著者
上島 弘嗣 藤吉 朗 宮川 尚子 喜多 義邦 大久保 孝義 門田 文 久松 隆史 高嶋 直敬 三浦 克之 村上 義孝
出版者
滋賀医科大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2013-04-01

(1)縦断解析:インスリン抵抗性と冠動脈硬化進展、歩数とメタボリックシンドローム発症との関連、(2)国際共同研究:米国住民コホートMESAとの冠動脈硬化日米比較、ピッツバーグ大学等との共同研究にてオメガ‐3脂肪酸と冠動脈石灰化発症との関連等、(3)遺伝子、メタボローム、新興バイオマーカー:アルデヒドデヒドロゲナーゼ遺伝子多型とLDL-コレステロール、リポプロティン関連ホスフォリパーゼA2とその遺伝子多型と潜在性動脈硬化との関連等を明らかにした。尿中メタボローム・酸化変性LDLも測定済みであり引き続き有用なバイオマーカーの探求を続ける。
著者
宮川 東一
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.81, no.1, pp.8-13, 1986

この報告書は清酒産業の基本問題を解決するため欧州ワイン産業の経営政策に解決の糸口を求めるべく視察研究を行ったものの一部である。
著者
平井 利明 宮川 晋治 松井 和隆 栗田 正
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
vol.54, no.7, pp.585-588, 2014-07-01 (Released:2014-08-02)
参考文献数
10
被引用文献数
2

症例は30歳の男性である.発熱後に2週間で顔面の灼熱痛,咀嚼困難をみとめ入院した.両側三叉神経の運動感覚障害,左顔面神経麻痺,感音性難聴,ぶどう膜炎,耳下腺腫脹をみとめた.両側肺門部リンパ節腫脹,血清ACE上昇,ツベルクリン反応陰性,口唇粘膜生検で非乾酪性類上皮性肉芽腫をみとめ,完全型Heerfordt症候群と診断した.下顎皮膚組織に対するPGP9.5抗体をもちいた免疫染色でsmall fiber neuropathy(SFN)をみとめた.顔面痛は難治性で,発症3年後に急性膵炎で死亡した.剖検ではサルコイド結節をみとめなかったことから,難治性顔面痛の原因としてSFNの関与が強くうたがわれ報告する.
著者
宮川 重義
雑誌
京都学園大学経済経営学部論集
巻号頁・発行日
no.6, pp.47-57, 2018-03-10

最近セントルイス連銀総裁ジェームズ・ブラード(James Bullard)は2008年以降の先進国の金融緩和政策、とくにゼロ金利政策の継続は1970年代にミルトン・フリードマンなどが警鐘をならした金利固定政策に他ならず、早晩制御し難しいインフレを引き起こすリスクが大であると主張している。もし、名目金利およびインフレが共に長期にわたり低率のまま長く留まるならば、金融政策の基本的考えを根本から変える必要がある。アメリカはこのブラードの主張を受け入れたか否かは定かではないが、現実のインフレがその目標値に達しない中金利引き上げに転じた。これに対して、わが国ではデフレ対策としてゼロ金利を長期にわたり継続している。このような状況を考える時、ブラードの主張は一考に値すると考え、ここにそのアイデアを紹介する。
著者
永井 悦子 勝野 朋幸 紺屋 浩之 小西 康輔 中村 裕子 美内 雅之 片岡 政子 浜口 朋也 宮川 潤一郎 難波 光義
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.52, no.4, pp.295-300, 2009-04-30 (Released:2010-03-01)
参考文献数
10

症例は44歳,女性.2007年2月に統合失調症に対し服用中のリスペリドンを3 mg/日に増量した頃より口渇が生じ,3月4日全身痙攣,血糖値2089 mg/dlにて,糖尿病性非ケトン性高浸透圧昏睡と診断した.同薬を中止し,インスリン加療を開始.治療経過良好にて,退院後は食事療法のみとなった.7月より妄想が出現しペロスピロンを開始した.12月にアリピプラゾール6 mg/日を追加したところ,5%台前半であったHbA1cが2008年1月25日受診時8.4%となった.外来でインスリン治療を再開するも血糖コントロールの改善なく,3月1日入院となった.当初,30単位/日のインスリンを要したが,アリピプラゾール中止後速やかに使用インスリン量が減少し,再び食事療法のみで血糖コントロール可能となった.米国精神医学会治療ガイドラインでは,アリピプラゾールは糖・脂質代謝異常を来たす危険性がない,あるいは治療域で稀にしか副作用が起きない薬剤とされているが,使用時には血糖測定をはじめ慎重な観察を行う必要がある.
著者
宮川 繁
出版者
放送大学
雑誌
メディア教育研究 (ISSN:13441264)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.1-8, 2004

高速通信をベースにした双方向メディアが普及するにしたがって、「パーソナル・メディア」の出現という現象が起こっている。「パーソナル・メディア」は、「マスメディア」とは対照的に、ユーザーが双方向な場に、まさに双方向参加することで形成されるものであり、メディアの生産者と消費者の間に引かれた境界線が曖昧になってゆくような視点をもたらしてくれる。本論では、私がMITで製作した「スターフェスティバル」(starfestival.com)というプログラムを通じて、「パーソナル・メディア」のいくつかの特徴を解説する。「スターフェスティバル」では、プログラム内に準備されたモデルをベースにして、ユーザーは自分自身の視点を見つけ、自分だけのストーリーを作り出してゆくことができる。また、それをするために、様々な他のメディアの流用をすることもできる。このような自分のストーリー作りや、流用といった視点は、「パーソナル・メディア」が持つ重要な特徴である。
著者
山野井 一夫 辻岡 国治 宮川 貴子
出版者
一般社団法人 日本科学教育学会
雑誌
日本科学教育学会年会論文集 (ISSN:21863628)
巻号頁・発行日
vol.31, pp.325-326, 2007

SNS(Social Networking Service)は、閉鎖された空間で人と人とのコミュニケーションをサポートするソフトウエアである。筆者らは、PHPを使ったWebページに作成したモジュールを容易に組み込むためのデコレータ機能をもつSNSシステムを開発した。Usagi SNSは、MVC(Model View Controller)モデルを用いたフリーソフトのOpenPNEをベースに独自にデコレータ機能を追加し、アンケート機能やアルバム機能などの必要なモジュールを容易に追加拡張できるようにした。
著者
宮川 弘之 杉木 幹雄 田原 正一 山本 純代 山嶋 裕季子 植松 洋子 門間 公夫
出版者
公益社団法人 日本食品衛生学会
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.59, no.5, pp.213-219, 2018-10-25 (Released:2018-11-14)
参考文献数
11

LC-MS/MSを用いた加工食品中のステビア甘味料のスクリーニング分析法について検討した.試料中のステビア甘味料を透析抽出後,抽出液を水で希釈してLC-MS/MSにより測定した.本法を用い,5種類の加工食品にステビオシド,レバウジオシドAを各10 mg/kg,また,酵素処理ステビアを100 mg/kgになるように添加し回収試験を行った.その結果,いずれの食品においても添加量に相当する濃度の各ステビア甘味料溶液と同等のピーク高さのクロマトグラムが得られ,妨害ピークは観察されなかった.本法を用いてステビア表示がある市販加工食品36製品を分析したところ,すべての製品からステビオシド,レバウジオシドA,酵素処理ステビアのうち1種類以上が検出され,33製品からステビオシドを,33製品からレバウジオシドAを,11製品から酵素処理ステビアを確認することができた.また,ステビア抽出物と酵素処理ステビアを併用したと思われるものが5製品確認された.
著者
宮川 彰
出版者
経済理論学会
雑誌
季刊経済理論 (ISSN:18825184)
巻号頁・発行日
vol.51, no.2, pp.31-41, 2014-07-20

The core of progress in the formative history of Das Kapital the second volume during Marx's last years was when he reached his ultimate critique about "Smith's Dogma", classical reproduction theory, by finishing the theory of circuits of capital, and developed an original new paradigm on the theory of reproduction. Until the second manuscript(1868-1870) he could not overcome the concept of capital-revenue transformation and resolve the value-theory of the classical school so his discussion was limited within the framework of the means of consumption sector-led dogma that has the stand point of a money-veil view, but by finishing 5-7 manuscripts of the circuits of capital in late 1870', he made the discovery of multilayered ties between capital(/revenue) and general commodity circulation, as well as a mutual relationship between money-capital and money. Furthermore, he found that capital itself circulates and by this(working as a lever) he could finally overthrow the classical theory of reproduction based on dogma and achieve the accomplishment of establishing his original theory, the theory of reproduction based on the circuits of capital. In the discussion of formative history for the second volume, the evaluation of Marx's step regarding the theory of reproduction, 2 conflicting opinions between the one way of "understanding of manuscripts in gradual consistency" and the other way of "grasping of a drastic theoretical development" are rekindled. It depends on how the process is seen but the fact is that Marx clearly denied his former way of understanding the classical concept of capital-revenue transformation and of resolving the theory of value Dogma. In this report, using clues from the publication of drafts of the MEGA second section 11^<th> volume, the 8^<th> manuscript was found to be the watershed in which it can clearly be seen how Marx overcame the dictates of classical Dogma and, as a result, it can be concluded "the grasping a final drastic development in the 8^<th> manuscript" is correct.
著者
石井 壮郎 宮川 俊平
出版者
日本肩関節学会
雑誌
肩関節 (ISSN:09104461)
巻号頁・発行日
vol.35, no.3, pp.939-943, 2011 (Released:2011-12-21)
参考文献数
12
被引用文献数
1

There were two purposes for this study. One was to identify risk-factors on dynamics which affected humeral head abnormality on MRI using logistic regression analysis. The other was to simulate stress distribution in humeral head at maximum external rotation (MER) of throwing phase using Finite Element Method analysis (FEM). Then we evaluated the validity of the simulation using MRI findings of humeral head abnormality. The subjects were 18 asymptomatic collegiate baseball players who took part in both MRI and pitching motion analysis. The shoulder joint reaction force was calculated using multi-body dynamics analysis with musculoskeletal model analyzed from foot contact to ball release of pitching motion. We did logistic regression analysis to identify whether the force was a risk-factor or not. As a result, the risk-factor of humeral head abnormality on dynamics was the shoulder joint reaction force (shearing force) at the acceleration phase. We simulated the stress distribution in the humeral head at MER using FEM model and input the shoulder reaction force. Stress distribution in the simulation was almost the same as that of humeral head abnormality in MRI. This simulation is expected to be a useful predictor of the humeral head abnormality caused by internal impingement of throwing shoulder injury.
著者
宮川 愛由 西 広樹 小池 淳司 福田 崚 佐藤 啓輔 藤井 聡
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D3(土木計画学) (ISSN:21856540)
巻号頁・発行日
vol.72, no.5, pp.I_393-I_405, 2016 (Released:2016-12-23)
参考文献数
28
被引用文献数
3

地方創生が叫ばれる現在,大型店舗が地域に与える影響に関する知見が重要となっている.しかし,筆者らが知る限り,消費者の大型店舗での買い物が,地域経済に与える影響に関して,国内においては実証的な知見が見当たらない.そこで,本研究では,消費者の買い物店舗の選択が地域経済に及ぼす影響の検証を目的として,京都市内の様々な経営形態の食料品小売店舗を対象に調査を行い,消費者の買い物支出の帰着先を分析した.分析の結果,買い物支出のうち京都市に帰着する割合が,大型店舗では地場スーパーや地元商店の半分程度であることが示された.本研究成果は,地域活性化に向けた望ましい消費者行動とは如何なるものかについての示唆を与えると同時に,大型店舗の進出による地域活性化への期待に疑義を唱えるものといえよう.
著者
三田村 宗樹 中川 康一 升本 眞二 塩野 清治 吉川 周作 古山 勝彦 佐野 正人 橋本 定樹 領木 邦浩 北田 奈緒子 井上 直人 内山 高 小西 省吾 宮川 ちひろ 中村 正和 野口 和晃 Shrestha Suresh 谷 保孝 山口 貴行 山本 裕雄
出版者
Japan Association for Quaternary Research
雑誌
第四紀研究 (ISSN:04182642)
巻号頁・発行日
vol.35, no.3, pp.179-188, 1996-07-31 (Released:2009-08-21)
参考文献数
19
被引用文献数
1

1995年兵庫県南部地震は,阪神地域に甚大な被害を生じさせた.阪神地域は都市化の進んだ場所で,人工的な地形改変が多くの場所で行われている.しかし,現在の地形図上では,その箇所が不明確であるため,過去の地形図との比較から人工改変地形の抽出を行ったうえで被害分布との関連を西宮・大阪地域について検討した.大阪地域では,基盤断層の落下側に被害が集中する傾向があり,基盤構造との関連性が存在することを指摘した.これについては,既存地下地質資料をもとにした地震波線トレースのシミュレーションの結果から,地震波のフォーカシング現象がかかわっているとみている.結論として,日本の大都市の立地する地盤環境は類似し,地震災害に関して堆積盆地内の厚い第四紀層での地震動増幅,伏在断層付近でのフォーカシング,盆地内の表面波の重複反射よる長時間震動継続,表層の人工地盤や緩い未固結層の液状化など共通した特性を有していることを指摘した.
著者
宮川 英樹 村上 進亮
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会研究発表会講演集
巻号頁・発行日
vol.27, 2016

今回の調査では、ELV由来のプラスチックリサイクルフローを整理し、大きく分けて2つに分類した。ELVから主に手解体工程を通じて回収したPPを「ELV-PP」とした。また、ASRから主に高度選別(光学選別・比重選別)工程を通じて回収したPPを「ASR-PP」とした。この二つのフローは、工程ごとのマテリアルフローが異なる。さらに、それぞれのELV由来のプラの物性を比較し、今後のリサイクル方法を明らかにした。
著者
品田勇一 宮川大志 羽山徹彩
雑誌
第76回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2014, no.1, pp.509-510, 2014-03-11

テレビ番組のダイジェクトはその内容を端的に伝えたり,視聴するかどうかの指標を与えたりするために有用であるものの,その作成には多くの労力や作成者の感性を要するため,その自動化が求められている.近年,テレビ番組を見ながら,実時間にその様子やコメントをTwitter投稿する人が増えてきた.そのような膨大なデータをもとに,テレビ番組の盛り上がりや要点を判断することができれば,我々はテレビ番組のダイジェクトを自動生成できると考えている.しかしながら,そのような観点でこれまでテレビ番組に関するTwitterを分析されておらず,利用可能かどうかも議論されてこなかった.そこで本発表ではテレビ番組のダイジェスト自動生成を実現するために,いくつかのテレビ番組に対しTwitter分析した結果について報告する.
著者
松原 智樹 大川 裕司 宮川 和典 鈴木 四郎 高畠 保 江上 典史 谷岡 健吉 小楠 功一 小林 昭 平井 忠明 河合 敏昭 本坊 正典 吉田 哲男 内田 徹也 盛 英三
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.35-38, 2002
参考文献数
7
被引用文献数
2

超高感度・高画質と高信頼性とを両立させたハイビジョンカメラを実現するため、厚さ15μmの新Super-HARP膜でのハイライトきず(強いスポット光が入射したときに生じる白きず)の発生防止に取り組んだ。膜の動作温度ときず発生との関係を調べた実験から、膜の動作温度を従来(約25℃)よりも高温側にシフトさせることでハイライトきずの発生が抑制できることを見い出した。この動作モードでの実用化を目指して耐熱性向上の研究に取り組み、不純物添加濃度の最適化で、きず発生を抑制できる温度での安定動作を可能とした。本膜を適用した超高感度ハイビジョンハンディカメラは信頼性や機動性にも優れ、夜間緊急報道等の放送用途のほか医学研究や科学分野等で活用されている。