著者
小川 翔也 石井 光治
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 A (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.J105-A, no.5, pp.58-67, 2022-05-01

本論文では,合意制御におけるデータ駆動型最適化のネットワークに対する汎用化を目的に,ネットワーク中心性で制約したデータ駆動型最適化を提案する.先行研究のデータ駆動型最適化は学習したネットワークでのみ機能するエッジ重みを設計しており,学習していないネットワークでは効果的に動作しないという課題がある.そこで本論文では,統計的性質は同じだが学習に用いていないネットワークでも効果的に機能するエッジ重みをデータ駆動型最適化で設計する.そのために,複数の統計的性質が同じネットワークを学習データとして使用し,統計的性質が同じ異なるネットワークに対応した重みを導出する必要がある.そこで本論文では,ネットワークの統計的性質を効果的に表現するネットワーク中心性を用いてエッジ重みを制約したデータ駆動型最適化を提案する.計算機シミュレーションにより,中心性の種類による特性を示し,提案手法が未学習のネットワークで効果的に動作することを示す.更に合意制御の自律性を保つ次数中心性を発展させ,自身の次数だけでなく隣接ノードの次数を考慮した制約を用いて最適化を行うことで,更に特性改善することを示す.
著者
小川 義和
出版者
一般社団法人 日本生物教育学会
雑誌
生物教育 (ISSN:0287119X)
巻号頁・発行日
vol.60, no.3, pp.156-160, 2019 (Released:2019-12-16)
参考文献数
13

1 0 0 0 OA 大日本道中記

著者
小川新輔 編
出版者
畜善堂
巻号頁・発行日
1886
著者
小川 良磨 秋田 新介 武居 昌宏
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 (ISSN:21879761)
巻号頁・発行日
pp.22-00090, (Released:2022-05-25)
参考文献数
21

Spatiotemporal local changes have been extracted for evaluating physiological phenomena by an image reconstruction algorithm of electrical impedance tomography (EIT) using sparse Bayesian learning (SBL). The proposed method identifies a region of interest (ROI) by a priori information on conductivity distribution σ of each biological tissue and automatically learns block-sparsity and temporal-correlation in the identified ROI in the form of blocked column vector (BCV). Two types of numerical simulations are conducted to model lymphedema (LE) and venous edema (VE) that cause spatiotemporal local changes in σ of subcutaneous tissue fluids in human calf phantom which consists of three parts: great saphenous vein (GSV) as ROI and subcutaneous adipose tissue (SAT) and muscle as background. From the results, spatiotemporal local changes in σ are clearly extracted only near GSV by the proposed method even in a field where the time-varying σ in the background is large. Furthermore, the accuracy of the proposed method is evaluated under the variant conditions of conductivity ratios of SAT and muscle relative to GSV, i.e., ρGSV/SAT and ρGSV/muscle, respectively, and area ratio accuracy ARAGSV is the highest in the case where ρGSV/SAT = ρGSV/muscle, which achieves ARAGSV = 2.241 regardless of the values of ρGSV/SAT and ρGSV/muscle.
著者
小川 昭 佐々木 弾
出版者
国際基督教大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2020-04-01

本研究は、(成績評価における)相対評価制度があるもとで、「成績を目的とした行動」がどのような形で現れるのかを分析するものである。本研究において注目するのは、(科目選択後の努力のあり方ではなく)「科目選択にどのように影響するのか」という点である。学生が、自らの関心や学習成果というよりはむしろ成績評価によって科目履修を行うという効果がどの程度、どのような形で出るのか、それが厚生(効用)をどれほど損なうのか、について、理論モデルを構築して分析する。分析に際してはゲーム理論の枠組みを利用し、ある学生の科目選択において、他の学生の行動(戦略)が影響を及ぼすことを組み込んだ分析を行う。
著者
西田 野百合 草野 佑介 山脇 理恵 梅田 雄嗣 荒川 芳輝 田畑 阿美 小川 裕也 宮城 崇史 池口 良輔 松田 秀一 上田 敬太
出版者
日本小児血液・がん学会
雑誌
日本小児血液・がん学会雑誌 (ISSN:2187011X)
巻号頁・発行日
vol.59, no.1, pp.24-29, 2022 (Released:2022-05-12)
参考文献数
14

協調運動障害は小児髄芽腫治療後の主要な晩期合併症の一つであるが,学校生活への適応や社会参加の制約につながる可能性があるにも関わらず,標準化された検査法で評価し,適応行動やHealth-Related Quality of Life(健康関連QOL:HRQOL)への影響を詳細に検討した報告はない.本研究では手術,放射線治療,化学療法による治療終了後2年以上経過した髄芽腫男児患者2例を対象に,協調運動障害はThe Bruininks-Oseretsky Test of Motor Proficiency, Second Edition (BOT-2),適応行動やHRQOLについては半構造化面接や質問紙を用いて評価し,その影響について検討した.2症例ともに,四肢の協調性やバランス能力,巧緻運動速度が低下していた.適応行動は外出,友人との交流,粗大運動に関わる項目が低下し,HRQOLは運動やバランスに関する項目が低下していた.好発部位が小脳である髄芽腫生存者においては,協調運動障害が出現する可能性は高いと考えられる.髄芽腫患者の適応行動やHRQOLの改善および社会参加の拡大のためには,協調運動障害に対する標準化された検査法による評価と継続的なリハビリテーション介入,ライフステージに合わせた合理的配慮が重要である可能性が示唆された.
著者
北村 泰一 小川 徹 Tai-ichi KITAMURA Tohru OGAWA
雑誌
南極資料 (ISSN:00857289)
巻号頁・発行日
vol.65, pp.75-80, 1979-03

この論文では,昭和基地におけるHFドップラー法によるTIDの観測が提案されている.TIDの中でも,現在その性質や発生源がよくわかっていない中規模TIDに特にねらいをつけ,送受信局の距離を80-300kmに想定し,重力波の方位と分散を測定して,その発生源の位置を推定し,また,電離層高度における中性大気の温度を評価するのがその主な目的である.具体的な場所を提案し,その費用の概略も算出されている.
著者
真保 良吉 小川 修 清水 秀夫 後藤 佐吉
出版者
一般社団法人 資源・素材学会
雑誌
日本鉱業会誌 (ISSN:03694194)
巻号頁・発行日
vol.103, no.1191, pp.325-330, 1987-05-25 (Released:2011-07-13)
参考文献数
6

For the purpose of obtaining fundamental thermodynamic data for the carbothermic reduction of alumina, two types of experiments were carried out. In the first type of experiments, alumina was reduced with graphite powder at 2173K in a graphite crucible in an atmosphere of argon in the presence of iron at 2173K. In the second, a liquid Al-Fe-C ternary alloy was equilibrated with both graphite and Al4C3 in a graphic crucible in an atmosphere of argon at temperatures between 2073 and 2373K.Alumina was reduced fairly fast and the aluminum content in the resultant Al-Fe-C alloy increased with time for at least the first 90min, but the evaporation of aluminum from the alloy and the formation of Al4C3 through the reaction between Al in the alloy and C from the crucible caused the aluminum content to decrease gradually. From the equilibration experiments it has been found that the activity coefficient of Al in the Al-Fe-C alloy and the equilibrium alloy composition can be adequately obtained by applying the regular solution model to the liquid alloy and by using the data of a functions available from literature along with the standard Gibbs energies of formation of the existing chemical species in the system.
著者
伊藤 恭子 高橋 愛里 斎藤 たか子 宮 政明 溜井 紀子 武藤 重明 安藤 哲郎 筒井 貴朗 小川 哲也 永野 伸郎
出版者
一般社団法人 日本透析医学会
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.52, no.10, pp.585-592, 2019 (Released:2019-10-30)
参考文献数
22
被引用文献数
1

【目的】シナカルセトをエボカルセトへ切り替え, 血清値, 併用薬剤, 上部消化管 (GI) 症状に対する影響を実臨床下で検討した. 【方法】シナカルセト処方中の血液透析患者147人を, エボカルセトの1mgに一斉に切り替え, 8か月後まで観察した. また, GI症状および服薬アドヒアランスに関するアンケートを実施した. 【結果】切り替えにより, 血清PTHの上昇が認められたが, 血清補正Caの上昇は一過性であり, 速やかに投与前値に復した. 直前のシナカルセト投与量と1か月後のPTHおよびCaの変化量との間に正相関が認められた. また, PTH変化量はCa変化量と正相関し, Caの上昇は骨由来であることが示唆された. 併用薬剤の有意な変化は認められなかったが, 消化管運動改善薬を中止できる症例が散見された. アンケートの結果, GI症状のある患者は切り替え後で減少し, 服薬遵守率は上昇した. 【結語】エボカルセトは, シナカルセトに替わる有用なカルシミメティクスである.
著者
岸野 重信 米島 靖記 小川 順
出版者
公益社団法人 日本油化学会
雑誌
オレオサイエンス (ISSN:13458949)
巻号頁・発行日
vol.19, no.4, pp.133-138, 2019 (Released:2019-09-25)
参考文献数
12

食事より摂取した脂質は宿主体内で代謝され,エネルギー源や生体膜分子として利用されるほか,シグナル伝達物質としての役割も担う。また,脂質は宿主と共生関係にある腸内細菌によっても代謝され,その代謝で特徴的に生じる脂肪酸が宿主の脂肪酸組成に影響を与えていることが明らかとなり,一般的に摂取量の多い脂肪酸であるリノール酸などの食事脂質に由来する脂肪酸の腸内細菌代謝物に様々な生理活性が報告されている。このように,これまで栄養素として考えられてきた脂肪酸が宿主及び腸内細菌によって代謝されることで様々な生理活性を発揮する可能性が示唆されており,これら脂肪酸を利用した医薬品及び機能性食品の開発や腸管内で機能性脂肪酸を産生するプロバイオティクスの開発が期待される。我々は,腸内細菌が産生する脂肪酸の内,リノール酸から代謝される初期代謝産物10-hydroxy-cis-12-octadecenoic acid(以下HYA)について,食品向けの実用化開発を現在実施しており,本稿ではHYAの機能と実用化に向けた取り組みについて紹介する。
著者
臺 美佐子 峰松 健夫 小川 佳宏 高西 裕子 須釜 淳子 真田 弘美
出版者
Japanese Society of Wound, Ostomy and Continense Management
雑誌
日本創傷・オストミー・失禁管理学会誌 (ISSN:1884233X)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.10-17, 2021 (Released:2021-03-31)
参考文献数
15

目的:弾性ストッキングは主要なリンパ浮腫管理方法である。しかし、高温多湿な夏季には、装着継続のモチベーション維持に困難感を生じさせる。そこでわれわれは、この問題を解決すべくキシリトール加工したキュプラ繊維を用いた接触冷感弾性ストッキングを開発した。本研究の目的は、プロトタイプによる下肢リンパ浮腫患者への接触温冷感の効果および安全性を検証することである。 方法:本研究は前後比較試験で、下肢リンパ浮腫患者をリクルートし、対象者は介入前(従来型)と介入後(接触冷感弾性ストッキング)を各1日自宅で装着して過ごした。アウトカムは、主観的な接触温冷感としてASHAREスコアである7 点法スケール質問紙に、装着直後と脱着時に回答した。その後、電話にて皮膚トラブルと浮腫状態についてインタビューし回答を得た。 結果:分析対象となった者は下肢リンパ浮腫患者の女性13 名で、接触冷感弾性ストッキングによる有害事象が発生した者はいなかった。接触温冷感の評価では、11 名が装着直後では介入前より介入後のほうが冷たいと感じ、中央値+1(やや温かい)から-1(やや冷たい)へ有意に減少した(P=0.002)。一方、脱着時には両グループに前後で有意な差は見られなかった(P=0.133)。また、皮膚トラブルや浮腫増悪の生じた者はいなかった。 結論:キシリトール加工したキュプラ繊維を用いた接触冷感弾性ストッキングは、下肢リンパ浮腫患者に対して皮膚トラブルや浮腫悪化なく接触冷感を感じさせる可能性があると示唆された。
著者
小川 哲生 越野 和樹
出版者
公益社団法人 日本表面科学会
雑誌
表面科学 (ISSN:03885321)
巻号頁・発行日
vol.23, no.11, pp.695-701, 2002-11-10 (Released:2008-10-12)
参考文献数
25

Photoinduced phase transitions via excited electronic states are discussed theoretically using a one-dimensional model composed of localized electrons and lattices under the adiabatic or diabatic approximation. We show that the global phase change by photoexcitation only at a site is possible, and we clarify conditions for the occurrence of such phenomena. In the adiabatic regime, depending on the intersite interaction, an initial local photoinduced change (i) remains locally, (ii) induces cooperatively a global phase change, or (iii) disappears and the system returns to the initial phase. Dynamical features of the case (ii) are characterized by the “deterministic domino” processes of the domain walls; the domain walls between the two phases move deterministically with a constant velocity without spontaneous emissions. In the diabatic regime, similar three types of photoinduced change are possible. The domain-wall dynamics is described as the “stochastic domino” process with a random velocity, which is accompanied by the successive radiative transitions. Related topics of the photoinduced domino theory are also introduced.
著者
小川梨恵 天野桂輔 齋藤孝道
雑誌
第75回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, no.1, pp.547-548, 2013-03-06

SSL/TLSなどのセキュリティプロトコルでは,通信に暗号化/復号といった高負荷な演算処理を伴うため,システム全体のパフォーマンスの低下や暗号処理のスループットの低下を招く.本論文では,その解析をするため,SSL/TLSを用いた通信のパフォーマンスを測定し,SSLハンドシェイクにおける暗号処理の割合を計測した.それによって暗号処理がSSL/TLS処理にどの程度影響を与えるのかを調査し報告する.
著者
中野 浩美 川井 信太郎 柏瀬 貢一 小川 篤子 石川 善英 徳永 勝士 赤座 達也 十字 猛夫 山根 明男
出版者
日本組織適合性学会
雑誌
日本組織適合性学会誌 (ISSN:21869995)
巻号頁・発行日
vol.3, no.3, pp.205-212, 1997 (Released:2017-03-31)
参考文献数
19
被引用文献数
1 1

我々はHLAの多検体のルーチン検査に適したDNAタイピング法として, Polymerase Chain Reaction-based Microtiter Plate Hybridization(PCR-MPH)法を用い, HLA-DRB1やDQB1遺伝子のタイピング法をすでに確立した. 今回, 従来の血清学的方法ではダイビングが困難なHLA-A2, A26およびB61遺伝子のアリルタイピングをPCR-MPH法で検討した. それぞれのグループに特異的なプライマーを用いてPCRを行い, A2は日本人に報告されている5種類のアリル(A* 0201, * 0203, * 0206, * 0207, * 0210)を10プローブが固定されたマイクロタイタープレートを用いてタイピングした. 同様にA26は3種類(A* 2601, * 2602, * 2603)を5プローブで, B61は4種類(B* 4002, * 4003, * 4004, * 4006)を6プローブでタイピングした. 本法を用いてアリルタイピングを行った結果, PCR-SSO法などの結果と一致した. 本法はPCRが約3時間, MPHが約2時間の計5時間で終了する. さらに今回報告したHLA-A2, A26およびB61遺伝子タイピングのMPH操作は, HLA-DRB1やDQB1のタイピングと同じ条件なので, これら全てのタイピングを同時に行うことができる.

1 0 0 0 OA せん妄と転倒

著者
小川 朝生
出版者
日本転倒予防学会
雑誌
日本転倒予防学会誌 (ISSN:21885702)
巻号頁・発行日
vol.7, no.3, pp.19-21, 2021-03-10 (Released:2022-04-03)
参考文献数
5