp devitalizing agents can cause osteonecrosis.