著者
原口 圭 佐藤 淳 林 篤 武居 泰 伊積 康彦
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会環境系論文集 (ISSN:13480685)
巻号頁・発行日
vol.83, no.744, pp.159-169, 2018 (Released:2018-02-28)
参考文献数
19
被引用文献数
1 1

A purpose of this study is to simply evaluate pressure variation in stations having all covering roof. Round a running train, pressure field occurs. As this pressure field moves with the train, pressure variation is observed in the neighborhood of the passage train. We measured at stations having all covering roof to grasp the characteristic of the pressure variation. As a result, we confirmed that pressure variation at the time of train nose passage was bigger than the train tail passage, opening ratio had linear correlations with pressure coefficient maximum value in the specific station and when cross-sectional area of station became small the pressure variation grew big. In addition, we confirmed that the pressure variation was proportional to square of the train speed and we could apply the evaluation expression same as open area. In the second place, by the measurement at opposite sides in stations having all covering roof, we tried to divide the pressure variation into one-dimensional component which is same in a section and three-dimensional component which depends on the distance from a train. As a result, we confirmed that we could divide into the both by confirmation of the waveform. And when we evaluated the pressure variation maximum value, we confirmed that one-dimensional component was dominant and the influence became small so that opening ratio became big. As we evaluated the pressure variation maximum value by the simple addition, we tried to construct the evaluation expression consisting of the addition of the one-dimensional component maximum value times α and three-dimensional component maximum value times β. On the one-dimensional component maximum value, we confirmed that opening ratio had linear corrections with the pressure coefficient maximum value /R (2-R) of the one-dimensional component. We led an evaluation expression from the relations and confirmed that we could evaluate it with not depending on the train classification, an error of the 10 percent or so. We supposed that the three-dimensional component maximum value was inversely proportional to square of the distance from the train center, and we led an evaluation expression every train classification. We confirmed that the influence of opening ratio was small and we could evaluate it with an error of the 20 percent or so. As a result, we suggested an evaluation expression of pressure variation maximum value in stations having all covering roof which is the addition of the one-dimensional component and three-dimensional component. And by the expression it was confirmed that we could predict the pressure variation of small sectional stations with 10 percent or so, and that of large sectional stations with 20 percent or so.
著者
大森 みさき 今井 理江 佐藤 修一 堀 玲子 長谷川 明
出版者
特定非営利活動法人 日本歯周病学会
雑誌
日本歯周病学会会誌 (ISSN:03850110)
巻号頁・発行日
vol.42, no.1, pp.43-48, 2000-03-28 (Released:2010-08-25)
参考文献数
18
被引用文献数
6 5

日常, 特に口臭を認めない日本歯科大学新潟歯学部の学生および職員30名の口臭の変動を口腔内の揮発性硫黄化合物の濃度を測定するポータブルサルファイドモニター (Halimeter RH17®Interscan社, アメリカ) を用いた揮発性硫黄化合物量測定と官能試験によって1日5回 (朝食前, 朝食後, 昼食前, 昼食後, 夕食前) 経時的に測定しその日内変動を調べた。また, そのうち8名に対し経時的に口腔内診査を行い, 安静時唾液量, 唾液pH, プラーク, 舌苔の付着などを調べ, 口臭と臨床的パラメータの関連についても検討を行った。その結果, 性別による口臭に差がないことが明らかになった。また, 朝食前では何らかの口臭を認めることが示され, 食事の摂取によって減少する傾向がみられた。臨床的パラメータと口臭との関係では朝食前において舌苔付着量とハリメーター値との間に有意な関係が認められたが, 他のパラメータとでは有意ではなかった。これらの結果から舌苔が生理的口臭に影響を与えていることが示唆された。
著者
佐藤 潤四郎
出版者
公益社団法人 日本セラミックス協会
雑誌
窯業協會誌 (ISSN:00090255)
巻号頁・発行日
vol.63, no.704, pp.39-42, 1955-01-01 (Released:2010-04-30)
参考文献数
16
著者
佐藤 康弘 福土 審
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.57, no.8, pp.790-796, 2017 (Released:2017-08-01)
参考文献数
29

摂食障害の発症, 維持にはストレスが深く関与しており, 対人関係ストレス, 虐待, 喪失体験などが摂食障害のリスク要因として知られている.神経性やせ症 (AN) 患者は認知制御が過剰で, 情動処理の活動が抑制されていることがその病因, 病態に深く関与していると考えられるようになってきた. 対人関係ストレスに関連する不快な語彙を用いたfMRI研究では, AN患者は背外側前頭前野など認知制御を司る領域の活動が亢進し, 一方で失感情症傾向が強いほど情動に関わる扁桃体などの活動が低下していた.われわれは認知柔軟性課題をAN患者に施行したfMRI研究により, 腹外側前頭前野の機能低下を報告している. また, 認知制御と報酬評価の機能を統合した意思決定課題において, AN患者は背外側前頭前野の活動亢進を示した. これらの知見もまた過剰な認知制御による情動処理抑制の証左となる. 摂食障害患者における神経回路の異常がストレス対処行動の異常につながっている.
著者
佐藤 千尋
出版者
日本化粧品技術者会
雑誌
日本化粧品技術者会誌 (ISSN:03875253)
巻号頁・発行日
vol.47, no.2, pp.93-99, 2013-06-20 (Released:2015-08-25)
参考文献数
11
被引用文献数
3

水性洗顔料は主成分である脂肪酸セッケンや界面活性剤の作用により,時として洗顔によって皮膚に悪影響を及ぼす可能性がある。それを低減するため,これまで低刺激性界面活性剤開発など処方面での工夫が行われてきた。しかし,実際にその処方を使用してもらうと設計どおりの結果が得られない場合がある。水性洗顔料は他の化粧品と異なり,そのままの形態で使用するものではない。すなわち消費者自らが泡状に形態を変化させて (=泡立て) はじめて機能を発揮する製品である。そこで「泡立て」に着目し,「使用量」「濃度」「泡体積あたりの脂肪酸総量」をポイントに使用方法の実態を調査した。また,調査結果を基に行った実使用テストでは,「泡立て」の違いが肌状態に影響することを確認した。われわれメーカーは,水性洗顔料という製品を提供するのみでなく,使用方法のポイントすなわち「使用量」「泡立ての途中で水を加える」「空気を巻き込むように泡立てる」を消費者にわかりやすく伝え,適切な使用方法で使用してもらうことの重要性を啓蒙していく必要がある。
著者
林 葵 佐藤 大介 大角 誠一郎 辻 明紀子 西村 公宏 関根 理 森野 勝太郎 卯木 智 前川 聡
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.63, no.3, pp.132-138, 2020-03-30 (Released:2020-03-30)
参考文献数
29

症例は27歳,女性.産後7日目から食思不振と全身倦怠感が出現し,産後25日目に意識障害を認めたため救急搬送され,糖尿病性ケトアシドーシス(以下DKAと略す)と高アンモニア血症のため緊急入院となった.DKAの改善後も見当識障害と高アンモニア血症は遷延した.先天性代謝異常の既往や家族歴はないが血中アミノ酸分画を測定したところ血中シトルリン低値であり,尿素サイクル異常症が示唆された.亜鉛欠乏(49 μg/dL)に対して亜鉛補充を開始したところ,高アンモニア血症と血中シトルリンは正常化し,見当識障害は改善した.以上の経過から,亜鉛欠乏による一過性のオルニチントランスカルバミラーゼ活性低下から高アンモニア血症を来したと推察された.本例のような長期の食思不振から低栄養状態が疑われる場合には,亜鉛欠乏に伴う一過性高アンモニア血症も鑑別に挙げる必要があると考えられる.
著者
小田嶋哲哉 李珍泌 朴泰祐 佐藤三久 塙敏博 児玉祐悦 RaymondNamyst SamuelThibault OlivierAumage
雑誌
研究報告ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)
巻号頁・発行日
vol.2013-HPC-138, no.25, pp.1-9, 2013-02-14

GPU クラスタ上でのプログラミングは,様々なプログラミングモデルが直交しており,複雑になってしまうことが多い.本稿では,分散メモリ環境向け高水準並列プログラミング言語である XMP を GPU クラスタ等のアクセラレータを持つ並列計算機向けに拡張した言語仕様 XMP-dev において,GPU と CPU によるハイブリッド協調計算を実現する XMP-dev/StarPU を提案,実装を行った.XMP-dev は,ノード間通信をベースとし,データの分散や GPU へのオフローディングが可能な並列言語である.しかし,CPU を計算リソースとして GPU と並行して用いるには複雑なプログラミングが必要である.これに対し,StarPU をバックエンドのスケジューラとすることで,計算をタスクという単位で GPU や CPU へスケジューリングすることによりワークシェアリングが可能になる.本稿では,実際のアプリケーションに XMP-dev/StarPU を適用することで,GPU のみを計算に利用するときよりも 1.1~1.2 倍ほどの高速化が可能であることを示した.また,指示文ベースのプログラミングモデルである XMP-dev/StarPU は,通常のプログラミングよりもコストが大幅に削減できることも示した.
著者
佐藤 竜馬 森 義治 松井 理紗 沖本 憲明 山元 淳平 泰地 真弘人
出版者
一般社団法人 日本生物物理学会
雑誌
生物物理 (ISSN:05824052)
巻号頁・発行日
vol.62, no.2, pp.116-118, 2022 (Released:2022-05-25)
参考文献数
10

DASH型クリプトクロムは発見当初,紫外線損傷DNAを光回復できると推定された.しかし,現実にはその機能を発現せず,その明確な理由は明らかではない.本稿では,紫外線損傷DNAの光回復に欠くことのできない電子移動反応および基質の認識・結合の観点から機能の非発現の理由について調べた研究について紹介する.
著者
佐藤盛雄[編]
出版者
羅臼青年連盟
巻号頁・発行日
1950
著者
杉生 憲志 枝木 久典 平松 匡文 菱川 朋人 春間 純 髙橋 悠 村井 智 西 和彦 山岡 陽子 佐藤 悠 胡谷 侑貴 木村 颯 伊達 勲
出版者
一般社団法人日本脳神経外科コングレス
雑誌
脳神経外科ジャーナル (ISSN:0917950X)
巻号頁・発行日
vol.31, no.6, pp.384-392, 2022 (Released:2022-06-25)
参考文献数
7

Digital subtraction angiography (DSA) の三次元画像やslab maximum intensity projection (MIP) 画像に加え, DSAとMRIやCTとのfusion画像により, 血管と脳・神経や骨構造との関係性が明瞭に描出可能となり, 血管機能解剖の理解が容易となった. 本稿では, 各種疾患の具体例を示しながら, われわれが行っている臨床例の実際を紹介したい. これら最新の診断技術と解剖を熟知した血管内治療医が詳細な術前診断を行うことによって病態理解が深まり, 開頭術を含む脳神経外科全体の治療成績が向上することが期待される.
著者
吉留 浩 長友 博文 水田 隆史 佐藤 健一郎 宮前 稔 古野 鶴吉
出版者
日本茶業学会
雑誌
茶業研究報告 (ISSN:03666190)
巻号頁・発行日
vol.2018, no.125, pp.7-23, 2018-06-30 (Released:2020-07-01)
参考文献数
8
被引用文献数
1

‘はると34’は,1997年に宮崎県総合農業試験場茶業支場において,‘さえみどり’を種子親,‘さきみどり’を花粉親として交配した実生群から選抜された極早生の緑茶用品種である。2007年から2015年まで‘宮崎34号’の系統名で宮崎県を含む全国の14試験場所 (一部の場所は2010年まで) で系統適応性検定試験第12群として地域適応性試験等を実施した。更に,2011年から2013年までは農林水産業・食品産業科学技術研究推進事業23014に参画した試験場所の一部で特性調査を行った。その結果,‘はると34’は,温暖地の好適条件の茶産地であれば,高価格が期待できる一番茶の極早期に製茶できる品種で,煎茶,釜炒り茶いずれにおいても品質が優れる良質極早生品種として普及に移し得ると判断され,2016年1月12日に種苗法に基づく品種登録出願を行い,2016年12月27日に品種登録出願公表された。‘はると34’の特性の概要は次のとおりである。1) 樹姿は‘中間’,樹勢は‘強’,株張りは‘やぶきた’より大きい。一番茶期の新芽は,萌芽後18日目の早い極みる芽の時期から30日目のやや硬化した時期まで‘さえみどり’より葉色が濃く,鮮やかな緑色である。2) 晩霜による生育遅延を受けなかった場合の一番茶の萌芽期は,‘やぶきた’より7日程度,摘採期は5日程度早い極早生品種であり,特に温暖な茶産地では摘採期が‘やぶきた’より10日程度,‘さえみどり’より5日程度早い。3) 一番茶,二番茶の収量は‘やぶきた,さえみどり’より多い。4) 耐寒性は,裂傷型凍害や赤枯れ,青枯れには‘やぶきた,さえみどり’より強いが,越冬芽の凍害は‘ゆたかみどり,さえみどり’並に弱い。5) 耐病虫性は,輪斑病は‘やや強’,炭疽病,もち病には‘弱’である。クワシロカイガラムシに対する抵抗性は‘極弱’である。6) 製茶品質は,煎茶の一番茶は色沢,水色が特に優れ,‘やぶきた’より優れる。防霜施設が整えられた温暖地での栽培等,条件が良ければ‘さえみどり’より優れる時がある。煎茶の二番茶は色沢,香気,滋味が特に優れ,‘やぶきた,さえみどり’より優れる。釜炒り茶の一番茶では色沢,香気,滋味が特に優れ,‘やぶきた,さえみどり’より優れる。7) 煎茶及び釜炒り茶における一番茶荒茶の化学成分含有率は‘やぶきた’より遊離アミノ酸含有率が高く,タンニン含有率は低い。煎茶の二番茶荒茶の化学成分含有率は‘やぶきた,さえみどり’より遊離アミノ酸含有率が高く,タンニン含有率は低い。8) 一番茶の3.5葉期頃から80%遮光率5日間程度の直接短期被覆処理を行うと,製茶品質では形状,色沢,水色が向上し,化学成分含有率では遊離アミノ酸が増加し,タンニンが減少するため品質が向上する。
著者
池田 涼音 関根 詩乃 別所 朋香 大月 陽香 柴田 紗希 中野 実紅 佐藤 香枝
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.71, no.4.5, pp.289-296, 2022-04-05 (Released:2022-06-05)
参考文献数
10
被引用文献数
2

In this study, we developed a cell culture device using gelatin. An appropriate material was sought to be used as a mold for the gelatin gel, and the bonding method between the gelatin gel and the coverslip, which was the cell culture surface, was investigated. The developed device can be used with a high-magnification objective lens. Furthermore, we report that human vascular endothelial cells and fibroblasts were co-cultured in the gelatin device, and a capillary network was successfully constructed.