著者
水谷 光 穴田 夏樹 内藤 祐介 堀 耕太郎 堀江 里奈 山崎 広之 山田 有季
出版者
メディカル・サイエンス・インターナショナル
雑誌
LiSA (ISSN:13408836)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.75-85, 2020-01-01

関西地方の麻酔科医たちが「症例カンファレンス」を実際に集まってやってみた。 通常の「症例カンファレンス」は,提示症例に対して各施設が周術期管理計画を原稿で示し,相互のやりとりはない。別の施設で働く麻酔科医が顔を合わせて,提示症例に対して思うことを述べることによって,互いのプランに取り入れられること,足りないことなどがその場で発見できるのではないか。それは読者にとっても新しい発見につながるのではないか。そんな思いで今回の「リアル症例カンファレンスin Osaka」は開催された。
著者
内藤 祐介 穴田 夏樹 桐山 有紀 豊田 浩作 堀江 里奈 水谷 光
出版者
メディカル・サイエンス・インターナショナル
巻号頁・発行日
pp.1233-1242, 2020-12-01

関西地方の麻酔科医たちが「症例カンファレンス」を実際に集まってやってみた。第3弾となる今回は,新たなメンバーも加わり,「抜管」をテーマに語っていただいた。
著者
植木 雄志 高橋 剛史 太田 久幸 正道 隆介 山崎 恵介 梅津 哉 堀井 新
出版者
日本内分泌外科学会・日本甲状腺外科学会
雑誌
日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌 (ISSN:21869545)
巻号頁・発行日
vol.37, no.1, pp.55-59, 2020 (Released:2020-06-16)
参考文献数
14

【症例】71歳女性。骨粗鬆症で加療を受けていたが高カルシウム血症を指摘され,当院に紹介となった。FDG-PETで副甲状腺腫瘍と骨への多数の集積を認め,99mTc-MIBIシンチグラフィでは左下副甲状腺への強い集積と,骨病変への弱い集積を認めた。シナカルセトを投与するも高カルシウム血症が改善しないため腫瘍摘出術を施行したところ,病理診断は副甲状腺癌であった。術後血清カルシウム,PTH-intactは正常化した。術後1年経過した時点でFDG-PET再検したところ,骨病変の集積は消退し,硬化性変化が進行していたため,Brown tumorの合併であったと判断した。【まとめ】副甲状腺癌とBrown tumorの合併はきわめて稀であるが,副甲状腺腫瘍に骨病変を伴う場合はBrown tumorを念頭に置き原発巣切除後の画像検査で骨病変の評価を行うことで,侵襲的な検査・治療を回避できる可能性が考えられた。
著者
上野 健二 杉山 春喜智 斎藤 弘 岩堀 源五郎
出版者
Japanese Society of Tea Science and Technology
雑誌
茶業研究報告 (ISSN:03666190)
巻号頁・発行日
vol.1958, no.12, pp.59-73, 1958-11-30 (Released:2009-07-31)
参考文献数
2

1.セイロンより輸入したC.C.C型シングルアクション揉ねん機による,ブロークン型の紅茶の製造法につき,はさみ摘原葉を用いて,1955~1957年にわたり試験した。2.この機械の基本的な操作方法としては,生葉投入量はインド,セイロン等における手摘原葉の場合に比し約20%減で,生葉換算113kg(萎凋程度3G~35%)が適当と認められた。この投入量に対しては,回転数は43rpm,揉ねん時間は第1回揉ねん40分,第2回揉ねん30分が良好であつた。3.回転数と揉ねん時簡との間には密接な関係があるので,特にこの点に関して再調査を行つたが,回転数を43rpmとし第1回揉ねんを40~50分(第2回揉ねん30分)とした時が最も適当で前の成績を確認した結果となつた。4.揉ねん機の合理的な使用法を明らかにするため,普通型の揉ねん機と組み合せて比較した結果,第1回揉ねんに従来型の揉ねん機を使用し,第2回揉ねんにおいて,本機により強圧揉ねんすることが効果的であることがわかつた。5.揉ねん中の茶温の上昇が製茶品質に影響することが大きいと思われたので,1回の加圧時間を短くし重圧のかけはずしの回数を多くして試験した結果その欠点を防ぐことができた。また第1回揉ねんに普通型揉ねん機を使用するかわりに,本機を無加圧で使用しで試験し,投入量113kg,回転数毎分43回の場合,揉ねん時間を多少長くして,第1回50分,第2回40分とすることによつて目的を達することを認めた。
著者
道木 恭子 古谷 健一 牛山 武久 永松 秀樹 堀 達之
出版者
国際医療福祉大学
雑誌
国際医療福祉大学紀要 (ISSN:13424661)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.1-6, 2005

女性脊髄障害者81名を対象として産婦人科的問題に関する後方視的調査を実施した。結果、一般では減少傾向にある「膣感染症」が61名(75%)と最も多く、脊髄障害者において膣感染症が多いことから、膣洗浄による治療効果について検討した。洗浄は10%ポピドンヨード50倍希釈液を用い、2週間に1度の間隔で実施した。その結果5例中4例において、膣分泌物中の細菌の減少傾向が認められ、外陰部の発赤、びらん、悪臭などの自覚症状も軽減した。本研究から、膣感染症に対する洗浄の有効性および女性脊髄障害者の健康問題に関する医療者の理解と当事者に対する知識の普及の必要性が示唆された。
著者
堀田正敦 編
出版者
巻号頁・発行日
vol.[34],
著者
染川 晋作 堀 大輔 前田 朗
出版者
九州理学療法士・作業療法士合同学会
雑誌
九州理学療法士・作業療法士合同学会誌
巻号頁・発行日
vol.2009, pp.128, 2009

【はじめに】<br> 近年、スポーツ現場における理学療法士(以下PT)の活動報告が多く紹介されている。我々も某大学アメリカンフットボール部に対し、2004年からトレーナー活動を中心としたメディカルサポートを行ってきた。2007年から当院の医師及び看護師にも協力を依頼し、当院での活動内容も徐々に増加している。現在では、怪我をしたほとんどの選手が当院を受診するまでに至った。そこで今回、我々の行っているメディカルサポートの報告と、当院のサポートシステムについて検討した。<br>【PTの活動内容】<br> 活動内容は、大学トレーニングルームにて行う練習後のメディカルケア(週1回)、春シーズン4試合・秋シーズン5~7試合の帯同、夏合宿(1週間)の帯同、当院でのリハビリテーション(チームに所属する当院PT2名が主となる)、監督・コーチとのミーティング(受診した選手の現状報告など)、サポートスタッフとのミーティング及び勉強会、選手・コーチへの傷害予防に対する教育などである。<br>【当院のサポートシステム】<br> 2007年から当院の医師及び看護師の協力のもと、受診する選手に対して、リハビリ処方箋の他にチーム専用のシート(以下連絡表)を使用している。連絡表では、受診した選手の診断名及び目安となる固定期間、ジョグ復帰可能、コンタクト以外復帰可能、コンタクト復帰可能時期など、選手のニーズに合わせた情報を医師に記載してもらう。連絡表は、運動療法適応外の場合でも医師に記載してもらう。診察後は記載された連絡表をもとに、チームに所属する当院PT2名が選手の状態を個別にチェックをして、受診した全選手の状態を把握するシステムを確立している。<br>【当院の受診数】<br> 2年間に当院を受診した選手数は、2007年が全選手数56名中41名(73.2%)、2008年が全選手数50名中42名(84.0%)であった。選手の当院受診(のべ新患)数は2007年が101件、2008年130件の総計231件であった。また、当院で手術を施行したものは10件であった。<br>【考察】<br> チームに対する院外でのメディカルサポートを行い、2007年より当院のサポートシステムを確立できたことで、2008年には当院を受診する選手の割合が増加した。診察時に連絡表を使用することで、選手のニーズに合わせた情報提供及び監督・コーチとの情報の共有が迅速となり、理学療法適応外の場合でも、PTが全選手の状態を把握することができた。しかし、PTによる選手の怪我に対する分析はさらに必要であり、今後の課題として、1)連絡表を見直し、怪我の状況(受傷機転やコンディション、グランド状態など)を詳細に評価すること、2)評価をもとに分析を行うこと、3)競技特性に沿ったより良いサポートシステムを確立することを検討中である。
著者
塩谷 綱正 神谷 昌男 髙梨 睦 堀池 彰夫 橋本 道枝
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.70, no.12, pp.595-599, 2020-12-01 (Released:2020-12-01)

自治体は,高齢化をはじめとした複雑な社会課題に向き合うことが求められている。従来,社会課題の抽出手法として集団討議やデータ解析等が存在しているが,特定の自治体の社会課題を客観的,かつ,合理性高く成立させた手法はない。そこで本研究では,高齢化を題材に,客観性を保ちながら,その地域における新規な社会課題を抽出する手法を検討した。市議会議事録を情報源として採用し,ベンチマーク都市と調査対象都市の比較を行うという本研究で検討した手法により,各自治体にとって,高齢化に関する新規な社会課題を客観性高く抽出できることがわかった。本研究で検討した手法は,自治体での活用が期待される。
著者
堀川 一男
出版者
安全工学会
雑誌
安全工学 (ISSN:05704480)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.1-7, 1976-02-15 (Released:2018-06-30)

欧米で軟鋼が大量に生産されるようになったのは1860年頃であるが,軟鋼の出現により陸上・海上のあらゆる構造物に使用されるようになった.しかし,産業の進歩発展に伴って各種の鉄鋼構造物は大型化,大容量化の傾向が強まり,軟鋼を用いたのでは部材の断面が課題となり構造上,構築上種々の困難が出てきた.そこで開発されたのが高張力鋼である.戦前は鋲,ボルトで接合していたが戦後は溶接継手が主力になったので,溶接に適した強度の高い鋼が生産されるようになり,特殊用途用にも各種の鋼が出現した.
著者
西川 伸紀 獅々堀正幹 柘植 覚 北 研二
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌データベース(TOD) (ISSN:18827799)
巻号頁・発行日
vol.48, no.20, pp.28-38, 2007-12-15
参考文献数
15

本研究では映像内の文字情報である字幕に着目した字幕検索システムを開発する.従来,字幕検索は映像内に出現する字幕に対して文字認識を行う手法が主流であった.しかし,この手法では,事前に文字認識を行うための時間コストが必要であり,また,完全な文字認識結果が得られない場合には検索精度が低下するという問題があった.本論文では,上記の問題点を解決した高精度かつ高速な字幕検索手法を提案する.字幕検索を実現するためには,映像中に出現するすべての字幕を正確に認識する必要はなく,検索キーに対する字幕だけを認識できれば適切な検索結果を得ることができる.そこで本手法では,各字幕の文字画像特徴量と検索キーに対応する文字画像特徴量との距離に基づいて該当の字幕が出現するフレームを検索する.また,各字幕の文字画像特徴量を多次元索引化することで,検索キーの文字画像特徴量との距離計算を高速化する.さらに,本手法では検索過程で特徴量照合を行うため,前処理で文字認識処理が必要でなく,時間コストを軽減することができる.実際に3時間分の映像データに対して映像中の出現頻度が比較的多い91単語を用いて検索実験を行った結果,1-gram特徴量を用いた場合には最大98.61%,2-gram特徴量を用いた場合には最大99.59%の平均適合率を得ることができた.検索時間に関しても,2-gram特徴量を用いた場合でも約0.5秒で検索結果を得ることができた.Video telop retrieval methods based on telop characters can retrieve the corresponding telops to the query from the huge video data. The conventional methods make the text data from the image data of telop characters by recognizing all telop characters in the video data, and then the full text search is operated toward the recognized text data. The conventional methods can not retrieve with high precision, because all telop characters can not recognize as their right characters perfectly. In this paper, a new video telop retrieval method based on telop characters is proposed. In order to specify the suitable telop, this method recognizes the only corresponding telop characters to the query keyword not all characters. This method calculates the distance between each image features of telop characters and template image features of query keyword. The number of distance calculations can decrease by indexing the multidimensional data for image features of telop characters. Experimental results, using 91 query keywords, show that the average precision of proposed method using 1-gram feature becomes 98.61%, and using 2-gram feature becomes 99.59%. Moreover, the retrieval time can be obtained in about 0.5 seconds when using 2-gram feature.
著者
深堀 晋 王 利明 笠井 章次 吉川 大太郎 唐崎 秀則 河野 透 齋藤 博哉 長嶋 和郎
出版者
日本臨床外科学会
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.79, no.1, pp.66-71, 2018 (Released:2018-08-01)
参考文献数
8

われわれは平成26年1月~平成29年5月までに,病理診断によって4例の分節性動脈中膜融解症(segmental arterial mediolysis:以下SAM)を経験した.年齢は60歳から88歳までで,すべて男性であった.全例に緊急手術を行い,摘出検体より中膜の空胞変性など特徴的な所見からSAMと診断した.3例は生存し,1例のみ術後第36病日に肝梗塞によって死亡したが,死因とSAMとの関連性は不明であった.今回,自験例4例と国内で渉猟しえたSAMの報告107例とを合わせ,疫学や発症部位などの特徴を報告する.
著者
広瀬 保夫 畑 耕治郎 本多 拓 山崎 芳彦 堀 寧 大関 暢
出版者
Japanese Association for Acute Medicine
雑誌
日本救急医学会雑誌 (ISSN:0915924X)
巻号頁・発行日
vol.12, no.3, pp.125-129, 2001-03-15 (Released:2009-03-27)
参考文献数
9
被引用文献数
1 3

This report describes 7 victims of sodium azide poisoning caused by drinking poisoned water. Ten employees at the poisoning site developed symptoms immediately after ingesting coffee or tea made from hot water contained in a thermos bottle. Symptoms included altered consciousness, faintness, blackout, palpitation, nausea, and paresthesia of both hands and feet. Seven patients were transferred to our institution by ambulance. We assumed symptoms were caused by acute poisoning but the causative agent was unknown. We could not rule out cyanide poisoning because of the rapid emergence of symptoms suggesting circulatory failure, so we administered amyl nitrate, sodium nitrate, and sodium thiosulfate. Symptoms rapidly subsided. The causative agent was identified the next day as sodium azide. While the victims were being treated at the emergency room, 2 doctors, 3 nurses, and 1 pharmacist complained of faintness, headache, nausea, sensations of dyspnea and eye pain. These medical staff members had all either conducted gastric lavage or treated gastric contents. This strongly suggests that symptoms were caused by hydrazoic acid formed in a chemical reaction between sodium azide and gastric acid. Our experience underscores the potential hazard from hydrazoic acid faced by medical staff treating patients with oral sodium azide intoxication.