著者
小川 秀幸 宮原 拓也 小野塚 雄一 實 結樹 松岡 廣典 澤入 彩佳 三井 直人 中野 克己
出版者
日本支援工学理学療法学会
雑誌
支援工学理学療法学会誌 (ISSN:24366951)
巻号頁・発行日
vol.2, no.2, pp.72-79, 2023-03-25 (Released:2023-03-25)
参考文献数
22

【はじめに】先行研究における下肢装具のチェック項目は、選定方法が不明確などの課題が挙げられる。本研究は、下肢装具に関する経験豊富な理学療法士の意見を集約してチェックシートを作成し、内容的妥当性を検証した。さらに、使用感を確認し有用性を高める検討をした。【方法】下肢装具チェックシートは、先行研究から選定し、Delphi法を用いて内容的妥当性を検証した。次に、介護支援専門員を対象に実際の使用感に関するアンケート調査を実施した。【結果】26項目から17項目を採用した後、類似している内容を集約し8項目のチェックシートとした。アンケートの結果、チェックシートの使用感に関する回答は「分かりやすい」などポジティブな回答が60%以上であった。【考察】作成したチェックシートは、内容的妥当性が保証され、使用者の意見収集を実施した有用性の高いものであると考えられた。【結論】内容的妥当性を検証し、使用者の意見を反映した有用性の高い下肢装具チェックシートを作成した。
著者
小野 友道 Ono Tomomichi
出版者
大塚製薬工場
雑誌
大塚薬報 = Otsukayakuho
巻号頁・発行日
vol.632, pp.45-47, 2008-01-15
著者
幸塚 久典 小野 廣記 山田 真悠子 木村 知晴 稲村 修
出版者
アクオス研究所
雑誌
水生動物 (ISSN:24348643)
巻号頁・発行日
vol.2023, pp.AA2023-10, 2023-05-15 (Released:2023-05-15)

ガンガゼモドキ Echinothrix diadema(Linnaeus, 1758)とアカオニガゼ Astropyga radiata (Leske, 1778)が島根県隠岐の島町(島後)の日本海で採集された。この2種のガンガゼ目ウニ類は、日本海側から初めての記録である。本報告では、採集した標本をもとに、両種の外見形態について記載した。今回記録されたガンガゼモドキとアカオニガゼは、インド・西太平洋に分布する熱帯・亜熱帯種であり、寒流域には侵入できない種である。したがって、これらの熱帯・亜熱帯の動物の出現が、近年の海水温の上昇に伴う長期的な変化によるものなのか、暖流の一時的な影響なのか、引き続き調査が必要である。
著者
小野 三嗣 荻野 光男
出版者
一般社団法人日本体力医学会
雑誌
体力科学 (ISSN:0039906X)
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, pp.64-68, 1963-06-01 (Released:2010-09-30)
参考文献数
4

東京都内T小学校, 埼玉県下S小学校の就学学童全員について, 昭和37年7月, 身長, 坐高, (下肢長) 膝上高, 膝下高を測定し, 長育発育の比率動態を研究した結果, 次の結論を得た。1) 埼玉S小学校の身長は, 男子は1961年の身長水準に概ね一致しているが, 女子の発育は不充分で1950年度の全国水準値付近にとどまっている。2) 東京T小学校は男女ともに, 1961年の全国水準より大きい。3) 下肢長発育傾向はS校よりもT校の方が強いが, 東京練馬区の2小学校調査では, 遂年的に下肢長比が増大する傾向が認められる。4) 東京T小学校と埼玉S小学校の下肢長発育の差は, 特に下腿長発育の差に強く現われている。以上の事実に若干の考察を加えると共に, 机, 椅子の高さとの関係について言及した。
著者
石塚 光 白松 俊 小野 恵子
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第36回 (2022) (ISSN:27587347)
巻号頁・発行日
pp.1P1GS1003, 2022 (Released:2022-07-11)

2つの対立する主張があった際に,そのどちらの主張も否定せずに発展した答えを導くことを「アウフヘーベン」という.アウフヘーベンは日本語で「止揚」と訳される.この止揚の考え方は,話し合いや議論の場などで,皆の納得できる高度な結論を導くうえで重要だと考えられる. 本研究では,議論において対立意見の止揚が起こるのに必要な要素を明らかにするため,まずは止揚の度合を定量化した上で,議論実験とその分析を行った.その結果,議論中に自分の意見の根拠となる情報として投稿されたURLの数と,議論での止揚の度合いの間に弱い正の相関関係が確認された. また議論で止揚が起こるには前提として,対立する主張が存在する必要がある.しかし実際の話し合いや議論では,皆が似たような主張で対立する主張を述べる人が少ない,または存在しないことがある.このような状態は,議論の中で意見の偏りが生じていて,止揚が起こりにくい状態だといえる.そこで本研究では,議論においてbotが少数派の意見を補強する情報を投稿する,意見の偏り解消手法を提案する.
著者
小野 薫
出版者
東京大学
巻号頁・発行日
1990

博士論文
著者
小野 耕二
出版者
JAPANESE POLITICAL SCIENCE ASSOCIATION
雑誌
年報政治学 (ISSN:05494192)
巻号頁・発行日
vol.57, no.2, pp.178-201,266, 2006 (Released:2010-04-30)

The aim of this paper is to introduce new trends within theories of Political Science, to attempt to nudge the discipline of Political Science into a more practical direction, and also to clarify the significance of the Asian Legal Assistance Project, currently being carried out by the Graduate School of Law at Nagoya University. Firstly, Political Science is often referred to as “the discipline divided, ” but this situation has seen a degree of change recently. There are sincere discussions and interactions among the three kinds of Institutionalism in search of fruitful cooperation. To demonstrate this dialogue, I introduce some books as good examples. Secondly, a number of political scientists have started projects to apply their knowledge to the solving of practical political issues. I introduce the book Democracy at Risk as an example of this. Democracy at Risk is a report by the Standing Committee on Civic Education and Engagement of the American Political Science Association. It tests the proposition that modern political science has useful insights into the state of democratic life and what might be done to improve it. Thirdly, I evaluate the Asian Legal Assistance Project which was commenced by the Graduate School of Law at Nagoya University as one of the practical projects organized by Japanese social scientists. The aim of this project is to establish modern legal systems within the Graduate School's target countries, including Vietnam, Laos, Cambodia, Mongolia, and Uzbekistan. This project aims at assisting the transition from planned to market economies of these countries. While this is still a very new project, I think it shows a possible future direction for fruitful cooperation between practitioners and academicians within legal and political sciences.
著者
吉田 稔 吉田 徹 齋藤 浩輝 川畑 亜加里 松嶋 真哉 森 佑紀 森 みさ子 小野寺 英孝 桝井 良裕
出版者
一般社団法人 日本臨床栄養代謝学会
雑誌
学会誌JSPEN (ISSN:24344966)
巻号頁・発行日
vol.2, no.2, pp.158-162, 2020 (Released:2020-11-27)
参考文献数
16

【目的/方法】2011年国際栄養調査で,本邦ICUの栄養療法における環境体制や実施状況の遅れが示唆された.2011年以降,それらに関する調査は殆どなく,神奈川県内ICUでの栄養療法の実態や栄養チーム内での栄養療法に対する見解を明確にする目的でオンライン質問票を用いた横断研究を行った.【結果】神奈川県内12施設13ICUから回答が得られ,経腸栄養プロトコール使用が54%,ICU常在管理栄養士が31%,ICU常在リハビリテーションスタッフが54%と以前と比し高水準であった.一方,エネルギー・たんぱく質の目標投与量に関し『わからない』と答えた施設が39%を占めた.【結論】ICUにおける栄養療法の環境体制は,以前と比し整えられてきている.一方,栄養チーム内での栄養療法の目標に対する共通見解にばらつきがある可能性が考えられた.今後,栄養チーム内での栄養療法の目標に関する共通見解を深めていく必要がある.
著者
小野 政輝 安田 伸
出版者
東海大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2016-04-01

樹脂配糖体は、糖部が部分的にアシル化されたオキシ脂肪酸のオリゴ配糖体で、ヒルガオ科植物に特徴的に含有される。本科植物の、サツマイモ、ハマヒルガオ、ハリアサガオ、ブラジルヤラッパ、ルコウアサガオ、マメアサガオおよびコヒルガオの7種を材料に、樹脂配糖体の研究を行った。その結果、36種の樹脂配糖体を得た。これらのうち、15種の新規樹脂配糖体を含む22種の構造を各種機器分析データならびに化学反応を用いて決定した。また、構造決定した化合物のうち、1種に抗単純ヘルペス1型活性、3種に白血病細胞株(HL-60)に対する細胞傷害活性を見出した。
著者
福島 正明 伊部 英紀 若井 慶治 杉山 英一 安部 裕宣 呉 倍莉 北川 希代彦 鶴賀 重徳 志村 勝美 小野 栄一
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物資源循環学会論文誌 (ISSN:18835856)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.114-126, 2011 (Released:2011-05-11)
参考文献数
16
被引用文献数
1 1

PVCとPETを含む容器包装混合廃プラスチック油化処理技術において,外熱式ロータリーキルンを使用した熱分解装置の開発を行い,下記の結果を得た。(1)PVCとPETを含む混合廃プラスチックの熱分解油収率は,3P(PE, PP, PS) の熱分解油収率に比べて約20~30wt%低く,熱分解残渣は約20wt%高い。(2)ロータリーキルンは,連続処理運転よりもセミバッチ処理運転 (脱塩後の溶融プラ投入を一時停止し熱分解・残渣排出) が熱分解油の収率が高い。(3)脱塩素プロセスと熱分解プロセスを分離し,脱塩素と熱分解の同時並行処理を行い,熱分解の効率化を図ることができた。(4)脱塩素から熱分解まで装置を垂直に配置し,ポンプ等の移送設備を使用しない重力移送方式を採用し,溶融プラの流動性悪化に起因したトラブル発生を防止することができた。(5)廃プラ熱分解油は石油化学原料化が可能であることが明らかとなり,フィードストックリサイクルの対象油を軽質油から分解油に広げることが可能となった。
著者
小野 央人 小林 武史 村上 知征 高橋 識至
出版者
一般社団法人 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会
雑誌
日本呼吸ケア・リハビリテーション学会誌 (ISSN:18817319)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.245-251, 2023-04-28 (Released:2023-04-28)
参考文献数
20

【目的】身体活動性の定期評価と身体活動性向上のための指導を行っているCOPD患者へのCOVID-19流行の影響を明らかにする.【対象と方法】身体活動性の評価と指導を定期的に行っている安定期COPD患者42名(男性37名,平均年齢74.5±8.8歳)を対象とし,COVID-19流行前(2019年4月~2020年1月)と流行下(2020年2月~2021年2月)の身体活動量を比較した.また,定期評価月別の平均歩数の推移をCOVID-19流行前から流行下にかけて分析した.【結果】COVID-19流行前と流行下を比較して身体活動量に有意な変化はなかった.2020年3・4月においては,6ヵ月前と比較して平均歩数が減少していたが,6ヵ月後には流行前の水準に回復した.【考察】COPD患者において,COVID-19流行下に身体活動性の評価と指導を定期的に行うことで身体活動量の低下を抑制できた可能性がある.
著者
小野 雄介
出版者
茨城大学大学院人文科学研究科
雑誌
茨城大学人文科学研究
巻号頁・発行日
vol.2, pp.19-41, 2011-02-28

キルケゴール『反復』の読解を通して、反復の意義を考える。 第1章では、時間論の観点から想起・期待・反復を比較し、反復が独特なものであることを示す。反復が『哲学的断片』で提示される時間的なものと永遠的なものの接点「瞬間」と深い関係を持つものであり、存在と生成の問題を結びつけるものであることを示す。 第2章ではキルケゴールのヨブ解釈について考える。特に試練と責任という点からヨブと若者の反復をみていく。反復とは、一般的なもの、倫理的なもので説明することのできない状況に陥った個人が、再び一般的なものとしての自己を受け取りなおすことであると示す。 さらに、キルケゴールが構想した、反復を中心とした新しい哲学についても考える。
著者
小野 厚夫
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.46, no.5, pp.475-479, 2005-05-15

前回述べたように,情報は日本で作られた言葉で,1876年出版の酒井忠恕訳『佛國歩兵陣中要務實地演習軌典』に最初の用例があり,その原語はフランス語のrenseignementである.初期には情報と状報が併用されていたが,ほどなく情報に統一された.日清,日露戦争の記事で情報は新聞用語として定着し,国語辞書にも採録されるようになった.今回は,主に明治,大正期の情報の用例について述べる.
著者
渡辺 浩 落合 浩暢 児玉 栄一 鈴木 修三 武田 功 渡部 則也 小野 重明 海瀬 俊治 西間木 友衛 粕川 禮司
出版者
The Japan Society for Clinical Immunology
雑誌
日本臨床免疫学会会誌 (ISSN:09114300)
巻号頁・発行日
vol.15, no.4, pp.385-390, 1992-08-31 (Released:2009-01-22)
参考文献数
22

症例は37歳の女性. 1986年11月日光過敏,蝶形紅斑,抗核抗体陽性,抗DNA抗体陽性から全身面エリテマトーデスと診断され, prednisolone投与を受けた。1989年10月から両下肢脱力感出現し精査加療目的に同年12月当科入院した.抗核抗体2,560倍,抗cardiolipin抗体陽性で,頭部CT上多発性脳梗塞が認められ, PSL 40mg/日の投与を開始した.症状改善傾向にあるも患者は服薬を中止し, 1990年4月退院した.同年5月,両下肢の対麻痺,胸椎11番以下の全知覚障害と膀胱直腸障害が出現し再入院した. aCLは高力価であり,抗リン脂質抗体が強く関与した横断性脊髄障害を合併したものと考え,血漿交換療法,副腎皮質ステロイド剤パルス療法,大量γ-globulin療法,免疫抑制剤投与を行い, aCL価は低下したが,神経症状はほとんど改善しなかった.早期の治療が横断性脊髄障害の諸症状の改善に重要である.
著者
高橋 慶一 山口 達郎 夏目 壮一郎 中守 咲子 小野 智之 高雄 美里 中野 大輔
出版者
日本大腸肛門病学会
雑誌
日本大腸肛門病学会雑誌 (ISSN:00471801)
巻号頁・発行日
vol.73, no.10, pp.467-474, 2020 (Released:2020-11-27)
参考文献数
17

大腸NET(neuroendocrine tumor)の外科治療で局所切除を行うか,リンパ節郭清を伴う腸管切除を行うかしばしば術式選択に悩む.リンパ節転移の危険性が高ければ,後者の手術が必要になる.術前CTでの転移リンパ節は直腸癌に比べて小さい傾向があり,術前に転移リンパ節を的確に指摘することは困難である.そこで,リンパ節転移予測危険因子を国内のアンケート調査387例で検討し,腫瘍径10mm以上,表面陥凹あり,NETG2,pT2以深,脈管侵襲陽性の5つの因子が抽出された.これらの因子数別のリンパ節転移率は,予測危険因子なし:0.7%,1因子:19.1%,2因子:20.7%,3因子:61.9%,4因子:75.0%,5因子:75.0%で,3因子以上では高いリンパ節転移率を示した.大腸NETの外科治療ではこれら5つのリンパ節転移予測危険因子を念頭に置き,手術方法を決定することが推奨される.
著者
小野 太雅
出版者
九州大学
雑誌
若手研究
巻号頁・発行日
2021-04-01

現在、インプラント治療で用いられる歯根膜を持たないインプラント体は、歯根膜由来のバリア機構や固有感覚が存在しないため、細菌感染を生じやすく、過度な咬合圧の原因となることもある。これらの欠点を補うため、歯根膜とインプラント体との複合体である「バイオハイブリッドインプラント(BioHI)」の開発が進められている。申請者は既に、バイオ3Dプリンタを応用し、未分化なヒト歯根膜由来細胞の細胞塊を三次元的に積層した歯根膜様のチューブ型構造体と、インプラント体との複合体の作製に成功している。そこで本研究では、この複合体をラットの顎骨内に移植することで、BioHIとして機能するかを検証することを目的とした。