著者
小澤 壮治 安藤 暢敏 大上 正裕 北川 雄光 北島 政樹
出版者
特定非営利活動法人 日本気管食道科学会
雑誌
日本気管食道科学会会報 (ISSN:00290645)
巻号頁・発行日
vol.50, no.5, pp.539-542, 1999-10-10 (Released:2010-02-22)
参考文献数
6

Thoracoscopic surgery for esophageal submucosal tumor is less invasive than open surgery. Surgical indications are limited to cases with a pathological finding benign, combined with certain symptoms. On the other hand, malignant submucosal tumors should be treated by esophagectomy and regional lymph node dissection using either the open or thoracoscopic procedures.
著者
北川 浩
出版者
公益社団法人 日本材料学会
雑誌
材料 (ISSN:05145163)
巻号頁・発行日
vol.21, no.230, pp.969-977, 1972-11-15 (Released:2009-06-03)
参考文献数
26
被引用文献数
1 1
著者
北川 勝彦 キタガワ カツヒコ Katsuhiko KITAGAWA

本研究は、諸外国と日本の実に多面的な国際関係についての歴史的研究の一部をなす日本-アフリカ関係を経済関係ないしその発展から考察している。また、本研究は、第一に、戦前期日本の「領事報告」 第二に、戦後、海外市場調査に重要な役割を演じた日本貿易振興会から刊行された『通商弘報』に依拠して進められてきた。 具体的には、日本と南アフリカとの経済関係の歴史に焦点をあて、第一に、戦前期日本の南アフリカへの経済的関心がいつ頃から生まれ、南アフリカに関する経済情報がどのように収集され、それを日本国内の当該業者に報知するどのようなシステムが形成されていたのか、また、戦後の日本ではどのように南アフリカの経済情報が収集され、それを関連業者に拡散させるどのようなシステムが形成されたのか、を明らかにした。第二に、戦前と戦後において、日本と南アフリカの貿易はどれほどの展開を示していたのか、また、日本と南アフリカの通商関係とその展開の中で、それぞれの段階でどのような問題が生じ、さらに、日本の対南アフリカ貿易を促進するために、どのような市場獲得政策が展開されたのかについても明らかにしている。 本論では、第二次世界大戦を挟んで二つの時期にわけて考察した。第1章では、日本が海外へと進出しはじめ、しかもアフリカ大陸各地域に対する経済的関心を有するにいたった時期には、いったいどのような国際経済関係が展開されていたのか。ここでは、何ゆえに海外経済情報収集の制度的枠組の構築が急がれ、海外経済事情調査が行われたのか、その背景について考察した。 第2章では、戦前期の日本において、南アフリカに関する経済情報の報知に重要な役割を演じたのは、当時発行された「貿易雑誌」であった。まず、戦前期に外務省通商局が刊行した南アフリカ連邦に関する経済調査報告書の中で重要と思われるものを概観し、次に、戦前期において海外経済情報の国内への報知(情報の拡散)に大きな役割を演じた「貿易雑誌」に掲載された南アフリカ経済情報を整理した。 第3章では、南アフリカ連邦形成期から第二次世界大戦の勃発に至る約30年間に、日本の商品がどのような経路で南アフリカに輸出され、南アフリカではどの地方のどのような人々にどのような経路でもたらされ消費されたのか、他方、南アフリカの商品がどのような経路で日本に輸出され、日本ではどのような経路でいかなる地方のどのような人々に利用されるにいたったのか、その具体的な状況を描き出そうと試みた。しかし、両大戦間期における日本の対南アフリカ貿易とそれにかかわりをもった日本企業の活動の考察にとどまっている。 第4章では、1930年代の世界恐慌期における日本-南アフリカ通商関係の展開とそれににともなってあらわれてきた諸問題について考察した。第一に、当時の南アフリカ市場に関する情報収集の一端を担った朝日新聞記者による南アフリカ市場調査を紹介し、第二に、ケープタウン在住日本領事のもたらした通商報告に基づいて世界恐慌期番こおをする日本の対南アフリカ貿易の展開を概観した。第三に、ダーバン在住の名誉領事からもたらされた通商報告に依拠して南アフリカ市場への日本品の進出から生じた具体的な通商問題の一端を明らかにし、第四に、世界恐慌期に南アフリ力連邦でとられた通商政策と日本の対南アフリカ通商政策について当時の領事報告番こ依拠して明らかにした。第5章では、両大戦間期における日本-南アフリカ通商関係史のなかで、とくに1930年10月の『南阿入国居住其他二関スル日阿取極』締結の時期に焦点をあわせて、本『取極』とその背後で展開された「南阿羊毛購入対策」について、主として日本領事報告と外交記録に依拠しながら考察した。第2部では、戦後の関係を扱っているが、まず、第6章で番よ、第二次世界大戦の終結から1980年代までの国際経済、日本経済および南アフリカ経済の展開を簡単にふりかえっている。次いで、第7章では、第一に、戦後日本の海外市場調査機関として今日にいたるまで重要な役割を演じている「日本貿易振興会」(JETRO)の設立経過をふりかえり、第二に、JETRO発行の『通商弘報』(日刊一こ転載された南アフリカ市場調査を概観した。第三に、この『通商弘報』その他の資料に依拠して戦後日本の対南アフリカ貿易の展開過程を概観し、戦後日本-南アフリカ通商関係番こみられた問題を提示している。 第8章では、過去の関係の継承とこれまでには見られなかった新たな関係の展開とが混在している日本・南アフリカ関係の現状を観察しようと試みた。その場合、とくに1980年代の対南アフリカ経済制裁期からマンデラ政権誕生にいたる時期を取りあげ、(1)日本・南アフリカ貿易の現状、(2)日本の対南アフリカ投資、(3)日本の対南アフリカ通商政策について順次考察した。 南アフリカでは、最初の非人種的民主的選挙後、「暫定憲法」の下で樹立された「国民統一政府」(Government of National Unity)を中心にして、「虹の国家」の建設が始まった。第9章では、第一に、マンデラ政権誕生後の南アフリカ経済の動向を概観し、第二に、日本と南アフリカとの貿易関係の現状について考察した。次いで、第三番こ、投資市場としての南アフリカの変化と最近の日本企業の対南アフリカ投資の動向を明らかにし、第四に、南アフリカの通商戦略とそれに伴って現れてきた対日要求の意味について検討している。 ところで、本研究では、2つの付論を設けている。付論Iでは、サハラ砂漠以南のアフリカのなかで、対象とする地域を英領熱帯アフリカに限定し、第二次世界大戦前の日本との通商関係の発展を考察した。すなわち、戦前期の日本と英領熱帯アフリカの貿易はどれほどの展開を示していたのか、また、英領熱帯アフリカへの日本製品の進出が諸外国との関係ににおいでどのような問題を引き起こすことになったのか、という点について考察している。

1 0 0 0 OA 女の匂ひと香

著者
北川草彦 著
出版者
春陽堂
巻号頁・発行日
1931
著者
古川 周 山縣 健佑 金 修澤 北川 昇
出版者
Showa University Dental Society
雑誌
昭和歯学会雑誌 (ISSN:0285922X)
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, pp.147-163, 1992
被引用文献数
13

調音動作のスムースさを判定するためには, 音発生中のみならず, それ以前の口腔の動態を観察することが重要である.そこで, 正常者10名について [sa, ma] の発音前後を含めて, (1) 切歯点, (2) オトガイ点, (3) オトガイ中間点, (4) 下口唇, (5) 上口唇の運動経路を解析した.MKGによる切歯点または顔面側貌上の標点とリアルタイム音声周波数分析表示装置 (SSD) による声紋の両画面をハイスピード・ビデオ装置によって同一テープに記録する.テープを低速再生し, モニター上で声紋像を参照して子音発音時点を求め, 調音運動開始から子音発音終了後までを4時限に区分して標点の座標を入力する.運動経路の複雑さを表現するため, 直線距離 (SL), 移動距離累計 (TL), 迂回度 (T/S), 移動範囲面積 (AR), 方向変更角度 (TH), 速度 (V) を演算処理するソフトを開発し, 比較したところ以下の結果を得た.1.調音運動開始時から子音発音開始時までは複雑な動きをするが, 特に子音発音開始時点の400msec前から200msec前までの間は移動が少ない.2.上口唇以外では, 子音発音開始前より子音産生中の方が直線距離と移動範囲面積, 速度は大きく, 迂回度と変更角度の値が小さく, 子音発音中には直線的に早い速度で移動している.3. [sa] では, 切歯点では音産生前にいったん開口し, 子音開始位で再び咬頭嵌合位に接近する.子音発音開始位では, ほとんど静止状態になるが, 子音発音中央位では開口し, 速度も大きい.したがって, 子音発音開始位で [s] 音の固有の構えになる.4. [ma] では, 下口唇とオトガイ点が子音開始位で [m] 音特有の構えになる.切歯点は子音発音開始時点の200msec前から子音発音開始位までの動きが小さく, むしろ子音産生に先だって一定の構えになる.5.このように単音節の発音時には, 発音中央位よりも子音開始位あるいはその直前の位置が重要と思われる.
著者
北川 建次
出版者
一般社団法人 人文地理学会
雑誌
人文地理 (ISSN:00187216)
巻号頁・発行日
vol.14, no.4, pp.242-262, 1962-08-28 (Released:2009-04-28)
参考文献数
13
被引用文献数
6 2

Before the World War II, among Japanese cities ranking high in population there was a large gap between the so-called six large cities such as Tokyo, Osaka, Kyoto, Nagoya, Yokohama, and Kobe and other smaller cities. Concerning the central functions, the central cities in the broad region beyond the prefectural area had not developed except Tokyo, Osaka, and Nagoya. But Hiroshima and Sendai had partly those functions.After the World War II, Japanese economy has developed strikingly and economical system of Japan has become larger in scale than before. Consequently, the secondary and tertiary industrial populations have increased gradually. As the results of the population concentration into such cities as Fukuoka, Sapporo, Hiroshima, Sendai, these cities have developed as the center of the large region besides the above cities. Among these cities, the development of Fukuoka and Sapporo are especially rema rkable, which were smaller than Hiroshima and Sendai before the World War II. Fukuoka has gained superiority in conpetition .for establishing the center of the large region in Kyushu. The central functions in Kyushu were dispersed in Fukuoka, Kumamo to and Nagasaki by the historical inertia from the feudal age. On the other hand, the cent ralfunctions in Hokkaido had remove from South to north withthe progress of frontier settlements, and the central city in Hokkaido was transfered from Hakodate to Otaru and then to Sapporo.The development of these center of large region indicates that the present prefectural system is no more fitted for the actual condition of the regions and the prefectural system must be transformed to that matched to the large regional system.
著者
今岡 真和 樋口 由美 藤堂 恵美子 北川 智美 山口 淳
出版者
公益社団法人 日本リハビリテーション医学会
雑誌
The Japanese Journal of Rehabilitation Medicine (ISSN:18813526)
巻号頁・発行日
vol.51, no.1, pp.47-51, 2014
被引用文献数
1

目的:本研究の目的は介護老人保健施設における車椅子使用者の転倒リスク因子を明らかにすることである.対象:介護老人保健施設へ新規入所した者のうち,車椅子を日常生活の移動手段とする62 名(男性14 名,女性48 名,平均85.4±7.9 歳)であった.方法:入所時評価(ベースライン)は,年齢,過去1 年間の転倒歴,身体機能,精神機能,生理機能,医学的処置,経済状況の19 項目を評価した.転倒は入所から最長6 カ月間を前向きに追跡調査した.統計解析は,単変量解析で転倒と有意に関連した項目を独立変数,転倒発生の有無を従属変数としたロジスティック回帰分析を行った.結果:29 名(46.8 %)に転倒が発生した.転倒に関連した項目は,「背中が丸くなってきた」「FIM得点高値」「ベンゾジアゼピン系薬の内服」「平均投薬数が多い」であった.ロジスティック回帰分析の結果,入所期間中の転倒発生に対して,「背中が丸くなってきた」が独立関連因子であった(オッズ比4.11).
著者
前川 喜久雄 北川 智利
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SP, 音声 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.99, no.74, pp.9-16, 1999-05-21
被引用文献数
2

筆者らはこれまでにパラ言語情報の伝達にかかわる音声特徴を音饗的に分析してきた. 本稿ではパラ言語情報の知覚に対する検討をおこなう. 6種類のパラ言語情報(疑い, 感心, 落胆, 無関心, 中立, 強調)の同定実験を実施し, そのデータから計算された類似度を多次元尺度構成法(MDS)によって解析したところ, 3次元解が最適との結果を得た. 三つの次元それぞれにおける刺激の座標値を従属変数, これまでに報告してきた音響特徴を独立変数として重回帰分析をおこなったところ, 高い精度で刺激の布置を予測できることが明らかになった.
著者
若山 滋 北川 啓介 夏目 欣昇 伊藤 裕子
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.70, no.592, pp.85-91, 2005
被引用文献数
5 1

In this study, we aim at the characterization of "Space/Image" of film, which changes dramatically with the passage of the scene in two-dimensional images in particular. As well as we investigate how the historical architects or urbanists have treated the climate, the religion, the politics, the society, the current of the times in architecture and city and how film directors or cameramen design space in movie with various resources and compositions. There are many components of movies that create the images in the films. The components include natural materials, artificial materials, inside and outside settings of living creatures as well as other creatures, colors, and Depth on Images. In this paper, we emphasize the field of Depth that is the main factor of the difference between actual three-dimensional space and two-dimensional images from an architectural point of view. The subjects of this paper are two films, "Summer Time" and "Death in Venice."
著者
樋口 由美 北川 智美 岩田 晃 小栢 進也 今岡 真和 藤堂 恵美子 平島 賢一 石原 みさ子 淵岡 聡
出版者
JAPANESE PHYSICAL THERAPY ASSOCIATION
雑誌
日本理学療法学術大会
巻号頁・発行日
vol.2012, pp.48101447-48101447, 2013

【はじめに、目的】中等度以上の身体活動を継続することは、心血管病、大腸ガン等の発症率低下のみならず、生命予後の延伸にも寄与することが知られている。しかし一方で、デスクワーク、テレビ視聴等の座ってすごす時間(座業時間)が長いと、同程度の身体活動を習慣にしていても、座業時間が短い人々に比べて死亡率の上昇が報告されるようになった。ただし、中壮年以上のコホート研究で報告されており、座業が高齢者に与える影響については不明な部分が多い。 本研究は、中等度以上の身体活動を習慣にしている高齢者の座業時間と、運動機能および生活機能との関連を検討することを目的とした。【方法】大阪府南部に位置するH市で、介護予防事業の拠点施設を定期的に利用する者を対象に研究参加ボランティアを募集した。応募した60歳以上の男女127名に対し、平均的な1週間の身体活動量を質問票にて調査した。質問票は、国際標準化身体活動質問票IPAQ(短縮版)を用いた。調査の結果、中等度(4METs)以上の身体活動を習慣にしている者97名(女性71名、平均年齢73.9歳、61-90歳)を分析対象者とした。同じく質問票より1日当たりの座業時間を調査した。座業時間とは、座って行う作業、テレビ視聴、おしゃべり等の合計時間であり、睡眠時間は含まない。運動機能は、5m通常歩行時間とTimed up & go test(以下TUG)を測定した。5m通常歩行時間は、11m歩行路の中央5mの所要時間を計測した。TUGは原典と同じく通常歩行の速さで計測した。生活機能は、老研式活動能力指標(13点満点、高いほど良好)にて調査した。座業時間と運動機能および生活機能の関連を分析するため、1日の座位時間が6時間以上の群と6時間未満の群に2群化し、年齢を共変量とした共分散分析を用いて男女別に解析した。なお、基準とした6時間は先行研究を参考とした。統計学的有意水準は5%未満とした。【倫理的配慮、説明と同意】対象者には研究の趣旨を説明し書面にて同意を得た。なお、本研究科研究倫理委員会の承認済みである。【結果】分析対象者の1日の座業時間は平均4時間19分であり、男性の平均は4時間52分、女性は4時間7分と女性の方が座業時間の短い傾向を示した。座業時間による2群化は、男性では6時間未満(n = 19)、6時間以上(n = 7)、女性は6時間未満(n = 50)、6時間以上(n = 21)であった。なお、座業時間2群間でBMIに男女ともに有意差を認めなかった(男性:6時間未満22.0、6時間以上21.8 女性:21.5、21.3)。運動機能に対する共分散分析の結果、男性の座業時間6時間未満群は、5m歩行時間の平均値が3.8秒、6時間以上群が4.0秒であった。女性では6時間未満群3.4秒、6時間以上群3.8秒と座業時間の延長に伴い有意に歩行時間が遅延した。TUGでは、男性の6時間未満群が8.1秒、6時間以上群8.8秒、女性も各々7.0秒、7.5秒であったものの、年齢調整後の分析結果では有意差を認めなかった。生活機能に対する共分散分析では、男女ともに座位時間と老研式活動能力指標との間に統計学的関連を認めなかった(男性:6時間未満11.5点、6時間以上12.1点 女性:12.3点、12.0点)。【考察】中等度以上の身体活動を習慣とする高齢者において、1日の座業時間が6時間以上の女性は、年齢調整後も有意に歩行速度が低下していた。従来、中等度以上の身体活動を日常生活に取り入れることは、健康状態や生命予後に良好な影響を与えることが明らかであるが、座って過ごす時間の延長は、高齢期においても身体活動がもたらす好作用を阻害する可能性が示唆された。なお、男性でも同傾向を認めたが有意差に至らなかったことは、対象者数の少なさが要因の一つと考えられる。一方、生活機能が高い本研究対象者では、座業時間の影響は確認されなかった。【理学療法学研究としての意義】地域高齢者に対する予防的アプローチにおいて、中等度以上の身体活動を推奨すると同時に、座って過ごす生活時間(座業時間)にも留意することで介護予防さらに生命予後の改善が期待されること。
著者
吉田 修 北川 将之 上田 知亮 石坂 晋哉 油井 美春 長崎 暢子 志賀 美和子 木村 真希子 舟橋 健太 中溝 和弥 田辺 明生 三輪 博樹 伊藤 融 小川 道大 小西 公大 近藤 則夫 森 悠子 和田 一哉 佐藤 仁美
出版者
広島大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2012-04-01

20人弱の日本のインド政治・社会研究者がインドにおける州への分権化・自治の進展について共同・分担して分析を行った。その研究結果は2014年度アジア政経学会西日本大会で発表するとともに同学会誌『アジア研究』第62巻第4号に特集として掲載され、インド政治が一国家の枠内にありながら州を単位とした比較政治の対象でもありうること、また政治的に進展した分権化が全国レベルでの緩やかな統合を可能にしていることが、インド研究の政治学全体への貢献として提示できることが示された。この成果はインドの「社会経済変化研究所」で国際セミナーを開催することでインド国内にもインパクトを与え、今後の国際共同研究に道を開いた。
著者
北川 忠紀
出版者
イタリア学会
雑誌
イタリア学会誌 (ISSN:03872947)
巻号頁・発行日
no.44, pp.205-212, 1994-10-20

Nelle Leggende del castello nero, il sogno e inteso come memoria della vita anteriore, rivela i fatti delle esistenze trascorse e preanunzia il futuro. L'A., in primo luogo, tenta di esaminare come si sia formata questa nozione di sogno e di memoria in Tarchetti, secondo le indicazioni di Gaetano Mariani che afferma:<<Le sollecitazioni piu massicce provengono, ovviamente, dai soliti autori, cioe, da Hoffmann, poe e Nerval>>. In secondo luoto, pensando a quali funzioni abbia il sogno nel racconto tarchettiano, L'A. fa notare che il sogno funziona come un congegno che fa svolgere il racconto liberamente superando le barriere del tempo e dello spazio, o come un palcoscenico dove si rappresentano dei drammi del dramma, o come un luogo d'incontro della vita attuale e di quella anteriore. In terzo luogo, chiedendosi perche il sogno tarchettiano riesca a assumere queste funzioni, L'A. ne trova la risposta nel fatto che Tarchetti ha introdotto il fenomeno dello sdoppiamento della personalita nell'interpretazione del sogno. Infine, L'A. suggerisce che questo racconto si legga anche come un"racconto-doppio", un racconto-doppio singolare in cui l'eroe e il suo doppio s'incontrano solo nel sogno, perche il fatto che l'io abbia attraversato undici vite vuol dire che l'io ha undici doppi nell'eterna continuita del tempo.
著者
北川 一夫 佐古田 三郎
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
vol.49, no.11, pp.798-800, 2009 (Released:2009-12-28)
参考文献数
10
被引用文献数
2 6 4

For thrombus formation, three important factors, blood flow, blood component and blood vessels, have been recognized as Virchow's triad. In cardiogenic embolism with atrial fibrillation, stagnation of blood in the left atrium causes fibrin-rich thrombus. Anticoagulation is the only effective drug for prevention of this type of thrombus. In atherothrombotic and lacunar infarction, injury of endothelium and arterial vessels and platelet play a crucial role of formation of platelet-rich thrombus. Antiplatelet drugs such as aspirin, clopidogrel and cilostazole are effective for prevention of arterial thrombus and stroke recurrence, but other drugs such as statin for plaque stabilization and improvement of endothelial function could be used to reduce the recurrence of ischemic stroke.
著者
加藤 卓己 山崎 裕 佐藤 淳 秦 浩信 大内 学 守屋 信吾 北川 善政
出版者
北海道歯学会
雑誌
北海道歯学雑誌 (ISSN:09147063)
巻号頁・発行日
vol.33, no.2, pp.121-139, 2013-03

以前我々は,余市町における在宅自立前期高齢者を調査し,口腔カンジダ菌の検出率は,年齢,客観的口腔乾燥の有無,有床義歯の有無と有意に関連することを報告した.約3年後の今回,同町で再調査を行う機会を得た.本研究の目的は,口腔カンジダ菌の関連因子(特に客観的口腔乾燥と有床義歯)に関して詳細に検討し,保菌状態に与える影響を明らかにすることと,約3年の経時的変化を調査し加齢による保菌状態の変化を明らかにすることである.余市町の在宅自立高齢者に対し,2012年に実施した口腔健康調査の際に,明らかな口腔カンジダ症を認めなかった198人(平均年齢75歳)を対象とした.尚,198人中134人は前回の調査と同一の被験者であった.被験者に対して,全身と口腔の健康に関する質問票を記入させ,歯科医師が口腔診査を行った.カンジダ菌培養検査は,舌背および義歯粘膜面より採取した検体を同菌の選択培地であるクロモアガー培地で培養した.被験者全体の口腔カンジダ菌の検出率は80%で,義歯使用者は89%であった.検出率と有意に関連していた因子は,単変量解析の結果(p<0.05)飲酒歴,残存歯数,有床義歯の有無の3つであり,今回は客観的口腔乾燥に有意差は認めなかった.単変量解析で有意差を認めた3項目でロジスティック解析を行ったところ,有床義歯の有無のみが有意に関連する独立因子であった(オッズ比3.5).上顎義歯粘膜面の培養結果から,口蓋が被覆され,人工歯の歯数がより多く,義歯床面積がより大きな義歯は,カンジダ菌検出率が有意に高くなった.また,検出される菌数は,口蓋部よりも歯槽部に有意に多く付着していた.約3年の経時的な変化により,口腔カンジダ菌の検出率は63%から79%と有意な上昇を認め,カンジダ陰性から陽性に転化した被験者において有意に変化した背景因子は,口腔清掃状態であった.3年以内の短期間にカンジダ菌を保菌した被験者の菌叢は,3年以上保菌していた被験者よりも単独菌種の割合が有意に高かった.以上の結果より,今回は客観的口腔乾燥に有意差は認めなかったが,有床義歯の使用および加齢は口腔カンジダ菌の保菌率および菌叢の変化と関連した因子であることが明らかとなった.
著者
北川 誠一
出版者
一般社団法人 日本オリエント学会
雑誌
オリエント (ISSN:00305219)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.39-55, 1979 (Released:2010-03-12)

Nikudaris was a band of people who lived in the district of Ghazna and used to make invasions into the provinces of Sistan, Kerman and Fars to the west and Multan, Lahore and Dehli to the east in the 13th and the 14th centuries. Originally they were belonging to the Ulus of Juchi, but later they were commanded by the princes descending from Chaghatai.I have come to the conclusion that they were belonging not to the three princes Balaghay, Tutar and Quli, who had been dispatched by Batu from the Ulus of Juchi to join Hülegü's campaigns in Iran and died successively in the II-khan's court, but to the army who had settled in the Indo-Iranian frontier by the order of the Great Khan Ögedei.For one reason, I find in eastern Iran no trace of the army of abovementioned princes after the conquest of the Assassins and the Abbassids.Then, Marco Polo, who traveled through the districts of Kerman, , Rudbar and Hormuz in about 1272, reported that their soldiers were of mixed bood, which was impossible to happen to those of the three-princes who arrived in Iran with Hülegü.Thirdly, they were called as Nikudaris or as Qarauna (s) s replaceable with each other. The latter was a name given to the descendents of the army settled in the Indo-Iranian frontier by the order of Ögedei.In 1261/2 they fled from Hülegü's search and went to the city of Mastung led by Nikudar (or Negüder) Noyan. Later they came in submission to the Chaghataid princes. In 1262/3 it was reported to the court of prince Töbshin that Shams al-Din Kurt of Herat was willing to join the Chaghataids and Nikudar. At that time Algu Khan of the Ulus of Chaghatai invited the commanders of the Indo-Iranian frontier army, but no one from the Nikudaris was cited. Then we find Junjudar Noyan, one of the chiefs of the Niktidaris was appeared in the vicinity of Zaranj, the capital city of Sistan. Before 1271 some of the Chaghataids were settled in Sistan and before 1272 the Nikudaris began to attack Rudbar. Their commanders were Chaghatai's great grandson Mubarak-Shah, his son Öljei-Buqa, Chaghatai's grandson Mochi and his son Qutlug-Khoja.
著者
林 忍 渋谷 慎太郎 大久保 博世 市野瀬 剛 下河原 達也 長島 敦 尾原 秀明 北川 雄光
出版者
特定非営利活動法人 日本血管外科学会
雑誌
日本血管外科学会雑誌 (ISSN:09186778)
巻号頁・発行日
vol.23, no.5, pp.831-835, 2014 (Released:2014-08-25)
参考文献数
6

要旨:【目的】下肢静脈瘤にはさまざまな愁訴があるが,そのなかでも浮腫を訴える患者は少なくなく,QOL 低下を招く一因となっている.浮腫を伴う下肢静脈瘤患者を対象とし,水分代謝調節作用を有する漢方薬である五苓散(ごれいさん)の臨床的有用性について検討した.【方法】自覚的に浮腫を伴う(CEAP 分類C3 以上)下肢静脈瘤患者22 例に対し,弾性ストッキングに併用して五苓散を12 週間投与した.五苓散投与前後で下肢周囲径(膝蓋骨上周囲径,下腿最大周囲径,外踝周囲径),自覚症状(浮腫,痛み,冷え,倦怠感,しびれ,瘙痒感,こむら返り)Visual Analogue Scale(VAS),静脈瘤重症度および臨床検査値(凝固系,炎症反応,一般,血圧)の評価を行った.【結果】五苓散投与後において下肢周囲径はいずれも有意に減少した.また,自覚症状VAS,静脈瘤重症度も有意な改善を認めた.各臨床検査値については変化を認めなかった.【結論】浮腫を伴う下肢静脈瘤の治療において,弾性ストッキングを併用し五苓散を投与することは浮腫を改善し, 患者の愁訴を軽減する可能性が示唆された.
著者
北川 裕之
出版者
島根大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

黒鉛製のスライドボートを用いた液相成長法によりp型熱電材料Bi_<0.5>Sb_<1.5>Te_<3>とn型熱電材料Cu添加Bi_<2>Te_<2.85>Se_<0.15>を作製した。ボートスライド方向が熱電変換に適した結晶方位を有していることを確認した。キャリア濃度制御を行った結果、室温付近で大きな出力因子を有する材料がp型n型ともに再現性良く得られた。