著者
藤田 喜久 佐伯 智史 仲吉 将一 福島 新 成瀬 貫
出版者
日本甲殻類学会
雑誌
CANCER (ISSN:09181989)
巻号頁・発行日
vol.30, pp.11-19, 2021

<p>An endangered freshwater crab, <i>Ryukyum yaeyamense</i> (Minei, 1973) (Crustacea: Decapoda: Brachyura: Potamidae), is recorded for the first time from Kohamajima Island, Yaeyama island group, southern Ryukyu Islands, Japan. Kohamajima Island becomes the third distributional island of the species. The morphological characteristics of the species, their habitats, and ecological notes of the species are provided.</p>
著者
成瀬 厚
出版者
大阪市立大学都市研究プラザ
雑誌
空間・社会・地理思想 = Space, society and geographical thought (ISSN:13423282)
巻号頁・発行日
no.23, pp.3-12, 2020

本稿は, 地名研究における新しい方向性を見出そうという試みである. 地名は大小の空間スケールを有する地理的実体に付された名称であり, 階層性を有する. ……
著者
成瀬 祐子 硲野 佐也香 水野 尚子
出版者
学校法人松商学園松本大学
雑誌
教育総合研究 = Research and studies in education (ISSN:24336114)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.213-217, 2020-11

松本大学では、2020年4月16日新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対する緊急事態宣言の対象地域が全都道府県に拡大されたことを踏まえ、2020年度前期授業を遠隔で行うことを決定した。その後、5月25日の緊急事態解除宣言を受け、学内入構許可申請書を提出し、新型コロナウイルス感染症対策本部長の承認を受けて対面授業が可能となった。本報告では、このような状況のもと管理栄養士養成において必修科目となっている給食経営管理実習に対して、平時と同等の教育効果をあげるべく取り組んだ筆者らの活動を報告する。
著者
成瀬 厚
出版者
公益社団法人 日本地理学会
雑誌
日本地理学会発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.108, 2011

I はじめに下北沢は演劇の街でありながら,近年では音楽ライヴを提供する店舗の集積により,音楽の街としての様相を呈してきている。毎年7月にはそのライヴ施設の集積を活かした「下北沢音楽祭」が開催されている。一方,下北沢の街はここ数年,「都市計画道路補助54号線」と駅前広場を含む「区画街路10号線」の建設計画をめぐって様々な動きが展開している。本報告では,下北沢でライヴ活動を行っているミュージシャンたちを取り上げ,かれらの下北沢との関わりについて考察する。特に,この建設計画をめぐる動きが顕著であった2005年を中心にミュージシャンたちのこの街との関わり方を明らかにしたい。II 音楽的社会関係2005年の5月に雑誌『SWITCH』は「下北沢は終わらない」という特集を組んだ。芸能界からは,この街で生まれ育った小池栄子,演劇界からは原田芳雄が登場し,作家の片岡義男はこの街を舞台とする短編小説を寄稿した。音楽界からは曽我部恵一やクラムボンの原田郁子,小島麻由美,UAなどのメジャー・アーティストが名を連ねているが,本報告で取り上げるのは,かつてメジャー・レコード会社との契約もしていたが,現在は下北沢の施設を含むライヴ活動を中心にしているミュージシャンたちである。また,本報告では具体的な社会運動としての下北沢再開発反対派の団体について詳細に報告することはしない。反対派の団体で代表的なのは「Save the下北沢」だが,ミュージシャンたちはそれらと緩やかに関係を持ったり,その主張に大枠で同意したりしているが,必ずしも自らが主体的に運動に参加するわけではない。むしろ,自分たちにできるのは音楽活動だけだと割り切っているともいえる。ただし,こうしたミュージシャンたちは明らかにこの街,下北沢に愛着を持っていて執着している。かれらはそれぞれ好んで定期的に出演しているライヴ施設を下北沢にもち,自ら企画するイヴェントも定期的に開催している。また本報告では報告者を含むオーディエンスの行動もたどっている。表1には,対象とするミュージシャンが2005年に行ったライヴ本数と下北沢での内訳を示した。かれらは,こうした特定の街でのライヴ活動を通して,ミュージシャン同士,ライヴ施設の経営者や従業員,そしてオーディエンスたちと関係を結ぶ。かれらのなかには下北沢周辺での居住暦を持つものもあり,仕事場として,居住地としてこの街と関わっている。朝日美穂が2005年11月にライヴ演奏で参加したイヴェント「シモキタ解体」は下北沢のタウン誌『ミスアティコ』が主催したもので,「Save the下北沢」の代表や,社会学者の吉見俊哉もトークセッションに参加したものである。III 街の音楽的風景朝日は単独で,HARCOは南風というグループへのゲストという形で,シリーズCD「sound of shimokitazawa」に参加している。特に,朝日の「ドットオレンジ模様の恋心」という楽曲は下北沢的要素をふんだんに盛り込んだもの。朝日は他にも下北沢のカレー店のドリンクメニューをタイトルにした楽曲もある。HARCOは2004年発売のCDに収録された楽曲「お引越し」のプロモーションヴィデオを下北沢中心に撮影している他,2002年発売のCD『space estate 732』の冒頭で,下北沢で賃貸住宅を探す青年に扮している。ハシケンは2006年から下北沢のライヴ施設「440」で隔月イヴェントを開催し,その集大成として制作したCD『Hug』(2007年)にはそのテーマソング「下北沢」が収録されている。そこではのんびりとしたテンポの曲に,自らの日常的行動のように,下北沢南口界隈をブラブラと歩く様子が描写されている。IV おわりに報告者はこれまで,文化的作品における場所の表象分析を通して,場所と人間主体のアイデンティティの関係について論じてきた。本報告では,作品自体の考察も含むが,そのパフォーマンスの場としての場所との関わり合いについても考察した。また,社会運動研究が明らかにしてきたような,場所に対する明確な帰属意識を有する共同性ではなく,下北沢という商品的街に相応しい緩やかな共同性によって,開発反対運動に同調する思想が共有されている。文 献中根弘貴 2010. 下北沢に創られる共同性の民族誌:ロックバンドと市民運動グループの繋がり.南山大学大学院2009年度修士論文(未入手)
著者
成瀬 厚
出版者
経済地理学会
雑誌
経済地理学年報 (ISSN:00045683)
巻号頁・発行日
vol.66, no.1, pp.3-28, 2020

<p>&nbsp;&nbsp;&nbsp;&nbsp;本稿は,英語圏におけるオリンピック研究を整理したものである.本稿で取り上げたオリンピック研究の多くは,上位分野であるメガ・イベント研究に位置づけることができ,学際的な観光研究から発したこの分野には都市社会学や地理学の貢献が大きかった.オリンピックという複雑で大規模なイベントの性質上,本稿では多様な研究分野を扱っているが,オリンピック研究における都市研究を含む広義の地理学的な主題を探求するのが本稿の目的である. <BR>&nbsp;&nbsp;&nbsp;&nbsp;IIIでは初期のイベント研究における社会的インパクトの分類―経済,観光,物理的,社会・文化的,心理的,政治的―に従って,多様な分野におけるオリンピック研究を概観した.IVでは地理学的主題をもった研究に焦点を合わせ,オリンピック都市,グローバル都市間競争,都市(再)開発,レガシー・環境・持続可能性,市民権と住民参加という分類で整理した. <BR>&nbsp;&nbsp;&nbsp;&nbsp;地理学者によるオリンピック研究は2000年前後から,過去の開催都市を概観する形で,それ以降盛り上がりをみせる地理的主題を持つオリンピック研究を牽引したといえる.当初から国際的なイベントであった近代オリンピック競技大会は,今日において大会招致がグローバル都市間競争の一端となり,大会関連開発は新自由主義的な都市政策の下で官民連携によって行われている.さまざまな問題を抱え,オリンピックはどこに向かうのだろうか.</p>
著者
阪井 万裕 成瀬 昂 渡井 いずみ 有本 梓 村嶋 幸代
出版者
公益社団法人 日本看護科学学会
雑誌
日本看護科学会誌 (ISSN:02875330)
巻号頁・発行日
vol.32, no.4, pp.4_71-4_78, 2012-12-20 (Released:2013-01-09)
参考文献数
34
被引用文献数
1 2

目的:看護師のワーク・エンゲージメント(以下,WE)に関する研究の方法論を包括的に整理し,今後の研究の方向性について示唆を得ることを目的とする.方法:CINAHL, MEDLINE, PubMed, PsycINFO,医学中央雑誌を用いて,nurse, engagement, work engagement,看護師,エンゲージメント,ワーク・エンゲージメントの用語で検索した.2004~2011年11月までに発表された20文献を対象とした.結果:調査対象は病院勤務の看護職が大半であった.また,さまざまな病院・部署を同時に扱うことによる影響が考えられ,方法論上の課題が明らかとなった.WEの測定尺度は4つあり,近年はJob Demands–Resources modelを概念枠組みとしたUtrecht Work Engagement Scaleを用いた研究が多かった.看護師のWEの向上は,看護師の身体症状・うつ症状の軽減に限らず,組織の効率性やケアの質の向上にも寄与することが明らかとなった.結論:今後は,所属機関や部署ごとの特性を考慮した変数設定や解析方法を取り入れること,看護師のWEの向上を視野に入れた具体的な実践や介入が及ぼす効果を科学的に検証することの必要性が示唆された.
著者
栗脇 隆宏 西野 隆典 成瀬 央
雑誌
研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:21888752)
巻号頁・発行日
vol.2015-MUS-107, no.48, pp.1-4, 2015-05-16

本研究では,様々な楽器音が混在した音楽信号を対象としてスネアドラムとバスドラムの自動採譜に取り組む.提案手法では,対象楽曲に使用されているスネアドラムとバスドラムの特徴を表す周波数成分をそれぞれ 1 箇所ずつ検出し,検出したピーク周辺の周波数帯域におけるスペクトログラムのパワーの立ち上がりに着目した認識対象楽器のスペクトルのモデルを作成する.その後各時刻においてモデルとスペクトルとの距離を計算し,閾値処理を行うことでドラムスの発音時刻検出を行う.RWC 音楽データベース中のポピュラー音楽 5 曲を対象とした評価実験より,F 値の平均がスネアドラムでは 0.95,バスドラムでは 0.93 という結果が得られた.
著者
山之上 卓 成瀬 悠朔 尾関 孝史
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:21888787)
巻号頁・発行日
vol.2021-IOT-54, no.1, pp.1-7, 2021-07-02

福山大学では新型コロナウィルス感染拡大防止のための健康調査が毎日行われているが,その入力のために多くの学生教職員が煩わしさを感じており,その煩わしさは健康調査入力率の低下にもつながっている.この煩わしさを低下させるため,入力の手間の大部分を省略するためのシステムを開発している.このシステムの試作について述べる.
著者
成瀬 光栄 黒田 昌志 伊藤 剛 奥野 博 島津 章 田辺 晶代 難波 多挙 立木 美香 中尾 佳奈子 玉那覇 民子 革嶋 幸子 臼井 健 田上 哲也 広川 侑奨
出版者
日本内分泌外科学会・日本甲状腺外科学会
雑誌
日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌 (ISSN:21869545)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.94-100, 2012

原発性アルドステロン症(PA)は治療抵抗性高血圧や標的臓器障害の合併頻度が高い一方,適切な治療により治癒可能であることから,高血圧の日常診療で常に考慮すべき内分泌疾患である。2009年の米国内分泌学会に続き,わが国でも日本高血圧学会,日本内分泌学会から診療ガイドラインが発表された。スクリーニング(case detection),機能確認検査(confirmatory testing),病型・局在診断(subtype testing),治療選択が診療の基本ステップで,PA診断の啓発と医療の標準化の点で大きく貢献したといえる。しかしながら,同時に,診断に用いる指標,検査方法,判定基準などの詳細は十分には標準化されておらず,専門医,施設,国ごとで異なっているのが実情で,治療法選択の観点から,PAの診断,特に非典型例での診断の精度は今後,十分に検証される必要がある。また,実施が必要な機能確認検査の数や局在に必須とされる副腎静脈サンプリングは,common diseaseの診療水準向上における障壁となっており,今後,簡素化と非侵襲化が必須である。PA診療においては,ガイドラインの特色と課題を十分に認識し,個々の患者で適切な診断,治療を選択する必要がある。
著者
久保田 雅史 小久保 安朗 佐々木 伸一 嶋田 誠一郎 北出 一平 松村 真裕美 亀井 健太 北野 真弓 野々山 忠芳 鯉江 祐介 松尾 英明 成瀬 廣亮 小林 茂 馬場 久敏
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.24, no.6, pp.873-878, 2009 (Released:2010-01-28)
参考文献数
37

〔目的〕本研究の目的は,術後早期から股関節内外転筋力強化運動を重点的に行うことで,退院時の歩容に影響があるかを明らかにすることとした。〔方法〕対象は2005年1月から2007年12月までの期間で骨盤骨折を受傷し,当院にて骨接合術を施行した12例とした。術後2週目より骨折側の筋力強化を開始した6例を標準リハ群,術後2-3日後より筋力強化を開始した6例を早期リハ群とした。全荷重可能となった退院時に三次元動作解析装置を用いて歩行解析を行い,群間における歩行速度,歩幅,ケイデンス,股関節外転モーメントを比較した。〔結果〕歩行速度,歩幅,ケイデンスは群間に有意差は見られなかったが,早期リハ群の立脚期股関節外転モーメントは標準リハ群と比較して有意に高値を示していた。〔結語〕本研究の結果より,術後早期からの股関節内外転筋力強化運動によって退院時の歩行能力が改善される可能性が示された。
著者
沢木 佳弘 成瀬 文和 上田 実 藤内 祝 水谷 英樹 金田 敏郎
出版者
特定非営利活動法人 日本口腔科学会
雑誌
日本口腔科学会雑誌 (ISSN:00290297)
巻号頁・発行日
vol.39, no.3, pp.557-566, 1990-07-10 (Released:2011-09-07)
参考文献数
26
被引用文献数
3

The purpose of this study is to investigate the features of maxillofacial bone fractures due to sports accidents, because few detailed cases in the literature could be found.Sixty patients hospitalized for treatment in the department of oral surgery, Nagoya University Hospital in the period 1967-1988, were analysed.The incidence of this group among all facial bone fractures was 14.7 %, and sex ratio ofonset was 14: 1 with male predominance. By age distribution, the highest occurence was in the 20-29 age group. The incidences of soft tissue traumas complicated with fractures and multiple fractures by sports accidents were less than by other causes.In conclusion it appears that sports-related maxillofacial fractures are less serious than the injuries due to other causes.For prevention of sports injuries it is necessary to investigate the individual factors of every fractures and the concept of “Sports Dentistry” must be established.
著者
内科系学会の男女共同参画に関する連絡協議会 橋本 悦子 瀧原 圭子 鈴木 眞理 成瀬 桂子 内田 啓子 金子 猛 三谷 絹子 村田 美穂 相良 博典 駒瀬 裕子 名越 澄子 村島 温子 吉田 正樹 安藤 富士子 梶波 康二 西川 典子 檜山 桂子 別役 智子 正木 崇生 山内 高弘 白鳥 敬子
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.107, no.5, pp.894-899, 2018
被引用文献数
4

<p> 2012年度及び2016年度に行われた日本内科学会と内科系13学会における男女共同参画の実態調査結果を比較した.女性理事のいる学会が5学会から9学会に増加し,女性評議員数も全学会で増加,男女共同参画推進組織のある学会は10学会から13学会となった.評議員,委員会委員,司会・座長の女性の比率がいずれも会員比と同等の学会は2016年度で1学会のみであったのに対し,専門医の女性比率は13学会で会員比とほぼ同等であった.</p>