著者
伊藤 明彦 郭 明毅 劉 嘉東 細川 隆司 永富 勝広 村上 繁樹 内田 康也 帆鷲 郷一 内山 長司
出版者
九州歯科学会
雑誌
九州歯科学会雑誌 (ISSN:03686833)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.351-359, 1989-04-25 (Released:2017-12-21)

In this study, we investigated the effects of the marginal surface configurations of different crown systems on the periodontal tissues. The morphology of the marginal surface of the crowns was examined by using a light- and a scanning electron microscope. In addition, biocompatibility of the materials used for crown margins was also examined by a subcutaneous implantation. The results were as follows : 1. The margins of the Ag-Pd-Au alloy full cast crowns fabricated by a conventional method were sharp and wavy with irregularities. 2. The modified method in which the margins of the Ag-Pd-Au alloy full cast crowns were rounded slightly with silicone rubber wheels was effective to make the margins smooth and round. 3. The glazed porcelain jacket crowns with metal foil copings produced sharp marginal openings because of the occurrence of a microfracture in a glass state of the ceramics. 4. The conventional ceramo-metal crowns displayed the irregularities of the surface adjacent to the boundary between metal collar and porcelain. One of the reason of this observation might be the exposure of a opaque porcelain of the crowns. 5. In the collarless ceramo-metal crowns, the marginal line configulations were totally rounded. 6. The DICOR crowns exhibited the smoothest marginal surfaces and the slightly rounded margins. 7. In the study of subcutaneous implantation, the porcelain (VMK 68) and the castable ceramic (DICOR) showed better histopathological findings than the gold alloy metal.
著者
菊池 信彦 内田 慶市 岡田 忠克 林 武文 藤田 高夫 二ノ宮 聡 宮川 創
出版者
デジタルアーカイブ学会
雑誌
デジタルアーカイブ学会誌 (ISSN:24329762)
巻号頁・発行日
vol.4, no.s1, pp.s17-s20, 2020 (Released:2020-10-09)
参考文献数
9

関西大学アジア・オープン・リサーチセンター(KU-ORCAS)は、2020年4月に、「コロナアーカイブ@関西大学」の運用を開始した。コロナアーカイブ@関西大学は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行下における関西大学関係者の日常の記録や記憶を、ユーザからの投稿によって収集するコミュニティアーカイブプロジェクトである。KU-ORCASでは、コロナアーカイブ@関西大学を、昨今の歴史学の一つの潮流ともなっているパブリックヒストリーの実践として位置づけることで、収集の結果として蓄積されるアーカイブ資料だけでなく、アーカイブするという行為そのものも重視している。本報告では、コロナアーカイブ@関西大学のデジタルアーカイブシステムの構築とともに、資料収集の現状、そしてデジタルパブリックヒストリーとしての実践について、今後の展望を交えて報告する。
著者
内田 亨
出版者
社団法人日本動物学会
雑誌
動物学雑誌 (ISSN:00445118)
巻号頁・発行日
vol.88, no.4, pp.341-344, 1979-12-25
著者
内田 瀬奈
出版者
公益社団法人 日本農芸化学会
雑誌
化学と生物 (ISSN:0453073X)
巻号頁・発行日
vol.52, no.10, pp.703-705, 2014-10-01 (Released:2015-10-23)

本研究は,日本農芸化学会2014年度大会(開催地:明治大学)の「ジュニア農芸化学会」において発表され,銅賞を授与された.発表者は,脳も神経ももたない粘菌が,なぜ餌を見つけることができるのかということに疑問をもち,その解明研究に取り組んできた.得られた結果は非常に興味深いものとなっている.
著者
野澤 昭雄 内田 雅文 永峰 康司 井出 英人
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌C(電子・情報・システム部門誌) (ISSN:03854221)
巻号頁・発行日
vol.124, no.9, pp.1795-1796, 2004 (Released:2004-12-01)
参考文献数
4
被引用文献数
3 2

Emergent emotions under gustatory stimuli was quantitatively evaluated with the facial skin thermogram. The nasal skin temperature was correlated with the subjective emotional status measured by the visual analogue scale. Transition to unpleasant status was inhibited with sweet gastatory stimulus.
著者
高橋 宣治 内田 健一 中川 彰 松崎 桂一 大村 智 中村 朝朗 三宅 洋子 武 佳和 甲斐荘 正恒
出版者
天然有機化合物討論会実行委員会
雑誌
天然有機化合物討論会講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.35, pp.762-768, 1993

The biosynthesis of lactacystin, a new microbial metabolite which induces differentiation of neuroblastoma cells, was studied by ^<13>C NMR spectroscopy using various ^<13>C labeled precursors. The feeding experiment of L-[2-^<13>C ] leucine showed a strong enrichement at C-5 of Lactacystin. Incorporation of [1-^<13>C] isobutyrate labeled C-1, C-4, C-8, and C-14. These ^<13>C labeling patterns indicate that lactacystin consists of three biosynthetic units, namely isobutyrate (or L-valine), L-leucine, and L-cysteine. The C_<10> unit containing γ-lactam moiety arises by a condensation between methylmalonate semialdehyde and C-5 of the C_6 unit derived biosynthetically from L-leucine, followed by intramolecular cyclization. The stereochemistry of two diastereotopic methyl carbons of lactacystin which appeard at δc 19.85 and δc 21.37 was investigated by incorporation of a new type of chiral ^<13>C L-leucine (or L-valine), designated as the ^<13>C block labeled leucine (or valine), which was obtained from the fermentation of leucine producing organism using a mixture of 99% [U-^<13>C_6] glucose and natural glucose as a carbon source.
著者
閔 庚〓 河合 正行 田本 敦子 茂在 敏司 内田 英一
出版者
The Japanese Respiratory Society
雑誌
日本胸部疾患学会雑誌 (ISSN:03011542)
巻号頁・発行日
vol.25, no.7, pp.722-730, 1987-07-25 (Released:2010-02-23)
参考文献数
18

肺の構成単位としての肺小葉の肺内における配置の様式を肺小葉の多面体としての性質から検討した. 76歳女性の剖検右肺と38歳男性の剖検左肺とを伸展固定し, 肺表面および肺割面における小葉の境界を点と線と面の集合と見なしてそれらの幾何学的性質を検討した. 肺小葉多面体は,頂点に3本の稜線があつまり, それぞれが3~9辺形を呈する面によって囲まれた多面体を呈していた. 辺の長さは平均5.7mm, 5.0mmで, 形状パラメータ m=3.07, 2.38, 尺度パラメータη=6.1mm, 5.3mmの Weibull 分布をなしていた. これを参考に5mmを単位として胸膜上の任意の点より半径5mm (つまり1単位) から20mm (つまり8単位) の同心円を描き, その円と交じわる小葉多面体数を検討したところ, 10mm (2単位) ごとにほぼ10個ずつ増え均等配列と考えられた. これらの性質は Bernal が多数の剛体球のランダム最密充填モデルで検討した液体分子の周りに作った Voronoi 多面体の性質と同じであった. 以上より小葉多面体を Voronoi 多面体とみなすと肺は液体分子の配置と同じ非結晶型格子に小葉構造を配置したものと考えられ, 気管支, 血管枝は非結晶格子の逆格子である小葉多面体 (Voronoi 多面体) の稜線網に配置された二分岐樹構造であると見ることができる. これを新たな肺の構造モデルとして, 小葉モデルと呼ぶことを提唱した. このモデルから肺動脈樹の流体力学的性質の理論的導出を試みた.
著者
植松 敬三 澤田 和彦 加藤 善二 内田 希 斉藤 勝一
出版者
The Ceramic Society of Japan
雑誌
Journal of the Ceramic Society of Japan (日本セラミックス協会学術論文誌) (ISSN:09145400)
巻号頁・発行日
vol.96, no.1111, pp.299-304, 1988-03-01 (Released:2010-08-06)
参考文献数
16

Densification of high-purity zinc sulfide was studied by the normal sintering at 800°-1200°C for 2h and hot-pressing at 700°-1100°C under the pressure of 10-40 MPa for 1 to 4h. Zinc sulfide densified slightly in normal sintering and marked grain growth accompanied by a slight increase in density was found above 1000°C. High density was achieved by the hot-pressing between 800° and 1000°C and under the pressure of 40MPa. The grain size was approximately 1μm, and no significant grain growth was observed below 900°C. Above 1000°C, the grain growth became increasingly significant with increasing temperature. At 1100°C, high density was not attained; phase transformation and abnormal grain growth were responsible.
著者
吉光 真人 上野 亮 松井 啓史 小阪田 正和 内田 耕太郎 福井 直樹 阿久津 和彦 角谷 直哉
出版者
公益社団法人 日本食品衛生学会
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.61, no.4, pp.143-147, 2020-08-25 (Released:2020-10-02)
参考文献数
11
被引用文献数
1

われわれはLC-MS/MSを用いた迅速簡便な6種類防かび剤分析法を開発した.イマザリル,o-フェニルフェノール,チアベンダゾールに加えて,2011年以降に防かび剤としての利用が認められたフルジオキソニル,アゾキシストロビン,ピリメタニルを測定対象とした.迅速かつ簡単な分析法の確立を目指し,残留農薬分析法と抽出操作を共通化した.また,試料からの抽出液1 mLを充填剤量500 mgのOasis HLBカラムに負荷,アセトニトリル8 mLで溶出する精製法を採用した.次いで,オレンジ,グレープフルーツ,レモンに6種類の防かび剤を添加して添加回収試験を行ったところ,真度は89.7から100.0%,室内精度および併行精度はそれぞれ,1.5から5.0%,0.5から4.9%となり,食品中に残留する農薬等に関する試験法の妥当性評価ガイドラインの目標値を達成した.定量限界は,o-フェニルフェノールでは1 mg/kg,その他の防かび剤では0.2 mg/kgとなり,防かび剤の基準値よりも低い値であった.本分析法の有用性を確認するため,2017~2019年に市販柑橘類の分析を行ったところ,検出された防かび剤は表示との整合性が確認された.また,基準値を超過する濃度の防かび剤が検出された検体はなかった.
著者
内田 健
出版者
新潟大学教育人間科学部
雑誌
新潟大学教育人間科学部紀要 人文・社会科学編 (ISSN:13442953)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.277-289, 2007

わかりやすく書くことへのこだわりにかけて,エヴァレット・ヒューズは一種常軌を逸していた。同じことを平易な言葉でいえるのなら,空っぽで抽象的な用語を使う必要などまったくない,それがかれの考えだった。(Becker 2005)この完璧な社会学者は,書くことにかんして自前の流儀styleをもっていた。それに,かれが書くことを楽しんでいたのは間違いない。(Strauss 1996:272)
著者
川本 佳代 新井 紀子 内田 智之
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会研究会研究報告 (ISSN:18824684)
巻号頁・発行日
vol.20, no.3, pp.73-78, 2005-11-05 (Released:2017-11-17)
参考文献数
10

オンライン上でカリキュラムを越えた学びを実現してきた「e-教室」をSSH指定校に導入することにより、高度な学びを目的とするオンラインと対面式の授業とのブレンディッドラーニングを実践した。本稿はその方法と効果を明らかにしている。投稿内容、レポート、アンケートを分析した結果、主な効果として、(1)クラス全体及び個人の解答に至る過程を中心とする記述力が向上したことから高度な学びが実現し、(2)相当数の生徒の数学に対する興味が深まり、数学に対する考えがより肯定的になり、(3)通常の授業よりも「深く考えられる」「面白い」と感じたという点があげられ、「e-教室」導入の意義があったといえよう。
著者
内田和子著
出版者
古今書院
巻号頁・発行日
1994
著者
内田 育恵
出版者
一般社団法人 日本耳鼻咽喉科学会
雑誌
日本耳鼻咽喉科学会会報 (ISSN:00306622)
巻号頁・発行日
vol.122, no.5, pp.744-749, 2019

<p> 超高齢社会を迎えた日本では, 要介護原因の1位が認知症となり, 一方, 認知症の分野で '難聴' が一気に社会的注目を集めるきっかけとなった Lancet 国際委員会の報告では, 医学的介入により認知症発症を予防できる要因として難聴が筆頭に挙げられた. 認知症や認知症以外の不利益に対し, 難聴が関連しているというエビデンスは積み重ねられており, 健康寿命の延伸のために, 中年期以降の聴力維持はますます重要性を増すと考えられる.</p><p></p><p> 認知症だけでなく認知機能障害や認知機能ドメインと聴力, 就労や所得と聴力, 不慮の事故による負傷リスクと聴力, に関する先行研究の報告を概説し, 補聴器の使用がいかに影響するかを検討した研究を取り上げた. 補聴器の認知症予防に対する効果は, 集団規模の大きな, 長期間の追跡プロジェクトが各国で実施されているものの, 結果は必ずしも一定しない. われわれが遂行中の, 補聴器使用と認知機能に関する研究も中間解析について紹介した. それらを踏まえて, 超高齢社会の難聴ケアについて期待を込めた今後の展望を述べた.</p>
著者
篠原 智行 内田 恵理 臼田 滋
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.22, no.3, pp.413-417, 2007 (Released:2007-08-18)
参考文献数
23
被引用文献数
5 4

起き上がりは空間内での運動の切り替えが多く,空間知覚や体性感覚と関連していると考えられる。そこで脳卒中片麻痺患者26名を対象に起き上がり所要時間,Wechsler Adult Intelligence Scale-Revisedの積み木テスト,Stroke Impairment Assessment Scaleの感覚および腹筋力テスト,Brunnstrom stage,体幹可動域,改訂長谷川式簡易知能評価スケールを評価し,これらの関連性について検討した。起き上がり所要時間測定の級内相関係数は0.86と高い信頼性が得られた。起き上がり最小時間,平均時間と積み木テストおよび感覚検査には有意な弱い負の相関が認められ,起き上がりと空間知覚および体性感覚との関連が示唆された。