著者
宮崎 眞
出版者
岩手大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

本研究の目的は、(1) 複数の人が役割を分担する共同活動の中で言語行動の始発を促すより効果的なスクリプト・スクリプトフェイディング(以下、S・SF) 法の開発、(2)S・SF 法の特長を生かした新たな般化促進法、(3) スクリプトを自らが管理し活用する自己管理法の開発、である。対象者は5 名の知的障害を伴う自閉症者であった。制作やゲーム等の活動の中で、会話行動を指導した結果、S・SF 法により、会話行動が促進されることと学校において会話の頻度が著しく増加した。スクリプトの新たな提示法としてタブレット端末による提示法を開発し、有効性が確認できた。
著者
宮崎 展昌
出版者
東洋大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2010

昨年度半ばより引き続き,アメリカ合衆国・Stanford大学に滞在し,研究に従事してきた.昨年度後半より着手した博士論文の一部についての出版準備を進め,『阿闍世王経の研究-その編纂過程の解明を中心として』(山喜房佛書林,東京)として8月末に上梓することができた.同書ではその副題にあるように,主に文献学的方法論にもとづきながら『阿闍世王経』の編纂過程について論じ,筆者がこれまでに獲得しえた研究成果を広く公開することができた.今後はその成果をもとに,インド仏教思想史上における『阿闍世王経』の位置付けについて解明を進めていきたい.上記拙著の出版準備完了後は『阿闍世王経』のテキスト研究を再開した.すなわち,チベット・カンギュル諸本を用いて校合作業を進め,同経の巻(bam po)第五について校合作業を完了することができた.今後は同部分の訳注研究を進めながら,テキスト校訂を試みる.さらに,残る巻第一及び第二の部分についても校合作業および訳注研究に着手する予定である.また,他のカンギュル諸本との関連が明らかにされていない,新出のタボ寺写本やゴーンドラ写本などについて,校合・校訂作業にもとづきながら,二大系統としてしられるテンパンマ系・パンタンマ系との関係についても調査を進めている.一方,『阿闍世王経』と般若経典類との関連を探るために,『金剛般若経』『文殊般若経』『八千頌般若』について調査を進めている.今後は『二万五千類般若』などについても調査を進め,それらと『阿闍世王経』との関連について検討・考察を進めたい.
著者
宮崎 陽平 安藤 正宏 藤田 悠矢 羽鹿 諒 Ondreicka Merrielle 伊藤 雄一
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2013論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, pp.238-241, 2013-09-27

我々は,鏡状のディスプレイ上で結露の発生・消滅を制御し,結露に対して自由に落書きしたり,落書きを修正したりすることができる新しいインタラクティブなディスプレイ「ケツログラフィティ」を提案する.結露は指で触れることで加工することができ,落書きをしたり,文字を書き込んだりすることができる.しかし,一度描いた落書きを修正することは困難で,一度描いたものは時間とともに消えてしまい,その絵を保存・再現することはできない.本システムでは,ディスプレイ面の任意の位置の冷温を制御することで,その位置における結露の生成・消滅を制御する.これにより,結露で情報を提示することが可能となり,結露の復元や加工が可能となるだけでなく,結露を指でなぞることにより,インタラクティブに情報を加工することもできる.また,任意の位置に結露を発生させることで,誤った場合に修正したり,一度描いた落書きを記録,再生したりすることもできる.
著者
宮崎 修一
出版者
京都大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2008

安定マッチング問題とは、各男性が女性を、同様に各女性が男性を順序付けした希望リストを提出し、それに基づき「安定性」と呼ばれる性質を持つマッチングを求める問題である。本問題は、研修医の病院配属をはじめ、様々な配属問題に利用されている。本研究では、応用を視野に入れた本問題の様々なバリエーションを提案し、それらに対するアルゴリズムの開発や計算困難性・近似困難性の証明を行なった。
著者
宮崎 邦洋 大知 正直 米良 はるか 松尾 豊
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.27, 2013

近年、ウェブ上で不特定多数の人に資金提供を呼びかけるクラウドファンディングというサービスが普及しつつある。しかし、資金獲得の要因分析はあまり行われていない。本研究では資金獲得に寄与しているプロジェクトの要因を明らかにすることで、プロジェクト達成率向上を目指す。クラウドファンディングが普及することは、人々が自らの善意に従って行動できるようになることにつながる。
著者
小野 亮一 前田 幹夫 中村 宏之 中田 隆 宮崎 純生
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. TM, テレコミュニケーションマネジメント (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.575, pp.91-95, 2004-01-16

ユビキタス社会の実現に向け、ソフトウェアの高品質化・開発ユストの低廉化の要求がさらに高まっている。本稿では、これらソフトウェアの高品質化・開発コストの低廉化に向けたP2P型の開発システムの提案を行うと共にクライアント/サーバ型の開発管理システムとの比較評価を通じ提案システムの適用領域及び有効性を明らかにする。
著者
宮崎勇熊 著
出版者
輝文館
巻号頁・発行日
1905
著者
中田 喜文 藤本 哲史 三好 博昭 川口 章 安川 文朗 田中 幸子 宮崎 悟
出版者
同志社大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

日本の医療人材の現状を、労働市場における状況、医療施設における状況に分けて分析した。医療人材の労働市場においては、労働市場としての需要と供給のミスマッチの回復機能は、賃金水準に対し需給状況が限定的な影響を与えているとの結果が得られた。同時に日本の医療制度の持つ、様々な医療施設のマネジメントに対する影響を通した間接的な影響の存在も確認できた。このことは日本の医療政策の近年の変化が、個別医療施設のマネジメントの有り様に影響を与えることを通して、一義的にはその組織内の労働条件に影響を与え、さらには間接的に医療人材の労働市場にも影響を与えることが分かった。
著者
宮崎 誠 Miyazaki Makoto
出版者
法政大学情報メディア教育研究センター
雑誌
法政大学情報メディア教育研究センター研究報告 (ISSN:18827594)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.12-14, 2011-09

eポートフォリオを導入にあたっては、eポートフォリオをどのように活用したいのかを定義してシステムを選定する必要がある。しかし、eポートフォリオという言葉の定義自体が広く、多様な利用目的で、システムの導入が検討されている。本稿では、オープンソースのeポートフォリオシステムとして代表的なMaharaとSakai OSPの2つのソフトウェアについて運用経験者の観点から比較し、eポートフォリオにおける活動毎に利用目的にあった実装が可能であるか評価した。
著者
青木 昌三 宮崎 英一
出版者
香川大学
雑誌
香川大学教育実践総合研究 (ISSN:1345708X)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.35-46, 2005-03

本年4月より試験的に運用が開始された,携帯電話端末からのアクセスにも自動対応する休講通知掲示Webシステムについて,アンケート結果やアクセスログの集計に基づいて,システムの動作の安定性や運用・利用の状況,継続運用の必要性等について検証した。開発時に意図したユーザビリティやシステム利用による業務の省力化も肯定的に評価され,休講通知情報の登録機能,ダイナミックなWebページ作成機能,携帯電話からのアクセスへの自動対応等の各種機能も含めシステムがトラブルも無く安定して稼動しているこどが確認できた。利用者である学生からの普段のアクセスはそう多くはないが,台風時など緊急時におけるシステムの有用性が認められた。継続運用が強く求められていると判断されたが,システムの更なる活用には,利用についてより一層広く学生に周知することが必要であることも明らかとなった。
著者
嵩 英雄 清水 憲一 能町 宏 宮崎 祐三
出版者
公益社団法人日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学年次論文報告集 (ISSN:13404741)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.1453-1458, 1997-06-09
被引用文献数
1

打継ぎ部の付着性状に及ぼす打継ぎ処理の影響を検討するため,打継ぎ面の処理と湿潤状態及び養生の程度を変え,鉛直および水平打継ぎ部を持っ供試体の曲げ強度,中性化,超音波伝播速度などを試験し,打継ぎ面の骨材露出処理は付着強度を改善し中性化を抑制すること,打継ぎ面の散水の効果は少なく打継ぎ直前の散水は付着を低下させること,超音波試験による打継ぎ部の付着性状を評価できることを明らかにした.キーワード:
著者
宮崎 文彦 ミヤザキ フミヒコ MIYAZAKI Fumihiko
出版者
千葉大学 公共研究センター
雑誌
公共研究 (ISSN:18814859)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.57-80,254〜255, 2007-06

千葉大学公共研究センター21世紀COEプログラム「持続可能な福祉社会に向けた公共研究拠点」
著者
宮崎 章夫 矢野 伸裕
出版者
茨城大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

本研究の目的は、高齢ドライバーが示すリスクテイキング行動(Risk Taking Behavior, RTB)の特徴を解明し、それを防止するドライバー教育の方法を検討することである。調査の結果、高齢ドライバーは周囲の車両から物理的・精神的な圧力を受けており、その圧力から逃避するためにRTBをとりやすいことが明らかになった。こうした知見を自動車教習所指導員へ伝えたうえで、指導員同志の集団討議をおこない、RTBを防止するための助言・指導の方法を検討した。
著者
山田 桐子 宮崎 均
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.73, no.626, pp.819-826, 2008-04-30 (Released:2008-08-20)
参考文献数
61
被引用文献数
4 1

Trend of regional characteristics was revealed by classification based on landform, natural water system resource and formative process of hot spring area. Classification of “ravine” and “hilly land” experienced small-scale development by mostly hot spring cure, medical treatment and health-seeking and leave old streetscape. Classification of “valley-between mountains-flat”, “hilly land-flat” and “flat” experienced major-scale development by mostly merriment and pleasures. Therefore scale of present hot spring area is determined by landform, natural water system resource and formative process of hot spring area.
著者
羅 彩雲 宮崎 清 楊 静 植田 憲
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.81-90, 2008-09-30
被引用文献数
2

本稿は、台湾における伝統的な寝台「紅眠床」の制作技術に関する諸特質を、中部地域の職人からの聴き取りを通して明らかにしたものである。また、本稿は、職人からの聴き取りと文献資料との比較・考察を行い、台湾における伝統家具「紅眠床」に関する史料作成を志向したものである。本稿では次のことを明らかにした。(1)「紅眠床」を構成する部材名称は、機能特質を表現しつつも、職人の居住地域によって異なっている。(2)「紅眠床」の用材は時代によって変化するが、とりわけタイワンヒノキが「紅眠床」の歴史と密接に関係していた。(3)「紅眠床」の製造工程は、職人の営業形態によって異なるプロセスになっていた。(4)「紅眠床」の寸法規格は独特な単位に基づいており、職人の居住地により、その演算方法が異なっていた。(5)伝統家具「紅眠床」の制作は、時代とともに分業化が図られ、個々に専門技術を有する職人の連携によってなされるようになった。