著者
宮川 幸三 王 在喆
出版者
立正大学経済学会
雑誌
経済学季報 (ISSN:02883457)
巻号頁・発行日
vol.63, no.3, pp.69-120, 2013-12-20

本研究の目的は,日中貿易が日本の国内産業に及ぼした影響の大きさを,付加価値誘発額と雇用誘発人数という2 つの視点から明らかにするものである.日中貿易が日本経済に与えた影響としては,以下の2 つを考えることができる.1 つは,中国における最終需要あるいは中国からその他世界への輸出によって,日本国内の生産が誘発される効果であり,これは中国経済が日本経済に及ぼすポジティブな効果であるといえる.もう1 つの効果は,中国からの輸入の増大によって日本国内の生産が減少する効果であり,これはネガティブな効果であると考えられる.本研究では,日中国際産業連関表の分析モデルに企業規模の概念を取り込み,大企業の生産活動と中小企業の生産活動を異なる部門として取り扱った規模別日中国際産業連関表を用いて,上述の2 つの効果を計測している.国際産業連関表において規模別の概念を取り込んだ事例はこれまでにないものであり,このような規模別日中表を試算したこと自体も本研究の成果の1 つである.分析の結果,ポジティブな効果に関して言えば,中国への輸出によって製造業の大企業に誘発された付加価値額が中小企業に比較して大きいこと,雇用面では中小企業に発生した雇用誘発人数が大企業に比較して大きいことなどが明らかとなった.一方でネガティブな効果に関しては,中国からの輸入増加によって国内中小企業が生産・雇用の両面においてより強い減少圧力を受けていたという結果が得られた.また部門別の結果から,受ける影響の大きさは部門によって大きく異なっていることが示された.
著者
磯部 勝孝 石原 雅代 西海 陽介 宮川 尚之 肥後 昌男 鳥越 洋一
出版者
日本作物学会
雑誌
日本作物学会紀事 (ISSN:00111848)
巻号頁・発行日
vol.84, no.1, pp.17-21, 2015 (Released:2015-02-23)
参考文献数
10
被引用文献数
1

播種時期の違いによる出芽率が異なる原因を明らかにするため,播種時の土壌の水ポテンシャル,気温並びに播種深度違いがキノアの出芽に及ぼす影響を明らかにした.圃場実験では6月,8月および10月にキノアの種子を播種したところ,8月播種区は他の区に比べ出芽率が低かった.8月播種区では他の区に比べ播種後の土壌の水ポテンシャルと温度が高く推移した.しかし,人工気象室のポット試験では20℃から34℃の範囲では最終的な出芽率には大きな違いはなかった.また,出芽に対しては播種時の土壌の水ポテンシャルが−5 kPaから−20 kPaの範囲では出芽率に大きな違いはなかったが,−40 kPaになるとほとんど出芽しなかった.このことから,播種期の違いによるキノアの出芽率の変動には播種時やその後の土壌の乾燥状況が影響していると考えられる.また,同じ水ポテンシャル間で播種深度がキノアの出芽率に与える影響をみると,播種時の水ポテンシャルが−20 kPaの時では播種深度が1.0 cmの時に最も出芽率が高くなり,それより播種深度が浅くなっても,深くなっても出芽率は低下した.同様の傾向は水ポテンシャルが−5 kPaや−10 kPaの時でもほぼ同様であった.従って,土壌の水ポテンシャルの変化を考慮した場合,最も適するキノアの播種深度は1.0 cmであると考えられた
著者
石渡 正倫 宮川 道夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CS, 通信方式
巻号頁・発行日
vol.95, no.436, pp.73-78, 1995-12-15

手書き筆跡をもとにした個人同定を目的として,筆跡の個人特徴量にハフ変換により得られる3種のパラメータ,すなわちρ,θ,および累積値を用いる筆者同一性判定法を提案する。筆跡データとして,1)本人による筆跡,2)筆跡提示なし代筆,3)筆跡提示あり代筆の3種類を使用,個人特徴量の抽出と筆者同一性判定実験を行った。個人特徴量から筆者判定のための基準特徴量を抽出して判定閾値を設定,5回実施した実験の平均判定率は,1)に対して93.2%という結果が得られた。また3)での平均判定率は76.4%であり,2)に関しては,何れの実験でも100%という良好な判定結果が得られ,個人特徴量,およびこれを利用した筆者同一性の判定法としての有効性が確認できた。
著者
宮川 洋一 山崎 浩二 名越 利幸 渡瀬 典子 ホール ジェームズ 土屋 明広 田中 吉兵衛 立花 正男 山本 奬 今野 日出晴 川口 明子 田代 高章 藤井 知弘 長澤 由喜子 遠藤 孝夫 MIYAGAWA Yoichi YAMAZAKI Kouji NAGOSHI Toshiyuki WATASE Noriko James M HALL TSUCHIYA Akihiro TANAKA Kichibei TACHIBANA Masao YAMAMOTO Susumu KONNO Hideharu KAWAGUCHI Akiko TASHIRO Takaaki FUJII Tomohiro NAGASAWA Yukiko ENDOU Takao
出版者
岩手大学教育学部附属教育実践総合センター
雑誌
岩手大学教育学部附属教育実践総合センター研究紀要 (ISSN:13472216)
巻号頁・発行日
no.14, pp.219-230, 2015

本研究の目的は,4年次後期に必修となった教職実践演習における模擬授業のあり方を検討し,評価基準を策定することにある。そのうえで,ICTを活用して,組織的に評価を行うシステムを構築し,試験的運用を行うことである。「教職実践演習」は,「教育職員免許法施行規則の一部を改正する省令」により,平成22年(2010)年度入学生から導入される教員免許必修科目であり,学生が最終的に身につけた資質能力を,大学が自らの養成教員像や到達目標に照らして最終的に確認することを目的としている。中教審による「今後の教員養成・免許制度の在り方について(答申)」(2006)によると,教職実践演習の授業内容は,①使命感や責任感,教育的愛情に関する事項,②社会性や対人関係能力に関する事項,③幼児児童生徒理解や学級経営に関する事項,④教科・保育内容等の指導力に関する事項を含めること,が適当であるとされている。そして,教職実践演習の実施にあたっての留意事項として,授業の方法は演習を中心とすること,役割演技(ロールプレーイング),事例研究,現地調査(フィールドワーク),模擬授業等も積極的に取り入れることが望ましいこと等が示されており1),極めて実践的・実務的色彩の強い内容となっている。
著者
榎原 博之 大塚 隆弘 宮川 朋也
雑誌
研究報告自然言語処理(NL)
巻号頁・発行日
vol.2013-NL-210, no.5, pp.1-6, 2013-01-04

研究活動において論文などの文献情報を管理することは重要な作業の 1 つであり,現在はコンピュータの普及に伴い PDF 形式等の電子データで文献情報を扱うことが一般的になっている.電子データの文献情報は,コンピュータを介して容易に他者とのやりとりができるなどの利点がある.他者との共有を支援するアプリケーションがあれば,より便利に共有を行うことができ,さらに研究活動の効率化を図ることができると考え,我々は研究室内での利用に特化した BibTEX ベースの文献管理システム bole[1] の開発を行なっている.本稿では bole の追加機能などについて説明する.さらに, 2 つの研究室に実際に bole を長期間利用していただき,利用者による評価を行い提案システムの有用性を検証する.
著者
時実 象一 黒沢 俊典 山田島 誠 宮川 謹至 亀井 威則 星 正道 中西 秀彦 楠 健一 武部 竜一 中原 康介
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報プロフェッショナルシンポジウム予稿集 第12回情報プロフェッショナルシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.25-28, 2015 (Released:2015-12-04)
参考文献数
4

学術論文流通のためのXML規格JATSは、国内電子ジャーナル・プラットフォームJ-STAGEでも採用されるなど、国際的に普及している。このJATSをベースとして、学術書籍を記述できる規格Book Interchange Tag Suite (BITS) が最近バージョン1.0として米国国立医学図書館 (NLM) より公開された。日本・韓国・中国などの書籍は、奥付など欧米の書籍と異なる慣習がある。また索引にも和文索引・欧文索引・混合索引などさまざまな形式があり、これらをXMLで適切に記述するためにはBITSの拡張が必要なので、検討して提案をおこなった。さらに、BITSの要素 (タグ) はJATSとの整合性を重視するあまり、論理的に問題あるレガシー要素名が見られるので、その改良も提言した。
著者
大澤 義明 鈴木 勉 秋山 英三 吉瀬 章子 宮川 雅至 小市 俊悟 渡辺 俊 堤 盛人 藤井 さやか 竹原 浩太 有田 智一 田中 健一 小林 佑輔 櫻井 一宏
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究課題は,老朽化する都市インフラ整備の選択集中に関して,独自にデータ収集し,実証分析を実行し,同時に理論的知見を導くことを通じ,施設整備に関する具体の政策を提言することを目的としている.最初に研究基盤を構築した上で,逐次廃止手法の効率性評価,リスク分析における効率性と冗長性とのトレードオフ構造等に関する理論研究・実証研究を展開した.様々な自治体と意見交換・情報収集することから,実装対象を北海道網走郡津別町,茨城県土浦市,茨城県常総市に絞り,研究・理論の自治体への実装を進めた.

1 0 0 0 OA 警察法規大全

著者
宮川大寿 編
出版者
博文館
巻号頁・発行日
1893
著者
宮川 洋一 福本 徹 森山 潤 MIYAGAWA Yoichi FUKUMOTO Toru MORIYAMA Jun
出版者
岩手大学教育学部
雑誌
岩手大学教育学部研究年報 (ISSN:03677370)
巻号頁・発行日
vol.69, pp.89-101, 2009
被引用文献数
3

近年,「青少年が利用する学校非公式サイト(匿名掲示板)等」,いわゆる「学校裏サイト」の存在が話題となっている.平成20年4月に公表された文部科学省スポーツ・青少年局青少年課による調査(2008)では,このようなサイト・スレッド数は38,260件に上ることが明らかとなった.また,抽出調査した書き込みの2,000件の内,「キモイ」「ウザイ」の誹謗・中傷の32語が含まれるものが50%,性器の俗称などわいせつな12語が含まれるものが37%,「死ね」,「消えろ」,「殺す」など暴力を誘発する20語が含まれるものが27% になることが確認された.高度情報社会の影に対する教育の必要性は,多くの研究者が述べているが,社会問題化している学校における「いじめ問題」とインターネットをはじめとする情報通信環境の普及が絡み合い,情報モラル教育は新たな段階をむかえている.これまでも,義務教育諸学校では,情報モラル教育,メディアリテラシー教育などを通して,高度情報社会の影の部分を指導するとともに,教育活動全体で推進する道徳(道徳の時間も含む)などを通して,基本的な生活習慣や人間としてしてはならないことなど,社会生活を送る上で人間としてもつべき最低限の規範意識,自他の生命の尊重,自分への信頼感や自信などの自尊感情や他者への思いやりなどの道徳性を養う指導を継続している.しかし,児童・生徒を取り巻く環境は急速に変化しており,携帯電話に代表されるネット端末の普及は「学校裏サイト」などへの関わりの温床となっていることが,容易に想像できる.これまで以上に,高度情報社会の影に対する学校教育のあり方,言い換えれば,学校における情報モラル教育の重要性が増してきたといえる.特に,義務教育では,学習指導要領改訂の時期となり,これまでの研究を整理し,今後の課題を明確にしておくことは,意義あることと考えられる.一般に,義務教育では,児童・生徒の実態把握→カリキュラムの立案→教材の選定または開発→授業実践及び評価という一連の手順を経て,教育実践がなされる.この観点から先行研究を整理しておくことは,学校現場の教員にとって,有意義なものになると考えられる.これまで,情報モラル教育,情報倫理教育に関する研究を整理したものでは,阿濱(2004)が,高等機関における情報倫理教育,初等中等教育における情報倫理教育という区分で先行研究を概観している.そして,これらの先行研究で取り上げられてきた学習すべき内容を整理し,カテゴリ分けをしている.義務教育における研究の概観もなされているが,既述した四つの観点において,先行研究を整理したものではなく,情報モラル教育,情報倫理教育に関する研究を,既述した四つの観点から整理したものは,管見の限り見あたらない.そこで,本研究では,情報モラル,情報倫理に関する教育の先行研究について,特に義務教育段階に焦点を当てて,児童・生徒の実態把握,カリキュラム,教材開発,授業実践及び評価のカテゴリを設定して整理をした上で,今後の研究を展望することにした.なお,西・本郷(2005)よれば,情報モラルについては,「情報倫理意識に基づき,個人の自主的な判断,自己の内的規制ないしは自己統制による,個人の行動や態度」と捉え,情報倫理は,「情報社会における人間のあり方にかかわる問題として,人間社会としての共同体を存続させるための道理あるいは社会規範」と捉えている.一方,越智(2000)は,情報モラルについて,「情報モラルという標語とともに言及されていることがらは,すべてこれまで『情報倫理』という言葉で問題とされてきたものばかりである.」とした上で,「情報モラルが,発達段階を考慮して造語された初等中等教育向け情報倫理だと見なすのが自然である」と指摘する.これらの用語には,いくつかの捉え方があることを踏まえつつ,本研究では,基本的に以後「情報モラル」で括り,使用することにする.
著者
西野 昭夫 高島 三洋 中嶋 和喜 大川 光央 久住 治男 橋本 浩之 宮川 和彦 佐藤 保 野々村 昭孝
出版者
泌尿器科紀要刊行会
雑誌
泌尿器科紀要 (ISSN:00181994)
巻号頁・発行日
vol.35, no.12, pp.2139-2143, 1989-12

A 7-year-old boy was admitted to the department of pediatrics in our hospital with the complaint of sexual precocity manifested by a growth spurt, penile enlargement and pubic hair development. He was referred to our department because of the enlarged left testis. The diagnosis of Leydig cell tumor of the left testis was suggested by hormonal laboratory data and testicular ultrasonographic investigation. Left orchiectomy was performed. The histological examination revealed the characteristics of Leydig cell tumor. Twenty-four cases of testicular Leydig cell tumor reported in the Japanese literature until 1988 are clinically analyzed. We discuss the usefulness of ultrasonography in detecting and localizing the tumor.
著者
田辺 仁志 中山 忠三 浅山 哲 内海 進 栗栖 弍彦 市川 吉夫 河合 孝 鮎沢 千尋 河原畑 勇 福原 敏彦 橋本 陽子 久保 正太郎 楠野 正夫 中村 二郎 宮沢 左門 有賀 久雄 宮島 成寿 今井 退 小田 常治 川森 郁郎 川瀬 茂実 石川 義文 沖野 英男 山口 孝根 三好 健勝 倉田 啓而 鮎沢 啓夫 山口 定次郎 小林 勝 岩下 嘉光 細田 茂和 松沢 則子 山崎 寿 小林 あつ子 山田 たけを 市岡 正道 丸山 長治 高須 敏夫 佐藤 清 山崎 昭治 酒井 英卿 片岡 平 梅村 義雄 村上 昭雄 田島 弥太郎 鬼丸 喜美治 佐渡 敏彦 広部 達道 沓掛 久雄 渡部 仁 長野 ヒロ 小林 悦雄 佐伯 佳之 阿相 敏雄 佐藤 正市 平田 保夫 武井 隆三 長島 栄一 高沼 重義 蒲生 卓磨 一場 静夫 宮川 千三郎 清水 滋 堀内 彬明 波島 千恵子 安江 昇 辻田 光雄 真野 保久 板垣 正男 田中 義麿 中山 光育 筑紫 春生 土井 良宏 山下 興亜 長谷川 金作 小林 勝利 石戸谷 幸雄 楠木園 正雄 橋口 勉 吉武 成美 赤井 弘 森 精 有本 肇 小西 孝 小野 四郎 荒井 三雄 加藤 康雄 土橋 俊人 後藤田 さっき 吉田 勝 進士 安治 青木 一三 小松 計一 鳥居 礼子 橋本 嘉男 清水 正徳 坂口 育三 小笠原 真次 中川 房吉 北村 愛夫 佐藤 歌子 大野 巌 原田 泰介 関 文夫 石垣 隆謌 嶋崎 昭典 大沢 定敏 小島 哲雄 布目 順郎 小川 敬之 松田 和夫 大工原 建
出版者
The Japanese Society of Sericultural Science
雑誌
日本蚕糸学雑誌 (ISSN:00372455)
巻号頁・発行日
vol.34, no.3, pp.207-221, 1965

126) キンケムシの核多角体病に関する研究 (第1報) 発生実態調査と多角体の性状について<BR>127) キンケムシの核多角体病に関する研究 (第2報) ウイルスのキンケムシに対する感染力とウイルス伝播の-知見<BR>128) キンケムシの核多角体病に関する研究 (第3報) ウイルスの交差感染について<BR>129) 野外昆虫多角体病と家蚕多角体病に関する研究 (VIII) 家蚕, サクサンなどに感染性を示す核多角体病ウイルス
著者
大島 千佳 宮川 洋平 西本 一志
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.103, pp.69-74, 2001-10-26
被引用文献数
10

ピアノレッスンでは、先生は言葉で説明したり、歌って聞かせたりといった間接的な手がかりを用いて指導を行う。先生による模範演奏は大事な手がかりの一つであるが、生徒の勉強する曲が技巧的に難しくなると、先生によってはたとえ過去に弾いた曲でも練習をせずに弾くことができない。そのような状況でも先生は、その作品を演奏表現するための知は備えている。そこで本稿では、技巧的な難しさや譜読みのおぼつかなさからくる、音の間違えやミスタッチを気にせずに、表情付けに専念できるピアノとして、Coloring-in Piano を提案する。ノーマルのピアノで弾いた場合の演奏と比較するために、演奏者が練習を積んでいる曲で評価実験とMIDIデータの分析を行ったところ、有意な差が認められなかった。一方練習していない技巧的な曲を通常のピアノとColoring-in Piano で演奏比較したところ、Coloring-in Piano ではミスが激減しただけでなく、演奏者のイメージに近い演奏ができた。In a piano lesson, a teacher teaches a way of performance by indicating some indirect cues, e.g., metaphors and singing. A model performance is one of the important cues. Meanwhile, it is difficult for the teacher to perform a very technical piece without enough practices, even if he/she had formerly performed it. Howerer, the teacher retains his/her knowledge for preforming the piece. Accordingly, we propose "Coloring-in Piano" that is a piano lesson supporting system. It allows the teacher to concentrate on expressions without paying attention not to play a wrong note. We conducted experiments to subjectively evaluate the performances and analyzed them. As a result, we could not find significant difference between the performances played by the nomal piano and Coloring-in Piano. Moreover, Coloring-in Piano can facilitate to perform even a unpracticed piece to his/her satisfaction.
著者
宮川 秀俊 森 稔
出版者
九州大学
雑誌
九州大學農學部學藝雜誌 (ISSN:03686264)
巻号頁・発行日
vol.33, no.2, pp.87-94, 1979-01

Impact tests for glued joint specimens of wood were carried out at various impact velocity (V) using a whirling arm machine (Fig. 1 and 2), and the effects of V on their strength properties were discussed comparing with those of wood adherend. Wood adherend was air-dried Taiwanhinoki (Chamaecyparis taiwanensis M & S), and flat jointed chair type and butt end jointed tensile type of test specimens were prepared for the tests (Fig. 3 a and b). Three kinds of adhesives were used, that is, epoxy resin, polyvinyl-acetate resin and urea resin. The range of V was 0. 5-20. 0 m/sec. In the impact shear test of chair type specimen, wood failure shows relatively high values in all specimens. Impact shear strengh (S1) decreases with increase of V, and this decreasing tendency is similar to that of adherend (S,) reported in the previous experiment. S, of specimen glued with epoxy resin or polyvinyl-acetate resin adhesive is stronger than Si at the equal impact velocity under 2. 4 m/sec of V, and above this impact velocity S, is equal to Si. But S, of urea resin adhesive is smaller than that of the above two adhesives, and above 2. 4 m/sec of V the ratio of S, to Si is about 0. 8. The relationship between impact fracture energy of shear specimen and impact velocity shows the similar tendencies as that of adherend. In the impact tensile test of butt end joint specimen, the fracture occurs at the glue line, and so wood failure is nearly zero in all specimens. Impact tensile strength (B3) decreases with increase of V. The ratio of B, to tensile strength of adherend (BI) is only 0.2-0.3 at 0.6m/sec of V, and this value decreases gradually according to the increase of V. Within the limits of this experiment, epoxy resin shows the highest adhesiveness for impulsive load.接着手法を用いて構成した耐力部材では,しばしば,その接着層の耐衝撃性能が設計上の問題となり,金属材料などの分野では,従来からこの面について数余の実験的検討が行われているが(石井・山口,1975),接着層を含む木質部材の研究については作野(1977)の報告が見られるだけで比較的乏しい.この一連の研究では,これまでに木材および木質材料を対象として単一衝撃による破壊および繰返し衝撃による疲労破壊について系統的実験を遂行してきた(宮川・森,1976,1977a,1977b,1978).第3報(宮川・森,1977b)では,タイワンヒノキとバルサの気乾材および比較試材としてのアルミニウムを用いて,whirling arm machineによる単一衝撃引張破断試験を行い,衝撃速度を0.5~20.Om/secの範囲に変化せしめ,これが材料の強度的性能におよぼす影響について検討した.その結果,衝撃引張強度は,両樹種とも衝撃速度に対してmax. curveを描き,その最大値は静的引張強度の約2倍に達すること,また,タイワンヒノキでは,単一衝撃による破断エネルギーは衝撃速度の増加と共に減少し,その値は第1報(宮川・森,1976)で測定した繰返し衝撃による疲労破断エネルギーよりかなり大きいことを確かめた.さらに第4報(宮川・森,1978)では,7樹種木材の気乾材によるいす型せん断試験片を供試し,同じくwhirling arm machineを用いて,単一衝撃破壊試験を行つて衝撃速度の影響について検討した.この結果,木材のせん断衝撃強度および衝撃破壊エネルギーの衝撃速度による変化には樹種特性があらわれ,衝撃速度の増加に伴い漸減する,ほぼ一定値を示してのち減少する,あるいは若干増加してのち減少するなど,樹種によつて異なつた傾向を示すこと.しかし一方,全供試樹種を通じてその比重と各衝撃速度における破壊強度の関係を見ると,両者の間に正の直線相関のあることが明らかとなつた。本報では,以上の実験に引き続き,タイワンヒノキの気乾材を供試材とし,木工分野で常用されている,あるいはその性能が注目されている3種類の接着剤を用い,いす型せん断接着試験片(まさ目面接着)およびbutt end joint引張試験片(木口面接着)を製作し,衝撃速度を変化させてその破壊強度を測定すると共に,この結果を素材のそれと比較することにより,各接着剤の耐衝撃性能について検討した.
著者
佐藤 英洋 内海 真紀 宮川 英子 山﨑 宏人 安江 静香 高見 昭良
出版者
一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会
雑誌
医学検査 (ISSN:09158669)
巻号頁・発行日
vol.64, no.1, pp.22-26, 2015-01-25 (Released:2015-03-10)
参考文献数
12

急性白血病など血液がん患者の一部に血液型A・B抗原の発現低下が認められる。血液型亜型・キメラなどのA・B抗原の発現低下と鑑別するために,フローサイトメトリー(FCM)法でABH抗原に転換するオリゴ糖末端付近にあるI抗原発現動態を解析した。A・B抗原減弱を伴う血液疾患と非血液疾患の発現率と蛍光強度を統計学的に比較したところ,I抗原の発現率が血液疾患のみ有意に低下していた。よって,FCM法によるI抗原解析で,血液疾患によるA・B抗原発現低下と先天性の特殊血液型を鑑別できる可能性が高い。
著者
村井 良太 和田 純 井上 正也 中島 琢磨 村井 哲也 宮川 徹志
出版者
駒澤大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

民主政治下での長期政権のメカニズムと政策形成を、日本での最長政権である佐藤栄作政権(1964-1972)の歴史分析を通して考察した。分析には主として首席秘書官を務めた楠田實氏が所蔵していた未公刊資料を整理しつつ用い、また楠田氏自身を理解するために関係者への聞き取りを行った。分析は、佐藤政権の内政(官邸機能や大学紛争など)、外交(沖縄返還や中国問題など)、楠田氏自身に及び、それぞれ本や論文の中で成果をまとめるとともに日本政治学会でのパネル報告やNHKでのドキュメンタリー番組放映を通して発信した。
著者
ツァガーン バイガルマ 清水 昭伸 小畑 秀文 宮川 国久
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-パターン処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.85, no.1, pp.140-148, 2002-01-01
被引用文献数
16

本論文では, 3次元可変形状モデルを用いた腹部CT像からの腎臓領域の抽出法を提案する.この方法は, 適当な位置に配置した初期モデルを連続的に変形させて目的の輪郭面を抽出するが, 今回は特に輪郭形状の平均やばらつき, 及び, 近傍の輪郭曲面との相関を考慮して変形を行う手法を提案する.具体的には, モデル曲面上の主曲率に注目し, その平均値と分散, 更に, 近傍の曲面との共分散を用いて変形する手法を開発した.本文では, 提案手法を実際の3次元腹部CT像からの腎臓領域抽出問題に適用した結果を示し, 本手法の有効性について議論する.