著者
末松 篤樹 野口 善令 横江 正道 吉見 祐輔 久田 敦史 宮川 慶 吉田 心慈 吉田 紗衣子 渡邊 剛史 井村 洋
出版者
一般社団法人 日本プライマリ・ケア連合学会
雑誌
日本プライマリ・ケア連合学会誌 (ISSN:21852928)
巻号頁・発行日
vol.37, no.1, pp.36-38, 2014 (Released:2014-03-28)
参考文献数
4

American College of Physicians (ACP) 日本支部年次総会2013において, 「誰も教えてくれなかった診断学・中級編—鑑別診断を絞り込む」をsmall group discussionとして開催した. 症例提示を行い, 鑑別診断から絞り込む思考プロセスを体験するために, マインドマップを利用して疾患の全体像を把握する試みを行った. 参加者からは概ね好評であり, 診断推論を学習する機会を提供し, 診断推論の指導方法も広めることができた. 今後もこのような企画を学会で行い, 診断推論を学ぶ環境を整えていくことが重要と考える.
著者
宮川 泰夫
出版者
The Association of Japanese Geographers
雑誌
地理学評論 (ISSN:00167444)
巻号頁・発行日
vol.49, no.1, pp.25-42, 1976

大都市零細工業的性格をもった眼鏡枠工業は,今日では,その約80%を地方の町鯖江に於て産出している.この地への導入は,大阪へ出稼者や移住者を出しながら絶えず地場産業を求めていた北陸の一寒村の地域性と東京の名工と大阪の問屋がもつ「都」「市」的機能と地場の低廉な労働力の結合を可能にした増永家の家業性を基礎に置く.明治末に生野に定着した眼鏡枠工業は,大正に入ると同様の地域性をもち帳場の親方の出身地である東部地域に分家的独立の形態をもって展開し,技能と低廉労働力に基礎をもつ村の工業となってゆく.それが昭和になり機械化が進み組立工業的性格を強めながら低廉な技能者の集積によって大阪・東京といった大都市産地との競合に打勝って産地規模を拡大してゆくにつれその生産流通機能の展開に適した新興の町に生産拠点を移し町の工業へと転換していった.戦後は繊維や漆器といった地場産業の展開する町を棲み分けつつ,拡充した町の生産流通機能に主導された町から村へ連らなる一大産地を眼鏡枠工業は形成している.このように眼鏡枠工業の配置は工業がその発展段階に応じて性格を異にする地域を棲み分けることによってもたらされたといえる.
著者
宮川 修 渡辺 孝一 大川 成剛 中野 周二 塩川 延洋 田村 久司
出版者
一般社団法人日本歯科理工学会
雑誌
歯科材料・器械 (ISSN:02865858)
巻号頁・発行日
vol.4, no.6, pp.645-656, 1985-11-25

一定速度で被削材を送り, 与えた工具の切り込みにたいしてくりかえし研削で得られる実研削量によって研削工具の性能を評価する試験装置を試作した.これにより13%Cr-Ni合金を被削材として研削試験を行ない, CBN電着ホィールの研削性能を市販のビトリファイド系アルミナホィール2種と比較した.ホィールの振れまわりが影響して, 22, 000rpmの高速回転と18, 000rpm以下の低速回転とで異なった研削挙動が現われた.高速回転では, 研削面のうねりが激しく, 最終研削量も設定した切り込み量を越えた.低速回転では, 研削面のうねりは比較的小さかったが, 設定した切り込み量が完全に削りきれなくなる傾向がみられた.その上, 送り速度を大きくすると一定量を削るまでに何回も何回も研削をくりかえすことが必要になり, 削り残しも大きくなった.振れまわりの影響を考慮して, CBN電着ホィールは低速回転についてのみ実験した.それでもなおこれは, 送り速度が大きい場合でも優れた研削性能を示した.
著者
宮川 栄一
出版者
神戸大学
雑誌
國民經濟雜誌 (ISSN:03873129)
巻号頁・発行日
vol.208, no.4, pp.33-42, 2013-10
著者
難波 敦子 成 暁 宮川 金二郎
出版者
日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 = Journal of home economics of Japan (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.49, no.2, pp.193-197, 1998-02-01
参考文献数
6

A search for the correlation between Japanese and Chinese food cultures identified the production of natto, a non-salted and fermented soybean product, in China. Natto is prepared by Jingpo-zu in Dehong Thai-zu Jingpo-zu Province of Yunnan in China. Boiled soybean covered with bamboo grass, straw or loquat leaves is left to ferment in a bamboo basket. After fermentation, it is eaten with pepper, or salt and pepper is added to produce a seasoning like Japanese miso. Salted natto is also dried for storage as drynatto, and some natto is used to prepare Shui-douchi a kind of supplementary food. Our search indicates that the nattoline from Nepal via Bhutan and Myanmar that has been presented by Sasaki can be extended to Yunnan in China.
著者
倉藤 利早 長尾 光城 宮川 健 松枝 秀二 Kuratou Risa Nagao Mitsushiro Miyakawa Takeshi Matsueda Shuji
出版者
川崎医療福祉学会
雑誌
川崎医療福祉学会誌 (ISSN:09174605)
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, pp.233-242, 2014

本研究では,高等学校バスケットボール選手に熱中症に関する継続的な予防活動を行い,予防活動 の有効性を検討することを目的とした.高等学校の男子バスケットボール部に所属する選手9名を対象に調査を行なった.測定項目は,水分摂取,体重,脈拍,赤外線式鼓膜温,腋下温,環境温度,主観的口渇感,主観的温度感,主観的運 動強度とした.熱中症予防活動は熱中症予防NOTE を作成し,調査1回目の測定終了後に実施・配布を行なった.また,日々の練習で使用できる水分補給量の目安を記したコップを配布し,自己チェックシート,熱中症計,体重計の配布も行ない,日々の練習で活用するよう教示した.測定月ごとに体重あたりの水分摂取量と体重あたりの総発汗量の相関関係を示した結果より,7月において有意な正の相関関係が示された.また,8月においても有意な正の相関関係が示された.次に,測定月による選手の水分補給率・体重減少率の変化を示した結果より,測定月の違いによる, 水分補給率,体重減少率において有意な差は示されなかったものの,個人データで以上の二つを比較 した結果,対象者9人中8人において,水分補給率が増加し,体重減少率は減少を示した.そして,予防活動について内省を行った結果,選手から自己チェックシートや体重測定は習慣がないため,なかなか継続して行うことが難しいという報告を受けた.一方,熱中症計は毎回の部活において使用し,練習前はもちろん練習中もほとんどの選手がチェックしたという報告を受けた.本研究において行った予防活動の有効性を検討した結果,選手が熱中症にならないために,自分自身による管理はもちろん,特に周りのサポートが重要であることが考えられた.また,そのサポートが一過性のものではなく,選手に習慣づくまで継続的に行なう必要が考えられた.そして,最終的に選手自ら自己管理ができるような指導が行える指導者像が求められる.The purpose of this study was to study the effectiveness of continuous prevention activities of heat disorders in high school basketball players. Nine boys participated in this study. The subjects' water intake was monitored without forcing fluid intake. Body weight, pulse rate, environmental temperature, VAS for measuring the SST, RTS, and RPE were measured.For the activity, we made a heat disorders prevention notebook and performed the implementation and distribution after the measurement of the first investigation. In addition, we distributed cups which had marks indicating the quantity of water intake. And we distributed the self-check sheet and the scale of heat disorders and body weight. We instructed them to utilize it in their daily exercise. Significant correlation was observed between water intake and the total quantity of sweat per body weight in July and August. Then the results showed that a change of water intake rate and the body weight rate of decline in every measurement month, but both water intake rate and weight rate of decline were not significant. The self-check sheet and the scale of body weight were not used continually. However, the scale of heat disorders was continued from the introspection report of the players.
著者
宮川 洋光 本田 克美 宗像 健
出版者
The Society of Chemical Engineers, Japan
雑誌
化学工学論文集 (ISSN:0386216X)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.134-138, 1989
被引用文献数
2

精留効果の組成による変化の原因を究明する目的で, <I>N<SUB>OG</SUB></I>の著しい変化を報告しているLiangらの実験とできるだけ同一の条件のもとに実験を行った.その結果<I>N<SUB>OG</SUB></I>は組成とともに大きく変化することが認められた.<BR>また, 表面張力特性による検討を行うため, この系の沸点液の表面張力を測定したところ, ある組成で極大値をもち, この組成を境としてネガティブ系からポジティブ系に変化することがわかった.また, Moensの提案したstabilising-indexを用いれば<I>N<SUB>OG</SUB></I>との関係がかなりよくまとめられることがわかった.
著者
宮川 拓
出版者
日経BP社
雑誌
日経systems (ISSN:18811620)
巻号頁・発行日
no.255, pp.70-75, 2014-07

Java 8他言語の長所を取り込むラムダ式でプログラムが簡潔にJava 5以来となる10年振りの大型アップデートと評される「Java SE 8」。他言語の長所を取り入れ、大幅に機能拡張された。ラムダ式という新しい構文、バリエーションが増えた日付・時刻API、拡張された…
著者
土肥 紳一 宮川 治 今野 紀子
出版者
公益社団法人 日本工学教育協会
雑誌
工学教育 (ISSN:13412167)
巻号頁・発行日
vol.60, no.4, pp.4_56-4_62, 2012 (Released:2012-08-04)
参考文献数
5

In order to improve students’ motivation, the SIEM (School of Information Environment Method) which is the education method for the introduction of the computer programming education was developed. We focus on students’ motivation, and we have measured students’ motivation as the educational effects. After the SIEM was developed in the School of Information Environment, it applied to introduction to the computer programming education in the School of Engineering Evening Division at the Department of Electrical and Electronic Engineering. It is effective for the improvement of students’ motivation. By adding the Customer Satisfaction Analysis to the SIEM Analysis, it was able to clarify the priority level of the SIEM assessment item. In this paper, we describe results of the Customer Satisfaction Analysis.
著者
芳原 敬士 宮川 清
出版者
長崎大学
雑誌
長崎醫學會雜誌 : Nagasaki Igakkai zasshi (ISSN:03693228)
巻号頁・発行日
vol.79, pp.282-285, 2004-09

DNA損傷に対し,相同組換え修復においてRad51と協調しているRad51 paralogの1つであるXRCC3の機能解析を行った. 遺伝子ターゲティングによりヒト大腸癌細胞(HCT116)からXRCC3遺伝子欠損細胞を作製し,作製したXRCC3欠損細胞に,野生型XRCC3 cDNA,および乳癌や膀胱癌などの発症リスクに関与することが報告されている遺伝子多型(T241M)を有するXRCC3 cDNAを発現することによって相補性実験を行った. その結果,XRCC3は,Rad51依存性の相同組換え修復に重要な役割を果たすとともに,DNA複製にかかわるRPAの機能を制御することによって複製の開始点をも調節していることを証明した. 更に遺伝子多型は,修復能は正常であるが複製調節能には異常をきたしていることも明らかになった. これらは,相同組換え修復はDNA複製機構と密接に連関し,その異常は発癌のリスクに関与する可能性を示唆するものと考えた. この実験は被爆者に置き換えると,被爆後のDNA障害に対する細胞内応答現象の1つを説明する事が出来るモデルであり,原爆後遺症としての発癌に関係する染色体不安定性の分子機構の1つとして考えられた. ノックアウトの作製は従来はCHOあるいはDT40等の脊椎動物細胞での報告があるが,我々は,HCT116細胞を用い,機能解析を行った. この細胞は,ミスマッチ修復異常を有する欠点を持っているが,それゆえに相同組換え頻度が相対的に高くノックアウトが比較的容易であり,p53が正常であるために細胞周期の研究に有用であると思われた.
著者
諏訪 兼位 宮川 邦彦 水谷 総助 林田 守生 大岩 義治
出版者
日本地質学会
雑誌
地質學雜誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.103, no.11, pp.XXXV-XXXVI, 1997-11-15
被引用文献数
2

中央構造線の大露頭:月出露頭は, 紀伊半島中央部の高見山東方約9km地点(三重県飯南郡飯高町月出ワサビ谷)において, まず確認され, さらに崖錐除去工事によって出現した. 月出露頭の位置は, 東経136°11'33", 北緯34°26'5"である.<BR>露頭の高さは約80m, 幅は約50mに及ぶ. 露頭の勾配は38. 5°である. 露頭では, 西南日本外帯の黒色片岩と西南日本内帯の圧砕岩類(マイロナイト)とが接している. 月出露頭の中央構造線は, 東西走向で, 北へ60°傾斜している. 黒色片岩の片理は東西走向で北へ67°傾斜している. マイロナイトの面構造はN86°E走向で, 北へ56°傾斜している. マイロナイトは, 中央構造線沿いの幅3~5mの範囲では, 赤褐色を呈してガウジ化している.<BR>1959年9月の伊勢湾台風による崖崩れによって, 月出露頭の一部(右上隅)が出現したが, 大部分は崖錐におおわれていた. 筆者らは, 1995年1月に月出露頭が中央構造線の露頭であることを確認した. そして, 崖錐除去工事によって, 大露頭が出現することを, 関係当局に説いた. 幸い, 1995年度から崖錐除去工事が, 三重県治山事業として3か年計画で着々と進められている. 月出露頭の約1/3の高さには, 土止めの擁壁が設けられた. 露頭の右端には, 露頭最下端部のワサビ谷から擁壁まで, 階段が設けられた. 月出露頭の観察場所はワサビ谷に沿って整備され, 露頭に直接手を触れることができる. 観察場所へのアクセスも着々と整備されつつある.<BR>月出露頭周辺では, 中央構造線はN80°E走向で連続する. 月出露頭の東方約10kmには荒滝露頭があり, そこでも, 黒色片岩とマイロナイトが接している. 月出露頭周辺の中央構造線については, Suwa(1956), 杉山(1973), 高木(1985)などの研究がある.<BR>月出露頭では, 中央構造線は北へ60°傾斜しているが, 最近の伊藤ほか(1996)の四国中央構造線の研究によれば, 地下深部では中央構造線は, 30°~40°程度のゆるい北傾斜を示すらしい.<BR>このロ絵の発表にあたり, 飯高町長石橋 修, 前飯高町長村岡力, 松阪農林事務所前林政部長望月三佐男の三氏をはじめ, その他の関係各位に厚く御礼申しあげる.<BR>崖錐をのぞけば見事あらわるる大断層が月出ずるごと
著者
白木 仁 田淵 健一 児玉 啓路 宮川 俊平 上牧 裕 天貝 均
出版者
日本体力医学会
雑誌
体力科學 (ISSN:0039906X)
巻号頁・発行日
vol.32, no.6, 1983-12-01

陸上競技における走、跳、投の種目別のスポーツ障害の特徴を明らかにし、実際の障害予防を行なう上での基礎的資料を得るために・筑波大学陸上競技部男子部員114名に対しアンケート調査を行った結果、次のことが明らかになった。短距離では、大腿後面の肉離れが半数を占め、中・長距離では、下腿の腱鞘炎、腱炎、骨膜炎、疲労骨折などの過労性の障害が半数を占めていた。跳躍では、大腿部の肉離れと足関節捻挫が同様の頻度(22.8%)で上位を占め、投てきでは、肘の疼痛と腰部の障害が7割を占めていた。