著者
古森 雄一 大野 和則 竹内 栄二朗 田所 諭
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
ロボティクス・メカトロニクス講演会講演概要集
巻号頁・発行日
vol.2014, pp._1P2-I06_1-_1P2-I06_4, 2014

Search and rescue (SAR) dogs show the typical motions when they find victims. The authors aimed to develop the measurement methods of the SAR dog's motions which suggest the victim locations. It can be used for making investigation maps with victim locations. The authors focused on barking and tail's wagging, and digging as the motion. We used IMU for measurement. The sensors were put on the vest for dogs, and We use no additional clothes by preference. We evaluated their locations and whether it is possible to detect the motions. For example, we can detect wagging motion by IMU directly on the tail.
著者
花木 昭 伊古田 暢夫 本野 和彦 山内 脩
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌(化学と工業化学) (ISSN:03694577)
巻号頁・発行日
vol.1988, no.4, pp.578-584, 1988-04-10 (Released:2011-05-30)
参考文献数
34

2個のロイシン(Leu)残基と,1個のグリシン(Gly)残基をもつトリペプチドジアステレマーの銅(II)錯体生成における立体選択を電位差滴定で,錯体における側鎖の相互作用を円偏光二色(CD)法を用いて研究した。側鎖をもつアミノ酸残基が隣りあうペプチド,Leu-Leu-Gly,Gly-Leu-Leuの錯体の安定度定数は,側鎖の相互配置によって異なる。側鎖がキレート平面の同じ側にくるL,L-錯体の方が側鎖が反対側にあるL,D-(およびD,L-)錯体より安定度(錯体形成の選択性)が高い。Leu-Gly-LeuではL,L-錯体とL,D-(およびD,L-)錯体の安定度定数は等しかった。側鎖の相互作用はCD強度(Δ ε)の相加牲から検討した。側鎖の相互配置の差が錯形成能に影響しないLeu-Gly-Leuでは,L,L-錯体のΔ εはL-Leu-Gly-Gly錯体とGly-Gly-L-Leu錯体のΔ ε の和に等しく,L,D-錯体ではL-Leu-Gly-Gly,Gly-Gly-D-Leu錯体のΔ ε の和に等しかった。その他のペプチドでは,L,L-異性体を配位子とした錯体においてのみ相加性は成立した。Δ ε 相加性の基本条件は錯体の基本骨格(平面性)の保持である。L,D-錯体で相加性が成立しない理由として,側鎖同志,または側鎖と配位水との相互作用による錯体の基本構造のひずみが考えられる。
著者
鯉渕 幸生 小野澤 恵一 中村 格之 原本 英二 片山 浩之 古米 弘明 佐藤 愼司 岡安 章夫 磯部 雅彦
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
海岸工学論文集 (ISSN:09167897)
巻号頁・発行日
no.52, pp.886-890, 2005
被引用文献数
4

お台場海浜公園周辺において, 栄養塩類, 大腸菌, アデノウイルスなど雨天時越流水起源物質の時空間変動過程を詳細に観測した. 微生物の変動傾向は, 栄養塩類のそれとは異なり, 大腸菌については数mmの降雨でも, 降雨後数日間にわたって遊泳には不適切な糞便汚染を疑わせるレベルとなった. これらの微生物は下水管路内の堆積物に存在していると考えられ, 降雨量よりも先行晴天日数により濃度が大きく変動する. 現在では, 糞便性大腸菌群数により感染リスクを評価しているが, 細菌類とウイルスの変動過程は異なるため, 今後はアデノウイルス等の観測結果を蓄積することが, 都市沿岸域での感染リスクを正しく評価するために望ましいと考えらえる.
著者
淺井 知宏 三橋 晃 林 誠 坂東 信 古澤 成博 前田 英史
出版者
一般社団法人 日本歯内療法学会
雑誌
日本歯内療法学会雑誌 (ISSN:13478672)
巻号頁・発行日
vol.42, no.3, pp.166-173, 2021 (Released:2021-10-15)
参考文献数
25

Abstract : Purpose : In 2003, a study was conducted in Japan on the use of a rubber dam during endodontic treatment. As a result, 25.4% of the Japan Endodontic Association (JEA) member group and 5.4% of the general dentists group (JEA non-member group) answered that they routinely use it. On the other hand, with the increasing interest in preserving teeth among Japanese people in recent years, interest in endodontic treatment has increased too, and the equipment and materials used have also made great progress. Therefore, we hypothesized that the frequency of use of a rubber dam might have changed, and examined it in this study. Materials and Methods : The study period was from October 2019 to November 2020, and questionnaires were conducted through workshops and seminars, etc. held by the JEA, and the Internet. The recovery rate of questionnaires was 97.5%, and responses were received from a total of 986, including 463 in the JEA member group, 100 in the endodontist/dental clinical instructor group of the Japan Endodontic Association (JEA endodontist group), and 523 in the JEA non-member group. Results and Discussion : As a result of the questionnaire, 51.5% of the JEA member group, 60.0% of the JEA endodontist group, and 14.1% of the JEA non-member group answered that they would routinely use a rubber dam. The percentages who use it on a daily basis were : 74.0%, 81.1%, and 28.6%, respectively. In addition, 65.3%, 61.1%, and 34.8% of these three groups answered that they would perform pre-endodontic build-up when necessary for root canal treatment. The JEA member group and the JEA endodontist group were aware of the necessity of the rubber dam isolation technique and pre-endodontic build-up, but the JEA non-member group seemed to have a low usage rate due to complexity and economic reasons. Conclusion : Compared to the 2003 study, it was revealed that the frequency of rubber dam use had increased significantly in both the JEA member group including the JEA endodontist group, and the non-JEA member group. In addition, more than half of the JEA member group and JEA endodontist group routinely perform pre-endodontic build-up, and one third in the non-JEA member group also perform it, suggesting increasing awareness of the importance of using a rubber dam in endodontic treatment.
著者
河原 紗穂 三雲 亜矢子 豊田 美都 中原 真希子 菊池 智子 古江 増隆
出版者
日本皮膚科学会西部支部
雑誌
西日本皮膚科 (ISSN:03869784)
巻号頁・発行日
vol.75, no.6, pp.491-495, 2013

34 歳,女性。元来,アトピー性皮膚炎のため近医で加療されていた。不明熱,視野欠損,両手掌,足底に紫斑,血疱を認め,当科を受診した。足底の血疱穿刺液および血液培養にて Methicillin-sensitive <i>Staphylococcus aureus</i> (MSSA)を検出し,経胸壁超音波検査では僧房弁に疣贅と思われる所見と僧帽弁逆流を認め,感染性心内膜炎と診断した。弁破壊に伴う僧帽弁逆流と疣贅による脳梗塞などを含めた遠隔病巣があることから,手術目的に転院し,僧房弁置換術が施行された。アトピー性皮膚炎に感染性心内膜炎を併発した報告例は本邦では約 10 例認めるのみである。そのアトピー性皮膚炎患者の多くは重症型で,ほとんどの症例で起炎菌として黄色ブドウ球菌が検出されていることから,感染経路としてはバリア機能の低下した皮膚から細菌が侵入したと考えられている。黄色ブドウ球菌による感染性心内膜炎は,疣贅による弁破壊や全身諸臓器に転移性病巣を作りやすいといわれており,致死的となることが多い。このような重篤な合併症を予防するためにも,アトピー性皮膚炎に対して適切な治療を行い,皮膚におけるバリア機能を保つことが,重要と思われる。
著者
加藤 讓 野津 和己 古家 寛司 谷川 敬一郎
出版者
島根医科大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1989

下垂体成長ホルモンならびにプロラクチンの分泌は視床下部に存在するセロトニンによって促進的に調節されている。セロトニンは下垂体に直接作用するのではなく、視床下部の成長ホルモン分泌促進因子(GRF)を介して成長ホルモン分泌を促進し、プロラクチン分泌促進因子の1つであるVIPを介してプロラクチン分泌を促進する。我々はVIPの分泌に視床下部ガラニンが関与することを見出した。本研究ではセロトニンとガラニンとの関係についてラットを用いて詳細に検討した。ラットの脳室内にセロトニンやガラニンを注入すると血漿プロラクチンは用量反応的に増加した。しかしガラニンの投与はセロトニンによるプロラクチン分泌に相加的な影響を与えなかった。セロトニンのH_1受容体拮抗剤メチセルジドの前投与はガラニンによるプロラクチン分泌を部分的に抑制した。しかしセロトニンH_2ならびにH_3受容体拮抗剤の前投与はガラニンによるプロラクチン分泌に影響を与えなかった。セロトニン合成阻害剤であるパラクロロフェニ-ルアラニンの前投与はガラニンによるプロラクチン分泌を明らかに増強した。この効果はセロトニン神経阻害剤5、6ジハイドロトリプタミンの投与によって部分的に抑制された。パラクロロフェニ-ルアラニンはセロトニンによるプロラクチン分泌を増強させた。この効果はセロトニン受容体の感受性の増大によると考えられた。従ってガラニンによるプロラクチン分泌にセロトニン受容体が少なくとも部分的に関与することが示唆される。次に成長にホルモン分泌は視床下部ソマトスタチンニよって抑制されるが、ソマトスタチンノ誘導体である酢酸オクとレオチドはより強力かつ待続的な下垂体成長ホルモン分泌抑制作用を示した。従って視床下部ペプチドの誘導体ないし拮抗剤による成長ホルモンやプロラクチン分泌の抑制効果は、これらの神経ペプチドが下垂体腫瘍に対する薬物療法に応用可能である。
著者
古賀 慎二
出版者
人文地理学会
雑誌
人文地理学会大会 研究発表要旨
巻号頁・発行日
vol.2005, pp.2-2, 2005

2005年、京都府は『事業所・企業統計調査』を「事業所の形態」別に「業種」、「従業者規模」、「本所・支所の別」、「開設時期」、「業態」がクロスで把握できる独自集計を行った。本研究は、この『独自集計データ』を利用して、「事務所・営業所」形態の事業所を実質上の「オフィス」とみなし、景気後退期にあたる1990年代後半期における京都市のオフィス立地変化の特徴を、これまで分析できなかった業種別の変化から明らかにしたものである。1990年代の後半期は、バブル経済崩壊の影響で事業所数や従業者数が全国的に大きく減少した時期にあたる。京都市もその例に漏れず、ほとんどの業種で事業所・従業者が減少した。なかでも「繊維・衣服等卸売業」、「繊維工業」など京都を特徴づける業種での減少が著しく、その活動拠点はCBD(三条から五条の烏丸通沿道)に集約化される傾向が明らかとなった。オフィス集積地区(オフィス従業者100人/ha以上の地区)が京都市中心部(丸太町通・鴨川・JR京都線・堀川通で囲まれた地区)において全体的にコンパクト化するなか、修正ウィーバー法でオフィス集積地区の業種構成を検討すると、京都のオフィス街のいわば代名詞であった「室町繊維問屋街」は急速に縮小し、近年台頭してきた情報・専門・事業サービス業オフィスが中心部の核心地区や京都駅周辺で拡大しつつある状況が認められた。
著者
古元 順子
出版者
Okayama Medical Association
雑誌
岡山医学会雑誌 (ISSN:00301558)
巻号頁・発行日
vol.77, no.5-6, pp.773-794, 1965-06-30 (Released:2009-03-30)
参考文献数
54

16才女子高校生にみられた約2ヵ月間にわたる全生活史健忘例の発端および経過として,1. 長期間に準備された不安・葛藤状態があり2. 健忘発端の一日前に偶発的な一酸化炭素中毒に罹患し3. ついで驚愕体験にひき続く意識障碍より覚醒した時に全生活史健忘が始まり,4. 自発性催眠様状態で過去の生活を継時的に追体験し遂に一酸化炭素に罹る直前の状態で覚醒し健忘の回復をみたが,5. 健忘回復後もなお情緒の動揺に関連し,癲癇自動症を疑わせる発作および頭痛が頻発し,これらは精神療法により情緒の安定が得られるまで持続した.検査所見としては1. 一酸化炭素中毒以前より存在したと思われる脳室拡大,頭蓋骨指圧痕,髄液圧亢進が認められ,2. 発端となつた意識障碍とも或程度の関係が推定され,その後の自動症と発作の相関は確実と思われる脳波異常として,後頭側頭部優位の同期性,間歇性のirregular slow wave burstおよび散発性のsharp waveないしはspiky waveが全径過を通じ安静時記録で認められたが睡眠誘発で賦活されず,情緒動揺の著明な時期に一致して上記所見が増強し,とくに右側々頭部で6 c/s positive spikeが繰り返し出現するのが確められ,3. ロールシャッハテストでも不安・神経症徴候および重篤な現実との接触喪失徴候とならんで,癲癇徴候がことに健忘回復後に増強するのが認められた.以上の経過,所見により,本例において健忘の発端となつた意識障碍に対する一酸化炭素および癲癇(とくに情動により誘発される癲癇)の関与如何につき,文献的に比較検討,綜合的に考察し,一酸化炭素の関与は完全には否定し難いが比較的に少く,ごく軽度の意識水準低下として発生準備状態の一要素を形成はていたと推定されるにとどまり,一方癲癇の関与は,発端の意識障宮が情動により誘発された癲癇それ自身であつたか,原始反応としての意識障害を惹起する準備状態の器質的主要因であつたかは別として,相当大きな比重をもつものと推定されることを述べ,併せて全生活史健忘というヒステリー反応が器質的意識障害の機構を利用しても起り得ることを推論した.
著者
古在由直述 江守顯著
出版者
江守顯
巻号頁・発行日
1921
著者
古賀 麻奈花
出版者
公益社団法人 日本補綴歯科学会
雑誌
日本補綴歯科学会誌 (ISSN:18834426)
巻号頁・発行日
vol.13, no.3, pp.281-284, 2021 (Released:2021-07-30)
参考文献数
3

症例の概要:患者は45歳男性,う蝕による咀嚼障害を主訴に来院.上顎右側中切歯および下顎左右側臼歯はう蝕により残根状態を呈しており,咬頭嵌合位にて上顎左右側第二大臼歯は機能咬頭が下顎顎堤に接していた.下顎残存歯切縁および咬合面をジルコニアフレームワークにて被覆した部分床義歯にて咬合挙上および咬合平面の是正を行い,咀嚼障害の改善を図った.考察:垂直的補綴空隙の減少に対し,部分床義歯にて咬合高径と咬合平面を是正したことで,咀嚼障害の改善と最大咬合力の増加が認められた.結論:垂直的補綴空隙の減少を伴う咀嚼障害に対し,ジルコニアフレームワークを用いた部分床義歯により咀嚼機能の回復が認められた.
著者
古谷野 さとみ 籏持 淳 山崎 雙次 石川 准子 北原 隆 成田 博文 近藤 直樹 増川 克典
出版者
日本皮膚科学会西部支部
雑誌
西日本皮膚科 (ISSN:03869784)
巻号頁・発行日
vol.72, no.5, pp.494-499, 2010-09-15 (Released:2010-11-19)
参考文献数
11
被引用文献数
11 13

角層のセラミド(Cer)は,皮膚のバリア機能や保湿機能に重要な役割を果たしており,乾癬やアトピー性皮膚炎においては,角層の機能低下にともなうCerの減少が知られている。そこで,乾癬における角層Cerの詳細解析を行い,アトピー性皮膚炎との比較を行った。その結果,乾癬皮疹部においては,健常と比較して総Cer量が顕著に減少しており,このうちCer[NDS],Cer[NH],Cer[NP],Cer[AH],Cer[AP],Cer[EOS],Cer[EOH],Cer[EOP]の顕著な減少と,Cer[NS]とCer[AS]の顕著な増加が認められた。ヒト角層に存在する11クラスのCerのうち7クラスにおいては,Cerの短鎖化(短鎖成分の増加と長鎖成分の減少)が認められた。このような角層におけるCer異常は,アトピー性皮膚炎角層で認められたものと一致した。また,乾癬皮疹部で認められたCer異常の一部は,無疹部においても認められ,表皮におけるCer代謝異常が病態形成に及ぼす影響や,角化異常との関連が推察された。
著者
平良 勉 金城 文雄 濱元 盛正 大城 喜一郎 伊野波 盛一 古堅 瑛子 Taira Tsutomu Kinjo Fumio Hamamoto Morimasa Oshiro Kiichiro Inoha Seiichi Furugen Eiko
出版者
琉球大学教育学部
雑誌
琉球大学教育学部紀要 (ISSN:13453319)
巻号頁・発行日
vol.58, pp.169-175, 2001-03

健康の維持増進を目的とする中高年ジョガー8名を対象に、最大酸素摂取量とマラソン走行時の消費エネルギーと運動強度を測定、またアンケートによる日常のトレーニングの実態を調査、以下のような結果を得た。1.最大酸素摂取量は相対値で平均39.4ml/min・kg(±8.90)で、健康維持のための目標値を1例を除きほぼクリアしていた。2.日常のトレーニング処方は、強度、頻度、時間ともにアメリカ大学スポーツ医学協会が示す基準の範囲内であり、適切であった。3.マラソン走行時の消費エネルギーは、全被験者の平均,168.8kcal(±721.8)であり、競技を目的とするエリートランナーの消費エネルギーより高い値であった。このことは、マラソン走行時間は平均4hr41minでエリートランナーに比べ長時間であることによるものと推定された。4.最高心拍数を基準とする平均運動強度は90.2% of HRmax,85.6% of HRmaxRであり、また、最大酸素摂取量を基準とする平均強度は87.4% of Vo2maxで他の報告に比べやや高い強度であった。5.分時消費エネルギーは平均11.1kcal(±2.29)でVery heavyで、完走のみを目的とする市民マラソンであってもかなり高い強度であった。