著者
清水 龍瑩 岡本 大輔 海保 英孝 古川 靖洋 佐藤 和 出村 豊 伊藤 善夫 馬塲 杉夫 清水 馨 山崎 秀雄 山田 敏之 兼坂 晃始
出版者
慶應義塾大学
雑誌
三田商学研究 (ISSN:0544571X)
巻号頁・発行日
vol.37, no.4, pp.69-89, 1994-10-25
被引用文献数
1

企業の活性化,個性化は優れた企業の条件である。企業の活性化とは,企業の全経営過程に好循環が起き,企業内のすべての構成員が新しいことへの挑戦意欲をもやし,創造性を発揮している状態をいう。企業の個性化とは,他社にまねられない強みをたえず強化,拡大していくことである。このうち,企業の活性化については,過去30年間,日本企業について行った実証研究による仮説の構築と検証の繰り返しから,ある程度理論が出来上がってきた。しかしながら,個性化については未だ十分な実証研究が行われていない。そこで今回,「企業の個性化」に焦点を絞って,アンケート調査を行ってみた。我々はまず,個性化指標を作成した。議論の中で,考えうる様々な個性化現象のうち,プラスの太い効果に注目しなければ,意味が消失してしまうことが明らかになった。このような観点で,他社にまねられない幾つかの強みを合成し,指標を作成した。更に,他社にまねられない強みの強化・拡大と業績との関連を考えた。そして"個性化している企業は業績をあげている"という体系仮説を基盤として,個性化を推進する変数(トップマネジメント,人事管理方針,製品開発,主力製品,経営管理方針,財務管理方針)と個性化,業績についての多くの単称仮説を構築し,QAQF(Quantitative Analysis for Qualitative Factors)を用いて分析を試みた。調査の結果,様々な体系仮説の構築が可能になった。たとえば,"大企業では経営者の個性化が企業業績の向上に貢献し,中堅企業では製品の個性化が企業業績の向上に貢献する","現在の日本企業では,技術,市場について個性的な戦略をたて,経営管理を行っている企業は高い業績をあげている"などである。もちろんこれら体系仮説が理論にまでなるには,今後相当期間調査が繰り返され,仮説の構築,検証が必要となるであろう。
著者
伊東 淳一 佐藤 以久也 大口 英樹 佐藤 和久 小高 章弘 江口 直也
出版者
The Institute of Electrical Engineers of Japan
雑誌
電気学会論文誌. D, 産業応用部門誌 = The transactions of the Institute of Electrical Engineers of Japan. D, A publication of Industry Applications Society (ISSN:09136339)
巻号頁・発行日
vol.124, no.5, pp.457-463, 2004-05-01
被引用文献数
62 73

This paper proposes a novel control method based on the virtual AC/DC/AC conversion for the matrix converter. The virtual AC/DC/AC conversion method is a very simple strategy to control the input current and the output voltage for the matrix converter. There are two new topics proposed in this paper. Firstly, this paper proposes the minimum switching loss modulation on the virtual rectifier. In case of the proposed modulation, only two arms switching in the virtual rectifier using dc link current control by the virtual inverter can obtain clean sinusoidal input current. Secondly, a novel lean controlled carrier modulation on the virtual inverter is proposed. The leans of the triangle carrier are controlled by the duty ratio of the rectifier side pulse. The lean controlled carrier reduces harmonic distortion of the input current by avoiding interference between the rectifier control and the inverter control. These new proposals are confirmed by simulation and experimental results.
著者
藤田 拓也 安藤 由悦 佐藤 和彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.141, pp.29-34, 2011-07-09
被引用文献数
1

研究活動を進める上で,関連研究の動向を知るために学術論文などの文献の探索・調査は重要な作業である.研究室に所属する学生が論文を収集する場合,類似のテーマを研究していた先輩が過去に収集した文献情報は大いに活用できる.しかし,研究室において文献情報を共有資源として活用する場合,経年により陳腐化している可能性が考えられる.本研究では,文献情報の鮮度を保つために,論文の著者名や所属などの情報をもとに継続研究を自動的に検索する参考文献管理システムを提案し,そのプロトタイプを関発した.本稿では,システムの概要と開発したプロトタイプについて報告する.
著者
佐藤 和好 佐藤 匠海 武蔵 徳明 田中 諭 内田 希 植松 敬三
出版者
公益社団法人日本セラミックス協会
雑誌
日本セラミックス協会学術論文誌 : Nippon Seramikkusu Kyokai gakujutsu ronbunshi (ISSN:18821022)
巻号頁・発行日
vol.109, no.1276, pp.1055-1056, 2001-12-01
被引用文献数
1

A confocal scanning laser microscope (CSLM) was applied to identify the location of fracture origin in alumina ceramics. Alumina-referceram was ground to obtain JIS R-1601 specimens using a grinding machine. They were fractured in four point bending to measure strength. CSLM and scanning electron microscope (SEM) micrographs of fracture surface were compared. With a CSLM, the location of fracture origin could be easily determined, while it was very difficult with a SEM. Fracture toughness K_<IC>=2.3MPa ・ m^<1/2> ealculated from the measured size of fracture origin and the flexural strength
著者
佐藤 和夫
出版者
日本哲学会
雑誌
哲学 (ISSN:03873358)
巻号頁・発行日
vol.1980, no.30, pp.158-169, 1980-05-01 (Released:2009-07-23)
著者
石丸 学 佐藤 和久 内藤 宗幸
出版者
九州工業大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

放射性元素は崩壊の際に多量の放射線を発生し、周囲の材料に原子レベルの欠陥を与える。このため、原子力産業に使用される材料は、照射環境下に曝されても構造変化やそれに伴う材料劣化が起こらないことが求められている。本研究では、イオンビーム技術および先端的電子顕微鏡技術を用いて、ナノ構造化を施した材料の照射挙動を調べた。その結果、多量の面欠陥を導入した炭化ケイ素において、耐照射性が向上することを見出した。
著者
佐藤 和彦 倉重 健太郎 岡田 吉史 佐賀 聡人
出版者
CIEC
雑誌
コンピュータ&エデュケーション (ISSN:21862168)
巻号頁・発行日
vol.31, pp.94-99, 2011

問題解決型のソフトウェア開発演習は,与えられた課題に対するゴールまでの道筋を学生自身が探し出し,解決を目指すグループ演習である。グループごとに開発の進め方や解決方法が異なるため活動状況が見えにくく,グループの能力差によって指導方法も大きく異なる。本研究では,「活動状況」「グループ特性」「課題」の3つの見える化を演習に取り入れることでそれらの問題を解決し,学生のやる気を引き出す「見える」ソフトウェア開発演習を実現する。本稿では演習に取り入れた見える化の工夫について述べるとともに,平成18年度と平成22年度に難易度を変えて同じ課題を実施した演習結果について評価を行う。
著者
佐藤 和洋 田坂 光伸 山本 洋一 浪岡 美予子 茂木啓次
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS)
巻号頁・発行日
vol.1990, no.63(1990-DBS-078), pp.41-51, 1990-07-19

我々は、人間の知的活動、そしてそれに伴う意思決定の曖昧な情報処理及び管理を効果的に支援するためのファジィ情報処理機能について検討を進めている。その中で本稿では、データベースに対する問合せの曖昧性を対象としたファジィ情報検索システムINDAS/ffについて論じる。ファジィ間合せはSQLにファジィ述語を導入することで実現し、ファジィ間合せに対する新たな適合度評価方式を提案する。また、ユーザの情報取得過程のフォーカシングを効率的に支援するために、適合度分布に基づいた概略結果情報表現であるサマリボックスや、またその極め細かい適合度状態を表示する適合度マップ等からなる視覚的インタフェースVFN(ew Focusing Navigat)を提示する。
著者
佐藤和洋 金子格 中村史朗
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS)
巻号頁・発行日
vol.1982, no.41(1982-DBS-033), pp.1-10, 1982-11-18
著者
岩谷 良恵 高橋 在也 長嶋 明子 高橋 在也 タカハシ ザイヤ Takahashi Zaiya 長嶋 明子 ナガシマ アキコ Nagashima Akiko 高瀬 佳世 タカセ カヨ Takase Kayo 佐藤 和夫 サトウ カズオ Sato Kazuo
出版者
千葉大学教育学部
雑誌
千葉大学教育学部研究紀要 (ISSN:13482084)
巻号頁・発行日
vol.57, pp.283-296, 2009-03

本稿は,主として男性育児休業取得者に対して行なった聞き取り調査を報告するものである。本研究は,科学研究費基盤研究「男女共同参画社会における男性の「社会化」と暴力性に関する研究」の一環として行われているもので,その関心は,男性が家事や育児に従事することが,男性の暴力性の問題と関連があるかどうかを探ることにある。この研究にあたっては,先行する研究の成果がある。ひとつは,地方の農業高校の調査で,その調査からは,子どもたちが生きていくために不可欠な技術や知識を獲得することで,確実にこの世界で生きられるという確信を得ており,必ずしも受験ランクが高いわけではない地方の実業高校における男女生徒間の関係が,じつに非暴力的で,ジェンダー平等的な要素があるのに気が付かされたことが挙げられる。もうひとつは,海外での暴力研究の成果である。今日の暴力研究の中には,構造的暴力の視点と並んで,現代の競争原理社会における無力感の醸成や自尊心の破壊といった問題を結びつけて考察する視点があり,仕事中心の生活構造を抜け出ることなしには,男性の暴力問題の抜本的解決が難しいこと,暴力を生み出す人々の多くの根底に無力感があることが示唆されている。以上の先行研究の成果を踏まえた上で,男性にとっての育児休業の経験を聞き取り,考察したものが,本研究である。これまでの男性の育児休業に関する研究は,主として,少子化対策や企業の生産性,あるいは,性別役割分業への批判として論じられてきたことと考えられる。それに対して,本研究は,男性自身が育児休業を経験することの意味について,男性の暴力性との関連で探This article primarily reports on the results of interviews of men who are taking or have taken paternal leave. This research is a part of the Scientific research (B) by Grant -in- Aid of JSPS entitled "research into the socialization of men and male violence in a gender equal society." The focus of this research is on the relationship between the involvement of men in housework and childcare, and male violence. There exist results from previous studies related to this subject. For example, an investigation of provincial agricultural high schools found that students there gained confidence through the acquisition of life skills and knowledge. And even at a provincial technical school that did not necessarily produce high test results, relationships between male and female high school students were found to be nonviolent, with a high level of gender equality. Another example is a study into violence abroad. Today, in addition to the view of structural violence there is a view influenced by the idea of a loss of self respect and a feeling of powerlessness stemming from a present competetive society. Those who believe this view suggest that without leaving the work-centered life structure itself, it is difficult to find a solution to the problem of male violence, and that it is this feeling of powerlessness that lies at the root of violence for many men. We have conducted our interviews under the influence of the results of the above mentioned research. We have considered the fact that until now, research relating to male paternal leave was primarily concerned with the problem of declining birth rates, with the question of business productivity, or with the criticism of gender roles. We believe that it should be possible to do research into the question of the meaning of paternal leave for men themselves related to the problem of male violence.
著者
浦部 弘章 塚本 淳 佐藤 和基 梅津 高朗 東野 輝夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ITS (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.260, pp.13-18, 2005-08-30

災害発生に対して, 被災者の迅速な救助・安否確認が求められる.一方で, 既存の連絡方法はインフラの破壊により利用不可能となる可能性が高く, インフラに依存しない救助支援システムが求められる.そこで本稿では, 災害時において被災者の位置情報を収集・追跡するためのMANETシステムを提案・評価する.提案手法では, 被災者は無線LAN機能などの近距離無線通信機能を有する端末を保持し, それらや自動車に搭載される端末がアドホック通信を用い, 避難所に設置される基地局に被災者情報を収集する.システムの評価は被災者情報の登録数と通信量を対象とし, 車両の導入による影響を比較した上で, システムの有用性を示す.
著者
間所 洋和 佐藤 和人 門脇 さくら
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
知能と情報 (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, pp.157-169, 2011-04-15 (Released:2011-07-08)
参考文献数
23
被引用文献数
1

本論文では,表情空間の動的多様性を定量化する表情空間チャートという枠組みを提案する.表情空間チャートは,「喜び」,「怒り」,「悲しみ」の3表情を対象として,各表情の覚醒度を軸とする表情の表出レベルをチャート状に表現したものであり,教師なしニューラルネットワークのSOM(Self-Organizing Maps)とFuzzy ART(Adaptive Resonance Theory)を用いて生成する.評価実験では,Ekman が定義した基本6表情の中から「喜び」,「怒り」,「悲しみ」の3表情を対象として,被験者 10 名の7週間から 20 週間に及ぶ独自の長期表情画像データセットを構築し,各被験者の表情空間チャートを生成した結果,被験者間の表情の多様性と各被験者における時系列変化を可視化することができた.更に,表情空間チャートから人間が抱える心理的ストレスが表情に与える影響について分析するために,心理的ストレスシートを用いて慢性的ストレスを測定し,SVM(Support Vector Machines)によりストレスレベルを推定した.その結果,10 名全体で 68.6%,10 週間以上の被験者5名では 77.4%の推定率が得られたことから,表情空間チャートからストレスレベルを推定できる見通しが得られた.
著者
佐藤 和人 間所 洋和 門脇 さくら
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.363, pp.207-212, 2008-12-11

本論文では,心理的ストレスレベルに起因する表情の覚醒度合いとその時間的遷移が作り出す時系列パターンを表情表出リズムと定義し,顔の静的多様性と動的多様性に着目した個人固有な表情空間チャートを利用して,人間が創り出す表情表出リズムの可視化する手法を提案する.本手法は,SOM(Self-Organizing Maps)とFuzzy ART(Adaptive Resonance Theory)の2種類の教師なしニューラルネットワークをハイブリッド化して得られる表情の覚醒度から表情空間チャートを生成し,更にFuzzy ARTMAPで学習することにより表情空間をモデル化するためのコードブックを作成し,HMM(Hidden Markov Model)を用いて表情の時系列パターンの変化から表情表出リズムを抽出する.18歳から22歳までの男子学生5名と女子学生5名の計10名を対象とした評価実験では,HMMが推定した状態遷移系列は表情表出に伴う表情変化の範囲を適切に捉えており,表情表出プロセスにおける中間表情の覚醒パターンを抽出する際にHMMの状態数を用いて制御可能であることを確認した.
著者
小竹 茂 佐藤 和人 柏崎 禎夫
出版者
東京女子医科大学学会
雑誌
東京女子医科大学雑誌 (ISSN:00409022)
巻号頁・発行日
vol.61, no.12, pp.1094-1094, 1991-12-25

第11回学内免疫談話会 平成3年7月6日 東京女子医科大学臨床講堂I
著者
櫻井 清一 霜浦 森平 新開 章司 大浦 裕二 藤田 武弘 市田 知子 横山 繁樹 久保 雄生 佐藤 和憲 高橋 克也
出版者
千葉大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

農村経済多角化に資する経済活動の運営方式と、地域レベルの経済活動を下支えする社会的成立基盤との関係性を分析し、以下の諸点を明らかにした。(1)農産物直売所が開設されている農村社会では、高齢出荷者の社会活動レベルの低下および出荷活動の停滞がみられる一方、後発参入者が広域的な社会ネットワークを広げ、出荷活動にも積極的である。(2)多角化活動の実践は地域社会における経済循環を形成している。(3)政府による農商工等連携事業において、農業部門の自主的な参画・連携がみられない。(4)アイルランドで活発な地域支援組織LAGはプロジェクト方式で自主的に運営され、地域の利害関係者間に新たな協働をもたらしている。(5)アメリカの消費者直売型農業にかつてみられたオールタナティブ性が変化し、対面型コミュニケーションが希薄化している。
著者
八田 勘司 堀川 悦夫 藤田 君支 佐藤 和子
出版者
佐賀大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2006

本研究の目的は、長期療養施設における高齢者に非薬物療法としてのユーモアセラピーを用いて、心身の活性化を図り、ユーモアセラピーの効果を明らかにすることである。さらに、プログラムや実施上の留意点などを検討しモデルを開発することである。本年度は、総合保健施設の通所サービスを利用している高齢者で、調査に同意の得られた「ちんどんセラピー」介入群(18名)、非介入群(対照群)12名を分析対象とした。平日の午前中に、ちんどん屋を専業としている協力者による「ユーモアセラピー」(演奏、口上、大道芸、踊りなど30分間)を行った。介入前後に採血を行い、神経系、内分泌系、免疫系の変化を分析した。気分評価には5段階尺度を用いた。また、ちんどん屋によるユーモアセラピー中の表情・行動の変化を分析するため、同意の得られた患者6名にビデオ撮影を行った。対照群は別の日の午前中に2回採血を行い、介入群と比較検討した。その結果、介入群では、βエンドルフィン値、アドレナリン値、ノルアドレナリン値が介入前と介入後の間で有意に高値を示し、コルチゾール値は有意に低下したが、NK細胞活性は有意な差は認められなかった。対照群では、2回のそれぞれの値に有意な差はみられなかった。気分評価は実施前と実施後で快の方向に有意に変化した。プログラムの面白度では、「玉すだれ」が最も高く、踊りの場面で笑顔が多くみられた。ちんどん屋による「ユーモアセラピー」は、ちんどん太鼓やゴロス、トランペットなどの楽器で生演奏を行い、場内を練り歩くプログラムで構成されている。賑やかでリズミカルな音楽、大道芸、盆踊り等を行うことは、交感神経系を刺激して適度な緊張状態に導き、心身の活性化につながると考えられる。ちんどん屋による「ユーモアセラピー」での楽しい笑いは、高齢者の気分を高め、神経・内分泌系に影響を与えて、高齢者の健康増進に役立つ可能性が示唆された。プログラムは音楽と大道芸と踊りの三要素で構成し、楽しい雰囲気を作ることが重要である。
著者
相原 憲一 佐藤 和枝
出版者
一般社団法人国際P2M学会
雑誌
研究発表大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.130-139, 2010-04-17

地域活性化は不確実性を伴うオープンイノベーションの土俵で如何に地域価値を活かすのかという議論が中心である。地域自身の扱いが、行政区画でなく、本来の文化・生活・産業的な範疇とすることが今日では自然の認識であり、そこに存在する産業構造と地域価値創出の人間力が注目される。そこでは、地域活性化に関してP2MV2コンセプトは大いに参考になる。地域価値を創出するにはプロデューサ(いわゆるプロジェクトのオーナー)とコーディネータ(いわゆるプロジェクトマネージャ)の存在は当然として、実は多様化、オープン化時代には、ある種の業務遂行能力を備えたブリッジパーソン(いわゆくプログラムマネージャ)の存在が不可欠になることを本論文は提唱する。そして、具体的事例として、広島県世羅町の6次産業、浜松市佐久間の廃墟トンネルワインセラーなどを示して、ブリッジパーソンの存在意義を考察する。