著者
野上 晋之介 山内 健介 金氏 毅 山本 哲彰 宮本 郁也 山下 善弘 高橋 哲
出版者
THE JAPANESE SOCIETY FOR JAW DEFORMITIES
雑誌
日本顎変形症学会雑誌 (ISSN:09167048)
巻号頁・発行日
vol.21, no.3, pp.190-194, 2011-08-15 (Released:2012-01-24)
参考文献数
11

The amount of postoperative bone resorption after genioplasty was studied in 13 patients. The subjects of this study were 4 patients who underwent genioplasty alone, and 5 who underwent genioplasty combined with other techniques for correcting skeletal Class II and Class III deformities.Large advancement genioplasties were performed on 13 patients by horizontal osteotomy of the inferior border of the mandible, with preservation of a musculoperiosteal pedicle to the advanced genial segment. Preoperative, immediate postoperative, and long-term follow-up lateral cephalometric radiographs were retrospectively analyzed to evaluate the osseous changes of the chin. We examined the correlation between bone resorption and the degree of advancement, the degree of mandible movement, the height of the genial segment, and the distance from the existing bone to the genial segment. The results showed a correlation between bone resorption and the distance from existing bone to the genial segment. This suggests that the supply of blood between existing bone and the genial segment has an influence on bone resorption.
著者
山内 健生
出版者
日本甲殻類学会
雑誌
CANCER (ISSN:09181989)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.113-119, 2016-08-01 (Released:2016-10-20)
参考文献数
66
著者
藤田 大樹 齋藤 暢宏 奥野 淳兒 森滝 丈也 山内 健生
出版者
日本応用動物昆虫学会
雑誌
日本応用動物昆虫学会誌 (ISSN:00214914)
巻号頁・発行日
vol.67, no.2, pp.37-45, 2023-05-25 (Released:2023-06-16)
参考文献数
43
被引用文献数
1

Cinusa nippon Nagasawa(Isopoda: Cymothoidae), a marine parasite infesting the buccal cavities of coastal puffers, is newly recorded from the Pacific coasts of central Japan. A pair consisting of a mature female and mature male, and six mancae and a juvenile, were collected from reared vermiculated puffer, Takifugu snyderi(Abe)(Tetraodontiformes: Tetraodontidae), in an aquarium and a museum, respectively. The present paper provides a description of the morphological characters of these cymothoids, including their immature stages, and molecular analysis using 16S rRNA for C. nippon and related species. In the maximum likelihood phylogenetic tree, C. nippon was included in the clade of Ceratothoa Dana and corresponds to Ceratothoa sp. 2 reported in another study. These suggest that the relationship between Cinusa Schioedte and Meinert and Ceratothoa needs to be re-examined. Furthermore, the morphological study showed that these cymothoid mancae are similar to Manca type 2 known from zoo-plankton, provided in one of our previous reports.
著者
山内 健
出版者
日本外科代謝栄養学会
雑誌
外科と代謝・栄養 (ISSN:03895564)
巻号頁・発行日
vol.53, no.4, pp.123-130, 2019 (Released:2019-09-15)
参考文献数
22
被引用文献数
1

Bioelectrical impedance analysis(以下BIA)は生体の導電体としての性質に基づいてその電気抵抗を測定することにより,簡便,低侵襲,短時間に体組成を推定することができる機器である.測定条件を揃えれば再現性は良好で,装置も移動可能かつ比較的低コストであるため,当初は医療機器としてよりも健康機器として広まった.8電極法によるsegmental BIAや多周波数を用いた技術の進歩により,近年では医療機関でもよく用いられるが,BIAの測定原理は大胆な仮定に基づいており,身体のhydrationの状態や四肢や体幹の体組成の分布の変化があれば,その推定値には大きな誤差を含むことになる.地域の検診などの集団レベルで肥満やサルコペニアを診断するには非常に有用なツールとなりうるが,医療機関での個々の患者の使用に際しては,その原理を十分に理解して体組成の数値を解釈する必要がある.
著者
山内 健生 高野 愛 坂田 明子 馬場 俊一 奥島 雄一 川端 寛樹 安藤 秀二
出版者
日本ダニ学会
雑誌
日本ダニ学会誌 (ISSN:09181067)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.15-21, 2010-05-25 (Released:2010-06-25)
参考文献数
20
被引用文献数
1 3

タカサゴキララマダニ人体刺症の5例を記録した.感染地域は,兵庫県,岡山県,山口県,福岡県,および宮崎県であった.本報告で,タカサゴキララマダニ人体刺症が岡山県で初めて記録された.マダニが保有する可能性がある病原体についてDNA検索を行なったが,ボレリア,エーリキア,アナプラズマ,リケッチアのすべてが検出限界以下であった.
著者
那須 義次 村濱 史郎 坂井 誠 山内 健生
出版者
日本昆虫学会
雑誌
昆蟲. ニューシリーズ (ISSN:13438794)
巻号頁・発行日
vol.10, no.4, pp.89-97, 2007-12-25
参考文献数
33
被引用文献数
2

2002年から2006年にかけて,日本各地の鳥類の巣・ペリットおよび哺乳類の糞を調査し,ヒロズコガ科ヒロズコガ亜科に属する4種の蛾の発生を確認した.イガが島根県出雲市と大阪府河内長野市のツバメの巣,ウスグロイガが大阪府寝屋川市のハイタカのペリット,マエモンクロヒロズコガが愛媛県宇和島市のシジュウカラの巣,長野県飯綱町のノスリのペリット,小笠原諸島父島のイエネコの糞および鹿児島県奄美大島のイエネコかイヌの糞,アトキヒロズコガが和歌山県橋本市の雑木林に設置したハイタカのペリットを用いたトラップから羽化した.本報告は,日本においてシジュウカラの巣,鳥類のペリットおよび肉食哺乳類の糞から発生した蛾の初めての記録となった.幼虫はいずれも巣・ペリットおよび糞中のケラチン源(羽毛,毛など)を摂食していると考えられた.今回の調査結果と文献記録から市街地に造られたスズメ,コシアカツバメ,ツバメとカワラバトの巣が毛糸や毛織物害虫のイガの野外における重要な発生源であり,こられの巣からイガが家屋内に侵入することが推察された.
著者
関 孝敏 松田 光一 平澤 和司 轟 亮 山内 健治 岩崎 一孝 小井土 彰宏
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
1995

申請テーマである「北海道南西沖地震に伴う家族生活と地域生活の破壊と再組織化」に関して、次の諸点が明らかになった。1)家族生活の破壊について。奥尻町における死者(不明者を含む)175名中107名(61%)が青苗地区に集中した。とくに70戸余の旧5区は、津波により地域社会が全減したため、犠牲者が多くみられた。青苗地区の被災者(家族)を中心に聞き取り調査を行った結果、家族の解体、家族成員の島外への転出、家族成員の病死・精神的後遺症・内体的疾患などが被災後みられた。2)地域生活の破壊。10年前の日本海中都沖地震による津波の経験(2名の犠牲者があり、防潮堤の一部整備が行われた)は、地域住民個々においては適切な避難行動につながる事例がみられたが、地域社会としては残念ながら生かされなかったように思われる。この原因は、何よりも、経験をはるかに超えた大規模な複合災害であったことよる。しかし、それに加えて、海岸に近接した漁業集落特有の形態が、災害のあり方とそのための防災システムのあり方を課題として鮮明にした。3)家族生活の再建。義援金の規模が被災家族における新築の恒久住宅建設を可能にした。多くの被災家族にとって、住宅再建が家族生活の再建にとって最大の課題であった。この住宅再建を通じて、職業と年齢によって家族生活の再組織化のあり方は異なることが鮮明になった。とくに、高齢者世帯家族、自営業家族、漁業経営者家族に顕著な特徴がみられた。4)地域社会の再建。災害前の住宅地図を手掛かりに、職業別の社会地図を作成し、地域社会の復元作業を試みた。その結果、被災後の住宅地図は、旧地区の住民が混住化しつつ地区成員の再組織化が行われたり、職業別分布の大幅な組み替えが見られた。とくに、商業者や自営業者は海側地区、民宿・旅館が高台地区、漁家と高齢者は両地区に混在することが明らかになった。
著者
山内 健生 有馬 知佳
出版者
日本ペストロジー学会
雑誌
ペストロジー (ISSN:18803415)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.5-6, 2016-04-20 (Released:2017-11-06)
参考文献数
8

2015年8月1日の午前5時46分頃,兵庫県豊岡市日高町東河内(標高約400 m)で,アスファルトの舗装道路上を行進するクロバネキノコバエ科幼虫の集団(armyworm)が発見された.クロバネキノコバエ科幼虫の隊列は,長さが約20 cmで,西から東の方向へ向かって進んでいた.そこで,スマートフォンを用いて16秒間の動画と静止画1枚を撮影した.虫体の採集は行わなかったため,クロバネキノコバエ科幼虫の種名などの詳細は不明である.我が国では,armywormは,これまで神奈川県以東で確認されていたが,本報告により西日本で初めて確認された.
著者
山内 健生 小原 真弓 渡辺 護 安藤 秀二 石倉 康宏 品川 保弘 長谷川 澄代 中村 一哉 岩井 雅恵 倉田 毅 滝澤 剛則
出版者
日本衛生動物学会
雑誌
衛生動物 (ISSN:04247086)
巻号頁・発行日
vol.60, no.1, pp.23-31, 2009
被引用文献数
1

1991-2007年に富山県においてフランネルによるマダニ採集を行い,3,562個体のマダニ類を採集した.これらのマダニ類は次の2属9種に分類された:キチマダニHaemaphysalis flava,ヤマトチマダニH.japonica,ヒゲナガチマダニH.kitaokai,フタトゲチマダニH.longicornis,オオトゲチマダニH.megaspinosa,ヒトツトゲマダニIxodes monospinosus,タネガタマダニI.nipponensis,ヤマトマダニI.ovatus,シュルツェマダニI.persulcatus.ヤマトマダニは標高401m以上の地域における最優占種で,それより低い標高域においても少なからぬ密度で分布することが示された.キチマダニは標高400m以下の地域における最優占種であった.ヒゲナガチマダニ,オオトゲチマダニ,およびヒトツトゲマダニを富山県から初めて記録した.ヒトツトゲマダニからRickettsia helveticaの近縁リケッチアが検出され,富山県における紅斑熱患者発生の可能性が示された.
著者
山内 健治 仲座 栄三
出版者
明治大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

沖縄県下における台風・暴風・雨・干ばつなど、主に気象環境を、民俗レベルで、人々が観察し、予兆してきたかの民俗知識のデータベース化を意図した研究の一環である。同県の市町村史・誌、字史・誌に記録された気象に関する民俗知識・予兆伝承をリストアップしデータベース化した。また、気象予兆知識が実際に機能しているか、村落社会の中で語られているのかを確認するためにインテンシブな民俗調査を実施した。
著者
梶原 冴月 山内 健生
出版者
公益財団法人 平岡環境科学研究所
雑誌
自然環境科学研究 (ISSN:09167595)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.15-17, 2023-12-07 (Released:2023-12-07)
参考文献数
8

Larval transport by adult Lasius morisitai was observed in nests of L. morisitai in a single tree of Abies sachalinensis in Obihiro, Hokkaido, Japan. Larval transport was observed on 21 June and from 29 September to 7 October 2022 during the day (8:00-11:00am and around 3:30pm), just after sunset (around 5:00pm), and at night (8:00-10:00pm).
著者
島田 瑞穂 土井 寛大 川端 寛樹 山内 健生 安藤 秀二 小林 由美江 廣瀬 芳江 周藤 史憲 藤原 由佳子 齊藤 美穂 菊池 広子 小松本 悟 室久 俊光 島野 智之
出版者
日本衛生動物学会
雑誌
衛生動物 (ISSN:04247086)
巻号頁・発行日
vol.74, no.2, pp.53-56, 2023-06-25 (Released:2023-06-30)
参考文献数
18

During the 3-year period (2020–2022), 49 cases of tick bites were presented to the Japanese Red Cross Ashikaga Hospital in Tochigi Prefecture, Japan. More than 60% of all tick bites between March and September occurred within two months (May and June). Amblyomma testudinarium was responsible for 40 cases among all the tick bite cases. Specifically, 41 individuals of this species (39 nymphs/2 adult females) were linked (The point estimate was 0.79 with a 95% confidence interval of 0.67–1.00). There were 38 cases of tick bites in Ashikaga City, and 23 of which occurred in the vicinity of the patients’ houses (gardens and fields). Suspected cases of Tick-associated rash illness (TARI) were first recorded in the Japanese Red Cross Ashikaga Hospital in May 2020, in a total of five cases ( i.e., the patients were aged 50 years or older). TARI is indicative of repeated tick bites, which points to the permanent settlement of the A. testudinarium in and around Ashikaga City. Therefore, we believe that greater efforts should be implemented towards the detection of tick-associated infections in this area, including Severe fever with thrombocytopenia syndrome virus for which A. testudinarium is considered as a major vector.
著者
藤原 学 山内 健士朗 井伊 雅子 葛西 龍樹
出版者
一般社団法人 日本プライマリ・ケア連合学会
雑誌
日本プライマリ・ケア連合学会誌 (ISSN:21852928)
巻号頁・発行日
vol.41, no.2, pp.75-77, 2018-06-20 (Released:2018-06-26)
参考文献数
3
被引用文献数
1 1

福島県立医科大学医学部 地域・家庭医療学講座では毎年新任者を対象に家庭医療先進国研修ツアーを行っており,今回はデンマークを訪問した.デンマークではリスト・システムにより,かかりつけの家庭医・総合診療専門医(general practitioner; GP)が決められ,GPはゲートキーパーとして,様々な健康問題をカバーしていた.GPの研修期間は5年で,共働きや子育てをしながら研修している者も少なくない.
著者
伴 光哲 山内 健生
出版者
一般社団法人 日本昆虫学会
雑誌
昆蟲.ニューシリーズ (ISSN:13438794)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.41-49, 2016-04-05 (Released:2019-04-25)
参考文献数
34

1. 屋久島の原生的照葉樹林,約40年生スギ人工林,および常緑針広混交老齢林において,Townes型マレーズトラップによってナガカメムシ上科を捕獲し,その環境指標性を検討した.2. 3科11属16種182個体が採集され,それらのうちの6属8種(ヨツボシチビナガカメムシ,ヒゲブトナガカメムシ,クロツヤナガカメムシ,キモンナガカメムシ,ルイスチャイロナガカメムシ,オオモンシロナガカメムシ,ムラサキナガカメムシ,イシハラナガカメムシ)は屋久島から初記録であった.3. 捕獲個体数が多かったヤスマツチビナガカメムシとオオモンシロナガカメムシはいずれも盛夏に捕獲の極大があった.4. 種数,個体数は島西部の原生的照葉樹林で最も高く,島東部の約40年生スギ人工林で最も低い値を示した.5. 多様度指数は島東部の原生的照葉樹林で最も高く,島東部の約40年生スギ人工林で最も低い値を示した.6. 重複度指数(R0)を基にクラスター解析を行った結果,隣接した地域の異なった植生タイプの森林より,距離が離れていても共通の植生タイプの森林の方が種構成の共通性が高く,種構成は植生に影響されることが示唆された.
著者
山内 健生 渡辺 護 林 成多
出版者
一般社団法人 日本昆虫学会
雑誌
昆蟲.ニューシリーズ (ISSN:13438794)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.24-30, 2013-01-05 (Released:2018-09-21)

島根県産アブ類について,野外調査と標本調査を実施し,20種を記録した.島根県におけるジャーシーアブの記録は,誤同定に基づいている可能性が非常に高いため,島根県のアブ科の種リストから本種を削除することを提案した.タイワンシロフアブ,マツザワアブ,アカバゴマフアブ,トヤマゴマフアブは島根県本土新記録となる.アカウシアブ,シロフアブ,ハタケヤマアブは隠岐諸島新記録となる.既知の記録と新記録を合計すると,28同定種が島根県に分布していることが明らかとなった.
著者
山内 健生
出版者
ホシザキグリーン財団
雑誌
ホシザキグリーン財団研究報告 (ISSN:13430807)
巻号頁・発行日
no.5, pp.271-308, 2001-12
被引用文献数
1

A bibliographical survey was made concerning host-parasite relationships between birds and ticks from Japan. Twenty-five species of ticks (3 of Argasidae and 22 of Ixodidae) parasitic on birds have been recognized, while 68 species of birds (3 of Procellariiformes, 4 of Pelecaniformes, 3 of Falconiformes, 3 of Galliformes, 1 of Gruiformes, 5 of Charadriiformes, 1 of Columbiformes, 3 of Strigiformes, 1 of Piciformes, and 44 of Passeriformes) have been recorded as hosts of ticks in Japan.
著者
山内 健生 大塚 攻 仲達 宣人
出版者
広島大学大学院生物圏科学研究科附属瀬戸内圏フィールド科学教育研究センター
雑誌
広島大学大学院生物圏科学研究科瀬戸内圏フィールド科学教育研究センター報告 (ISSN:21899436)
巻号頁・発行日
no.1, pp.1-9, 2004

Four cymothoid isopods including Anilocra clupei Williams and Williams, 1986, Elthusa sacciger (Richardson, 1909), Rhexanella verrucosa (Schioedte and Meinert, 1883), Mothocya sajori Bruce, 1986, and two unidentified species belonging to Mothocya, that are parasitic on fish, have so far been recorded from the Seto Inland Sea, western Japan (until 2003).