著者
重原 理宏 村上 円人 荒木 崇志 小口 英世 神戸 香織 小池 鈴華
出版者
一般社団法人 日本透析医学会
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.47, no.11, pp.691-696, 2014 (Released:2014-11-28)
参考文献数
23

症例は77歳, 女性. 心腎不全の増悪, 高カリウム血症, 完全房室ブロックで入院した. 以前から, 虚血性心筋症による慢性心不全, 腎硬化症, 慢性膿胸があり, 心不全の増悪を繰り返していた. 腎硬化症は進行し, 心腎不全の増悪, 高カリウム血症に対して緊急血液透析を施行. その後, フロセミド, インダパミドにより水分管理を行ったが, 腎機能は増悪し, 週2回の慢性血液透析に移行した. 導入1年後に尿量は300mL/日以下となり, トルバプタン15mg内服を開始. その後, 尿量は著増しおよそ1L/日となった. 透析間の体重増加1kg以下に安定し, 週2回透析にて水分管理が可能となり, QOLも改善した. トルバプタンの水利尿効果は2年以上継続している. トルバプタンを含む利尿薬の併用療法は, CKDG5A3を伴う慢性心不全患者においても尿量増加をもたらし, 週2回透析の維持に有効な場合がある.
著者
穐山 浩 五十鈴川 和人 張替 直輝 渡邊 裕子 飯島 賢 山川 宏人 水口 岳人 吉川 礼次 山本 美保 佐藤 秀隆 渡井 正俊 荒川 史博 小笠原 健 西原 理久香 加藤 久 山内 淳 高畑 能久 森松 文毅 豆越 慎一 村岡 嗣朗 本庄 勉 渡邉 敬浩 坂田 こずえ 今村 知明 豊田 正武 松田 りえ子 米谷 民雄
出版者
[日本食品衛生学会]
雑誌
食品衛生学雑誌 = Journal of the Food Hygienics Society of Japan (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.45, no.3, pp.120-127, 2004-06-25
参考文献数
16
被引用文献数
2 12

特定原材料である牛乳タンパク質測定のELISA法の確立のために10機関による検証評価試験を行った.カゼイン,β-ラクトグロブリンおよび牛乳タンパク質を測定する3種類のELISA法とも同時再現性はおおむねCV値10%以下と良好であった.10機関で牛乳標準溶液を添加した5食品の各食品抽出液を分析した際の平均回収率は,3種類のELISA法とも数種類の食品抽出液を除きおおむね40%以上であった.しかしカゼインキットでは,回収率が極端に低いソースの抽出液の場合,抽出液のpHを中性に調整した後に測定すると回収率が改善された.また牛乳エライザキットでは,クッキー,シリアル,パスタソースの抽出液において,回収率が低かったが,プレート上の抗体量を増加させることにより改善された.3種類のELISA法の検出限界は,測定溶液の濃度で1 ng/mLであった.
著者
榊原 理智
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.46, no.3, pp.39-49, 1997

太宰治『斜陽』には、<語り手>かず子の語る行為が語りそのものを変えていくさまが、明確にあらわれている。刻々と変容するかず子は、従って<語り手>という言葉でくくることのできないものである。「語る行為」についての小説であるという側面を、テクストに即して見ていくことによって、「道徳革命」の評価という従来の『斜陽』論と、欧米のナラトロジー理論への批判の契機となることを目指した論文である。
著者
林原 理恵 尾田 政臣
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 33.17 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.5-8, 2009-03-18 (Released:2017-09-20)
参考文献数
5

本研究では和音進行の複雑さが快感情,好悪,情動に与える影響を調べた.長調・短調について複雑さの異なる3種の和音進行を12回繰り返し聞かせ,11種の評定項目について評価させた.1回目の聴取後の評定では複雑さが低いものがもっとも快感情が高かった.しかし,これを繰り返し聴取すると複雑さが高い条件でも評定値が上昇し,その差がなくなった.「悲しい」「楽しい」などの他の情動については複雑さの高低には影響されないもの,複雑さが高くなるにつれて長調においてのみ評定値が減少するものなど,情動の種別によって異なる結果を示すことが明らかになった.
著者
福原 理宏 三木 光範 横内 久猛 廣安 知之 Michihiro Fukuhara Mitsunori Miki Hisatake Yokouchi Tomoyuki Hiroyasu
出版者
同志社大学理工学研究所
雑誌
同志社大学理工学研究報告 = The Science and Engineering Review of Doshisha University (ISSN:00368172)
巻号頁・発行日
vol.53, no.4, pp.185-190, 2013-01-31

本稿では、ストループテストによって生じる認知的葛藤が脳血流に及ぼす影響を、fNIRSを用いた多点計測によって検討を行なった.ストループテストでは、言語処理に関わるブローカ野を含んだ左半球下前頭回付近の脳活動が活性化するとされている.そのことから、この部位における脳血流変化の計測は多数行われている.しかし,fNIRSを用いた他の部位を含めた検討や、反応時間と脳血流の関連については十分に検討されていない.そこで本稿では、多点計測可能なfNIRS装置を用いて前頭部と側頭部におけるストループテスト時の脳血流変化の計測を行った.その結果、不一致課題時における脳血流変化は、一致課題時と比較して脳全体で大きく活性化することが分かった.また不一致課題時に、反応時間が速いほど脳血流変化が大きいことが分かった.
著者
長尾 慶子 佐藤 久美 粟津原 理恵 遠藤 伸之 原田 和樹
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集 平成23年度日本調理科学会大会
巻号頁・発行日
pp.59, 2011 (Released:2011-08-30)

【目的】活性酸素による酸化ストレスから身体を守るには食品の抗酸化成分の摂取が有効だといわれている。しかし食品の抗酸化能は調理法で変化するため、食事全体の抗酸化能評価においては実測値に基づいた考察が必要である。我々は和食献立の抗酸化能を高める食事設計法を具体的に検討するために、壮年期女子の食事摂取基準を参考に調製した数種の料理や献立全体の抗酸化能をORAC法および化学発光法により実測評価した。 【方法】各料理の凍結乾燥試料を0.2g/20mL超純水で抽出して2種の抗酸化能測定に供した。化学発光法ではペルオキシラジカル捕捉活性をIC50値で求め、ORAC法ではペルオキシラジカルにより分解される蛍光物質の蛍光強度からORAC値を求め、料理単位での抗酸化能を比較した。その結果から抗酸化能の高い料理を組み合わせたモデル献立を作り、基準献立との比較を行った。 【結果】主菜の[鶏つくね]では電子レンジ加熱が、副菜の[金平ごぼう]では水浸漬なしのごぼうを用いた方法が、汁物の[野菜味噌汁]では鰹だしと赤みその味噌汁にナスを加える方法が、それぞれ抗酸化能を高める料理と決定した。それらに主食の玄米飯と副々菜にホウレンソウの白和えを組み合わせたモデル献立にすると化学発光法のIC50値(%)は平均1.11、およびORAC値(μmol trolox等量/100g乾燥重量)は平均2,475となり、基準献立における同測定値の平均1.46および平均2,115に比べて抗酸化能が高くなり、共にp < 0.05であった。以上より、日常の食事づくりにおいて抗酸化能の高い料理を組み合わせることで、酸化ストレスに対応する理想的な和食献立を提案できることが示唆された。
著者
前原 理佳 吉野 奈美 後藤 聖子 赤嶺 美樹 吉田 友美 豊田 珠里 阿南 祐衣 大野 陽子 添田 悠希 竹中 夕奈 工藤 菜々美 小山 美紀 後藤 としみ 江藤 陽子 山本 恵美子 廣瀬 理恵 金松 友哉 石原 和美 前原 加代子 安藤 道雄 安藤 道子 兼田 眞 二ノ宮 綾子 岩本 隆記 三浦 みち子 濱﨑 洋子
出版者
一般社団法人 日本在宅薬学会
雑誌
在宅薬学 (ISSN:2188658X)
巻号頁・発行日
vol.7, no.1, pp.17-23, 2020 (Released:2020-04-25)
参考文献数
6

地域包括ケアシステムの構築が急がれる中,薬局薬剤師の責務は広く深く重要である.その職能を十分に生かすことが今後迎える医療情勢の変化に必要不可欠であると考える.そのためには薬剤師の十分な気力体力が必要であり,それには機械化・ICT 化は不可欠であり,さらにパートナーという新しい医療資源の役割が重要となる.0402 通知を踏まえてパートナー業務の手順書,研修制度の構築,さらにパートナーの医療人としての育成成長を図ることで,薬剤師の職能が最大限に発揮できると考える.患者の薬物療法を支援するために必要な薬局薬剤師の取り組みとして,服用期間中の継続的な薬学的管理と患者支援が義務となり,医師への服薬状況に関する情報提供が努力義務となる.ますますパートナー制度の確立と薬剤師自らが希望している職能が最大限発揮できるやりがいのある,よい時代になると考える.
著者
山城 健二 吉原 理恵 石井 博尚 赤司 俊彦 横山 淳一 田嶼 尚子
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.50, no.7, pp.493-497, 2007 (Released:2009-05-20)
参考文献数
18
被引用文献数
3

症例は62歳,男性.46歳時に糖尿病を指摘され,57歳より経口血糖降下薬を内服していたがコントロール不良のため,ヒトインスリン混合型製剤による治療が開始された.初回注射時より注射部位に発赤・腫脹を認め,また,消化器症状も出現し,症状が持続したため当院を紹介受診.皮内テスト・皮膚生検により,ヒトインスリンに対する即時型アレルギーを確認した.製剤をインスリンアナログ製剤に変更したところアレルギー症状は軽快し,インスリン治療継続可能となり血糖コントロールは改善.また,インスリン抗体,抗ヒトインスリン特異的IgE抗体の低下をみた.インスリンのアミノ酸配列のわずかな差異がインスリンアレルギーの発症,生体の免疫反応に関与する可能性があると考えられた.

1 0 0 0 OA 小野岑守考

著者
金原 理
出版者
中古文学会
雑誌
中古文学 (ISSN:02874636)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.1-10, 1973-05-30 (Released:2019-03-10)
著者
木原 理絵 山岡 俊樹
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.58, pp.80, 2011

近年,サービスの現場でGUIの使用が増えているが,サービス内容と異なるイメージのGUIがよく見られる.従って本研究では提供サービスに相応しいGUIをデザインするための指標の提案を行った.はじめに,先行研究で定義されたサービスの3分類の各分類が提供すべきサービスに対応するGUIを3つに定義した.これを「画面におけるサービスの3分類」とした.この定義から各分類のGUIに求められる機能をそれぞれ定めた.その機能から公共の場で使用されているGUIを3つにグルーピングし,各グループの特性からデザイン要素を抽出した.次に,造形コンセプト用語(山岡,2010)とUIデザイン項目(山岡,2002)を分類ごとに分けた.抽出したデザイン要素と各分類に分けた造形コンセプト用語・UIデザイン項目を認知言語学のカテゴリー階層を参考に重要度別にまとめ,「サービス提供画面のためのGUIデザイン指標」として定めた.また,この指標を活用したデザインがユーザに想定したイメージを与えるかについて,活用したデザインと活用しなかったデザインを3つのアンケートで比較することにより検証した.
著者
山内 康太 小柳 靖裕 岩松 希美 熊谷 謙一 萩原 理紗 金子 裕貴 藤本 茂
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.42 Suppl. No.2 (第50回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.0061, 2015 (Released:2015-04-30)

【目的】脳卒中発症後における機能・能力障害に対しては発症直後より可及的早期の集中的なリハビリテーションが推奨されている。脳卒中急性期では機能障害,併存疾患,社会的背景などをもとに機能予後を予測しリハビリテーションを遂行する。特に日常生活自立のために重要な機能の一つである歩行障害の予後予測は治療内容や転帰先を検討するうえで重要となる。本邦における脳卒中治療ガイドラインにおいては機能障害の評価としてStroke Impairment Assessment Set(SIAS)が推奨されており,総合的な機能障害の評価として汎用されている。SIASは併存的・予測妥当性は証明されているが,急性期におけるSIASに関する報告は少ない。またSIASが能力障害の重症度を判別できるか否かなど,ベンチマークとなる点がなく指標がないのが現状である。今回,SIASによって発症以前の活動に制限がないとされるmodified Rankin Scale(mRS)≦1,歩行自立(mRS≦3)の判別および脳卒中発症1週目におけるSIASによる予測妥当性について調査したので報告する。【方法】2010年4月から2013年7月までに発症1週以内に脳卒中にて入院し,リハビリテーションを施行した479例のうち入院前modified Rankin Scale(mRS)0-1であった341例を対象とした。調査項目は年齢,性別,既往歴(高血圧,高脂血症,糖尿病,心房細動,腎不全,閉塞性動脈硬化症,虚血性心疾患),発症1週目におけるSIAS,NIHSS,Trunk Control Test(TCT),Functional Independence Measure(FIM)認知項目とした。(1)SIASによる能力障害の重症度判別の解析は機能障害と能力障害の乖離が生じないようにリハビリテーションを実施した発症3週目(発症3週以内の場合は退院時)におけるSIASがmRSの各スコア間で階層化されるか調査した。SIASのmRSスコア別における群間比較はKruskal-Wallis検定およびBonferroni検定を用いた。また活動制限なし(mRS≦1),歩行自立(mRS≦3)を判別するSIASのカットオフ値はROC分析によって求めた。(2)脳卒中急性期におけるSIASの予測妥当性は3ヶ月目における歩行可否を予測し得るか否かとした。統計解析は3ヶ月目の歩行可否における2群間の比較において有意差を認めた因子を独立変数とし,3ヶ月目歩行可否を従属変数とした多重ロジスティック回帰分析を行った。なお,年齢は単変量解析の結果に問わず調整すべき変数として強制投入した。【結果】(1)SIASにおける能力障害重症度判別mRSのスコア別におけるSIASの中央値(四分位範囲)はmRS0;75(73-76)点,mRS1;74(72-76)点,mRS2;72(70-75)点,mRS3;70(60-74)点,mRS4;51(38-64)点,mRS5;24(15-35)点であり,mRS0-2までの群間および2-3の群間に差を認めなかった。これらの群間以外は全て有意差を認めた。活動制限なし(mRS≦1),歩行自立(mRS≦3)のカットオフポイントは各々71点(感度87.0%,特異度69.7%,曲線下面積0.85),64点(感度93.2%,特異度86.5%,曲線下面積0.96),であった。(2)急性期におけるSIASの予測妥当性3ケ月フォローアップが可能であった315例のうち,3ヵ月後歩行が自立した症例は257例(81.6%)であった。単変量解析の結果,病型,性別,BMI,糖尿病有無,閉塞性動脈硬化症有無,発症1週目SIAS,NIHSS,TCT,FIM認知項目に有意差を認めた。SIAS,NIHSS,TCTは相関係数r>0.8であり,多重共線性を考慮し,危険率が最も低値であったSIASを機能障害の指標として独立変数とした。多重ロジスティック回帰分析の結果,独立した予測因子はSIAS(OR1.12,p<0.001),FIM認知項目(OR1.08,p=0.003),年齢(OR0.95,p=0.040)であった。判別的中率は93.4%と高値であった【考察】本邦ではSIASが汎用されているが評価した点数により重症度を判断することができないのが現状であった。本研究の結果では発症前の活動制限を認めない能力(mRS≦1),歩行自立(mRS≦3)のカットオフポイントは各々71点,64点であった。今回の結果より3ケ月後における歩行可否の予後予測にSIAS,FIM認知項目,年齢が独立した因子であり,SIASの予測妥当性が証明された。つまりSIASは歩行能力などの能力障害を判別し,予後予測の独立した因子であり,急性期脳卒中リハビリテーションの評価として有用であることが示唆された。【理学療法学研究としての意義】本研究は本邦で汎用されているSIASの急性期予測妥当性を明らかにした初めての研究であり意義が高い。
著者
李 志霞 林 宏飛 山崎 仲道 上高原 理暢 井奥 洪二
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会論文誌 (ISSN:18835856)
巻号頁・発行日
vol.20, no.6, pp.361-370, 2009 (Released:2010-01-13)
参考文献数
20
被引用文献数
1

未利用スギ材の有効活用技術の開発を目指し,新規反応媒体である過熱水蒸気を用いて,100~200℃の飽和蒸気圧以下の圧力条件下で抽出温度,時間,水蒸気圧を変化させ,スギの葉から有機成分の抽出を行った。抽出温度100℃と比較し,170℃では約5倍の収率が得られた。また,水蒸気圧力が高く,抽出時間が長いほど収率は上昇した。抽出物については,温度および水蒸気圧が高いほど,分子量の大きい有機物質 (セスキテルペンおよびジテルペン) の抽出が促進された。さらに,ディスク拡散法を用いて18種類の土壌菌に対するスギ抽出物の生育抵抗性を調べた。温水および有機溶媒による抽出物と比べ,過熱水蒸気による抽出物は,カビおよび放線菌に対して優れた抗菌活性を示した。抽出物をGC-MSおよびGC-FIDで分析した結果,モノテルペンやセスキテルペン類が,これらの抗菌活性に関与していると考えられる。過熱水蒸気抽出は,抗菌活性成分の選択的抽出に有効であることがわかった。