著者
横山 徹 三木 信弘 小川 吉彦 正木 信夫 島田 育廣 藤木 一郎 中村 祐二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SP, 音声
巻号頁・発行日
vol.98, no.557, pp.57-64, 1999-01-22
被引用文献数
2

我々は, 声道の3次元形状を考慮した音声生成モデルの構築を目的として, 断層画像群を基に3次元声道形状のワイヤフレームモデルを構成する方法を提案した.そして声道形状を1次元縦続音響管モデルに近似することで声道伝達特性を推定した.しかし上記の変換の過程には多くの不確定な要素が含まれており, これらが伝達特性にどのように影響するかについての検討は成されていない.本稿では, その中でも特に音響的に影響すると考えられる要素として, 音波伝搬経路のずれ, およびセクション数の違い, および口唇形状を考慮することによって, 主要フォルマント周波数にどのような影響が出るかについて検討を行う.
著者
大石 潔 小川 泰明 中野 建 宮下 一郎 保川 忍
出版者
The Institute of Electrical Engineers of Japan
雑誌
電気学会論文誌. D, 産業応用部門誌 = The transactions of the Institute of Electrical Engineers of Japan. D, A publication of Industry Applications Society (ISSN:09136339)
巻号頁・発行日
vol.120, no.3, pp.382-389, 2000-03-01
被引用文献数
6 16

In electric motor coaches, when the adhesion force coefficient between rail and driving wheel decreases suddenly, the electric motor coach has slip phenomena. We have already proposed the anti-slip control system based on ordinary disturbance observer. In order to realize the more stable anti-slip readhesion control in case of large variation of adhesion force coefficient, this paper proposes a new anti-slip readhesion control based on first order disturbance observer and new torque function. In the numerical simulation results in this paper, the proposed anti-slip readhesion control well regulates the driving wheel torque of electric motor coach stably.
著者
香川 豊宏 西明 仁 瀬々 良介 三輪 邦弘 田代 陽美子 小川 和久 和田 忠子 湯浅 賢治 坂元 英知 市原 隆洋 原田 理恵 太田 隆介
出版者
福岡歯科大学学会
雑誌
福岡歯科大学学会雑誌 (ISSN:03850064)
巻号頁・発行日
vol.28, no.4, 2001-12-30

近年ネットワーク上でのWebテキストが色々検討されてきており,当大学においても教育用データベースのサーバーが設置されて数年が経過している。しかしその内容はHTMLによるテキストやJPEG画像のみの教科書的なサイト運営に留まっており,インターネットの持つ双方向メディアとしての能力が十分に発揮されていないのが現状である。しかし,現在利用可能な最新のインターネット技術を用いれば,従来の印刷物をこえる双方向メディアとしてのWebテキストになることは十分に期待できる。そこで今回はフリーソフトであるGifBuilder1.0を用いてgifアニメーションのWebテキストへの利用を検討した。今回は二等分法についてのGifアニメーションを用いたコンテンツ作成を試みた。その結果Gifアニメーションを作成する場合にはフレームレートを1/100S〜100/100Sまで自由に選べるが,1/30S〜1/50Sに設定するのがアニメーションのスピードとして適切と思われた。また,画像の転送スピードを考慮して一つのアニメーションのファイル容量は100kbyte前後が望ましいと思われる。100kbyteであれば,あくまでも計算上ではあるがISDN128kbpsのネットワークで5秒以内の転送時間でアニメーションを読み込むことが可能である。またHTMLの一つであるイメージマップを用いることによりX線画像の解剖についての学習も行いやすいと思われた。今後はR-ASHやMPEGによる動画などをコンテンツに加え,学生が自己学習しやすいようなWebテキストを開発していきたい。
著者
神森 眞 小川 利久 橋本 政典 小長谷 一郎 大原 毅 佐々木 毅
出版者
一般社団法人日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.29, no.3, pp.717-721, 1996-03-01
被引用文献数
5

本邦における食道異所性胃粘膜島の発生頻度は男性4.0%,女性2.6%でその大部分は食道入口部近傍に存在するとされている.しかし,上部食道の異所性胃粘膜島より発生した腺癌の本邦報告例は,検索しえた限りでは5例のみであり,極めてまれである.症例は,74歳の女性.特記すべき既往歴,家族歴なし.平成5年12月27日上腹部不快感生じ,精査のため平成6年1月17日当院入院する.上部消化管X線検査にて,頚部食道に3cm大の有茎性腫瘍を認め,さらに上部消化管内視鏡検査にて,切歯列より約14cmの頚部食道後壁左側に,山田III型ポリープ様病変をみとめた.生検の結果は,乳頭状腺癌であった.また,超音波内視鏡検査にてこの腫瘍の深達度はmmと考えられた.平成6年2月15日,腫瘍を含めた頚部食道粘膜切除術を施行した.病理組織学的には,異所性胃粘膜島より発生した高分化腺癌と考えられた.今回,我々は外科的粘膜切除術で根治がえられたと考えられる極めてまれな早期頚部食道腺癌を経験したので,文献的考察を加え報告する.
著者
井上 真琴 小川 千代子
出版者
大学図書館研究編集委員会
雑誌
大学図書館研究 (ISSN:03860507)
巻号頁・発行日
vol.77, pp.1-11, 2006

<p>図書館でのアーカイブ資料の取扱いは大きな課題である。通常の図書資料とは性格が異なるため,アーカイブ資料の特性を活かすためには,独自の整理方法と利用方法が必要になる。しかし,アーキビストのスキルを持った図書館員の養成は容易ではなく,未整理のまま置かれている資料も多い。同志社大学ではその打開策として,図書館員がアーカイブ資料の性格や取扱いを認識したうえで,アーカイブ資料の整理にアウトソーシングを利用する試みを行った。この企画から整理公開へいたるプロセスを,発注側担当者と業務指導コンサルタントそれぞれの立場から詳述し,課題解決の実践例として報告する。</p>
著者
新藤 恵一郎 近藤 健男 杉山 謙 沖井 明 出江 一 小川 充洋
出版者
社団法人日本リハビリテーション医学会
雑誌
リハビリテーション医学 : 日本リハビリテーション医学会誌 (ISSN:0034351X)
巻号頁・発行日
vol.42, no.1, 2005-01-18

【目的】嚥下音を利用した睡眠中の嚥下回数測定を試みたので報告する.【対象】健常男性5名(平均年齢34.6歳).【方法】嚥下音の記録には,小型ICレコーダー(オリンパス社製,Voice Trek DM-30)と喉頭マイクロフォン(村田製作所社製,PKM 11-4 A11-D)を利用した.輪状軟骨直上に貼り,就寝前から起床時まで,3夜測定した.【結果】嚥下音は,周波数1,000〜1,500Hzおよび2,000〜3,000Hz成分のパワーに特徴を認め,これを利用して記録データから抽出した.1時間あたり5〜9回の
著者
猪谷 富雄 小川 正巳
出版者
日本作物學會
雑誌
日本作物學會紀事 (ISSN:00111848)
巻号頁・発行日
vol.73, no.2, pp.137-147, 2004-06-05
参考文献数
110
被引用文献数
6

赤米とは、糠層にタンニン系赤色色素を持つイネの種類であり、わが国においては日本型とインド型の2種の赤米が栽培されてきた。日本型の赤米は古くから日本に渡来し、7-8世紀には全国各地で栽培されたことが平城京跡などから出土する木簡から推測されている。14-15世紀には中国からインド型の赤米もわが国へ渡来し、「大唐米」などと呼ばれ、近世に至るまでかなりの規模で栽培されていた。早熟で不良環境や病害虫に強い大唐米は、最盛期の江戸時代には関東から北陸地方以西において広く栽培され、特に低湿地や新たに開発された新田などに適していた。明治時代に入るとこれらの赤米は徐々に駆除され、わが国の水田から姿を消す道を辿った。例外として、日本型の赤米の一部が神聖視され、神社の神田などで連綿と栽培されてきたもの、雑草化して栽培品種に混生してきたものなどがある。約20年前から、赤米は小規模ながら栽培が復活し、日本各地で歴史や環境を考える教育や地域起こしの素材として利用されている。また、赤米は抗酸化活性を持つポリフェノールを含むこ機能性食品としても注目されている。わが国における赤まい栽培の歴史と赤米を取り巻く最近の研究状況などについて、以下の順に概要を述べる。(1)赤米を含む有色米の定義と分類、(2)赤米の赤色系色素、(3)赤米の栽培の歴史、(4)残存した赤米、(5)赤米など有色米が有する新機能、(6)赤米の育種などに関する最近の情勢。
著者
亀井 康富 江原 達弥 高橋 真由美 小川 佳宏
出版者
公益社団法人 日本農芸化学会
雑誌
化学と生物 (ISSN:0453073X)
巻号頁・発行日
vol.48, no.12, pp.839-843, 2010-12-01 (Released:2011-12-01)
参考文献数
32
被引用文献数
1

これまで遺伝素因によるところが大きいと考えられてきた「太りやすい」体質の原因に,栄養環境を含めた環境因子が少なからず影響を与えていることが明らかとなりつつある.胎児期~新生児期は器官が形成される可塑性の高い時期であり,この時期の栄養状態や摂取する食品成分により成人期の肥満や生活習慣病の易感受性が決定される可能性がある.ここでは,代謝疾患である生活習慣病のエピジェネティクス制御に関する最近の研究の動向を概説し,今後を展望する.
著者
井口 将秀 千田 豊 中嶋 秀夫 小川 剛史 片山 義紀 小方 大成 峯村 敏幸 宮部 圭介 渡海 大輔 新見 健一郎
出版者
公益社団法人 低温工学・超電導学会 (旧 社団法人 低温工学協会)
雑誌
低温工学 (ISSN:03892441)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.193-199, 2012-03-25 (Released:2012-07-04)
参考文献数
11
被引用文献数
5 2

The Japan Atomic Energy Agency (JAEA) has conducted activities in Japan since March 2009 in order to establish the manufacturing procedure for the ITER toroidal field (TF) coil structures. A TF coil structure consists of a TF coil case and components. The activities include ensuring that the structural materials and welding procedure comply with the Japan Society of Mechanical Engineers (JSME) code for fusion devices, and demonstrating the manufacturing method and procedures using full-scale segments of the TF coil structure. From the results of these activities, the JAEA confirmed that the quality control method of actual series TF coil structures complies with the JSME code. Therefore, the quality of structural materials and weld joints using gas tungsten arc welding (GTAW) satisfy the ITER requirements. In addition, the JAEA obtained knowledge regarding the welding deformation of the actual TF coil structures. This paper describes the results of these compliance and development activities for ITER TF coil structures.
著者
葛西 康徳 吉原 達也 西村 安博 松本 英実 朝治 啓三 小川 浩三 芹沢 悟 朝治 啓三 吉村 朋代 小川 浩三 芹沢 悟 林 智良 平野 敏彦 南川 高志 北村 麻子 桑山 由文 ゲアハルト チュール エヴァ ヤカブ シーマ アヴラモヴィッチ アデレ スカフーロ ヴォルフガング エルンスト トーマス リュフナー
出版者
大妻女子大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

イサイオスの法廷弁論11番及びデモステネスの法廷弁論43番、キケローの法廷弁論「カェキーナ弁護論」を素材として法廷演劇を行うことを構想し、その問題点を検討した。裁判過程全体の再構成を通して、「法」が証人や証拠と同様に位置づけられるという「事実としての」「物としての」法という仮説を提出した。裁判から古代法を見直すことが法の理解を根本から問うことになるという新しい方法論の可能性を示した。
著者
小川 哲生 杉山 渉 横田 昌弘
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
年次大会講演論文集 : JSME annual meeting
巻号頁・発行日
vol.2004, no.2, pp.409-410, 2004-09-04

The ventilation system of Higashiyama tunnel of Nagoya expressway No.2 Higashiyama line is the type which Portal exhaust system was combined with Trans-verse ventilation system. A change in an evacuation environment in the fire by the difference in the ventilation control pattern was evaluated at a stage of a plan by the numerical simulation. However, there were a few fire experiment cases at the actual tunnel of transverse ventilation system, and relative comparative data couldn't be found in it. This paper describes about the fire experiment enforced in Higashiyama tunnel last year.
著者
野口 友義 榊原 宣 鈴木 博孝 木下 祐宏 川田 彰得 小川 健治 三上 直文 矢川 裕一 菊池 友允 恩田 光憲 橋本 忠美 大谷 洋一 朝戸 末男
出版者
東京女子医科大学学会
雑誌
東京女子医科大学雑誌 (ISSN:00409022)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.390-390, 1977-03-25

東京女子医科大学学会第208回例会 昭和51年11月26日 東京女子医科大学本部講堂
著者
小川 瑞史
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. [プログラミング-言語基礎実践-]
巻号頁・発行日
vol.93, no.46, pp.75-85, 1993-05-28

近年Robertson-Seymourにより証明されたグラフマイナー定理(Wagnberの予想)により有限グラフ上のminor-closedな性質の検出は多項式時間アルゴリズムが存在することが知られている.しかし,その証明は非構成的であり一般に実際のアルゴリズムを構成するのは難しかった.本稿ではグラフマイナー定理の簡単な場合であるHigmanの補題の構成的証明を用い,未解決問題であった時間概念を含むデータベース上の選言的単項質問処理の線形時間アルゴリズムを自動生成により与えた.
著者
松崎 達 中澤 敦 大塚 征爾 前田 憲男 米井 嘉一 稲垣 恭孝 鈴木 修 桐生 恭好 水野 嘉夫 小川 健二
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.98, no.3, pp.300-306, 2001 (Released:2008-02-26)
参考文献数
20
被引用文献数
3 3

症例は47歳男性,直腸炎型の潰瘍性大腸炎(以下UC)で通院中に突然,右下肢腫脹・疼痛を認めて入院,ドプラエコーで下大静脈から膝窩静脈におよぶ広汎な静脈血栓症と診断.本邦のUC患者ではこれまで18例の深部静脈血栓症合併例が報告されているが,検索しえた限りでは直腸炎型での合併は初めてであった.抗凝固療法と血栓溶解療法の併用により深部静脈血栓症にともなう症状のみならず,UCの臨床症状の改善を認めた.
著者
頴原 桂二郎 小川 晃通 杉浦 一徳 村井 純
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. DPS,マルチメディア通信と分散処理研究会報告 (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.107, pp.79-83, 2001-10-19

本研究では,BSDの経路表を多段化し,D旧servにおけるサービス区分を表わすDSCPの値ごとに経路表を選択できる援構およびそれらを操作するインターフェイスを実装した.DSCPを経路制御に結びつく要素とし,有線・衛星など明らかに異なる特性を持ろリンクを利用した経路を効率良く切り替えることは有用である.このようにDSCPに特別の意味を持たせD旧servのサービス区分をもとに経由すべき経路を選択できるようにすることで,よりサービスに適したパケット転送が可能となる.本実装は2001年春のWIDE合宿のバックボーンで地上・衛星回線の選択に使用され,その有用性を確認するとともに評価をおこなった.また,追加される経路が小規模であると予想されたため,経路表の切り替えおよび経路計算は線的なものとしているが,規模性を考慮した場合,メモリ使用量・計算時間など改善の余地は多く,この点についても考察する.