著者
前田 博子 山口 泰雄 竹下 俊一 加藤 寛 石川 慎之助
出版者
日本キャリア教育学会
雑誌
キャリア教育研究 (ISSN:18813755)
巻号頁・発行日
vol.34, no.2, pp.41-52, 2016-03-31

The purpose of this study is to discuss issues related to the careers of football club coaches. Specifically, it clarifies the current state of the professionalization of the coaches and future prospects for the professionalization of young volunteer coaches (YVs), and examines their factors. Furthermore, it examines appropriate support measures based on the results obtained. Research methods included data collection by questionnaires targeting football clubs and statistical method data analysis. First, descriptive statistics for the entire data and crosstabs between items were used for analysis. Descriptive statistics, crosstabs and one-way ANOVA were used for items related to YVs. Currently, 26.6% of coaches are full-time, and 25.7% are other paid workers. YVs (25 years old or younger; do not maintain a living by coaching) comprised 15.8% of the total, and represented in the 51.8% of the clubs. Of these clubs, 67% predicted YVs would remain volunteers in the future. The degree of professionalization of the coaches varied depending on scale of the club, type of legal entity, and degree of policy modeling. The study concludes that in order to solve problems related to the careers of local sports club coaches, complex measures suited to the situation surrounding the club and coach must be taken. In response, the following 3 countermeasures are proposed: to proceed with club type-specific measures to professionalize coaches, to promote development of programs linked to career acquisition for young volunteer coaches, and to advance measures to promote civil organizations and companies that support volunteer coaches.
著者
谷口 宏充 栗谷 豪 宮本 毅 長瀬 敏郎 菅野 均志 後藤 章夫 中川 光弘 伴 雅雄 成澤 勝 中川 光弘 奥野 充 伴 雅雄 前野 深 嶋野 岳人 板谷 徹丸 安田 喜憲 植木 貞人 古畑 徹 小嶋 芳孝
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2005

頭山およびそれを包括する蓋馬溶岩台地に関して、現地調査、衛星データー解析、採集した資料の化学分析・年代分析、国内の関連地層の調査・年代分析などの手法を用いて、白頭山10世紀巨大噴火の概要、白頭山及び蓋馬溶岩台地の火山学的な実態を明らかにしようとした。開始してから1年後に北朝鮮のミサイル問題・核開発問題などの諸問題が発生し、現地での調査や研究者との交流などの実施が徐々に困難になっていった。そのため、すでに収集していた試料の分析、衛星データーの解析及び国内での調査に研究の主力を移し、可能な限りの成果を得ようとした。その結果、近年発生している白頭山における地震多発とマグマ活動との関係、存在は知られているが分布や内容が全く未知である蓋馬溶岩台地の概要が明らかになり、更に、地下におけるマグマの成因についても一定の結論を得た。混乱状態にある白頭山10世紀噴火の年代問題をふくめ、また、北朝鮮からの論文を含め、研究成果は12編の論文として論文集にまとめられつつある。
著者
山藤 浩明 前川 卓也 松下 康之
雑誌
研究報告ユビキタスコンピューティングシステム(UBI) (ISSN:21888698)
巻号頁・発行日
vol.2016-UBI-50, no.4, pp.1-6, 2016-05-21

屋内位置推定技術は,独居高齢者の見守りやホームオートメーションといったアプリケーションに活用されることが期待される.こうしたユーザの位置を常に補足し続けるアプリケーションにおいては,ユーザの負担や抵抗感を低減するために,(1) ユーザがスマートフォン等のデバイスを身に付ける必要がなく (デバイスフリー),(2) プライバシに配慮した屋内位置推定手法が求められている.筆者らはそのような屋内位置推定手法として,環境内に複数配置した再帰性反射材からなるマーカを赤外線 LED を搭載した赤外線カメラで撮影し,マーカの遮蔽情報から人物の位置情報を推定する手法を提案してきた.この手法では赤外線カメラを用いることでプライバシを保護しつつデバイスフリーの屋内位置推定を実現する.しかしこれまでの手法では環境に 2 台のデバイスを設置する必要があり,さらに環境内には 1 人の人物のみが存在する状況を想定している.本稿では既存手法を改良することで,1 台のデバイスのみを用い,環境に複数の人物がいる状況においても適用可能な屋内位置推定手法を提案する.
著者
田中 俊一郎 田中 史彦 大久保 孝雄 前田 欣治 守田 和夫 ウラサ リチャードルーカス
出版者
The Japanese Society of Agricultural Machinery and Food Engineers
雑誌
農業機械學會誌 (ISSN:02852543)
巻号頁・発行日
vol.62, no.5, pp.104-109, 2000-09-01
被引用文献数
1

初期含水率23.5%d.b. の生籾 (品種: ヒノヒカリ) の通風乾燥特性について研究を行った。実験は, 5, 10, 15, 20℃の4段階の温度条件に対し, 6.31~87.1%の範囲で7段階の相対湿度条件を設定して, 籾薄層の低温空気通風下における乾燥特性を明らかにした。その結果, 以下の知見を得たので報告する。1) 生籾の乾燥は減率乾燥第2段の乾燥速度式により律速される, 2) 生籾の薄層における乾燥モデル式として球モデルの適合性が高い, 3) 球モデルを仮定することによって決定した乾燥速度定数は温湿度に依存する, 4) 生籾の平衡含水率は Chen-Clayton 式を当てはめることにより温湿度の関数として整理される, 5) 生籾に含まれる水分の蒸発潜熱が熱力学的に算出された。以上の成果は, 生籾の常温以下での乾燥を行う上で基礎となる。
著者
太田 里美 菅野 紀明 青木 秀俊 二瓶 和喜 前田 喜晴 田辺 達三 杉江 三郎
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.12, no.3, pp.280-287, 1980

左心および右心の弁の物性的要求条件,また生体弁,心血管補填graftとしての物性を検索するため,豚の大動脈弁,肺動脈弁,心膜,イヌの硬脳膜の新鮮組織およびBioprosthesis処理組織(0.2%GA,0.65%GA,1.3%DAS,98%Ethanol+DAS処理)の引張り強度,伸び率を測定した,また従来の生体弁処理法(4% Formalin,1%Betapropiolaction,70% Ethanol)の物性との比較も行つたその結果,新鮮大動脈弁に対する強度は肺動脈弁67%,心膜84%,硬脳膜52-72%,伸び率はおのおの134%,110~103%,114~86%であった.またBioprosthesis大動脈弁は強度は増すが,伸び率が低下してpliabilityに難のあること,Bioprosthesis肺動脈弁は左心弁への応用には疑問のあること,心膜では新鮮組織の右心の弁または補填材料としての利用は物性的に肯じられるが,Bioprothesisでは瘤形成の危険も考えられること,また従来の処理大動脈弁は物性的に弁破綻の可能性が大であり,Bioprosthesisとは物性的に有意の差のあることなどの知見をえた.
著者
阿部 皓一 石橋 恭子 大前 雅彦 河部 靖 勝井 五一郎
出版者
日本ビタミン学会
雑誌
ビタミン (ISSN:0006386X)
巻号頁・発行日
vol.51, no.3, pp.111-117, 1977-03-25
被引用文献数
2

A Method for the determination of ubiquinone homologues (UQ) in serum and liver is described. Serum or liver homogenate was saponified with methanolic alkaline solution after addition of 2,3,6-trimethyl-5-nonaprenyl-1,4-benzoquinone (TQ-9) as an internal standard and then extracted with n-hexane. The n-hexane extract was evaporated under N_2 gas at 30℃, and the residue was dissolved in dioxane. The sample solution was applied to the high-speed liquid chromatography (HSLC) using a Permaphase ODS column and ethanol・water (80 : 20) as a mobile phase. The peaks of UQ and TQ-9 were not disturbed by other fat-soluble substances when an on-line high-sensitive multiple wavelength detector set at 275 nm (absorption maximum of UQ) was used as a detector. The proposed HSLC method was found to be more simple and specific than the other conventional determination methods.
著者
溝添 素子 稲垣 昇 岡野 光生 金地 通生 前川 進
出版者
園藝學會
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
巻号頁・発行日
vol.61, no.3, pp.625-633, 1992
被引用文献数
1

ストックの本葉および胚軸からのカルスおよび器官形成(シュート形成)に及ぼす供試植物の栽培条件(光条件•施肥条件)ならびに培地中の窒素組成の影響について検討した.<BR>1.葉片培養:(1)光および施肥条件の影響;'銀潮'では遮光処理(75%遮光)によリシュート形成が促進された.また遮光の効果は1/2倍水耕液を施用した区で顕著であった.一方,'雪まつり'では1/4および1/2倍液施用区とも遮光処理によってシュート形成は抑制された.(2)培地の窒素組成の影響;'銀潮'および'雪まつり'とも,アンモニア態窒素無添加区(硝酸態窒素のみ)において高いシュート形成率を示し,NH<SUB>4</SUB><SUP>+</SUP>+/NO<SUB>3</SUB><SUP>-</SUP>比を高めるとシュート形成が抑制される傾向を示した.<BR>2.下胚軸培養:(1)光および施肥条件の影響;'リトルゼムイエロー'および'雪まつり'とも,遮光処理によってシュート形成が抑制された.また,外植体当たりのシュート数も遮光処理によって減少した.(2)培地の窒素組成の影響は,'リトルゼムイエロー'および'雪まつり'とも,アンモニア態窒素の添加が,シュート形成率および外植体当たりのシュート数を高める傾向を示した.'リトルゼムイエロー'ではNH<SUB>4</SUB><SUP>+</SUP>+:NO<SUB>3</SUB><SUP>-</SUP>が1:10の培地で,また'雪まつり'ではNH<SUB>4</SUB><SUP>+</SUP>+:NO<SUB>3</SUB><SUP>-</SUP>が1:2の培地でそれぞれ85%と最も高い形成率を示した.<BR>3.形成されたシュートは,大部分が水浸状を呈していた.水浸状の葉は,水分を含んで肥大し,その組織では細胞間隙が大きく,維管束や棚状組織の発達が不十分であった.また気孔の分布が一様ではなく,その数も正常葉と比較して少なく,孔辺細胞が表皮細胞より陥没しているものや隆起しているものなどが観察された.
著者
前田勇編
出版者
東京堂
巻号頁・発行日
1964
著者
井上 有美子 山本 泰雄 加藤 純代 中里 哲夫 越前谷 達紀 依田 有八郎
出版者
日本理学療法士学会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.22, no.7, pp.433-436, 1995
参考文献数
9
被引用文献数
1

本研究は,前腕の固定角度による日常生活動作の難易度を明確にするため,健常成人24名を対象に前腕の肢位を固定し4種目の日常生活動作の難易度を自己評定させた。測定は前腕を回内60度,30度,中間位,回外30度,60度,90度の計6肢位とし,各々の固定角度にて書字動作,食事動作,洗面動作,トイレ動作を行った。さらに,その時の肘関節の影響についても調査した。結果,書字動作は回内位主体の動作であり回内30度が動作容易であった。他の3動作は,回外位主体の動作であり回外30度,回外60度が動作容易であった。4動作間の肘関節運動は異なるが,各動作の前腕回旋固定角度による肘関節運動への影響は,認められなかった。
著者
木村 武二 堂前 雅史
出版者
東京大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1990

1.雄マウスの性誘引因子:雄の包皮腺の分泌物中、分泌後に変化を受けて生成される有効物質の候補として50種以上の揮発性物質を同定し、また、その多くが排出尿に混入して排出されることが確認された。これによって、性誘引因子の化学的解析への展望が開かれた。2.休止期(明期)における雌マウスの性的反応:休止期における、雄の匂いへの反応には、他の雌個体の存在と、自身の交尾経験とが必要であり、活動期(暗期)とは反応性が異なることが明かとなった。3.雄マウスの父性行動:雄マウスの育児行動の発現には交尾経験が最重要であり、妊娠雌との同居や雌の出産を目撃することは、雌や新生児との直接的接触を妨げた条件下では効果を持たないことが明かとなった。4.生育環境がマウスの行動発達にもたらす影響:段階的に複雑化した環境に単独または複数のマウスを離乳時から入れ、諸行動の発達を比較した。その結果、環境の複雑化(豊富化)は、複数で生育したマウスにおいては探索行動の発達を促進したが、単独飼育群では豊富化の影響が見られないことが分かり、物的環境と社会環境との相互作用の重要性が明かとなった。5.ヤマネの冬眠開始機構:ヤマネの冬眠開始には低温の他に食物の不足が重要な要因である事が確認された。さらに、高温下でも、餌の制限によって低体温状態が誘起されるという、興味ある事実が明かとなった。6.野生齧歯類のコミュニケ-ション:アカネズミ及びヒメネズミは共に尿マ-キングをコミュニケ-ションに利用しているが、利用の仕方に種差があり、それには生態的な違いが反映されていることを示唆する結果が得られた。