著者
北川 尚史
出版者
日本植物分類学会
雑誌
植物分類・地理 (ISSN:00016799)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.179-189, 1982-04-20
被引用文献数
2

1) Conocephalum supradecompositum, annual species restricted to the northern part of East Asia, is considered to be derived from C. conicum, perennial species widely distributed throughout temperate regions of the Northern Hemisphere. 2) C. supradecompositum produces in autumn numerous gemmae endowed with a strong resistance to cold and dryness. The gemmae are modified branches of the thallus ; prior to formation of gemmae, the thallus performs frequent dichotomous branching, and the terminal dichotomy itself is transformed into a gemma. Thus, each gemma has two growing points covered with scales, and it exhibits a strong, inborn dorsiventrality in germination. 3) C. supradecompositum is unique among bryophytes in cylindrical, sausage-shaped spore mother cells, linear spore tetrads, and dimorphic spores. 4) The genus Conocephalum is very characteristic in elaters ; elaters in a capsule are 2-3 times as many as spores (in other genera of the Hepaticae, the number of elaters is far smaller than that of spores) ; and they show an extremely wide range of variation in size, shape, and number and orientation of spiral thickenings-and there occur rarely elaters with dextrorse spiral thickenings (so far as examined by the writer, the spiral thickenings of elaters are universally sinistrorse in other genera of the Hepaticae). The exceptional dextrorse elaters are assumed to be induced from the originally sinistrorse ones through conversion of the axis as shown in Fig. 3, x-z'.
著者
北川覚也
雑誌
Intervent Radiol
巻号頁・発行日
vol.13, 1998
被引用文献数
1
著者
濱田 浩美 北川 義人 Hamada Hiromi 北川 義人 キタガワ ヨシヒト Kitagawa Yoshihito
出版者
千葉大学教育学部
雑誌
千葉大学教育学部研究紀要 (ISSN:13482084)
巻号頁・発行日
vol.58, pp.371-380, 2010-03

山中湖は,山梨県甲府市の南東約39km,富士山の東北東約15kmに位置し,富火山の噴火によって流出した鷹丸尾溶岩流が河川を堰き止めて形成した堰止湖で,富士五湖の中で標高が最も高く,湖水面積が最大の湖である。本研究では,年間を通して,湖心の鉛直分布の定期的な測定,主要イオン濃度分析,およびpH4.8アルカリ度測定を行った。また,全面結氷する年を特定するため,積算水温を算出した。これらの観測結果から山中湖における水温・水質の季節変化,結氷および水収支を明らかにした。The Lake Yamanaka-ko is located about 39km southeast of Kofu-City, Yamanashi Prefecture, and about 15km east-northeast of Mt. Fuji. The lake was formed by the natural damming of rivers the Takamaruo lava flow that began to flow by the eruption of the wealth volcano dammed up and stopped. The altitude above the sea level is the highest among the Fuji Five Lakes and the area of the lake is also the largest among them. In this study, I conducted through the year the periodical measurement of the plumb distribution of the heart of the lake, main ion density analysis and pH 4.8 alkalinity measurement. In addition, I calculated multiplication water temperature to specify the age when the lake is frozen entirely. From these observation results, I clarified the seasonal change of the water temperature of the Lake Yamanaka-ko, the freezing, and the water income and expenditure.
著者
北川英也 著
出版者
名倉昭文館
巻号頁・発行日
vol.巻の1, 1895
著者
北川 貴士
出版者
東京大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2003

東部太平洋で漁獲されたクロマグロの腹腔内にアーカイバルタグを装着し、2002から2004年の7-8月に合計300個体を放流し、これまでに再捕・回収された90個体のタグに記録された水温、遊泳深度、腹腔内温度の時系列データを解析した。クロマグロは表層混合層内で夜間は表層,昼間は摂餌のためより深い水深を遊泳しており,照度の昼夜変化に応じて,遊泳深度を日周期的に変化させていた。一方,水温躍層の発達する夏季は,躍層付近での急激な水温変化を避けて一日の大半を表層で過ごし,昼間は照度のなくなる水深まで5分程度の短時間の潜行を繰り返すようになった。夜間,クロマグロの平均遊泳深度と月齢とに有意な相関が認められた。しかし,摂餌はほとんど行なわれなかったことから,月の照度によって遊泳深度を変化させる行動は,捕食者から身を隠すためのものと推察された。またクロマグロは日出時と日没時にも必ず潜行を行ったが,摂餌は見られなかった。彼らの視細胞の明・暗反応の切り替えには多少時間がかかるため,急激な照度変化にさらされると,彼らは一種の盲目状態に陥ることが報告されている。よってこの鉛直移動は,朝夕の照度変化を避け,一定の照度環境を保つための補償行動ではないかと思われる。以上のようにクロマグロは時間的・空間的な照度変化を巧みに利用して,"食うこと"と"食われないこと"を満たしていると考えられた。東部太平洋の鉛直構造や餌分布様式ならびにバイオマスと本種の遊泳行動との関係や生息環境が本種の体温生理に与える影響を調べるため、平成17年3月から9月までアメリカ、スタンフォード大・ホプキンス臨海実験所、バーバラ・ブロック博士の研究室に滞在し、逐次再捕され回収に成功した遊泳水深、環境水温、体温などの時系列データの解析も行った。
著者
森 貴彦 臼井 敏男 小林 義光 北川 輝彦
出版者
岐阜工業高等専門学校
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

メカトロニクスの実践的エンジニア育成のために,学生が自ら問題を考え,課題を設定し,問題解決能力を取得することを可能とするPBL教材開発と自己増殖・進化型教材作成及び運用システムのプラットフォーム設計と,その有効性を実証した.実施計画とスパイラル型フィードバックシステムに基づいて,これまでに製作した電子機能ブロックが持つ幾つかの課題を解決するために改良した電子機能ブロックを,低学年の学生に協力してもらい評価を実施するとともに学習の見直しを図ることができた.
著者
北川 忠明
出版者
山形大学
雑誌
山形大学法政論叢
巻号頁・発行日
vol.43, pp.92-35, 2008-10-10
著者
北川 さゆり
巻号頁・発行日
2013

筑波大学博士 (生物工学) 学位論文・平成25年3月25日授与 (甲第6520号)
著者
武邊 勝道 大屋 誠 安達 良 大田 隼也 落部 圭史 梶谷 慧 北川 直樹 立花 裕介 原 貴之
出版者
公益社団法人 腐食防食学会
雑誌
Zairyo-to-Kankyo (ISSN:09170480)
巻号頁・発行日
vol.57, no.11, pp.500-505, 2008-11-15 (Released:2009-05-19)
参考文献数
8
被引用文献数
1 2

耐候性鋼橋梁の仕様を決定する際の基準となる飛来塩分量の測定法には土研式タンク法とドライガーゼ法がある.本研究では,島根県松江市で両方の方法で飛来塩分調査を行い,各方法の飛来塩分の捕集効率を議論した.土研式タンク法は捕集口の向きから飛来塩分のみを捕集し,ドライガーゼ法は表裏の両方向からの飛来塩分を捕集することを考慮すると,ドライガーゼ法の方が単位面積あたりの飛来塩捕集効率が高いことが明らかとなった.
著者
北川拓 新井イスマイル
雑誌
研究報告ユビキタスコンピューティングシステム(UBI)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.11, pp.1-8, 2013-03-07

スマートフォンの普及に伴い屋内ナビゲーションの需要が高まっているが,屋内では GPS が利用できず,それに代わる測位手法が確立されてないため普及に至っていない.そこで本研究では,数ある屋内測位手法の中からデッドレコニングを選択し,その課題として方位推定に着目した.既存の手法では加速度・地磁気センサを用いて方位推定を行なっているが,屋内では鉄筋の帯磁や電気機器の磁気作用等が原因で実用的な方位推定ができない.そこで本研究では,近年スマートフォンに標準搭載されつつあるジャイロセンサを用いることでこの方位推定精度の向上を目指す.提案手法の概要として,スマートフォン内蔵センサ特有のノイズに対してはローパスフィルタを適用することで対処し,ジャイロセンサのオフセット誤差については歩行者の直進状態を検出し,その期間の角速度値を 0 に補正することで誤差の軽減を図る.大阪・梅田周辺地下街で測位実験した結果,加速度・地磁気センサを用いる既存手法に対しては 24 %,角速度データを補正せず積分する手法に対しては 81 %の方位推定精度の向上が得られた.
著者
近藤 忍 西尾 昭彦 中川 徹 北川 一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1997, no.1, 1997-03-06

人工ニューラル・ネットワーク (ANN) の異常とも思えるブームがバブルの崩壊とともに過ぎ去り, 今は真に実用性が問われる時代になっている. ところが, 従来の電子技術応用製品等に比べてANN応用製品の種類と数が未だに少なく, 実用的な見地からの研究・開発がなお一層必要と思われる. その際, 得られた技術を世に広く普及させるため, ANNの学習過程で必要となる計算機資源は普及型PC程度に, また, 実際の応用製品に組込むCPUは安価な量産型μ-CPUに押えられることが望ましい. 本稿では, モザイク状の荒い動画素と, ホルマント周波数に基づく音声波形とを共通の識別器に直接入力する方式を考案し, 基本形ANNを二段重ねにしただけの単純な識別器でも, 学習データを工夫することで, 動画と音声の識別が行えることを示す.
著者
大野 修嗣 鈴木 輝彦 原 清 今井 史彦 田中 政彦 北川 秀樹 片桐 敏郎 小林 厚生 秋山 雄次 土肥 豊
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー
巻号頁・発行日
vol.39, no.8, pp.701-707, 1990

症例は68歳の男性, 昭和61年10月気管支喘息と診断され, 昭和63年7月よりプレドニソロン10mg/dayの内服を開始.同年9月5日より5mg/dayに減量された.同年9月26日下肢の脱力感出現, 2日後には対麻痺にて歩行不能となった.症状発現後6日目に入院.入院時, 記銘力低下.見当識障害・項部硬直・対麻痺(いずれの筋もMMT2以下).軽度の線維束攣縮・感覚障害・直腸膀胱障害を認めた.白血球数24580/mm^3・好酸球数13760/mm^3・ESR31mm/hr・IgE1200IU/ml・骨髄像にて好酸球19.9%・脳脊髄液中好酸球10%.心電図でV_1V_2のr消失, ミエログラヒフィー, 同部のMRIにて脊髄前部に索状の腫瘤陰影が認められた.腹部単純X線では陽管の麻痺が認められた.プレドニソロン60mg/dayより投与開始, 臨床症状・好酸球の速やかな改善とMRI上の腫瘤陰影の消失が認められた.すなわち, 本症例のごとき重篤な症例に対しても, 早期のステロイド剤大量投与の有効性が示唆された.また, 好酸球性肉芽腫と考え得る本症例の髄腔内の肉芽腫様病変がアレルギー性肉芽腫性血管炎(AGA)のある種の神経症状の原因として示唆に富むものと考えられた.
著者
北川 忠生 沖田 智昭 伴野 雄次 杉山 俊介 岡崎 登志夫 吉岡 基 柏木 正章
出版者
公益社団法人日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.66, no.5, pp.805-811, 2000-09-15
被引用文献数
6 5

オオクチバスはノーザンバスとフロリダバスの2亜種からなり, 現在日本に広く生息しているのは前者であると考えられている。奈良県の池原貯水池には, 1988年にそれまで生息していたノーザンバスに加えてフロリダバスが移殖された記録がある。池原貯水池を含む全国各地の14集団についてmtDNAのPCR-RFLP分析を行った結果, 池原貯水池の水系から他の水系には認められない遺伝子型が多数検出された。既知の遺伝子型との比較により, これらがフロリダバスに由来するものであることが明らかになった。
著者
Hwang Jin Yeon 北川 隆司 鈴木 盛久 林 武広 山崎 博史 地下 まゆみ 鳥居 赳志
出版者
日本粘土学会
雑誌
粘土科学 (ISSN:04706455)
巻号頁・発行日
vol.43, no.4, pp.197-205, 2004-05-26
参考文献数
25
被引用文献数
2

Typhoon "Rusa" (No.0215) attacked the Republic of Korea from August 31 to September 1, 2002. Depended on this typhoon, the heavy rainfall was brought through the Korean Peninsula. In Particularly, 100mm of hourly precipitation and 870mm of one day precipitation were recorded on August 31 in Kangnung where is located in the north-east of Korea. The accumulated precipitation at Kangnung amounted to 898mm from August 30 to September 1. During heavy rainfall, many slope failures occurred. The one failured slope was investigated in this study to make clear the mechanism of slope failure with special attention to clay veins developed on it by means of X-ray diffraction, optical microscope, scanning electron microscope, transmission electron microscope and computer simulation.
著者
守屋 和幸 吉村 哲彦 北川 政幸 小山田 正幸 杉本 安寛
出版者
Japanese Society of Animal Science
雑誌
日本畜産學會報 = The Japanese journal of zootechnical science (ISSN:1346907X)
巻号頁・発行日
vol.74, no.2, pp.229-234, 2003-05-25
参考文献数
11
被引用文献数
2 2

林内放牧牛にGPS受信機を装着し,同時に実施した行動調査の結果とGPS測位記録とを用いて調査牛の行動履歴の解析を行った.2001年8月27日から9月1日(8月30日のみ雨天)に,スギ人工林(約1.4ha)に放牧されている黒毛和種繁殖雌牛4頭のうち2頭にGPS受信機を装着し,10秒間隔でGPS測位記録を収集した.あわせて,1分間隔で調査牛の行動を移動・佇立・採食・横臥・反芻に分類して記録した.このうち採食行動については採食した植物種も記録した.調査牛は周囲が開けている高台の休息場所と低地の水飲み場との間を往復しながらその途中で採食する行動をとった.調査牛の行動は,移動(10%),採食(40%),その他(50%)であった.調査牛はススキに対する採食頻度がもっとも高く,次いでワラビ,クズの順であった.