著者
後藤 佐多良
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.140, no.3, pp.407-410, 2020-03-01 (Released:2020-03-01)
参考文献数
6

As a teacher of biochemistry in a school of pharmacy, a basic subject in pharmacist education, I try to include applied topics such as the biochemical mechanisms of diseases and side effects of medicines in relation to basic knowledge of biochemistry for advanced subjects that students will learn in later years. In aging societies, many people visiting community pharmacies are elderly who tend to have health concerns other than diseases diagnosed by physicians. If asked, community pharmacists should be able to give advice on potential problems patients might have, in addition to giving explanations of medicines prescribed. Basic subjects covered in university pharmacy courses should be the most useful in such community settings.
著者
増田 大祐 福岡 信之 後藤 秀幸 加納 恭卓
出版者
園芸学会
雑誌
園芸学研究 (ISSN:13472658)
巻号頁・発行日
vol.6, no.4, pp.597-601, 2007-10-15
参考文献数
16
被引用文献数
1 13

&lsquo;高系14号&rsquo;の甘味の向上を図るため,3,5,10,13℃下で20日間の貯蔵が糖含量や甘味度におよぼす影響を調査した.その結果,スクロース含量は3℃と5℃の貯蔵温度で,グルコース,フルクトース含量は10℃,13℃の貯蔵温度で急速に増加した.また,マルトース含量は処理温度に関係なく,処理後の日数経過に伴って低下した.この結果,蒸しイモの甘味度は5℃と10℃の貯蔵温度で最も高かった.しかし,5℃以下の温度では処理後に腐敗の発生が顕著であったため,短期間で甘味の向上を図るには10℃で貯蔵することが有効と考えられた.<br>
著者
後藤 貴浩
出版者
一般社団法人 日本認知・行動療法学会
雑誌
行動療法研究 (ISSN:09106529)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.147-157, 2017-05-31 (Released:2017-10-30)
参考文献数
31

学習に障害があり、日常生活での車椅子移乗に困難があった高次脳機能障害例に対して行動療法による介入を行った。症例は30歳代男性、広範な右半球脳梗塞により注意障害や半側空間無視を有していた。1カ月の訓練後、移乗における最大能力と日常能力の解離が生じ、その原因が高次脳機能障害による学習の困難さにあると考えられた。そこで行動療法を用いて移乗準備動作訓練を行うこととした。介入デザインは標的行動を四つに細分化したうえで行動間多層ベースラインデザインとした。また介入期を各標的行動に介入する四つの期間に分け、3種類の手がかり刺激を一定期間後に漸減する手法を用いた。評価は介入者から独立した職員が誤り数を指標として行った。約5週間の後に症例の移乗は自立に達した。行動療法は高次脳機能障害者のリハビリテーションにおいても有用である可能性が示され、かつ幅広く適用できる可能性がある。
著者
後藤 高志 田村 俊一
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1761, pp.78-81, 2014-10-13

西武鉄道やプリンスホテル、埼玉西武ライオンズを抱える西武ホールディングスの株式再上場から半年が経つ。2020年の東京五輪に向け事業拡大のチャンスを見いだすが、先行するライバルたちの背中はまだ遠い。筆頭株主の米投資ファンド、サーベラス・グループか…
著者
近藤 厚生 木村 恭祐 磯部 安朗 上平 修 松浦 治 後藤 百万 岡井 いくよ
出版者
一般社団法人 日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科学会雑誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.94, no.5, pp.551-559, 2003-07-20 (Released:2010-07-23)
参考文献数
18
被引用文献数
1 1

(目的) 神経管閉鎖障害に罹患する胎児の発生リスクは, 母親が妊娠前に葉酸を摂取すると低減できる. 研究目的は, 女性が食事から摂取する葉酸について検討し, 葉酸血清濃度を測定することである.(対象と方法) 対象者は一般女性, 二分脊椎患者の母親, 妊婦, 二分脊椎患者, 看護学生の5群からなる222名の女性. 食事から摂取した葉酸量は, 食事記録を5訂日本食品標準成分表に準拠して解析した. 葉酸血清濃度は化学発光免疫測定法で測定した.(結果) 対象者は食事から葉酸を平均293μg/日摂取しており, 血清濃度は平均8.1ng/ml, エネルギー摂取量は平均1,857Kcalであった. 妊婦が食事から葉酸を最も多く摂っており, 血中濃度も最高値を示した.「日本人の栄養所要量」が規定する葉酸量を充足しない対象者の割合は, 成人女性が22%, 妊婦が72%であった. 葉酸は第3食品群 (香川綾分類) から最も多く摂取されていた. 葉酸サプリメント400μg/日を16週間内服すると, 基線値は7.8ng/mlから17.3へ上昇した.(結論) 葉酸経口摂取量は平均293μg/日, 血清濃度は平均8.1ng/mlであった. 妊婦の過半数は政府が勧告する葉酸量を摂取していなかった. 妊娠可能期の女性は葉酸に富む第3食品群を多く摂り, 妊娠を計画する女性は妊娠4週前から妊娠12週まで葉酸サプリメント400μg/日の内服が望ましい.
著者
榊原 健一 林 良子 後藤 多嘉緒 河原 英紀 牧 勝弘 齋藤 毅 山川 仁子 天野 成昭 山内 彰人
出版者
北海道医療大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2015-04-01

喉頭音源に関連する声質の客観的表記に関し、生理学的、物理学的視点から、音源となる振動体の分類により(i) 声帯発声 ; (ii) 声帯-仮声帯発声; (iii) 声帯-披裂部発声; の3種類の有声音と,無声音である声門乱流雑音発声と分類が可能であり、有声音源に関しては、物理的・音響的特徴から周期的、準周期的、非周期的の3つの振動への分類を提案した。また、声質表現として緊張-弛緩と声門開放時間率との関係を明らかにし、声質の客観的な表現語として適切であることを明らかにした。声門開放時間率の分析方法として、余弦級数包絡の複素wavelet分析に基づく簡易なGCI, GOIの検出方法を考案した。
著者
藤井 義明 石島 洋二 後藤 龍彦
出版者
一般社団法人 資源・素材学会
雑誌
資源と素材 (ISSN:09161740)
巻号頁・発行日
vol.111, no.14, pp.993-1000, 1995-12-25 (Released:2011-01-27)
参考文献数
16
被引用文献数
1

In Akabira Colliery, a decision was made to change the angle of influence for the cone-shaped shaft pillar from 60° to 80° in 1985. Mining in the former pillar areas started in 1986 and 2.2 million tons of coal was safely extracted before the mine closure in 1994.Damages have been induced in four levels along the concrete block-lined shaft having length of 680m. It was concluded through observation of lining, monitoring of displacements along the shaft axis and three dimensional elastic stress analysis that the main factors which induced the lining damages are (1) fault slips due to increase of shear stress, (2) increase of vertical stress component or decrease of minimum principal stress in the horizontal plane and (3) stress concentration around roadways connecting to the shaft.A consideration on a reasonable monitoring scheme for shaft damages was also shown.
著者
小澤 幸世 後藤 和史 福井 義一 上田 英一郎 田辺 肇
出版者
日本感情心理学会
雑誌
感情心理学研究 (ISSN:18828817)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.42-49, 2016-11-30 (Released:2017-02-22)
参考文献数
37

Clinical reports thus far indicate that patients with dissociative disorders exhibit cutaneous sensory symptoms. However, only few studies focused on the relationship between these symptoms and dissociation. Here, we investigated the relationships among cutaneous symptoms (Cutaneous9), somatoform dissociation (SDQ-20), and self-reported history of childhood abuse (CATS) in undergraduates (N=368). Exploratory factor analysis performed simultaneously on the scores of Cutaneous9 and SDQ-20 items, extracted four factors- “Somatic paralysis,” “Perceptual change,” “Cutaneous symptoms,” and “Urogenital symptoms and motor inhibition.” Analysis of variance demonstrated that the group with high CATS scores tends to have high “Somatic paralysis” and “Perceptual change” factor scores, supporting previous findings that these symptoms are relatively common in patients with pathological dissociation, and those with traumatic childhood experiences. These symptoms are considered to be similar to animal defensive reactions that are mediated by endogenous opioids. Moreover, items including “tingling,” “numbness,” and “tender to touch” in Cutaneous9 converged on the “Somatic paralysis” factor together with certain SDQ-20 items, suggesting that these cutaneous symptoms might be associated with pathological tendencies and traumatic childhood experiences.
著者
後藤 博三 藤本 誠 渡辺 哲郎 引網 宏彰 小尾 龍右 野上 達也 永田 豊 柴原 直利 嶋田 豊
出版者
一般社団法人 日本東洋医学会
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.61, no.2, pp.189-197, 2010 (Released:2010-07-01)
参考文献数
19
被引用文献数
3 4

視床痛は視床出血や視床梗塞後に伴う難治性中枢性疼痛として知られている。しかし,薬物療法や外科的治療法が試みられているが確実な治療法がない。我々は難治性の視床痛6例に漢方治療を試み,症状の軽減した4例を経験した。症例は年齢27才から70才の男性4例,女性2例であった。診断は右視床出血3例,左視床出血1例,右視床梗塞2例で,発症後から漢方治療までの期間は6カ月から12年と幅があった。改善した4例では症状がほぼ消失から4割程度減弱した。改善例は全例,烏頭・附子含有方剤が用いられていた。抑肝散加陳皮半夏が精神症状の強い2例で有効であった。また,駆瘀血剤のみで十分改善を認めた症例もあった。症状が長期にわたる症例では,有効例でも症状は残存した。さらに難治例は症状が固定しており,強い麻痺等を伴う症例であった。
著者
京兼 隆典 弥政 晋輔 澤崎 直規 東島 由一郎 後藤 秀成 大城 泰平 渡邉 博行 田中 征洋 高木 健裕 松田 眞佐男
出版者
一般社団法人 日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.42, no.6, pp.622-631, 2009-06-01 (Released:2011-12-23)
参考文献数
19
被引用文献数
2 6

はじめに:消化管穿孔症例の初診時CT所見につき検討し,穿孔部位の診断,治療法の選択において参考となる所見の抽出を試みたので報告する.方法:2000年1月から2008年1月までに当院で経験した消化管穿孔症例180例を対象とし,CT所見と穿孔部位,治療法をretrospectiveに検討した.CT所見は客観性と普遍性を重視し,評価しやすい所見として腸管外free air(以下,FA)と腹水貯留に着目した.結果:FAの検出率は上部,小腸,大腸それぞれ97.0,56.0,78.6%であった.十二指腸水平部下縁より頭側のFAは,上部,小腸,大腸それぞれ97.0,52.0,66.1%で,上部で有意に検出率が高く,尾側のFAは18.2,24.0,58.9%で,大腸で有意に検出率が高かった.尾側で前腹壁腹膜から離れた深部に存在するFAは,上部,小腸,大腸それぞれ1.0,16.0,51.8%で,尾側深部FA所見で大腸穿孔と診断した場合の感度と特異度はそれぞれ51.8%,96.0%であった.腹水の所見は,貯留の程度,部位ともに穿孔部位を判定する手がかりとはならなかったが,上部穿孔の保存的治療成功群では,肝表面腹水5 mm以下かつ尾側腹水少量以下で,24時間後のCTで腹水の増量はなかった.考察:CTにおけるFAの存在部位は穿孔部位の予測に,腹水の量と経時的変化は上部消化管穿孔の保存的治療の適応を決定するうえで有用であり,CTは消化管穿孔の治療戦略を立てるうえで有用であると考えられた.
著者
後藤 幸大 岡 英輝 横矢 重臣 橋本 洋一 越後 整 塩見 直人 武澤 秀理 田邑 愛子 藤井 明弘 日野 明彦
出版者
一般社団法人 日本脳卒中学会
雑誌
脳卒中 (ISSN:09120726)
巻号頁・発行日
vol.40, no.5, pp.357-361, 2018 (Released:2018-09-25)
参考文献数
9

頭痛・頸部痛など解離に伴う痛みで発症した椎骨動脈解離は比較的予後良好とされるが,その中にくも膜下出血(subarachnoid hemorrhage: SAH)を来し予後不良となる例がある.いずれの例がSAH を来すのか予め把握するのは困難だが,痛みで発症した椎骨動脈解離を初診時に確実に診断することが重要である.当院初診時に診断に至らず,SAH を発症し再受診した4 例を検討し報告する.4 例は年齢層,頭痛や頸部痛が中等度以上かつ悪化すること,時間外に救急外来を受診していることが一致していた.再診後は速やかに血管内治療を行い,退院時mRS 0 が2 例,mRS 4 が2 例だった.日常診療において上記のような患者に遭遇した場合,椎骨動脈解離を念頭にbasi-parallel anatomical scanning を含めた頭部MRI/MRA,頭部造影CT を考慮すべきである.SAH を来し再受診した場合,速やかな治療で予後良好となる可能性がある.
著者
阪本(後藤) 純子
出版者
日本印度学仏教学会
雑誌
印度學佛教學研究 (ISSN:00194344)
巻号頁・発行日
vol.58, no.3, pp.1117-1125, 2010-03-25

Rgvedaから古Upanisadに至る紀元前500年頃までのヴェーダ文献に残る暦は,太陽日,朔望月,太陽年の組み合わされた太陰太陽暦であるが,夜空に現れる月の形と位置とを基本とする.月の形態変化は朔望月と対応するが,月の位置は白道近辺の恒星との関係により測られ,恒星月と対応する.夜空の月と星が暦の目印であるから,本来は,夜の始まる日没から次の日没までが1暦日であったが,時代と共に日の出から始まる暦日に変化する.夜により,その夜とそれに続く昼を表現する例ならびに夜により暦日を数える例は,Brahmana,Srautasutraに数多く見られる,Agnihotraにおいて,常に日没のAgnihotraが日の出のAgnihotraに先行し,規範とされることは,古い暦日の反映であろう.さらには,新月満月祭が起源においては,朔ないし満月の日没に開始した可能性も否定できない.1暦月は,太陽との合により月が現れない朔の夜amavasya-から始まる.新月満月祭Darsapurnamasauにおいて新月祭が満月祭に優先することと対応する.月は朔から朔の間(1朔望月:約29.5日),白道近辺にほぼ等間隔に位置する恒星(群)に順次近づき,または重なり,朔には太陽と合一して姿を消す.これらの恒星(群)(太陽を含む)はnaksatra-「(月が)到達する所」と呼ばれ,RV以来知られる.Naksatraの数は,本来は朔望月に基づき28(ないし29)であったが,恒星と月との位置関係のずれが大きいことから,恒星月(約27.3日)に基づく27 Naksatra方式が(特に学術文献で)より好まれるようになったと推測される.男性神である月が夜毎に異なるNaksatra(女性神格)を訪れ宿泊するという観念が古くから見られる.Rgveda X 85は朔における月と太陽の合を,月である王Somaと太陽女神(Savitrの娘)の結婚として描写し,また朔におけるSoma献供が新月を増大させることを述べて新月祭の起源を暗示する.黒Yajurveda-Samhita散文ではPrajapatiの娘であるNaksatra達と月(王Soma)との結婚が月の朔望の起源とともに述べられる.Sathapatha-Brahmana I 6,4では新月祭の供物の根拠付けとして,月と太陽の運動が説明される:Indra(太陽と等値される)も月も朔の夜には大地に宿る;Indraないし神々の食物である月(Soma)が天地を循環する;朔には,月であるVrtraが太陽であるIndraに飲み込まれ吸い尽くされた後,吐き出されて,再び新月として出現し増大する.【暦年,Naksatra,新年,季節等は続編で扱う.】

2 0 0 0 OA 公民読本

著者
後藤新平 著
出版者
東京宝文館
巻号頁・発行日
vol.少年の巻, 1926