著者
山崎 貴之 進藤 良則 小島 謙一 佐々木 徹也
出版者
Japan Chapter of International Geosynthetics Society
雑誌
ジオシンセティックス論文集 (ISSN:13446193)
巻号頁・発行日
vol.29, pp.201-204, 2014
被引用文献数
1

三陸鉄道北リアス線のハイペ沢橋梁は,東北地方太平洋沖地震による津波で壊滅的な被害を受けたが,復旧工事では津波による橋梁の流失を防ぐよう,補強盛土一体橋梁(以下,GRS一体橋梁)を構築した.スパンは33m+27m,橋長は60mと長く,上部構造は交差道路の建築限界を確保するため下路SRC構造とした.本稿は,GRS一体橋梁の適用にあたり,施工時に実施した各部材の計測工について報告するものである.
著者
佐々木 理 高橋 皇基 丹治 雅博
出版者
特定非営利活動法人 日本血管外科学会
雑誌
日本血管外科学会雑誌 (ISSN:09186778)
巻号頁・発行日
vol.26, no.4, pp.195-197, 2017-07-31 (Released:2017-07-26)
参考文献数
7

Ehlers-Danlos症候群(EDS)は結合織に脆弱性を持つ遺伝性疾患である.なかでも血管型(IV型)は血管壁,消化管壁に脆弱性を示し非常に重篤な合併症をもたらす.今回,われわれの経験したEDS IV型が疑われた症例について報告する.症例は30歳男性.突然の右下腿の腫脹,疼痛を主訴に来院した.精査の結果,右後脛骨動脈瘤破裂と診断され,緊急コイル塞栓術を施行された.22歳時に樹状肺骨化症,25歳時に脳梗塞,脳内硬膜動静脈奇形,左内頸動脈–海綿静脈洞瘻,症候性てんかんの既往があり,特徴的な病歴からEDS IV型が疑われた.術後は順調に経過したが,術後23日の早朝に突然の腹痛を訴え,その後ショック状態となった.緊急の造影CTの結果,右後腹膜への造影剤漏出と多量の血腫を認め,外腸骨動脈の破裂が疑われた.直ちに救命のため尽力したが奏功せず死亡した.本症候群は急性に致命的合併症を来す疾患である.今回の症例でわれわれが反省すべき点を含め,文献的考察を加えて報告する.
著者
花里 俊廣 平野 雄介 佐々木 誠
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.70, no.591, pp.9-16, 2005-05-30 (Released:2017-02-11)
参考文献数
14
被引用文献数
1 13

This study aims to discuss the spatial configuration of the large-sized condominium units currently supplied in the Tokyo Metropolitan Area analyzed by adjacency graphs of the Space Syntax Theory. The analysis has been carried out on four controlled groups as to the floor area from approximately 70 to 125 square meters. The result turns out that the larger a floor area is, the more varieties of adjacency graphs we can observe. We also obtain another finding according to the classification of adjacency graphs by means of Relative Asymmetry Value (RA) that there is a tendency to the private-room-aggregation type prevails rather than the more hierarchically ordered living-room-centered type.
著者
辻 孝三 堀出 文男 美濃部 正夫 佐々木 正夫 白神 昇 広明 修
出版者
日本農薬学会
雑誌
日本農薬学会誌 (ISSN:03851559)
巻号頁・発行日
vol.5, no.3, pp.371-384, 1980-08-20
被引用文献数
1

スミチオンを空気中でDTA測定を行なうと(I)(150∿190℃), (II)(210∿235℃), (III)(270∿285℃)の3本の発熱ピークが観測される.一方窒素中では(II), (III)に相当する2本の発熱ピークが観測されるのみである.これらのピークは次のように同定された.ピーク(I) : 二酸化イオウガス発生を伴うスミオキソンの生成, ピーク(II) : S-メチルスミチオンからのジメチルサルファイドの発生とポリメタホスフェートの生成, ピーク(III) : フェノール環の炭化とジメチルサルファイド, ジメチルジサルファイドおよびエタンガスの発生.また, 193℃までスミチオンを加熱するとS-メチルスミチオンが生成するが, これに対応したDTAピークは観測されなかった.スミチオンと酸素の反応は拡散律速であり試料表面での反応が主である.スミオキソンの生成熱は170∿180 kcal/molである.
著者
佐々木 大輔
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1876, pp.64-67, 2017-01-30

例えば当社のオフィスには、固定電話は1台もありません。営業部隊にとって電話は不可欠な道具ですが、全てパソコンのウェブブラウザーから発信するからです。クラウド上にある顧客管理システムと連動し、誰がいつ、どんな電話をかけたかが見える化できる。
著者
下田 満哉 佐々木 仁 塚本 祐二 土肥 由長 亀田 弥 箴島 豊
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.36, no.1, pp.26-33, 1989-01-15 (Released:2010-01-20)
参考文献数
4
被引用文献数
3 1

匂い用語のキャラクタリゼーションの明確化と食品の基本的な匂い特性を明らかにすることを目的として, 53種類の食品の匂いと44個の匂い用語との反応パターン行列を作成して,数量化理論第3類とクラスター分析により解析を行なった. (1) 専門家パネルは, 44個の食品の匂い用語を, A:価値のある, B:ボディ, C:焦げ臭・乾燥, D:価値のない, E:生臭い, F:悪臭, G:力量感のある, H:活動的な, I:スパイス, J:フレッシュ, K:乳・油脂系, L:獣肉の12個の匂いグループ(食品の基本的な匂い特性)に分けることができた. (2) 素人パネルは「価値のある」と「活動的な」匂いグループを区別することができなかった.しかしながら,44語中35個の用語が専門家パネルの結果と同じグループに属した.
著者
大久保 光 福田 宙央 坪井 涼 田所 千治 佐々木 信也
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
pp.15-00679, (Released:2016-06-10)
参考文献数
13
被引用文献数
1

Tribological properties of a diamond-like carbon film were investigated under lubrication with commercial fully formulated oils. Friction tests were carried out for a hydrogenated amorphous carbon (a-C:H)/steel tribopair under lubrication with the four types of fully formulated oil using a reciprocating type ball-on-disk tribo-tester. To clarify the friction and wear mechanisms, surface analysis, such as Raman spectroscopy, scanning electron microscopy (SEM), energy-dispersive X-ray analysis (EDS) and atomic force microscopy (AFM), were conducted on the wear tracks of a-C:H disks. The results of friction tests and surface analysis show that the properties of tribofilms on DLC films play important roles in determining the tribological properties of DLC films under lubrication with fully formulated oils.
著者
関根 良平 佐々木 達 小田 隆史 増田 聡
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2014, 2014

報告者らは2013年1~2月に本報告と同じ福島県いわき市の市民を対象に食料品の購買行動と意識に関して調査を実施し、2013年日本地理学会秋季福島大会において佐々木(2013)として報告している。そこでは①野菜の購入先は食品スーパーが主流である。震災前後で購入先に大きな変化は見られない。②野菜を購入する際に重視されているのは産地、鮮度、価格の3要素である。風評と関連する放射性物質の検査はこれに続く結果となっており、原発事故以降に新たな判断材料として加わった。③購入産地は県外産にシフトしている。ただし、産地表示や検査結果を気にする反面、判断に用いる情報ソースは二次情報、三次情報である可能性も否定できない。④購買行動において国の基準値や検査結果に対して認知されているが,信頼度という点においては低い。野菜の購買基準は,「放射性物質の検査」と答える人も多いが,風評とは関連性のない「価格」を挙げる人が多い。しかし、「価格」要因は消費者サイドに起因するのではなく現在の小売主導の流通構システムから発生している可能性がある。といった諸点を指摘した。本報告は、こうした風評被害の特性と構造の変化、もしくはその「変容しにくさ」が働くメカニズムを解明したい。これは、事故より3年を経てもなお、汚染水や除染廃棄物問題が復興の足かせとなっている福島県では、調査研究においても一過性ではない継続的な視点が不可欠と考えるからである。
著者
田中 正之 伊藤 二三夫 佐々木 智子 長尾 充徳
出版者
日本霊長類学会
雑誌
霊長類研究 Supplement
巻号頁・発行日
vol.30, pp.73-73, 2014

現在,日本国内で飼育されているゴリラの人口は,わずか25人である。過去50年以上にわたる飼育の歴史の中で,日本では死産を含めてもわずか14人しか子どもが生まれていないことからも明らかなように,繁殖の失敗が主な原因である。しかし,最近5年間で見ると,5人の赤ん坊が生まれており,改善傾向にある。京都市動物園ではこれまでに,独自に物理的および社会的面からゴリラの飼育環境の改善に取り組んできた。屋外運動場ではゴリラが食べても遊んでも,つぶしてもよいような条件下で多種・多数の植物を植え,生育させてきた。2008年に京都大学との間で野生動物保全に関する連携協定を結んでからは,ゴリラの健康管理の取り組みとして,心音を記録・分析するなどしてきた。<br>ニシゴリラについてより深く理解するために,2010年には京都大学の山極寿一教授の協力を得て,飼育担当者がガボン共和国の国立公園を訪ね,野生ニシローランドゴリラの生態とその生息地の植生を観察する機会を得た。そこで見た野生のゴリラは,日中の多くの時間を樹上で過ごしており,これまでの動物園におけるゴリラ展示方法との違いを痛感した。京都市動物園では新しいゴリラの飼育施設「ゴリラのおうち~樹林のすみか~」を造るにあたり,屋外・屋内に樹上空間を模した複雑な3次元構築物を設けた。来園者は,野生のゴリラのように頭上の空間を移動するゴリラを見ることができる。さらに,屋内には比較認知科学研究のためのタッチモニターを設置した勉強部屋も用意された。来園者はチンパンジー同様にゴリラの知性の展示を見ることもできる。新しい施設は本年4月27日にオープンする。発表では,新施設におけるゴリラの環境利用状況も報告する。
著者
佐々木 定
出版者
Brewing Society of Japan
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.102, no.10, pp.720-725, 2007

日本酒復活のために次の提言がなされた。<BR>・酒税法改正に潜む製造技術的な問題点を指摘した上で米を原料とした醸造酒の原点に戻り, これからの日本酒は「旨味」の研究を行うべき。<BR>・鑑評会の酒質に関し「売れる酒」,「飲んで旨い酒」,「味吟醸」が入賞出来るような審査基準を設けるべき。<BR>・紙パック商品の低価格競争に歯止めをかける必要がある。<BR>醸造技術者として長年官界, 業界に身を置いてこられた筆者の提言は傾聴に値する。
著者
佐々木 史郎
出版者
日刊工業新聞社
雑誌
原子力工業 (ISSN:04334035)
巻号頁・発行日
vol.12, no.3, pp.5-11, 1966-03
著者
佐藤 厚子 佐々木 伸子
出版者
一般社団法人 日本看護研究学会
雑誌
日本看護研究学会雑誌 (ISSN:21883599)
巻号頁・発行日
vol.24, no.2, pp.2_51-2_59, 2001-06-01 (Released:2016-03-31)
参考文献数
10

在宅療養における老年糖尿病患者の家族に対し,食品摂取バランスに着目し,できるだけ負担感が少なく,視覚に訴える食事指導方法として 「栄養バランス表」 を用いた食事指導を試みた。 より効果的なフィードバック方法として 「ひとことメモ」 欄を設け,キーパーソンである家族に繰り返し説明し,励ましと助言を与え,食事療法継続の意欲を継続させることにも心掛けた。 その結果,血糖コントロールに有効性のある可能性が示唆された。
著者
浜田 英明 小松 宏年 佐々木 睦朗
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会技術報告集 (ISSN:13419463)
巻号頁・発行日
vol.23, no.54, pp.453-458, 2017 (Released:2017-06-20)
参考文献数
5
被引用文献数
3

The roof of the Teshima Art Museum’s main building in Teshima, Kagawa Prefecture, is a reinforced concrete shell with a freeform curved surface in the shape of a water droplet, having a maximum span of 41.2m, a maximum rise 5.12m and thickness of 250mm. This paper discusses the structural planning, design and construction methods for implementing such shallow, thin RC shells with freeform curved surfaces. Especially, we described in detail about the building summary, the form-finding of shells by computational morphogenesis and the policy of structural design.