著者
井上 ひかる 鹿嶋 雅之 佐藤 公則 渡邊 睦
出版者
電気・情報関係学会九州支部連合大会委員会
雑誌
電気関係学会九州支部連合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, pp.499-499, 2014

近年、家や建物のドアは、一般的に物理的な鍵を用い、施錠、開錠を行っている。またドアの開閉時には、人間がドアノブを握り、操作するのが一般的である。本稿では、ドアノブをスマート化し、物理的な鍵の代替として、握掌画像を用いるものである。現在、入室管理として、暗証番号の入力を用いるシステムが存在するが、その行為自体、ドアの開閉とは無関係で、余分な行為となる。また、物理的な鍵を使用する場合、紛失すればその意味をなさなくなる。本稿では、人間が行う自然な行為=ドアノブへの把持行為の中で、開錠が可能となる握掌画像認証に基づいた個人認識システムを開発した。数名の実験で、握掌画像による個人識別の可能性を確かめた。
著者
井上 卓朗 鹿嶋 雅之 佐藤 公則 渡邊 睦
出版者
電気・情報関係学会九州支部連合大会委員会
雑誌
電気関係学会九州支部連合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, pp.548-548, 2014

近年,スポーツ界では公平な判定や試合分析のために,動画像が用いる競技も増加してきている.しかし,武道競技の自動判定システムは開発されておらず,審判の主観や死角での予測的な判定などにより誤判定が発生してしまう.本研究では,武道の中でも「空手」に注目し,競技者の攻撃が有効打であるかを,動画像処理により自動検出を行うことを目的とする.そこで,防具を着用した競技者に有効打となりうる基本的な動作を行ってもらい,その様子をビデオカメラで撮影し有効打の検出処理を行う.その結果,基本動作による有効打の検出を行うことができた.これにより,空手競技における主観性を除いた検出を行うことができることが示唆された.
著者
佐藤 公俊
出版者
高崎経済大学
雑誌
地域政策研究 (ISSN:13443666)
巻号頁・発行日
vol.16, no.3, pp.31-44, 2014-02
著者
千田 いづみ 島田 亜紀 宇高 二良 佐藤 公美 長嶋 比奈美 武田 憲昭
出版者
日本小児耳鼻咽喉科学会
雑誌
小児耳鼻咽喉科 (ISSN:09195858)
巻号頁・発行日
vol.34, no.3, pp.345-351, 2013 (Released:2014-03-20)
参考文献数
9

新生児聴覚スクリーニングの実施率の低かった平成16年度に徳島県で出生した児の新生児聴覚スクリーニングの実施状況,両側難聴と診断された児の診断に至った経緯と 7 年間の経過を追跡調査した。平成16年度に徳島県で出生した新生児6493人のうち,2894人(45%)が新生児聴覚スクリーニングを受けたにすぎず,23人が refer と判定されたが,1 次精査機関を受診した児は12人のみであり,1 人が両側高度難聴と診断された。4 か月で補聴器を装用し,聴覚学習を開始した。ところが,新生児聴覚スクリーニングを受けて pass した児の中から 1 人が,2 歳11か月時に両側中等度難聴と診断され,進行性難聴が疑われた。一方,新生児聴覚スクリーニングを受けなかった3599人から,5 人が両側難聴と診断され,補聴器の装用開始は22か月から61か月であった。新生児聴覚スクリーニングの実施率の低い県の場合,難聴の早期診断ができず療育の遅れにつながると考えられた。
著者
佐藤公則 鹿嶋 雅之 中山 茂
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.112(2005-CVIM-151), pp.63-68, 2005-11-17

模造や改変が困難などの理由から、バイオメトリクス個人認証の研究がなされている。その生体的特徴情報とし ては、正面顔、目や網膜、最近では、手のひらの静脈の模様などが多く利用されている。本研究では、肉体的な特徴の-つである、横顔中の耳画像に注目する。耳の形も万人不同で、耳の長さおよび幅は16歳前後から安定期にはいり、形状が変化しにくい。また、表情や体調の変化などにも変化しない。本稿では、耳画像を利用した個人認証の研究を3つの手法で行なったので、それらを紹介することとする。
著者
鍋藤 悠 鹿嶋 雅之 佐藤 公則 渡邊 睦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.374, pp.43-48, 2009-01-05

動画共有サイトが活発化しており,大量の動画をクラスタリングする技術が求められている.我々は複数の画像特徴を統合的に解析することによりカット点検出を行い,その後の時区間の画像を対応付け、比較することにより動画の一致性判定を行う手法に関する研究を行っている.本稿では,複数の特徴を用いたカット点検出とカット点の対応付けについて述べる.SIFT特徴,明度ヒストグラム,エッジ量を用いてカット点検出を行い,DPマッチングを用いてカット点の対応付けを行う.スポーツ,アニメ,音楽のライブ映像を用いた評価により,手法の有効性が示された.
著者
佐藤 公則 坂田 真美 鹿嶋 雅之 渡邊 睦
出版者
一般社団法人 画像電子学会
雑誌
画像電子学会誌 (ISSN:02859831)
巻号頁・発行日
vol.43, no.1, pp.79-84, 2014-01-30 (Released:2015-11-06)
参考文献数
18

近年,盗難や紛失の恐れの少ない生体認証が普及している.しかし,偽造や,外的要因に影響されやすいといった欠点が挙げられる.本研究ではこれらを解決するため,歯を用いることとした.この利点として,指紋や静脈認証とは違い歯の情報取得は非接触型のため,衛生的であるということが挙げられる.一方,歯を用いた個人識別では,死体の身元確認が主な用途である.これは,歯のレントゲン写真や治療痕を照合に用いており,特殊な機械,技術を要する.本研究ではCCDカメラで歯並びを撮影し,歯並びの大局的特徴と局所的特徴の両方を利用して個人認証を行うシステムを提案する.実験結果から,歯並び画像解析に基づいた個人識別の有効性を示し,識別性能のFRR=0%とFAR=0%を確認した.
著者
大野 敬弘 鹿嶋 雅之 佐藤 公則 渡邊 睦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.427, pp.325-332, 2008-01-10
被引用文献数
1

近年、銀行ATMなどでは暗証番号として、4桁の数字が多く利用されている。しかし一方ではカードの偽造や、暗証番号入力時の盗撮はあとをただないのが現状である。そこで静脈認証システムなどのバイオメトリクスが普及してきているが、その導入コストはかなりの高額となる。本研究では可動性の高い部位として手形状を用いたセキュリティキー入力システムについての研究を行うことを目的とする。手形状認識に必要なパラメータとして、手の開閉、指の本数、指の種類の3種類のパラメータを取得し認識を行う。認識された手形状を暗証番号の替わりにして、セキュリティキーとするものである。また赤外線カメラを用いることで、照明条件や肌の色に左右されず、安定した画像が取得できるという特徴がある。手形状認識及びセキュリティキー入力実験を行い、提案法の有効性を示した。
著者
臼杵 年 佐藤 公紀 古屋 諭 佐藤 眞 鈴木 利治
出版者
社団法人 砥粒加工学会
雑誌
砥粒加工学会誌 (ISSN:09142703)
巻号頁・発行日
vol.49, no.9, pp.496-501, 2005 (Released:2006-08-11)
参考文献数
11
被引用文献数
1

本研究は, チタン合金の低コスト加工化を目的として, ハイスを母材とするコーテッドエンドミルを用いたチタン合金の高速ドライ加工の可能性を調査した. その結果, ハイス工具を用いてTi-6Al-4VをV = 100m/min以上と, 従来の同材料をハイス工具で加工する切削速度よりも高速での加工が可能であったが, 加工能率は超硬工具の約1/2であった. しかし仕上げ面粗さは, 超硬工具の約1/2と, 良好な加工面が得られることがわかった. このことから, 仕上げ切削での適用が推奨される.
著者
佐藤 公治
出版者
北海道大学大学院教育学研究科附属子ども発達臨床研究センター
雑誌
子ども発達臨床研究
巻号頁・発行日
vol.1, pp.27-37, 2007-03-30

人間精神の活動を支え、それと深く関わっているものとして身体と情動が位置づいていることが再認 識され始めている。しかし、人間精神と人間発達の根幹に位置する身体に根ざした経験や活動が記号化 社会の加速化の中で縮小が進んでいる。本論では、今日のIT 社会のなかで改めて発達の根源にあるもの は何であるかをメルロ=ポンティ、ヴィゴツキーなどの発達の基礎理論から再検討することの必要性を 論じた。
著者
下原 美保 髙岸 輝 江村 知子 佐藤 公則 山崎 剛
出版者
鹿児島大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究の目的は、科学的手法によって住吉派作品における古典編集の在り方を解明することである。その第一ステップとして、ハフ変換による画像のパターン分析方法を確立し、絵巻に登場する建築物の斜角を検出した。対象とした作品は「石山寺縁起絵巻」(鎌倉時代・室町時代・江戸時代)、「春日権現験記絵」(高階隆兼 鎌倉時代)、「元三大師縁起絵巻」(住吉具慶 江戸時代)等である。三者を比較した結果、「元三大師縁起絵巻」は、前二者より斜角に大きな差が見られた。同絵巻が古典作品の様々な場面を引用し、編集して制作されたことに起因すると考えられる。
著者
澤木 勝茂 尾崎 俊治 田畑 吉雄 竹澤 直哉 八木 恭子 佐藤 公俊
出版者
南山大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

本研究成果の概要は次の4点まとめることができる。(1)投資家と発行体の双方に償還ならびに権利行使のオプションが付与された条件付請求権の評価を2つの境界条件をもつ最適停止問題として定式化し、最適な償還政策と最適な権利行使政策の定性的な性質の分析を行った。(2)従来の在庫管理モデルにスポット市場での商品調達を導入し、ファイナンスと在庫管理モデルとの架橋を試みる研究を行った。最適ポートフォリオと企業の格付け理論についての研究会を実施した。(3)リアル・オプションによる企業評価モデルへの応用および実物資産に対するリアル・オプションによる評価(担当:竹澤・尾崎・八木)-リアル・オプションの接近法によるサハリン・プロジェクト2の共同開発協定の財務的評価について研究した。(4)レジューム・シフトによる資産価格過程のモデル化をおこない、従来のモデルでは説明できなかった資産評価モデルに「レジューム・シフト」を導入することによって投資家の行動と資産価格を説明するモデルの構築を行った。サプライチェーンマネジメントと資産評価モデルとの架橋を試みた。
著者
松本 健義 西野 範夫 佐藤 公治 上野 直樹 布川 和彦 茂呂 雄二 西阪 仰 松本 健義
出版者
上越教育大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2001

現在の子どもの根源的な危機は,学力低下にあるのではなく,<学ぶことの根拠>である<生>の低下,すなわち,他者と共にアクチュアルに生きる機会の激減にあるという認識にたち,以下のように研究を進めた。(1)感じ・考え・行う身体の論理と筋道を働かせて,子どもがもの,こと,人に働きかけ働きかけられて<学び合い・生き合う>ことを通して,根源的な<学び-知>が生成され成りたつ過程を明らかにする。(2)現象学的心理学,状況的学習論,談話心理学,相互作用・相互行為分析の視点と方法を取り入れた学びの過程の臨床的分析と教育実践の構想実践を行い,学びの過程に対応するカリキュラムと教育実践の総合的在り方を明らかにする。その結果,以下のような成果を得た。1.子どもの<学び-知>は,自己の行為の論理を働かせた,もの,こと,人との相互作用・相互行為の過程で,記号や道具を媒介にして,子どもともの,こと,人とのあいだに<できごと世界<関係=意味)>を,状況的・相互的・協働的に生成し,世界,行為,他者,<私>の意味を同時に生成する過程であることを明らかにした。また,意味生成としての子どもの学びの過程をとらえるあり方を学習臨床学として明らかにした。2.子どもの行為の論理による<できごと世界>の生成としての学びの過程が生起し,その過程で,過去の経験や活動といまここで未来へと向かいつくられる活動との関係,他者やできごととの関係を,子どもが新たにつくりつくり変えて自己の<生>と,世界,行為,他者,<私>の意味とを共に新たに生成することを支える教育実践のあり方を,学習臨床カウンセリングとして明らかにした。3.他者と共に<生きる-学ぶ>ことにより子どもが、<知>を生成する過程を通して,あらゆる教科の学びの基礎・基本となる子ども<生>の論理に対応した学習過程の臨床的カリキュラムが構成されることを明らかにすることができた。
著者
南 雅文 佐藤 公道
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.125, no.1, pp.5-9, 2005 (Released:2005-03-01)
参考文献数
4

「痛み」は感覚的成分(sensory component)と感情的あるいは情動的成分(affectiveあるいはemotional component)からなる.これまでに感覚的成分に関しては精力的に研究されその分子機構も次第に明らかになりつつあるが,感情的成分に関する研究は未だ緒についたばかりである.本稿では,「痛み」の感情的成分である「負の情動反応」における扁桃体の役割とそれに関連する神経情報伝達機構について筆者らの研究成果を紹介する.ホルマリン後肢皮下投与により惹起される体性痛(somatic pain)により扁桃体基底外側核においてc-fos mRNA発現が誘導されたが,扁桃体中心核では発現誘導されなかった.一方,酢酸腹腔内投与による内臓痛(visceral pain)ではc-fos mRNA発現は中心核で誘導されるが,基底外側核では誘導されなかった.また,ホルマリンにより惹起される場所嫌悪反応は,基底外側核あるいは中心核のいずれかを予め破壊することで著しく抑制されたが,酢酸による場所嫌悪反応は,中心核の破壊によってのみ抑制され基底外側核の破壊では影響を受けなかった.これらの結果は,「痛み」の感情的成分である「負の情動反応」に関わる神経回路が,体性痛と内臓痛とでは異なることを示唆している.ホルマリンによる体性痛の際には基底外側核においてグルタミン酸遊離が増加し,NMDA受容体拮抗薬の基底外側核への局所投与によりホルマリンによる場所嫌悪反応が抑制された.さらに,基底外側核へのモルヒネ局所投与はホルマリンによるグルタミン酸遊離と場所嫌悪反応をともに抑制した.これらの知見は,ホルマリン投与により引き起こされる「負の情動反応」に基底外側核でのNMDA受容体を介した神経情報伝達が重要な役割を果たしていることを示唆している.また,モルヒネがこの情報伝達を抑制的に調節することも明らかとなり,モルヒネの鎮痛作用には,「痛み」の感覚的成分である痛覚情報伝達を抑制するという直接的な作用機序だけでなく,「痛み」の感情的成分である「負の情動反応」を抑制するという作用機序も関与していることが考えられる.
著者
有馬 拓也 鹿嶋 雅之 佐藤 公則 渡邊 睦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.380, pp.7-12, 2012-01-12

掃除ロボットが実用化されて我々の身近なところにも見られるようになったが,単に移動経路上のゴミらしきものを回収して行くだけでゴミの分別など高度な清掃作業は実現できていない.そこで本研究は,ロボットが自らゴミを選別して回収する新たな清掃ロボットを目指し,ロボットビジョンを用いたゴミ分別のための能動的物体認識を提案する.まず,対象の表面にレーザー光パターンを投影・解析することにより曲面・平面・折面などの表面形状を識別してゴミ選別の手掛かりとする.次に接触し圧力を加える前後の対象の位置変位を観測することにより重量を推定して対象ゴミかどうか決定する.実験室にてゴミ選別のための物体認識実験を行い,提案手法の有効性を検証した.
著者
山野内 隆英 林 博之 伊藤 勝巳 佐藤 公喜
出版者
愛知県環境調査センター
雑誌
愛知県環境調査センター所報 = Bulletin of Aichi Environmental Research Center (ISSN:21864624)
巻号頁・発行日
no.38, pp.7-16, 2011-03

愛知県における光化学スモッグの監視に資するために、オキシダント濃度の日最高値の重回帰分析による推定を試みた.2006年から2008年の県内日最高値を示したことのある44局について重回帰分析を行った.年ごとの監視体制強化期間の全データによる回帰係数を、当該年へ適用した場合の相関は低く、2007年が最も低かった.このため、2006~2008年の複数年のデータを季節変化に対応した期間で分割して、期間ごとに回帰係数を求め、対応する期間のデータに適用した.得られた回帰係数による推定値は、2006~2008年のデータに対しては比較的相関が高かったが、2009年のデータでは低い相関であった.2009年の推定値と実側値との誤差の大きい日について、天気図や気象状況等を解析したところ、午前と午後の気象状況が大きく変化する日が多かった.相関の低かった2007年はラニーニャ現象、2009年はエルニーニョ現象が起きており、梅雨の期間等の状況が平年と異なっていた.このため、期間分割の方法の見直しや天候の日間変動を見込んだ係数の選択を行う必要があると考えられた.