著者
佐藤 真輔
出版者
日本生命倫理学会
雑誌
生命倫理 (ISSN:13434063)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.216-224, 2014-09-26 (Released:2017-04-27)

最近、臨床での遺伝子検査にゲノム解読等が用いられる場合が増えてきたが、この手法により、本来の検査目的外の、患者の健康等に影響を及ぼす可能性のある変異が発見される可能性、すなわち偶発的所見が得られる可能性が必然的に高まっている。2013年7月、米国臨床遺伝学会(ACMG)は、臨床遺伝子検査でゲノム解読等を行う場合、特定の遺伝子の変異については患者の希望の有無にかかわらずその解析を行い、その結果を返却すべきとする旨の勧告を出した。だが、同勧告についてはその後、倫理的、法的、科学的観点等から各種の議論がなされている。本稿においては、同議論の内容について整理・分析するとともに、その経緯や周辺の状況、また我が国の状況等も踏まえ、かかる偶発的所見への対処のあり方について考察を行う。
著者
佐藤 浩司 竹内 正雄 竹ノ谷 文子
出版者
上智大学
雑誌
上智大学体育 (ISSN:02870568)
巻号頁・発行日
vol.34, pp.1-8, 2001-03-31

本多浩二教授退任記念号
著者
松田 吉平 田中 謙一郎 今井 秀幸 五井 龍彦 佐藤 恭一 田中 裕久
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
vol.84, no.861, pp.17-00472-17-00472, 2018 (Released:2018-05-25)
参考文献数
4
被引用文献数
2

The traction drive - integrated drive generator (T-IDG®) has been developed since 1999 to replace current hydrostatic transmission drive generators. The T-IDG® consists of a generator and a half-toroidal traction-drive continuously variable transmission (CVT), which maintains a constant output speed of 24,000 rpm. In terms of coping with recent trends of high-power electric drive aircraft (MEA) and the need for weight reduction, a high-speed traction-drive CVT is advantageous over current hydro-static drive transmissions. To control a speed ratio of the high-speed CVT accurately, it is essential to know the speed-changing response. In conventional study, the speed-changing response is approximately proportional to a rotational speed; however, in the high speed CVT, a minute deformation during the speed change affects its response. This paper describes the analysis and a developed theory of the speed-changing response of a toroidal CVT, with showing test results which verify the response of the high speed CVT, whose input speed is 20,000 rpm at maximum with a peripheral speed of traction contact of 70 m/s.
著者
佐藤 勲
出版者
日本地球惑星科学連合
雑誌
日本地球惑星科学連合2015年大会
巻号頁・発行日
2015-05-01

日本語で書かれている外国人の名前には、不適切な表記のものが存在する。科学における代表的な例は、「ハレー彗星」や「コリオリの力」である。これらは、「ハリー彗星」、「コリオリスの力」と表記するのが正しい。このような誤った表記が放置されているのは、これまで学会が外国語の名前の発音調査や規制をきちんと行ってこなかったことが大きな原因である。 食品の虚偽表示問題を受けて、昨年末に景品表示法が改正され、あらゆる商品とサービスを対象として虚偽表示に対して課徴金が課せられるようになった。学会としてもこのような状況に鑑みて、外国語の正確な表記に努める必要があろう。
著者
押切 洋子 藤沢 美由紀 金谷 博子 佐藤 弘恵 阿部 泰昌
出版者
JAPANESE PHYSICAL THERAPY ASSOCIATION
雑誌
日本理学療法学術大会
巻号頁・発行日
vol.2008, pp.B3P2273, 2009

【はじめに】<BR>ギランバレー症侯群(以下GBS)は、筋力低下を示す免疫性末梢神経障害で、回復遅延型では予後不良となる報告が多い.今回我々は回復遅延型GBSに対し、歩行練習によりADLへの効果が得られた一症例を経験したので若干の考察を加えて報告する.なお本発表に際し本症例の同意を得た.<BR>【症例】<BR>20歳代男性.エンジニア.他県で独居.性格は努力家.<BR>【現病歴】<BR>海外旅行中X-5病日目より腹痛、痺れ、四肢脱力出現.GBS疑いにて帰国、K病院入院.四肢体幹筋MMT 0~1、基本動作全介助.人工呼吸器管理は約2カ月間に至り回復遅延型と診断.約6カ月間のリハビリテーション実施.前医での長期予後は電動車いす移動と予測.X+175病日目当院転院.<BR>【入院時理学的所見】<BR>MMT体幹2、肩及び肘関節2~3、手関節以遠0~2、骨盤挙上2、股関節1~2、膝関節以遠0~1.ROMは、SLR右70°左75°、足関節背屈左右0°、その他の四肢関節も伸張痛伴う中~重度の制限を有し、手内筋には著明な筋萎縮を認めた.感覚障害なし.四肢の深部腱反射は消失~減弱.起き上がり中等度介助、長座位移動及びpush up全介助、移乗2人介助.車いす駆動監視(耐久性50m).m-FIM24/91点.<BR>【経過】<BR>当院リハ開始時、両側膝装具とAFO装着し平行棒内1往復3人介助にて歩行.両側KAFO作製し平行棒内にて立位・歩行練習開始.上肢支持は肩関節外旋位、肘関節伸展位にて行い、振り出しは重心移動の介助で可能.入院1カ月目、骨盤挙上MMT3~4と回復し、立位は股関節伸展位にて保持.骨盤挙上による振り出し可能.入院2カ月目、U字型歩行器歩行開始.入院3カ月目、股関節屈曲3となりフットプレートへの足の上げ下ろし自立.push up能力向上し、トイレへの移乗監視.入院5カ月目、内外腹斜筋MMT3へ向上、トイレ及び車への移乗自立.入院6カ月目、車いす上で骨盤挙上による下衣更衣自立.入院8カ月目、プラットホーム杖歩行開始.振り出しは体幹側屈や骨盤挙上伴う股関節屈曲にて可能.m-FIM70/91点.入院9カ月目当院を車いすレベルで退院後、週3回の外来リハ継続.退院4カ月後の現在、自宅内移動は車いすから四つ這いを経て、現在膝歩き.歩行は両側KAFO杖なし約20m監視.<BR>【考察、まとめ】<BR>前医では実用歩行が困難と予測されていた症例であったが、回復に合わせた歩行補助具の選択及び歩行様式の調節を実施.その結果、体幹及び骨盤帯の筋活動が向上し、ADLや応用動作能力の向上に繋がった.実用歩行が困難と予測される症例についても、歩行練習によりモチベーションの維持を図ることは勿論、ADLへの波及効果及び相乗効果を見据えたアプローチが重要であると思われる.GBSにおける追跡調査の報告は少なく長期予後について不明なことも多く、今後も追跡調査を行っていく予定である.
著者
佐藤庄五郎 著
出版者
富民社
巻号頁・発行日
1959
著者
片倉 浩理 畠中 陸郎 山下 直己 佐藤 寿彦 岩切 章太郎 尾崎 良智 長井 信二郎 岡崎 強 塙 健 松井 輝夫 美崎 幸平 桑原 正喜 松原 義人 船津 武志 池田 貞雄
出版者
特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
雑誌
気管支学 (ISSN:02872137)
巻号頁・発行日
vol.21, no.4, pp.281-284, 1999
参考文献数
14

症例は41歳, 男性。脇差しにより頸部正中刺創を受け, 近医で皮膚縫合を施行されたが, 頸部腫脹, 発声障害が進行するため, 受傷後約18時間後に当院を受診した。著明な皮下気腫を認め, 気管の損傷を疑い気管支鏡を施行した。第1気管軟骨輪に約2cm, 同レベルの膜様部に約1cmの損傷を認めた。同検査中再出血により緊急手術を施行した。出血は甲状腺左葉内の動脈性出血であり縫合止血した。食道の損傷はなかった。気管軟骨輪および膜様部の縫合を行った。術後経過は良好で退院したが, 肉芽形成の可能性もあり, 経過観察が必要である。
著者
杉田 洋 佐藤 隆良 村川 三郎 平賀 慎 大石 洋之
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.71, no.607, pp.135-140, 2006
参考文献数
11
被引用文献数
1

It is difficult to entrust contractors with daily cleaning services in government offices due to security reasons. Therefore, the quality of cleanness in those rooms is ensured by room users' self-cleaning works. In order to study how to improve the quality of cleanness in those rooms where daily cleaning services are not provided by any contractor, such as "Office work room", "Meeting room" and so on, we assessed the actual situation of room users' self-cleaning works in this study. In detail, room users' self-cleaning works were classified under 4 categories according to the type of cleaning works, "Floor sweeping", "Floor wiping", "Desktop cleaning" and "Trash & ashtray cleaning". And the frequency of cleaning works as well as the number of room users who performed it in respective categories was surveyed. Further, it was analyzed that the relativity between the room users' actual cleaning performance and the result of self-evaluation on the degree of their practice. Also, our study assessed factors which affect the self-evaluation on the frequency of their self-cleaning works such as "Frequently", "Occasionally" and "Hardly".
著者
佐藤 俊樹 高野 祐一 宮代 隆平
雑誌
第78回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2016, no.1, pp.57-58, 2016-03-10

本研究では,逐次ロジットモデルの変数選択問題を考える.変数選択とは,候補となる説明変数の集合から,有用な部分集合を選択することである.この問題に対してTanaka and Nakagawa (2014) は,ロジスティック損失関数を二次近似し混合整数二次最適化問題として定式化して解く方法を提案した.しかし,この手法は近似の誤差が大きく,良い変数集合を選ぶことは難しい.そこで本研究では情報量規準に基づく変数選択問題に対して,ロジスティック損失関数を区分線形近似し混合整数線形最適化問題として定式化する手法を提案する.また,二次近似を用いた変数選択手法と性能を比較する数値実験を実施し,提案手法の有効性を検証する.
著者
佐藤 淳一
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
pp.27.2.1, (Released:2018-06-01)
参考文献数
6

The relationship between the feeling function of Jung's psychological types and acceptance of responses regarding empathic images was investigated. Empathic images were assessed by imagining that a child was showing three feeling expressions of expectation, anger, and sorrow to the mother, and consequently imagining how the mother accepted those feelings. Graduate students (N=116) completed the Empathic Image Task, and the Jung Psychological Types Scale (JPTS). The results showed that the feeling function of women and the intuition function of men were positively correlated with the acceptance of responses regarding empathic images about a child's expression of expectation. However, neither general attitudes nor psychological functions correlated with a child's anger or sorrow. These results suggest that the way feeling function shows acceptance of responses regarding empathic images differs according to gender of the participants and the quality of feeling contents.
著者
千葉 茂樹 佐藤 公
出版者
地学団体研究会
雑誌
地球科学 (ISSN:03666611)
巻号頁・発行日
vol.63, no.2, pp.77-93, 2009
参考文献数
15
被引用文献数
1

1888年7月15日の磐梯火山噴火および災害の写真は,福島県立図書館・福島県立博物館・国立科学博物館・宮内庁・学習院大学に保管されている.2007年11月,佐藤は,宮内庁において,1888年磐梯火山噴火の写真を9枚再発見した.千葉は,写真9枚をデジタル復元し、1〜7を行った.1.復元画像から,撮影位置を特定し,噴火当時の写真と現在の様子を比較した.2.画像から裏磐梯の湖沼群形成上重要なデータを得た.3.写真の地域で,山体崩壊物が,岩屑なだれか泥流かを知ることができた.4.写真の建物の倒れ方から,爆風の方向や大きさを推定した.5.撮影者を推定し,遠藤陸郎氏7枚,W.K.Burton氏1枚,撮影者不明1枚とした.6.遠藤陸郎氏撮影の写真全28枚の所在(福島県立図書館21枚,宮内庁7枚)を特定した.7.写真上の白文字を分析し、福島県立図書館と宮内庁に分割保管されている遠藤陸郎氏撮影の写真について,両者の関係を分析した.
著者
佐藤 純
出版者
日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.46, no.4, pp.367-376, 1998-12
被引用文献数
7

本研究は, 学習方略に対する有効性の認知, コストの認知, 好みが, 学習方略の使用に及ぼす影響について調べた。426名の小・中学生が, 学習方略の認知及び使用を評定する質問紙に回答した。その結果, 学習方略の有効性を認知し, 好んでいる学習者ほど使用が多く, コストを高く認知するほど使用が少ないことが明らかとなった。また, メタ認知的方略は, 他の方略よりもコストを高く認知され, 使用が少ないことが示された。さらに, メタ認知的方略を多く使用する学習者は, 学習方略のコストの認知が使用に与える影響が少ないことも明らかとなった。