著者
五十嵐 一弘 羽沢 健作 辛 振玉 藤原 大悟 野波 健蔵
出版者
The Japan Joint Automatic Control Conference
雑誌
自動制御連合講演会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.47, pp.259-259, 2004

小型無人ヘリコプタは、その優れた運動性能を生かし、様々な局面や分野に柔軟に適用することができる。例えば、エンジントラブルが起きても、風からエネルギーを取り出し、ローターを自転させることにより、安全に着陸することができる。この飛行法をオートローテーションと呼ぶ。本研究ではオートローテーションを自律化することを目標とし、制御器の設計と実験を行った。
著者
原 和信 広瀬 聡 上田 彰 栗原 大典 竹井 沙緒梨
出版者
The Japanese Society of Extra-Corporeal Technology in Medicine
雑誌
体外循環技術 = The journal of extra-corporeal technology (ISSN:09122664)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.19-21, 2003-03-01
参考文献数
4
被引用文献数
9

【要旨】CAPIOX-RXの気泡除去能について,生理食塩水または牛血を充填した模擬回路を使用し,一定条件下にて規定量のエアーを注入し,人工肺出口における気泡のサイズ別数量について実験を行い,臨床上危険とされる40μmを中心に検討を行った。生理食塩水では50mL注入も100mL注入も40μmを超える気泡はカウントされず,30μm以下がほとんどであり,カウント数もほぼ同じ結果となった。牛血では30~40μmでは50mL注入が,また10~30μmでは30mL注入のほうが明らかに多くカウントされていた。CAPIOX-RXは50mL注入のエアーに対しても,人工肺内部で微小気泡化しているが,大きな要因として熱交換器との接触,中空糸内で流速度が急激に落ちる,中空糸のレイアウトが編み込み式で中空糸間の隙間が小さいなど,この3点が関与しているものと考えられた。しかし,気泡の大きさは生体への影響が少ないとされる40μm以ドではあるが,その量は大量であり微小気泡であっても血流のうっ滞する場所などではそれが互いに結合し大きな気泡となり得る可能性もある。
著者
小林 貴 久保 典史 坂倉 建一 高田 宗典 平原 大志 荒尾 憲司郎 宇賀田 祐介 森 将之 船山 大 菅原 養厚 阿古 潤哉 百村 伸一
出版者
Japan Heart Foundation
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.42, no.11, pp.1438-1443, 2010

たこつぼ心筋症(transient left ventricular apical ballooning, takotsubo cardiomyopathy; TTC) では診断時, 冠動脈の有意狭窄を除外基準とすることが多い. しかしながら, 高齢者に多い病気であり, 最近, 冠動脈に有意狭窄のあるたこつぼ心筋症の存在もいわれるようになってきた. 症例は83歳, 女性. 普段から行っているわけではない, 緊張を伴った神社参拝, 豆まきという行事直後の食事, 飲酒をした際に著明な冷汗と意識が遠のく感覚を自覚したため, 救急要請となり当センターに救急搬送された. 急性冠症候群(acute coronary syndrome; ACS)が疑われ, 緊急心臓カテーテル施行. 左冠動脈前下行枝(left anterior descending artery; LAD)#7に90%狭窄を認めたため, 緊急経皮的冠動脈形成術(percutaneous coronary intervention; PCI)を行った. 直後の左室造影(left ventriculography; LVG)では, LADの支配領域に合致しない左心室基部の過収縮と心尖部の無収縮を認め, 高度冠動脈狭窄を合併したTTCと診断された. TTCとLAD病変の関与したACSは最も重要な鑑別点である. ACSとして判断されていた症例の中にも実際には詳細に検討すると, たこつぼ心筋症が潜んでいる可能性があることを示唆している. また, 診断方法の感度を考慮すると, 疾患概念による形体描写に基づかない命名の必要性が指摘されている. 病態解明の進歩が, 今後一層期待される.
著者
柏原 大輝 金田 重郎
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ソフトウェア工学(SE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.31, pp.31-38, 2001-03-22
被引用文献数
1

いわゆる「ビジネス方式特許(Bisiness Method Patents)」については1?2年前に大きな話題となったものの、最近では世間の興味は沈静化した感がある。しかし、インターネットの世界で、新事業を展開する際、特許は、事業を守る唯一と言ってよい法的手段であり、その重要性が変化したわけではない。本稿では、コミュニティ型ポータルサイトの特許を例にとり、ビジネス方式特許の強さについて分析する。分析の結果、ビジネス方式特許には、防衛的な意義は認められるとしても、「特許ひとつでボロ儲け」的イメージからは遠い事を明らかにする。大きな理由は、インターネットにおけるサービスの代替手段の実現容易性にある。この事は、既存の業務のなかから「何かビジネスモデル特許になりそうなものは出しておけ」と言った企業政策が不十分である事を示す。営業とSE・技術者とを組ませて、商売の方法を特許化する事には防衛的意味しかない。SE・技術者が追究しなければならないのは、営業等の情報を駆使しつつ、将来の本質的なビジネスの変革を予知し、事業に価値を与える、パイオニア的な特許を出してゆく事である。この結論自体については、「新味」はないかもしれない。しかし、少なくとも、ポータルサイト特許の分析は、特許法の側から、これを傍証する。Business method patent was once the big talk in the Internet business. But now, the interest in it settles down. However, patent is the only way to protect our business legally (especially at the early stage of the business incubation), o it is still important. In this study, we take portal servers for example, analyze the competence of business method patent and make it clear that business method patent has only defensive meanings. Even if get one business method patented, the patent itself doesn't make competence. The reason why the patent doesn't make competence is that on the Internet almost all of business methods can substitute another way easily. Therefore, it is inadequate that the corporate patent policy without strategic purpose. There is only defensive meaning to get business method patented simply. Therefore, system engineer has to predict future innovation of business styles and pursue pioneer invention that make competence to our business with full use of the information from another department just like sales and planning. After that get the business style patented. This may not be new conclusion. However, the analysis of business method patent and portal servers provide some supports for the conclusion from the viewpoint of patent law.
著者
瀧川 勝雄 国分 信彦 梶原 大義 土肥 美恵 田原 溶夫
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.68, no.4, pp.489-493, 1972 (Released:2010-07-30)
参考文献数
28
被引用文献数
15 15

Using rabbits and rats injured in experimental Whiplash, changes in glycolysis and enzyme activities of the cervical cords, and the effects of Pantui extracts, Pantocrin were investigated in detail. In the cervical cords, depressed glycolysis and lowered activities of aldolase, GOT, and alkaline phosphatase were noted. Cervical injuries were greater in rats than rabbits while hexokinase, glycerokinase and GPT were inhibited. Three enzymes in the rabbits were also inhibited. This enzymological difference between the two species appeared to be dependent on the extent of injury. Pantocrin remarkably improved abnormal glycolysis and the lowered enzyme activities of cervical cords from both injured animals.
著者
中村 強 林 直樹 吉原 大二 柳井 稔 川西 悟生
出版者
Japan Society of Nutrition and Food Science
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.44, no.5, pp.377-383, 1991
被引用文献数
1 1

従来, 消化吸収障害モデルとして使用されてきた膵管結紮ラットは, 比較的短期の飼育でも膵臓が萎縮することが知られている。そこで, 本実験では膵機能は正常であるが消化吸収能が障害されたラット (MWラット) を栄養実験に使用することとし, このラットのモデルとしての有用性について検討するとともに, 中鎖脂肪酸トリグリセリド (MCT) を摂取させた場合の栄養状態に及ぼす影響について, サフラワー油 (LCT) を対照として比較検討した。<BR>その結果, LCTを摂取させたMWラットの脂肪および窒素の吸収率は, 健常ラットに比較して有意に低下し, とくに脂肪の吸収障害は顕著であった。また, MWラットは体タンパクの異化も亢進し, また低栄養状態下にあることが認められ, 術後の消化吸収障害モデルとして有用であった。<BR>一方, MWラットにMCTを摂取させた場合, LCTに比較し吸収性が顕著に優れていた。さらに, MCTは体タンパクの異化亢進を緩和させ, 栄養状態を改善させることが認められた。<BR>以上の結果から, 胆汁・膵液が欠損した消化管術後の消化吸収障害下にあっても, MCTは吸収性のみならず栄養学的にも十分な有効性を示し, 脂肪源素材としてきわめて有用であると判断された。
著者
篠原 季次 宮下 直樹 平原 大地 吉本 引正 山川 史郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SANE, 宇宙・航行エレクトロニクス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.113, no.88, pp.91-95, 2013-06-13

宇宙基本法が改訂になり、人工衛星を用いた海洋監視手法の研究開発が求められ、JAXAにおいても、排他的経済水域の保全管理、違法操業等の海上犯罪、不審船事案、重大海難事故等、あるいは、我が国に至る海上輸送路における海賊行為等の対処に資することを目的とした、外洋を含めた広い範囲のAIS信号を人工衛星で受信するシステムの検討を行ってきた。衛星AIS (AIS: Automatic Identification System)は、上記に貢献できる宇宙システムの一つであるため、小型衛星を利用した衛星搭載AIS受信システムに関する技術実証実験SPAISE1 (SPacebased AIS Experiment1)を実施した。今回は約1年間に及ぶSPAISE1の実験結果のサマリを報告する。
著者
森田 茂之 二木 昭人 藤原 大輔 藤田 隆夫 岡 睦雄 丹野 修吉
出版者
東京工業大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1990

研究代表者、各研究分担者のそれぞれの分野における、当研究課題に関連する研究計画にもとづいて、研究を進めた。その結果、当初の目標を完全に遂行し、更にこれからの発展に関する展望を込めた、大きな成果をあげることができた。以下に3の概要を簡単に記述する。研究代表者(森田)は、ここ数年来研究している、向きづけ可能閉曲面をファイバ-とするファイバ-バンドル(曲面バンドル)の特性類の理論を更に発展させ、主要な応用として、リ-マン面のモジュライ空間のトポロジ-に関するいくつかの結果と、曲面の写像類群の構造と3次元多様体の不変量との深い関連を示す定理とを得た。特に写像類群の重要な部分群であるTorelli群と、ホモロジ-3球面のCasson不変量と関連を与える決定的結果を得た。次に、各研究分担者の成果のうちおもなものを列記する。丹野は三角関数の積を変数の巾ぐ割った形の関数の無限巳間での積分に関して新しい公式を求めた。またCR構造、接触構造についても、微分幾何的研究を発展させた。岡は非退化完全交差系に関する一連の研究を推し進め、自然な滑層分割の存在、生ゼ-タ関数を与える公式等を得た。藤田は弱異点のあるDel Pezzo多様体の分類をほぼ完成した。また一般ファイバ-がDel Pezzo多様体であるような偏極多様体の一次元変形栓に出現し得る特異ファイバ-の型を分類した。藤原はFeynmanの経路積分をソボレフ空間上の広義積分として収束を証明した。道具として停留位相法における誤差の大きさを、空間次元に無関係に評価出来るという新しい結果が使われる。また二木はKa^^¨hlerーEinstein計量の存在に関する二木不変量のeta不変量による解釈を与えた。
著者
河原 大輔
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.57, no.1, pp.12-13, 2015-12-15

本稿では,構文解析,特に日本語係り受け解析の現状と課題について解説する.
著者
西原 大輔
出版者
国際日本文化研究センター
雑誌
日本研究 (ISSN:09150900)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.185-220, 2002-12
被引用文献数
1

一八六七年の高橋由一による上海渡航以来、近代日本の画家たちは、アジアを描き続けてきた。本稿は、エドワード・W・サイードのオリエンタリズム論を利用して、近代日本絵画におけるアジア表象を分析したものである。 『オリエンタリズム』でサイードは、一九世紀フランスにおけるオリエンタリズム絵画の流行については、ほとんど論じていない。しかしサイードの議論を引き継いだリンダ・ノックリンは、そこに西欧中心主義が見られると主張している。では、アジアの植民地を描いた近代日本絵画にも、サイード的意味でのオリエンタリズムは存在するのだろうか。 画家藤島武二は、一九一三年に朝鮮半島を旅行したが、その紀行文のなかでフランスのオリエンタリズム絵画に言及している。藤島は、フランス絵画に植民地アルジェリアをテーマとした作品が多いと述べた上で、日本人画家も新植民地朝鮮を美術の題材として積極的に開拓すべきであると言う。また、アジア女性を描いた近代日本の肖像画には、フランス絵画のオダリスクの主題から影響を受けたと考えられる作品もある。さらに梅原龍三郎は、アジアの植民地にこそ鮮やかな色彩があり、日本にはそのようなものはないと語っている。これらは、日本絵画がオリエンタリズムの影響を受けたことを物語っている。 しかし、アジアを描いた近代日本絵画を、サイードのオリエンタリズム論で説明しつくすことはできない。和田三造らによる多数の作品が、日本とアジアの共通性を強調している。児島虎次郎の絵にみられるように、非西洋である日本は、「自己オリエンタリズム」によって、「東洋人」としてのアイデンティティを形成してきた。従って、宗主国日本もアジアの植民地も同じ「東洋」と見なされる。大日本帝国は、植民地も日本も等しく「東洋」であるという言説によって、支配の正当性を確保しようとしてきた。アジアを描いた近代日本美術にも、同質性の強調という特徴を見出すことが可能である。
著者
河原 大輔 黒橋 禎夫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告自然言語処理(NL) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.1, pp.67-73, 2006-01-13
被引用文献数
28 25

本稿では、高性能計算環境を利用して、Webから大規模テキストコーパスを抽出し、格フレームを構築する方法について述べる。格フレームは人間のもっている常識的な知識のうちもっとも基本的なものであり、これを自動構築するには大規模かつ偏りのないテキストが必要となる。そこで、Webから日本語文を抽出することによって大規模コーパスを作成し、それを用いて格フレームを構築するということを行う。約4億Webぺ-ジから約5億文からなるテキストコーパスを作成し、さらにこのコーパスから約9万用言からなる格フレームを構築した。これらのプロセスは、巨大なデータを扱うため1つの計算機で行えば数年を要し現実的ではないことから、約350CPUからなる高性能計算環境を利用することによって実現した。This paper describes a method of constructing a wide-coverage case frames from the Web. To obtain such knowledge, an enormous amount of balanced corpus is required. We consider the Web as a balanced corpus, and first build a huge text corpus from the Web. We then construct case frames from the corpus. It is infeasible to do these processes by one CPU, and so we employ a high-performance computing environment. The acquired corpus and case frames are extremely larger than previously built corpora and case frames. The resultant case frames contain most examples of usual use, and are ready to be applied to lots of NLP applications.
著者
辛 振玉 藤原 大悟 羽沢 健作 野波 健蔵
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学會論文集. C編 (ISSN:03875024)
巻号頁・発行日
vol.68, no.675, pp.3284-3291, 2002-11-25
被引用文献数
17

This paper proposes the model based control system design for autonomous flight and guidance control of Radio-Controlled Helicopter. RC Helicoper has been studied with fuzzy and neural network approach, but it is so difficult for unmodel based control to stabilize it. The system identification techniques and model tuning approach are applied for RC helicopter system to obtain the mathmetical model. In order to realize the full automatic controlled RC helicopter, we have designed the attitude controller and altitude controller with LQG based Kalman filter and trajectory controller with SMC (Sliding Mode Control) for RC helicopter. It has been clarified that the proposed scheme for attitude control, altitude control and hovering control are very useful by way of the simulations and experiments.
著者
田原 大輔 杉本 亮 富永 修 谷口 真人
出版者
福井県立大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2012-04-01

小浜湾への地下水湧出量を222Rn・塩分の収支モデルから推定したところ、地下水は、全淡水流入量の4~44%を占めており、河川流量の低下する夏季にその割合が高くなる傾向にあった。また、地下水から供給される溶存無機態の窒素、リン、ケイ素は、全陸水由来の栄養塩輸送量の平均で39%、58%、37%を占めていた。特に小浜湾の一次生産はリン制限下にあるため、地下水によるリン供給は小浜湾の生物生産において重要な役割を果たしていると考えられた。