著者
古賀 京子
出版者
九州大学附属図書館
雑誌
九州大学附属図書館研究開発室年報 (ISSN:18813542)
巻号頁・発行日
pp.46-49, 2014

伊都図書館の自動書庫に入っている資料の中でも珍しい資料について報告する.
著者
小田切 紀子 松井 豊 宇井 美代子 古村 健太郎 青木 聡 野口 康彦 Aguilar Jade 劉 亨淑 大谷 美紀子 町田 隆司 井村 たかね
出版者
東京国際大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01

離婚後の単独親権の日本で、離婚後、共同養育を実現するために,1日本の家族意識調査、2日本の面会交流の実態調査、3離婚の共同養育、離婚観などに対する国際比較調査(日本・米国・韓国)を実施した。以上の調査から、日本の伝統的な家族意識や離婚に対する偏見意識が共同養育への意識に否定的影響を与えること、面会交流は両親の紛争により中断されやすいこと、共同養育に対する否定的意識は韓国、日本、アメリカの順に高いことなどが明らかになった。これらの結果に基づいて、米国の離婚後の親教育プログラムを改訂し行政と連携して実施した。
著者
古江 増隆
出版者
日本臨床免疫学会
雑誌
日本臨床免疫学会会誌 (ISSN:09114300)
巻号頁・発行日
vol.40, no.4, pp.268a, 2017 (Released:2017-11-25)

アトピー性皮膚炎は,慢性再発性の湿疹を主体とする疾患で,強い痒みを有するのが特徴です.特徴的な皮疹の分布,形態,経過を示せば,高IgE血症を伴わなくてもアトピー性皮膚炎と診断します.強い痒みは睡眠を妨げ,就学や就業や影響を与え,精神的社会的QOLは著しく障害されます.標準治療であるステロイド外用,タクロリムス外用,抗ヒスタミン剤内服は痒みを軽減しますが,患者の満足度を上げるには十分ではありませんでした.インターロイキン31(IL-31)が,マウス,イヌ,サル,ヒトで痒みを誘導することがわかり,IL-31 receptor(IL-31R)に対する抗体療法(nemolizumab)が注目され,臨床試験が行われ,有効であることが示されました.本講演では,IL-31の機能,前臨床試験そして臨床試験の成績について概説したいと思います.
著者
矢口 少子 中保 仁 亀淵 興紀 岡 信恵 谷川 忍 粥川 一成 長 和彦 古川 宇一
出版者
北海道教育大学
雑誌
情緒障害教育研究紀要 (ISSN:0287914X)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.90-100, 1999-02-10

旭川市内にある小学校特殊学級1年生で「精神発達遅滞と注意欠陥症候群」と診断されているHちゃんの,家庭における「食器ならべ」学校における「一人でべんきょう」の実践を通して,特に「注意欠陥症候群」の状態像を明らかにし,そのかかわりを述べたものである。かかわり合いの中でHの多動の意味するものは,1つは「混乱している困っている自分を受け止めてほしい」ということ,そして「どうしたらよいのか教えてほしい」というアピールであり,もう1つは「学びたいの,学ぶことをさがしているの」という動きであり,「本当はほめてもらいたいと思っているのだ」という訴えではないかということを感じることができた。肯定的な受け入れと,好きなことや興味関心に沿った内容の提示と,つまづいたときは手を添える援助と,できたらおおいにほめるということで行動に落ち着きやまとまりをもたせることができるのではないか,その1事例としてとらえることができた。また一方でHを支える家庭への支援連携の在り方について大きな示唆を得た。
著者
谷川 敬一郎 古家 寛司 川口 美喜子 加藤 譲
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.32, no.3, pp.209-214, 1989-03-30 (Released:2011-08-10)
参考文献数
15

糖尿病を合併した糖原病1a型の1例 (32歳, 女性) の血中ケトン体と血糖の動態について検討した.48時間の絶食試験では, 血糖およびインスリンは開始12時間後で著明に低下した.その後よりケトン体は検査を終了まで徐々に増加した.759経ロブドウ糖負荷試験では, 血糖と同様にケトン体も, 30分, 60分後に高値であった.インスリン負荷試験 (0.2U/Kg) ではケトン体, 血糖はいずれも90分に底値を示し, ケトン体は150分から240分まで急峻な反跳現象を示したが血糖は240分でも前値に回復しなかった.以上の成績は, 本症例の病態はケトージスであり, 血糖の低下の際のエネルギー代謝にケトン体が効率よく利用されていると考えられる.しかしながら本例が糖尿病を合併した病因についてはなお不明である.
著者
古谷 敏行
出版者
公益社団法人 有機合成化学協会
雑誌
有機合成化学協会誌 (ISSN:00379980)
巻号頁・発行日
vol.59, no.5, pp.510-511, 2001-05-01 (Released:2009-11-13)
参考文献数
5
被引用文献数
1 2

筆者の所属する部門では原薬製造プロセスを研究しており, 新薬の効率的製法開発と既製品の工程改良による製造コスト削減を目指している。このなかで, 主に酵素反応と有機合成反応とを組み合わせた, いわゆるハイブリッドプロセスを基盤として研究を行っている。このような分野に従事してきたなかで, 最も強く関わってきたのがジルチアゼムの製法開発である。ジルチアゼムは, 田辺製薬 (株) で開発された冠血管拡張剤であり, 100ヵ国以上で販売され今なお世界的に高い評価を受けている。ここではジルチアゼムの製法開発例を通じて, 企業の研究者としてプロセス研究の進め方・考え方を披露したい。ジルチアゼムは1, 5-ベンゾチアゼピン骨格を有し, 2つの不斉炭素をもつため4種類の構造異性体が存在する。このうち主作用を有するものは (2S, 3S) 体であり, 当初から光学活性体として開発された。スキーム1に当社で開発した主な製造ルートを示す。当初の製造にはジアステレオマー光学分割法によって (2S, 3S) -3を得る方法が採用された。しかし, その後この方法は工程数が長いことと, 分割により大量の廃棄物が副生することから, さらに効率的な製法開発が要望された。一般に光学活性体の製造において, 後工程でラセミ化が起こらない限り, なるべく出発原料に近い段階でキラリティーを構築するのが, 生産効率・経済性・廃棄物処理の面で有利である。この考えに基づいて, transラセミ体として最初に不斉中心が現れる (2RS, 3SR) -グリシッド酸エステル2での光学分割に注目した。しかし, (2RS, 3SR) -2は, 酸・塩基の官能基をもたず, さらにベンゼン環に隣接して反応性に富むオキシラン環を有するため, ジァステレオマー誘導法などの光学分割は困難であった。
著者
古賀 敬一 川上 良一 加々良 耕二
出版者
公益社団法人 化学工学会
雑誌
化学工学論文集 (ISSN:0386216X)
巻号頁・発行日
vol.22, no.5, pp.1174-1179, 1996-09-10 (Released:2009-11-12)
参考文献数
8
被引用文献数
2 3

チアゾール酸には, 1.5水和物, 無水和物が確認されていたが, 今回, 新たな0.5水和物が出現したので, 各多形結晶のメタノール水溶液中における転移挙動を水分計, X線回折を用いて調べ, 多形間の相互関係を明らかにした.各多形結晶の転移はメタノール濃度に依存し, 1.5水和物の場合, 0~30Vol%では転移は起きず, 50~80Vol%では0.5水和物へ, 85~100Vol%では無水和物へ転移した.その際, 無水和物の種晶を1Wt%添加すると, 80Vol%でも無水和物へ転移した.0.5水和物の場合, 80~95Vol%では転移は起きず, 100%で無水和物へ転移した.無水和物の場合, 0~40Vol%では, 1.5水和物へ転移したが, 50~100Vol%では転移は起きず無水和物のままであった.
著者
古賀 敬一 平林 敏 加々良 耕二
出版者
公益社団法人 化学工学会
雑誌
化学工学論文集 (ISSN:0386216X)
巻号頁・発行日
vol.21, no.3, pp.430-436, 1995-05-10 (Released:2009-11-12)
参考文献数
6

チアゾール酸1.5水和物を安定的に無水和物に転移させる新しい晶析法を開発するために, 転移溶媒としてメタノールが最適であることを確認し, メタノール水溶液において種々の晶析を行った.その結果, 転移速度に及ぼすメタノール濃度, 晶析温度, 種晶添加効果および撹拌速度の影響を明らかにし, 安定的に無水和物へ転移させる晶析法を見い出した.
著者
井藤 千裕 松井 卓哉 呉 天賞 古川 宏
出版者
The Pharmaceutical Society of Japan
雑誌
Chemical and Pharmaceutical Bulletin (ISSN:00092363)
巻号頁・発行日
vol.40, no.5, pp.1318-1321, 1992-05-25 (Released:2008-03-31)
参考文献数
12
被引用文献数
10 19

6, 7-Demethylenedesoxypodophyllotoxin (1) was isolated from the seeds of Hernandia ovigera L. (Hernandiaceae) collected in Taiwan, together with several known lignans. This is the first example of the occurrence of 1 in a natural source. The assignments of the 13C-nuclear magnetic resonance signals of several podophyllotoxin analogues isolated from this plant were also established by means of two-dimensional H-C correlation spectroscopy (COSY) and H-C long range COSY techniques.
著者
古賀祐太 横井健
雑誌
第76回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, no.1, pp.137-138, 2014-03-11

オノマトペとは、擬音語・擬声語・擬態語の総称で、物事を感覚的 に伝えることが可能な言葉である。物事を表現する際にオノマトペ を使用することで、そのニュアンスを相手により分かりやすく伝える ことが出来る。またそれに加えて、動詞とその動作のニュアンスを 表現するオノマトペが韻を踏んでいる場合、文章全体の語呂が良くなり、 相手が伝えたい物事のニュアンスをより理解しやすくなると考える。 そこで本研究では、動詞とオノマトペの音の近さと、意味の近さに着目して、 それら両方が近いオノマトペと動詞を用いた文章を自動生成することを目的とする。
著者
パーマー アラン R. シャクレトン トレバー M. マクアルパイン ディヴィッド 古川 茂人
出版者
一般社団法人日本音響学会
雑誌
日本音響学会誌 (ISSN:03694232)
巻号頁・発行日
vol.58, no.3, pp.184-192, 2002-03-01
被引用文献数
1

人間やその他の哺乳類は音源の定位のために3種類の手がかりを用いている。そのうち二つは両耳的なもので,それぞれの耳における音のレベルあるいは時間の比較を行うものである。高周波音においては,レベルの差が頭による影の効果によって生ずる。低周波音においては,信号音がそれぞれの耳に到達する時間の差に基づいて定位が行われる。この時間差は音源からそれぞれの耳に到達する経路の差の結果として生ずる。三つ目の手がかりは,鼓膜におけるスペクトルのピークとトラフ(谷)のパターンが,音源の上下に依存して変化することに基づいている。このパターンは複数の音波が鼓膜付近において干渉することで生ずるものである。これら三つの定位手がかりは,それぞれ異なった生理学的機構によって処理される。鼓膜における音波の干渉によって生ずるスペクトルの溝(notch)に対しては,背側蝸牛神経核のニューロンが選択的に感度が高い。外側上オリーブには,片側の耳から抑制性,もう片側の耳から興奮性の入力を受けるニューロンが存在し,両耳間レベル差の第1段階の処理がそれらのニューロンによってなされている。内側上オリーブにおいては,両耳から興奮性の入力を受け,その入力が時間的に同時に到着したときにのみ発火するようなニューロンが存在する。両耳間時間差の情報は,それらのニューロンの発火率に変換されるのである。本稿では,そのような同時性検出機構の音源定位への寄与について,最近得られた知見を基に検討する。
著者
土岐 憲三 岸本 英明 古川 秀明 酒井 久和
出版者
JAPAN ASSOCIATION FOR EARTHQUAKE ENGINEERING
雑誌
日本地震工学会論文集 (ISSN:18846246)
巻号頁・発行日
vol.7, no.5, pp.45-59, 2007 (Released:2010-08-12)
参考文献数
23
被引用文献数
3 4

京都盆地に点在する文化遺産に対する防災対策を目的に、花折断層を想定地震とした京都盆地全域の強震動予測を3次元非線形有限要素解析により行った。解析では、絶対応答変位による定式化、共役勾配法、修正Newton-Raphson 法、並列計算を導入し、計算機資源および計算時間を節約した。京都盆地全域の非線形堆積地盤モデルに対して、シナリオ地震における基盤岩での強震動予測波形を多点異入力し、地震動評価を行った。検討の結果、文化遺産の集積密度の大きい東山山麓をはじめ、計測震度7の領域が京都市の第3次被害想定の計測震度分布よりも大きくなり、震源、深部地盤構造、堆積層の不整形性、土の非線形性を同時に考慮することの重要性が示された。
著者
稲毛 治夫 加藤 裕久 石船 重之 古泉 秀夫 下川 正見 松下 竹次 江木 晋三
出版者
一般社団法人 日本医療薬学会
雑誌
病院薬学 (ISSN:03899098)
巻号頁・発行日
vol.19, no.4, pp.353-357, 1993-08-20 (Released:2011-08-11)
参考文献数
8

The hydrophilic membrane of a final filter was dissolved by etoposide injection (Lastet) when administered to a child with acute lymphoblastic leukemia by the continuous dosing method applied through a final filter. The objective of this investigation was to evaluate the effecacy (appearance, bubble point pressure and durability) of five final filters using etoposide injection and adjuvants. The results suggest that polyethylene glycol and ethanol in etoposide injection dissolved the cellulose membrane of the final filter, whereas the teflon membrane of the syringe-operated filter unit was valuable.
著者
古屋 恵太
出版者
教育思想史学会
雑誌
近代教育フォーラム (ISSN:09196560)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.57-72, 2010-09-19 (Released:2017-08-10)

本論文は、初期デューイのライプニッツ論そのものとそれを育んだヘーゲル主義という近景にまず焦点を合わせる(中心化)。次に、アメリカを離れ、フランスのタルドを、同時代にライプニッツ論を著したという理由だけで視野の外から取り上げて提示する(脱中心化)。ヘーゲル主義の影響が生涯デューイに残り続けたとする近年の研究や、同時代にデューイと同様にライプニッツについて論じたタルドも手掛かりとしながら、若きデューイの有機的統一の思想と個性論を考察することを通して、「個人の時代」(ルノー)と対時してみたい。それは、本論文の方法論的枠組みであるライプニッツの中心化-脱中心化の論理を、タルドと同じく「ライプニッツの子ども」である初期デューイの思想そのものに見出すことでもあるだろう。