著者
久我 創紀 中村 文一 佐藤 康之
出版者
公益社団法人 計測自動制御学会
雑誌
計測自動制御学会論文集 (ISSN:04534654)
巻号頁・発行日
vol.54, no.12, pp.865-871, 2018 (Released:2018-12-18)
参考文献数
19
被引用文献数
1

We propose a “static” C∞ differentiable control Lyapunov function (CLF) design method for differentially flat systems by dynamic extension and minimum projection method. For differentially flat systems, “dynamic” CLF with dynamic compensators are designed. Our proposed “static” CLF is obtained by the reduction of the “dynamic” CLF. Then we design a static state feedback controller with the obtained static CLF. Finally we show an example to show that our proposed static CLF based controller can stabilizes the origin of the system.
著者
佐藤 利夫 水口 純 鈴木 周一 戸倉 正利
出版者
The Chemical Society of Japan
雑誌
日本化學雜誌 (ISSN:03695387)
巻号頁・発行日
vol.88, no.2, pp.216-220, 1967

ヤマノイモ科イチョウィモ(Dioseorea Batas Decne forma Icho)の根茎粘質物をその特性である高粘性を失なわないように抽出精製する方法を案出し,精製粘質物の化学的および物理化学的性質を明らかにした。<BR>イチョウイモ根茎の水抽出液にドデシル硫酸ナトリウムと塩化ナトリウムとを加えておだやかに除タソパクをくり返すことにより,高粘性でしかも超遠心的に均一な粘質物を収得した。ここに得られた精製粘質物をさらにドデシル硫酸ナトリウム処理しても多糖とタソパク質との比(10:4)は変わらず,また相対粘度の上昇も認められなかった。<BR>精製粘質物の絶対粘度は2.7X10<SUP>3</SUP>ml/g,分子量14.6X10<SUP>4</SUP>,比旋光度は-60°の値が得られた。この粘質物はマンナンとして48%,水酸基をもつアミノ酸残基に富むタソパク質10%,リソ3,8%を含む一種のリン糖タソパク質であることがわかった。
著者
佐藤 利夫
出版者
The Chemical Society of Japan
雑誌
日本化學雜誌 (ISSN:03695387)
巻号頁・発行日
vol.88, no.9, pp.982-985, 1967
被引用文献数
1

イチョウイモ粘質物の粘性の発現にはマンナンが主要な役割を果している。この報告ではこのマンナンの構造をアセトリシス, 過ヨウ素酸塩酸化などによって検討した。<BR>このマンナンはゾウゲヤシマンナンなどと同様なβ(1→4)結合をした直鎖状の構造をもつことがわかった。また粘質物中ではマンナンのアンヒドロマンノース1molあたり2molのアセチル基が結合していることがわかった。イチ箪ウイモ粘質物が容易に熱変性を受けて高粘性を失なってしまうという特異な性質はこのアセチルマンナンの性質によるものと思われた。
著者
佐藤 利夫
出版者
The Chemical Society of Japan
雑誌
日本化學雜誌 (ISSN:03695387)
巻号頁・発行日
vol.88, no.9, pp.989-991, 1967

イチョウイモ粘質物(アセチルマンナンータンパク質一フィチン酸複合体)に各種酵素を作用させて, この粘質物の粘性の発現に関与している因子の検討を行なった。プロテアーゼ,ホスファターゼ(フィターゼ)を作用させてもその高粘性は失なわれないが, セルラーゼを作用させると急激な粘度低下と還元糖の漸増をみた。このことからβ(1→4)結合をしたマンナンが粘性の発現に主要な役割を果しており, タンパク質部分, フィチン酸などは粘性発現に直接関与していないものと考えられた。
著者
瀬尾 和哉 佐藤 充 鎌田 圭介 小林 拓人
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
シンポジウム: スポーツ・アンド・ヒューマン・ダイナミクス講演論文集 2020 (ISSN:24329509)
巻号頁・発行日
pp.A-3-1, 2020 (Released:2021-06-01)

We developed a new suit for Tokyo 2020Olympic and Paralympic cycling road races. Several clothes were tested by using a truncated cone wrapped with cloth in the wind tunnel. On the basis of the drag measurements, several pilot suits were made. They were tested by using a full-scale mannequin which can pedal the bike in the wind tunnel. Finally, we succeeded in developing the new suit for Tokyo 2020Olympic and Paralympic cycling road races, which is superior to Beijing model.
著者
佐藤 翔輔
出版者
日本自然災害学会
雑誌
自然災害科学 (ISSN:02866021)
巻号頁・発行日
vol.39, no.2, pp.157-174, 2020 (Released:2021-02-24)
参考文献数
17

1967年羽越水害に由来する新潟県関川村「たいしたもん蛇まつり」を対象に,インタビュー調査や資料調査にもとづいて,どのようにしてはじまったのか,どのようにして継続できているのか,災害伝承として機能しているのか,を明らかにすることを試みた。その結果,1 )「大したもん蛇まつり」は,祭を通した人材,特にリーダーの育成がもともとのモチベーションであり,災害伝承ありきではなかったこと,2 )大蛇をモチーフにしたのは,村に伝わる大里峠伝説では大蛇を退治するというストーリーと,大蛇が水害・土石流の象徴する神であることとが,羽越水害の犠牲者を供養するという位置付けと整合していたこと ,3 )竹と藁で作る大蛇という,「こわれるもの」「くちるもの」を媒体にすることで,更新の際に世代間をつなぐ役割が果たされていること,4 )村民に対しては強制をしないように,また,外部の人材資源を積極的に活用していること,5 )祭の由来を学習する学校教育を媒介することで,伝承の機能が果たされていること,などが明らかになった。
著者
佐藤 文秋 佐々木 邦治 安田 健一 鈴木 岳志 野部 達夫
出版者
公益社団法人 空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会 論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
vol.43, no.254, pp.1-9, 2018

<p>熱源の省エネルギーには負荷に併せた最適化が必要なため実態に近い負荷を予測することが重要である。地域冷暖房は供給先負荷熱量が計測されており、集積された多数の供給施設を含み平均化された負荷実態を把握することができる。本研究は大阪、名古屋、東京に供給する既存の地域冷暖房の供給先負荷の実績を分析することで、負荷予測の参考となる負荷の実態と特性を検討し、効率向上のために負荷持続曲線による熱源の部分負荷運転を最小とする容量分割検討と低負荷時の効率向上および低負荷を集積し高効率とする地域冷暖房の効果について検討を行うものである。 </p>
著者
瀬戸 治男 佐藤 勉 米原 弘
出版者
天然有機化合物討論会実行委員会
雑誌
天然有機化合物討論会講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.17, pp.197-204, 1973

An alternative double labeling method which utilizes ^<13>C-^<13>C coupling in structural and biosynthetic studies was applied to the structural elucidation of dihydrolatumcidin. The cmr spectrum of the double labeled and mixed labeled metabolites showing strong ^<13>C-^<13>C coupling gave enough information on carbon sequences and made it possible to determine the total structure of the metabolite. Direct evidence was obtained that acetic acid was incorporated into dihydrolatumcidin without cleavage of the C-C bond of the acetic acid molecule. The detail mechanism of biosynthesis of polyketides, terpenes and steroid can be studied by utilizing ^<13>C-^<13>C coupling.
著者
小林武 佐藤豊著
出版者
研文出版
巻号頁・発行日
2011
著者
佐藤 美佳 長田 乾 鈴木 明文
出版者
一般社団法人 日本脳卒中学会
雑誌
脳卒中 (ISSN:09120726)
巻号頁・発行日
vol.27, no.3, pp.396-401, 2005-09-25 (Released:2009-06-05)
参考文献数
12

脳卒中によりPure motor monoparesis(PMM)を呈した症例について,急性期の頭部MRI拡散強調画像を用いて検討した.5年間の脳梗塞,脳出血連続症例3226例中,PMMは32例(約1%;上肢26例,下肢6例)で,31例は脳梗寒,1例のみ脳出血であった.上肢のPMMの責任病巣は,放線冠や半卵円中心や中心前回に,下肢のPMMは内包後脚―放線冠後部に多く認められた.9例で2つ以上の多発性の病巣を認めた.発症機序による検討では,動脈原性塞栓8例(25%),心原性塞栓7例(21.9%)と約半数が塞栓性機序であった.抗血小板,抗凝固療法を開始したが,約2.9年の観察期間において7例(21.9%)が脳梗塞を再発した.PMMは,小梗塞でも塞栓性機序が稀ではなく,再発のリスクも考え,的確な診断と治療が必要である.
著者
中田 誠司 増田 広 佐藤 仁 清水 信明 鈴木 和浩 今井 強一 山中 英壽 斉藤 浩樹 中村 敏之 加藤 宣雄 高橋 修 矢嶋 久徳 梅山 和一 篠崎 忠利 大竹 伸明 関原 哲夫 猿木 和久 鈴木 慶二
出版者
社団法人日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科学会雑誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.86, no.9, pp.1483-1487, 1995-09-20
参考文献数
18
被引用文献数
2 2

(背景と目的) 同一家系内に発生した前立腺癌患者の臨床病理学的特徴について検討した.<br>(対象と方法) 親子または兄弟に発生した7組 (14例, 親子2組, 兄弟5組) の前立腺癌患者 (F群) と, 1987~1993年の間に群馬県およびその近郊の病院で, 未治療の状態で発見された前立腺癌患者1,741例 (G群) を比較検討した. 両群の平均年齢が異なるため, 生存率は相対生存率を求めた.<br>(結果) 診断時年齢は, F群が54~86歳まで分布し, 平均68.1±8.5 (S. D.)歳, G群が47~97歳まで分布し, 平均74.2±8.3歳で, F群で平均年齢が低い傾向であった. 臨床病期, 組織学的分化度は, F群で早期癌の占める割合が高く, 低分化癌の占める割合が低い傾向であった. 予後は, 3年および5年相対生存率はF群で82.4%, 57.6%, G群で84.3%, 73.9%で, 5年の時点ではF群の生存率が低い傾向であったが, 全体的には両群の間にほとんど差はみられなかった. F群では死因の明らかな6例のうち4例 (66.7%) が前立腺癌死であるのに対し, G群では死因の明かな398例のうち前立腺癌死は224例 (56.3%) であった.家系の病歴に関しては, F群で前立腺癌の2人を除いた他の癌患者がいたのは6家系中3家系であった.<br>(結論) 家族性前立腺癌は, 診断時年齢が若く, 早期癌が多く, 低分化癌が少ない傾向であった.
著者
佐藤 正志 Masashi SATO
雑誌
経営情報研究 : 摂南大学経営情報学部論集
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.89-104, 2013-02

行政による「地域ブランド」開発が積極的に推進されている。「地域ブランド」化に成功した農産物商品のなかで、現在、地鶏の生産数でトップブランドである徳島県の「阿波尾鶏」は、同県の畜産試験場が開発し、県を中心にJA やローカルインテグレイターである養鶏業者などで構成された「徳島県阿波尾鶏ブランド確立対策協議会」が出荷・流通体制の整備をはじめ、販売店の指定など、厳格なブランドの維持、管理を行い、消費拡大をめざし多様な事業を行ってきた。小規模経営と従事者の高齢化という課題を抱えた同県の中山間部の養鶏農家の経営にとって、「阿波尾鶏」の導入は、熟練した飼養技術を生かせるもので極めて適合的であった。しかし、今後も「阿波尾鶏」ブランドの維持・発展を可能とするには、養鶏家・農業者の収入が安定し、魅力ある農業経営として後継者が育ち、意欲ある新規の若い農業者が参入することと、さらに「地域住民に認知され愛着を持たれること」が不可欠である。
著者
金澤 圭吾 岸 弘倫 伊藤 智基 佐藤 哲也
出版者
日本社会情報学会
雑誌
日本社会情報学会全国大会研究発表論文集 日本社会情報学会 第23回全国大会
巻号頁・発行日
pp.308-312, 2008 (Released:2010-02-10)

When the House of Councilors was elected in 2007, we executed the Prediction market. We set up a virtual stock market, and forecast a certain case based on those dealing Information in the future. And, we compared the forecast result with an actual result and verified the effectiveness.
著者
吉村 寿次 佐藤 憲一
出版者
The Society of Synthetic Organic Chemistry, Japan
雑誌
有機合成化学協会誌 (ISSN:00379980)
巻号頁・発行日
vol.40, no.5, pp.415-426, 1982-05-01 (Released:2009-11-13)
参考文献数
72
被引用文献数
2 2

Stereoselectivities in the nucleophilic addition of various nucleophiles to various 2-, 3-, 4-uloses were examined, and discussions were made on the possible, conformational change of substrates and on the following, three, main factors to control the stereoselectivities depending on the nature of reactions ; a) non-bonded interactions, after the preceding, conformational change by the coordination of magnesium to the C=O and adjacent C-O oxygens (methylmagnesium iodide) or by the solvent-dependent, dipole repulsion between the C=O and C-O bonds (methyllithium), b) intramolecular, electrostatic, attractive force between an axial oxygen or lone-paired electron of ringoxygen and diazomethyl cation in the transition states (diazomethane), c) thermodynamical stabilities of epimers to be produced in equilibration reaction.