著者
志水 宏吉 棚田 洋平 知念 渉 西田 芳正 林嵜 和彦 二羽 泰子 山本 晃輔 榎井 縁 内田 龍史 石川 朝子 高田 一宏 園山 大祐 堀家 由妃代
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2020-04-01

本研究の目的は、「マイノリティ集団に対する排除と包摂」という視点から、現代日本の学校教育システムが有する制度的・組織的特性とそこから生じる諸課題を把握し、その改革・改善の方途を探ることにある。そのために、「被差別部落の人々」「外国人」「障害者」「貧困層」という4つのマイノリティ集団を設定し、彼らに対する教育の場における排除を、1)彼らの教育機会の現状、2)それに対する当事者の経験や評価の2側面から把握する。
著者
鬼束 幸樹 秋山 壽一郎 山本 晃義 渡邉 拓也 脇 健樹
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B (ISSN:18806031)
巻号頁・発行日
vol.65, no.4, pp.296-307, 2009 (Released:2009-11-20)
参考文献数
32
被引用文献数
5 6

魚が魚道内を遡上できる条件として,魚道内の流速が魚の突進速度以下であることが挙げられる.突進速度とは1秒∼数秒間しか維持できない魚の最大遊泳速度である.突進速度に関する既往のデータは極めて少なく,しかも,同一魚種で同一体長であっても研究者によって提示している値が異なっているのが現状である.よって,魚道設計に採用すべき突進速度が不明確という問題点がある.本研究では多くの河川に生息するアユ,オイカワ,カワムツおよびギンブナを対象として,流速および体長別の突進速度を実験的に求めた.その結果,上記の魚種については,流速および体長に基づき突進速度を求めることが可能となった.また,突進速度に達するまでの時間および遊泳距離を解明した.
著者
山本 晃輔 曽我 千亜紀 Julien Menant
出版者
日本パーソナリティ心理学会
雑誌
パーソナリティ研究 (ISSN:13488406)
巻号頁・発行日
vol.29, no.3, pp.187-190, 2021-02-15 (Released:2021-02-15)
参考文献数
9
被引用文献数
1

We developed the Japanese version of the Game Engagement Questionnaire (GEQ). In the survey, 600 participants completed the GEQ, the Buzz-perry Aggression Questionnaire (BAQ) and the Dissociative Experience Scale-II (DES-II). Factor analysis verified the four-factor structure (absorption, immersion, flow, and presence) and demonstrated it to be an acceptable reliability (Cronbach’s α=.74–.86). The validity of the questionnaire was also confirmed by significant correlations of the total score between each subscale of the GEQ and the BAQ, or each subscale of the GEQ and the DES-II. The results indicated the acceptable validity and reliability of the questionnaire.
著者
山本 晃士
出版者
一般社団法人 日本血栓止血学会
雑誌
日本血栓止血学会誌 (ISSN:09157441)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.55-63, 2008 (Released:2008-03-25)
参考文献数
43
被引用文献数
1 1
著者
山本 晃司
出版者
Brewing Society of Japan
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.110, no.2, pp.76-80, 2015 (Released:2018-04-12)
参考文献数
3

麹菌は,さまざまな穀物に増殖し麹にすることが可能であるが,使用する原料に応じてそれぞれ適した製麹法が必要となる。ここでは,これまでその色合いに着目した用途が主であった小豆を,麹にして醸造に利用するための工夫と,小豆麹が持つ効能について解説していただくが,穀物の新規利用の試みとして非常に興味ある報告である。
著者
山本 晃生
出版者
公益社団法人 計測自動制御学会
雑誌
計測と制御 (ISSN:04534662)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.122-126, 2004-02-10 (Released:2009-11-26)
参考文献数
34
被引用文献数
1 3
著者
上嶋 あぐり 大井 麻莉菜 小野 明日香 鈴木 淳仁 福井 拓夢 古田 晶子 山本 晃平 河本 大地
出版者
奈良教育大学教育学部社会科教育専修
巻号頁・発行日
2017-03-01

監修: 河本大地 、編集: 上嶋あぐり・大井麻莉菜・小野明日香・鈴木淳仁・福井拓夢・古田晶子・山本晃平、協力: 飛鳥地区自治連合会 済美地区自治連合会 椿井地区自治連合会 各町の皆様 (公社)奈良まちづくりセンター 奈良市 奈良町資料館 奈良町にぎわいの家
著者
小野 明日香 藤本 七彩 山本 晃平 大船 稀也 岩本 廣美 河本 大地
出版者
奈良教育大学教育学部社会科教育専修
巻号頁・発行日
2017-02-01

監修: 岩本廣美・河本大地、編集: 小野明日香・藤本七彩・山本晃平・大船稀也、協力: 飛鳥ニューツーリズム協議会 明日香村地域振興公社
著者
松浦 茂樹 山本 晃一 浜口 達男 本間 久枝
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
日本土木史研究発表会論文集 (ISSN:09134107)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.193-204, 1988-06-20 (Released:2010-06-15)
参考文献数
14
被引用文献数
1

河川環境が重視されている今日、樹木が注目されている。河川周辺の樹木と云えば、我が国には治水伝統工法の一つとして水害防備林がある。水害防備林は、立地位置より堤塘林、護岸林、水除林に分類される。水害防備林は、近世までは重要な治水施設として管理・育成されていた。もちろん洪水の疎通の支障となる堤防上の樹木は、大風によって揺さぶられ堤防が危険になる等の否定する意見もあったが、幕府によって奨励され各藩でも整備された。明治になっても太政官による「治水法規」の中に、堤脚を保護する竹木は保存するようにと指示されているように、水害防備林は重要視された。1897 (明治30年) 発布の森林法でも保安林に編入された。明治末年から、政府により全国的な治水工事が進められた。近代治水事業は都市部そして大きな平野部での築堤事業を中心に行われ、一定の流量を氾濫原も含めた河道内に収めようとの考えを基本に進められた。河道内の樹木は洪水疎通に支障があるかどうかとの観点から見られ、それ以外の機能は検討範囲外に置かれていたというのが実状であろう。一方それ以外の機能に注目していたのが林学、農学の関係者で、築堤による治水に加えプラス・アルファの効用を水害防備林に求めてきた。戦前でも水害防備林、遊水林の造成が奨励され、昭和20年代の大水害後には、現地調査を中心に研究が進められた。しかし社会経済の高度成長時代は、水害防備林に関心が払われることは少なかった。河川環境が注目されている今日、樹木は重要な素材となり得るものである。また超過洪水対策が重要な課題となっているが、超過洪水対策の観点から、水害防備林のもつ効用を再度整理しておく必要があると筆者らは考えている。
著者
大島 昇 北野 洋子 形埜 まり江 河野 健三 福嶋 美津子 山本 晃 藤田 裕司
出版者
大阪教育大学
雑誌
大阪教育大学紀要. V, 教科教育 (ISSN:03893480)
巻号頁・発行日
vol.54, no.1, pp.213-223, 2005-09-30
被引用文献数
1

特殊教育から特別支援教育への転換が迫られている折から,大阪教育大学附属養護学校における個別の教育支援の実状を1事例に即して紹介した。事例は知的障害及び場面緘黙症と診断された女子生徒で,高等部入学後3年間の取り組みの経過を,それに連携的にかかわったクラス担任,進路支援担当者,プレイセラピー担当者,養護教諭,精神科校医らの記録に基づいて要約する、とともに,場面緘黙症の生徒への教育支援の在り方について若干の考察を加えた。
著者
山本 晃
出版者
大阪教育大学教育学部障害教育講座
雑誌
障害児教育研究紀要 (ISSN:03877671)
巻号頁・発行日
no.26, pp.19-27, 2003

現場での要求から、障害のある青年、特に情緒障害や知的障害のある青年の心理的問題を解明するために、本研究が企てられた。情緒的問題、知的障害を伴なった青年の発達を、健常青年のこころの発達に対する、ある種のバリエーションとして、位置づけようと考えている。第4報に引き続き、この第5報では、Blosの青年期の発達分類における「青年期後期」、およそ18歳から20歳ころにあたる時期と青年期から成人期への移行期である「後青年期」、およそ20歳以降から30歳ころまでの時期について、健常の場合を述べた。その際、理論のみに偏らないように事例をできるだけ多くとりあげた。 第4報と同様、論述を具体的にするために、事例をたくさん引き合いに出す。しかし、差し障りのない事例以外は、特定の事例をさしているわけではなく、これまでの私の事例経験などから創作している。いくつかの事例を繋ぎ合わせ、変更も加えたりした。青年期の課題を典型的に表現するように、また本来の問題点を歪曲しないように工夫した。This study is attempted from the needs in the school of mental handicapped children. Many teachers and parents want to know about the mentality of their adolescents with mental handicap. Their Mentality should be placed as the variation of the mentality of normal adolescents. According Blos'es classification this fifth report is the development of late adolescence and post adolescence, namely, pre-adulthood illustrated. To avoid the abstract theory several cases are adopted, About the ego identity by Erikson is also discussed.
著者
山本 晃司 山口 修 青木 恒
出版者
国立情報学研究所
雑誌
Progress in informatics : PI (ISSN:13498614)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.53-62, 2010-03

本稿ではテレビ番組の出演者の顔を一覧表示することで,見たいシーンをすばやく見つけることができる映像ブラウジング・インタフェースのための高速な顔クラスタリング手法について提案する.ブラウジングのために,ユーザが録画終了後,許容できる待ち時間は1 時間番組あたり3 分以下であることが,予備調査により分かっている.本手法の目的は録画終了後,この許容時間内に顔クラスタリング処理を完了することである.顔認識に基づくクラスタリング手法(FRC) は良好な精度を得られる反面,処理時間がかかるという問題がある.そこで,本手法では顔特徴の類似度の代わりに,人物を含むショットの類似度を用いることで高速に処理する.本稿では類似ショット情報のみを用いた手法(SSC) と,SSCの結果をさらに顔サムネールの類似度でクラスタリングする手法(FTC) の2 手法を提案する.実験では映像1 時間当たりの平均処理時間はSSC が350 ミリ秒,SSC+FTC が31 秒と高速に処理可能であり,このときの精度(一覧表示における重複しない人物の数) は,FRC と比較し,それぞれ6.0%と0.9%の低下率にとどまることを示す.
著者
山本 晃輔 曽我 千亜紀 ムナン ジュリアン
出版者
大阪産業大学学会
雑誌
大阪産業大学人間環境論集 = OSAKA SANGYO UNIVERSITY JOURNAL OF HUMAN ENVIRONMENTAL STUDIES (ISSN:13472135)
巻号頁・発行日
no.21, pp.1-9, 2022-03-31

In recent years, there has been much psychological research on video gaming. This study compares game engagement and favorite game titles among college students and general adults. We conducted a survey sampling two hundred and eighty-nine college students and five hundred and fifty-nine general adults who completed the Game Engagement Questionnaire (GEQ). Results show college students rated significantly higher compared to general adults on immersion and spatial presence factors of the GEQ. No significant differences are found between the groups in absorption and flow factor, which are subfactors in the GEQ. In addition, no difference in game play time between the groups is evident. These results suggest the time of day, rather than number of hours of game playing, may influence the gaming disorder. Furthermore, results of the text mining with correspondence analysis suggests there may be differences in the content of favorite game titles between college students and general adults.
著者
山本 晃士 山口 充 澤野 誠 松田 真輝 阿南 昌弘 井口 浩一 杉山 悟
出版者
一般社団法人 日本輸血・細胞治療学会
雑誌
日本輸血細胞治療学会誌 (ISSN:18813011)
巻号頁・発行日
vol.63, no.2, pp.135-139, 2017-04-20 (Released:2017-05-11)
参考文献数
22
被引用文献数
1 1

背景と目的:外傷患者の急性期には凝固障害を認めることが多く,その程度は患者の生命予後を左右する.当院の高度救命救急センターでは,外傷患者の凝固障害,特に高度な低フィブリノゲン血症をすみやかに改善させる目的で,積極的にフィブリノゲン製剤の投与を行ってきた.その治療の実際と,同製剤の投与群と非投与群間で行った輸血量および生命予後の比較検討(症例対照研究)結果を報告する.方法:フィブリノゲン製剤投与の有無および投与基準の違いによって症例を3群に分けた.A群,フィブリノゲン製剤未使用;B群,受診時のフィブリノゲン値と外傷重症度を見た上でフィブリノゲン製剤3gを投与;C群,患者搬送前の情報(外傷重症度,出血状況)から判断し,搬送時ただちにフィブリノゲン製剤3gを投与.外傷重症度スコア≧26の症例における輸血量および生命予後について3群間で比較検討を行った.結果:3群間の輸血量には有意差を認めなかった.受診30日後の総生存率(搬送時の心肺停止症例を除く)はC群で有意に高く(p<0.05),搬送後48時間以内の急性期死亡率はC群で有意に低かった(p=0.005).さらに,きわめて重篤とされる外傷重症度スコア≧41群での死亡率も,C群で有意に低かった(p=0.02).結論:重症外傷症例においては,フィブリノゲン製剤の先制投与が急性期死亡率の低下に貢献し,結果として高い生存退院率をもたらす可能性が示唆された.