著者
高橋 祐樹 加藤 信介 小林 敏孝 吉井 光信 上原 茂男 樋口 祥明 高橋 幹雄 石川 敦雄 黒木 友裕 野崎 尚子
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会環境系論文集 (ISSN:13480685)
巻号頁・発行日
vol.76, no.662, pp.335-343, 2011-04-30 (Released:2011-07-29)
参考文献数
34
被引用文献数
1

This study investigated the effect of diurnal thermal changes on the circadian rhythm of human core body temperature, together with secondary effects on other psycho-physiological functioning and intellectual performance. Four male subjects (23 - 25 years of age) were observed under three experimental temperature cycles in a climate chamber. In Case 1, the temperature remained fixed at 24°C (control); in Case 2, a constant temperature of 24°C during the morning and the afternoon was raised to 27°C at 6 PM and remained constant during the evening, to evaluate the effects of body heating before sleep; in Case 3, the temperature control schedule is similar to Case 2 with the exception of the changing time, not at 6 PM but at noon, to reflect the normal circadian increase in core body temperature (CBT) in the afternoon. The change of the thermal environment caused amplitude increment or phase advance in rectal temperature (RT). Measurements based on electrocardiographs, salivary cortisol levels, psychological measurement tools and intellectual tests illustrated the beneficial effects of the temperature control. The results reveal that control of the thermal environment in spaces based on the circadian rhythm may regulate RT rhythm, leading to improvement in psycho-physiological state and intellectual performance of occupants.
著者
折山 早苗 宮腰 由紀子 小林 敏生
出版者
広島大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2013-04-01

12時間交代制勤務に従事する看護師の夜勤時の休息・休憩状況と眠気や疲労を明らかにした。12時間夜勤者は16時間夜勤者よりも勤務前の仮眠時間が長かった。日勤は,長日勤より負担は大きく,特に,長日勤は,17:00以降に眠気や疲労が増加することが示された。以上より,16時間夜勤から12時間勤務にスムーズに移行する為には,長日勤時の17:00以降の疲労の軽減が重要であると考える。
著者
小林 敏男 金井 一頼 淺田 孝幸 高尾 裕二 関口 倫紀 椎葉 淳 伊佐田 文彦 栗本 博行 松村 政樹 平山 弘 朴 泰勲 寺川 眞穂 古田 武 前中 将之 中田 有吾
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2007

グローバルニッチ戦略とは,自社の開発技術を評価する特定顧客に対して,そのニーズに叶った製品を開発・供給していく過程で,事業として存続しうる売上規模を獲得でき,その状態を持続可能にすることによって,当該製品が属する市場において参入障壁が高い小市場を形成でき,グローバルな多地域への展開が可能となる戦略のことである。ニッチ市場は,既存市場のセグメント分析から存在論的に発見できるものではなく,特定顧客との密接な協働から形成しうる過程論的な市場である。
著者
岡田 ルリ子 松川 寛二 小林 敏生 宮腰 由紀子
出版者
日本生気象学会
雑誌
日本生気象学会雑誌 (ISSN:03891313)
巻号頁・発行日
vol.52, no.2, pp.131-137, 2015-06-01 (Released:2015-07-17)
参考文献数
18
被引用文献数
4

皮膚の保湿性の指標となる角層水分量および経皮水分蒸散量を,皮膚表面温度とともに,冬季(室温 21℃)と夏季(室温 25℃),および冬季の室温 21℃と 25℃という室内温度環境下で測定した.この 3 項目に影響を及ぼす短期的(室温変化)および長期的(季節)要因について検討した.角層水分量および皮膚表面温度は,夏季と比べ,冬季に有意に(P<0.01)減少し,経皮水分蒸散量も低下する傾向にあった.冬季の室温を夏季と同一の室温(25℃)に設定した場合,皮膚表面温度と経皮水分蒸散量は有意に上昇したが,角層水分量は低値のままであった.以上より,実験環境における室温という短期的要因よりも,季節という長期にわたる環境要因が角層水分量に大きく影響する可能性が考えられた.
著者
小林 敏勝
出版者
公益社団法人 日本表面科学会
雑誌
表面科学 (ISSN:03885321)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.107-111, 2005-02-10 (Released:2007-12-25)
参考文献数
8
被引用文献数
7 5

Highly concentrated pastes of Au and Ag nanoparticles were prepared by a novel method using a comb-shaped block copolymer and an amine as protective colloid and reducing agent, respectively. The nanoparticles were applied to paint colorants utilizing the surface plasmon light absorption. Au and Ag nanoparticles exhibited clear red and yellow colors, respectively. It was revealed that the nanoparticles possess aesthetic color properties such as transparency and color saturation as well as excellent weather durability. Further, a novel metal paint system was also developed from using the condensed Ag paste, which enables us to produce metal like coatings by a simple, dry and environmentally friendly process.
著者
上田 恵美子 古川 文子 小林 敏生
出版者
一般社団法人 日本看護研究学会
雑誌
日本看護研究学会雑誌 (ISSN:21883599)
巻号頁・発行日
vol.29, no.5, pp.5_39-5_47, 2006-12-01 (Released:2016-03-31)
参考文献数
38

スタッフナースの心身の健康は,患者に対する看護の質を保証する上で重要な課題であるが,その実態と影響要因については明らかでない。本研究では,健康関連QOL(HRQOL),職業性ストレス要因,緩衝要因,個人要因の実態把握,各要因間の関係探索,HRQOLに及ぼす影響要因の検討を目的とした。対象者は近畿圏のスタッフナース500名で,HRQOLにSF-36下位尺度4項目,職業性ストレス要因に小林らの看護職職業性ストレス尺度,緩衝要因に影山らのコーピング尺度,自意識に菅原の自意識尺度を用い自記式質問紙調査を行った。その結果,SF-36の活力(VT)と心の健康(MH)は,20歳代,現喫煙者,看護職不向きと思う者,公的自意識の高い者が有意に低かった。またVTは達成感,気分転換,量的負荷からの影響,MHは質的負荷,達成感から有意な影響を受けていた。今回,主として達成感の充足支援と仕事負荷のコントロールがHRQOLの改善に重要であることが示唆された。
著者
田中 美智子 長坂 猛 矢野 智子 小林 敏生 榊原 吉一
出版者
コ・メディカル形態機能学会
雑誌
形態・機能 (ISSN:13477145)
巻号頁・発行日
vol.10, no.1, pp.8-16, 2011 (Released:2015-08-28)
参考文献数
32
被引用文献数
2

高齢者14名(男性7名、女性7名)を対象とし、腹式呼吸を行なっている間の、循環や自律神経の反応に加え、ストレスホルモンへの影響について検討した。対象者が通常の呼吸条件と意識的腹式呼吸条件を行っている時にRR間隔と血圧を持続的に測定し、実験前後の唾液もしくは尿のサンプルからストレスホルモンを採取し、分析した。RR間隔から心拍数を算出するとともに、心拍変動を解析することで、自律神経系の指標を算出した。意識的腹式呼吸条件中には、通常の呼吸条件と同様に心拍数の減少を認め、さらに、収縮期血圧及び拡張期血圧ともに低下した。自律神経系の反応では、意識的腹式呼吸条件中に副交感神経系の指標であるlog(L×T)の増加が見られた。実験後に両条件でストレスホルモンの減少が認められたが、意識的腹式呼吸条件では有意な減少であった。以上のことより、意識的腹式呼吸は高齢者にはストレッサーにはなっておらず、リラックスした状態を維持できる呼吸法と考えられる。
著者
福永 哲 李 賢哲 小林 敏之 折田 創 波田野 琢
出版者
順天堂大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2021-04-01

虫垂切除によりパーキンソン病 (PD)の発症率を下げる可能性が報告されてから、虫垂切除に対する議論がなされている。PDと腸管との関連も注目されており、腸からαシヌクレイン(AS)シードが迷走神経を介して脳へ伝播するが、虫垂はASが凝集し易く、切除することでASシードが減少し発症率を下げるという可能性が指摘されている。近年慢性炎症とそれに伴う腸脂質代謝の変化は癌化や神経変性などに関与すると指摘されており、ASの異常集積に影響を及ぼす可能性を想起した。そこで本研究では、慢性虫垂炎症例におけるASシードを測定し、構造や蓄積過程を観察し炎症や脂肪酸代謝との関連を検討する。
著者
小林 敏男
出版者
特定非営利活動法人 組織学会
雑誌
組織科学 (ISSN:02869713)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.64-72, 1987 (Released:2022-07-14)

リーダーシップを含めて諸現象を認識する主観=自我は超越的には存在せず,間主体的な相互作用が取り交わされていくうちに,事後的に形成されるのであり,こうした認識主観の形成原理を調べることによってこそ,リーダーシップ論の認識論的現実妥当性が確保されるのみならず,そもそも主体間での関係の一形態であるリーダーシップのエイドスを見出すことができるのである.極言すれば,リーダーシップがなければ主体における主観=自我は明確には形成されないのである.
著者
小林 敏勝
出版者
無機マテリアル学会
雑誌
Journal of the Society of Inorganic Materials, Japan (ISSN:21854378)
巻号頁・発行日
vol.11, no.313, pp.371-376, 2004-11-01 (Released:2011-03-07)
参考文献数
7
被引用文献数
1
著者
何 永森 森西 洋平 小林 敏雄
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.p39-42, 1988-01

特集 乱流の数値シミュレーション(NST) その4
著者
小垣 哲也 小林 敏雄 谷口 伸行
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 B編 (ISSN:03875016)
巻号頁・発行日
vol.65, no.633, pp.1559-1567, 1999-05-25 (Released:2008-03-28)
参考文献数
15
被引用文献数
3 2

In order to conduct direct numerical simulation (DNS) or large eddy simulation (LES) of turbulent flows in complicated flow geometry, accurate finite difference methods are needed in generalized curvilinear coordinate system. Recently, it was shown that the analytical conservation properties of the set of basic equations are needed to be satisfied properly even in discretized basic equations in order to obtain accurate and stable solutions in simulations of incompressible turbulent flow using finite difference method. The basic equations treated here are the continuity equation, the Navier-Stokes equation and the transport equations of the square values of velocity components and the kinetic energy. In this paper, finite difference schemes in generalized curvilinear coordinate system that are suitable for simulations of incompressible turbulent flow are constructed from relatively simple extension of the proper finite difference schemes derived in equidistant Cartesian coordinate system. The extension of finite difference scheme into generalized curvilinear coordinate system is based on the fact that the analytical conservation properties of the coordinate transformed basic equations for incompressible viscous flows are identical with that in Cartesian coordinates.
著者
高橋 利禎 小林 敏彦
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子論文集 (ISSN:03862186)
巻号頁・発行日
vol.45, no.11, pp.839-844, 1988
被引用文献数
1

いろいろの条件の下に調製されたポリビニルステアラート (PVS) の構造を透過電子顕微鏡法で研究した. 次のような結果が得られた. (1) 0.3%の高分子を含むクロロホルム溶液より水面または炭素膜上に室温でキャストして薄膜を作成した. 水面上では直径約nmの微粒子よりなる不定形な構造が形成されたが炭素膜上ではフィブリル状の構造が形成された. 電子線回折法 (ED) による研究により, PVSの側鎖は親水性の基盤 (水) 上には垂直に, また疎水性の基盤 (炭素) 上には平行に配列していると推定された. (2) PVSを疎水性基とともに極性基を持つ溶剤 (オクタノール, ニトロベンゼン, シクロヘキサノール, ベンジルアルコールなど) に60℃で溶解させ. その溶液を冷却して形成されるPVSの構造を検討した. PVSは球殻, しわのある円盤, 花弁のような結晶を形成したが. それらは側鎖がその表面に対し垂直に六方充てんした球殻状構造に由来するものと考えた.