著者
梅川 智也 吉澤 清良 福永 香織
出版者
日本観光研究学会
雑誌
観光研究 (ISSN:13420208)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.91-100, 2015

To become a community which is "worth living/worth visiting", an onsen resort need to proceed a steady community development with a clear vision of the future, and it is essential to secure stable financial resources to achieve the aim. This study focuses on the "bathing tax", an earmarked tax defined as a stable funding for tourism on the Local Tax Act. Firstly, it gives an outline of the tax and the background of its introduction. It shows next a case study of communities using the tax as a stable resources for the development. Then it discuss the possibility as a stable financial resource using the data from the survey on the sense of tax burden of the visitors.
著者
吉澤 透
出版者
一般社団法人 日本生物物理学会
雑誌
生物物理 (ISSN:05824052)
巻号頁・発行日
vol.36, no.6, pp.260-269, 1996-11-25 (Released:2009-07-09)
参考文献数
41

A phylogenetic tree of visual pigments we have constructed, revealed that cone pigments evolved earlier than rhodopsins, so that color vision as well as photopic vision appeared earlier than scotopic vision. Conversions of cone pigments to rhodopsins in the process of evolution took place by replacing basic amino acid residues with neutral and/or acidic ones. A noteworthy difference between rhodopsins and cone pigments is that the rhodopsins are longer in lifetime of meta II-intermediate than cone pigments, which would be favorable for conducting the high photosensitivity of rods comparing cones. Chicken tetrachromatic vision was discussed using color diagrams.
著者
塩瀬 隆之 加納 圭 江間 有沙 工藤 充 吉澤 剛 水町 衣里
雑誌
研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC) (ISSN:21888914)
巻号頁・発行日
vol.2016-EC-39, no.6, pp.1-4, 2016-03-09

協力型ボードゲームの舞台は 「制度疲労を起こした縦割り組織」.プレイヤーはその一員となり,次々と発生するハプニングを処理し,新人を鍛え,他部署の人間と情報やリソース共有しながら,全員で事業成立を目指す協力ゲームである.しかし,現実世界の協力の困難さを表す意味で,ボードゲームの中でも情報共有のチャンスはあえて希少に,協力型ボードゲームに不慣れな日本人には全員達成という終了条件そのものの難易度も高い.この困難を乗り越えた協力・対話スキルの獲得こそ,組織間の利害関係や専門家-非専門家の知識格差などの見えない壁の克服に寄与するとして,筆者らが社会対話技術研究の一環としてボードゲーム開発に取り組んだ過程について報告する.
著者
寺岡 史人 西 眞歩 吉澤 忠博 百瀬 瑞穂 平島 靖江 市川 孝子
出版者
The Japanese Association of Rehabilitation Medicine
雑誌
リハビリテーション医学 (ISSN:0034351X)
巻号頁・発行日
vol.41, no.6, pp.421-428, 2004-06-18 (Released:2009-10-28)
参考文献数
38
被引用文献数
8 5

嚥下造影検査(以下VF)を行った急性期脳卒中220例について,退院時に経口摂取が可能となったか,一部でも経管栄養を要したかを帰結としてロジスティック回帰分析による予後予測を行った.対象の年齢75±10歳,脳梗塞154例,脳出血66例,平均入院期間106±62日であった.173例(79%)が経口摂取可能となり,47例(21%)では胃瘻等が必要であった.VF上の誤嚥,重度の片麻痺,画像上の両側病変が有意な予測因子として抽出された.得られた予測式で,2項目以上が良好な値であれば,経口摂取可能となる確率は90%以上と予測された.しかし,3変数とも不利な値でも,49%の患者が経口摂取可能となっていた.
著者
松永 秀俊 山野 薫 上田 周平 村田 伸 吉澤 隆志 武田 功
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.24, no.5, pp.675-678, 2009 (Released:2009-11-25)
参考文献数
16

〔目的〕運動後,伸張強度が筋に与える影響について書かれたものは散見する程度であり,運動療法施行上,核心が無いままで行われているのが現実である。そこで,我々は筋伸張強度と筋の回復効果との関連について検討した。〔方法〕運動負荷後,異なった強度での伸張運動を行い,時間の経過と共に筋硬度および体表温度の変化を計測し,それを基に効果判定を行った。〔結果〕筋伸張強度の違いによる筋の回復効果には一部有意な差を認めた。〔結語〕運動負荷後の筋の回復には強い伸張で行う必要はなく,軽い伸張でも十分効果的である可能性が示唆された。
著者
上野 卓教 吉澤 利弘 町野 毅 庄司 進一 阿武 泉
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.94, no.11, pp.2382-2384, 2005-11-10 (Released:2008-06-12)
参考文献数
6
被引用文献数
1 1

特発性低髄液圧(Spontaneous intracranial hypotesion: SIH)症候群とは誘因なく髄液圧の低下をきたすことにより起立性頭痛・悪心・嘔吐・めまいなどを呈する症候群である.症例は24歳女性.突然,座位・立位時の嘔気・頭痛が出現した.髄液検査にて圧が0mm水柱であり,ガドリニウム造影脳MRIでは硬膜の肥厚と著明なガドリニウム増強効果,さらに両大脳半球の下垂を認めたため,特発性低髄圧症候群と診断した. MRミエログラフィーにて上部胸椎レベルに髄液と同等の液体貯留を認め,同部位近傍からの髄液漏出が推定された.
著者
吉澤 京助
出版者
お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科
雑誌
人間文化創成科学論叢
巻号頁・発行日
vol.18, pp.175-182, 2015

The purpose of this paper is to show how the term "Gender Identity Disorder (GID)" has functioned\in Japan since the term spreading to common. Until around the year 2000, when GID has come to be\generally recognized in Japan, transgender were often confused with homosexual. It is the achievement\of the term GID that separating transgender from homosexual with spreading the term gender identity\and sexual orientation. Distinction of these concepts is especially important for transgenders, because\they enable transgender to explain their specific difficulties.\On the other hand, the term GID is causing the following problems. First, the term had been divided\transgenders into two groups: people who are diagnosed with GID and otherwise. Since GID is Medical\disease, the diagnosis by a physician is regarded more important than claim of " patient". Second, in\order to clarify the difference between "fake GID" and "genuine GID", Some people detach GID from\fluidity of gender identity or talk about GID as "correct human" in heteronormativity.\Above two problems are strategies for transgender, placed in the periphery in heteronormative\society, to live better. However, it is necessary to care about non-typical transgender (e.g., gender\queer) who are made further invisible.
著者
吉澤 孝幸
出版者
大仙市立大曲中学校
雑誌
奨励研究
巻号頁・発行日
2013-04-01

1. 研究目的 : 本研究では、授業改善の手段として「CAN-DOリスト」を取り入れることで、生徒のスピーキング力や教師の組織的な指導力の向上にどのような効果が見られるのかを検証することを目的とした。2. 研究方法 : 研究を実施するにあたり「拠点校・協力校制度」を活用し、拠点校及び協力校2校の中学3年生247名を対象とした。共通の実践内容として、スピーキングの前に原稿を書かず、メモから英文を口頭で構成するという手法を取り入れ8ヶ月間授業を実践した。拠点校においては「CAN-DOリスト」を到達目標として生徒に意識させ指導を行った実験群と「CAN-DOリスト」を評価の手段にのみ活用した統制群に分け授業を行った。これら試みを量的に検証する手段として、4技能で構成される外部テストを活用した。3. 研究成果 : ライティングにおいて生徒が書いた「文の数」、スピーキングテストにおける「アティチュード」の得点、そして「英語の問いに対する応答」の正答率において、実験群の方が統計的に有意に高い傾向が見られた。次に、共通の指導に対して、拠点校と協力校の生徒間で意識の差が生じるのかを検証するために質問紙を実施しクロス集計を行った。その結果、3校の生徒間でリッカート尺度の積極的肯定的回答に有意差は認められず、3校とも積極的肯定の割合が高いことが認められた。このことから、導入した指導方法は、拠点校・協力校とも同じ程度の影響をもって取り入れられたことが明らかになった。本研究から「CAN-DOリスト」は4技能以外の情意面にも影響を与え、教室における積極的な行動様式を生み出す可能性を示すことができたことは大いに意義があったと言える。また、拠点校が協力校への波及効果の程度や、受け入れ側の教員はどのような意識をもっているかを明らかにできたことで、今後の事業を継続していく上でも有用な情報となると考えている。
著者
吉澤 隆志 太田 信夫 藤沢 しげ子
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, pp.249-253, 2008 (Released:2008-06-11)
参考文献数
12
被引用文献数
8 6

本研究の目的は,学習意欲が定期試験成績に及ぼす効果を調べるものである。対象は,当学院理学療法学科2年生,昼間コース学生41名および夜間コース学生40名とする。ここで,学習意欲要因としては,外発的動機づけ・内発的動機づけ・健康度(特に精神的健康度)・対人関係・学院への適応度の5つを挙げた。次に,これらの学習意欲が定期試験成績に及ぼす効果について調べた。結果としては,夜間コース学生において学院への適応度と定期試験成績との間に正の関係が見られた。よって,今後の学生指導としては,担任を中心として学生がクラスや学院に馴染めるような配慮を積極的に行っていく必要があると考える。加えて,授業方法の工夫も考慮していきたいと考える。
著者
吉澤 英里
出版者
日本社会心理学会
雑誌
社会心理学研究 (ISSN:09161503)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.104-112, 2013

The effects of the motivational states of public speakers, such as rejection avoidance needs, as well as the presence or absence of an audience on psychophysiological responses when expecting to make a speech were investigated. Participants delivered a three-minute speech in a room with or without an audience. Participants completed the General Affects Scales before and after the speech, and the negative affect (NA) subscale scores of the scale were used to assess their psychological state. Salivary cortisol level was measured before and after the speech as an index of their physiological response. The results indicated that speakers with high rejection avoidance needs had greater NA prior to the speech regardless of the presence or absence of an audience. Moreover, they had increased cortisol levels only when speaking in front of an audience. Speakers with low rejection avoidance needs had greater NA when speaking in front of an audience, whereas they did not show increased cortisol levels, regardless of the presence or absence of an audience. These results suggest that when a speaker expects to deliver a speech, the speaker's motivational state and the presence or absence of an audience interactively cause changes in psychophysiological responses.
著者
吉澤 透 茅田 誠也
出版者
日本ビタミン学会
雑誌
ビタミン (ISSN:0006386X)
巻号頁・発行日
vol.68, no.8, pp.478-480, 1994-08-25
著者
吉澤 隆志 松永 秀俊 藤沢 しげ子
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.13-17, 2010 (Released:2010-03-26)
参考文献数
12

〔目的〕積極的に映像を流す形式(映像授業)と従来授業における授業意識の比較と,学習意欲との関係を検討した。〔対象〕某A専門学校理学療法学科学生(91名)とした。〔方法〕映像授業と従来授業とを実施し,映像授業における授業意識アンケート結果について因子分析を行い,両授業の下位尺度得点を比較した。また,映像授業における下位尺度得点と学習意欲アンケート結果との相関を調べた。〔結果〕映像授業における因子分析結果のうち第1因子(授業や将来に対する意欲)は,従来授業よりも下位尺度得点が高かった。また,第1因子は学習意欲の中でも特に内発的動機づけと学院への適応度との相関が見られた。〔結語〕映像授業は,従来授業よりも内発的動機づけや学院への適応度を高めることのできる授業形式であると考えられた。
著者
大髙 崇 吉澤 千和子
出版者
NHK放送文化研究所
雑誌
放送研究と調査 (ISSN:02880008)
巻号頁・発行日
vol.68, no.2, pp.74-83, 2018 (Released:2018-03-21)

放送で使用される大量の音楽。その使用料を権利者に分配するために、放送局はJASRAC等の「著作権等管理事業者」に対して使用する楽曲を報告する義務がある。インターネット時代の到来や権利意識の高まりもあり、正確な全曲報告がより一層求められている。今、この報告のため、楽曲の特徴を自動検知する「フィンガープリント技術」の導入が放送局で進んでいる。技術導入までの経緯を辿ると、著作物の利用者(放送局)と権利者・管理事業者の間で、課題の解決と新たなルール作りに向けて粘り強い議論がなされたことがわかる。著作権法が目指す「権利の保護」と「文化の発展」。このバランスを保ちながら放送コンテンツをさらに展開させるための課題と展望を考える。
著者
岡村 泰治 小林 克彦 草間 朋子 吉澤 康雄
出版者
Japan Health Physics Society
雑誌
保健物理 (ISSN:03676110)
巻号頁・発行日
vol.19, no.3, pp.231-237, 1984 (Released:2010-02-25)
参考文献数
10

The values of Derived Limits of Effluent Water Concentration, (DLEC)w, have been estimated in accordance with the principles of the recent recommendations of the International Commission on Radiological Protection.The (DLEC)w's were derived from the Annual Limits on Intake for individual members of the public (ALIp), considering realistic models of exposure pathways and annual intake rates of foods. The ALIp's were decided after consideration of body organ mass and other age dependent parameters. We assumed that the materials which brought exposure to the public were drinking water, fish, seaweed, invertebrate and seashore. The age dependence of annual intake rate of food might be proportional to a person's energy expenditure rate. The following results were obtained. Infants were the critical group of the public at the time of derivation of (DLEC)w. The ALIp's for the infants were about one-hundredth of those for workers and their (DLEC)w's were about one-third of those for the adult members of the public.
著者
吉澤 小百合
出版者
日本図書館情報学会
雑誌
日本図書館情報学会誌 (ISSN:13448668)
巻号頁・発行日
vol.69, no.2, pp.101-119, 2023 (Released:2023-06-30)
参考文献数
64

本稿の目的は,探究学習の実施における日本の高等学校の学校図書館と学校図書館職員の現状と課題を,教員と学校図書館職員の考えをもとに明らかにすることである。研究方法は,文献調査と質問調査(Web 調査)である。まず文献調査から5 つの論点を整理し,論点を構成する先行研究を基に,質問事項を決定した。質問調査の対象は国内にある国立・公立・私立の全日制高等学校・中等教育学校における国語科,社会科の教科主任,学校図書館担当教諭,学校図書館職員である。調査の回答数は750 校送付中,330 校(44.0%)であり,回答者は合計646 名(21.5%)だった。回答結果について,全体の傾向分析と因子分析などを行った。これらの調査結果から探究学習指導の目的,情報検索に関する指導内容,学習・情報センター職務の実施,学校図書館職員の自信,学校図書館の情報化,という5 つの論点に基づいた現状と課題を明らかにした。