著者
木村 健 浅香 正博 勝山 努 川野 淳 斉藤 大三 佐藤 貴一 下山 孝 杉山 敏郎 高橋 信一 服部 隆則 藤岡 利生
出版者
The Japanese Society of Gastroenterology
雑誌
日本消化器病學會雜誌 = The Japanese journal of gastro-enterology (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.96, no.2, pp.199-207, 1999-02-05
被引用文献数
17

第二次<I>Helicobacter pylori</I>治験検討委員会が改訂した治験ガイドラインの主な内容は,以下の通りである.<BR>I.除菌の利点と問題点: 利点は消化性潰瘍の再発抑制効果,そして低悪性度胃MALTリンパ腫の改善,かつそれらの医療経済効果である.問題点は薬剤耐性の獲得,および除菌後に新たに生じる疾患があり得ることである.<BR>II.除菌治験の適応疾患: 除菌治験を速やかに行うべき疾患は,現在のところ,胃・十二脂腸潰瘍と低悪性度胃MALTリンパ腫である.<BR>III.除菌薬: 酸分泌抑制薬+抗菌薬2剤の3剤併用療法をfirst-line therapyとする.<BR>IV.存在診断と除菌判定: 存在診断は培養,鏡検,ウレアーゼ試験にて行う.除菌判定は,培養と鏡検に加えて<SUP>13</SUP>C尿素呼気試験を必須とし,血清学的検査法とPCR法を削除する.除菌判定の時期は,治療終了後6~8週とする.
著者
味澤 幸義 赤羽 健司 赤羽 増夫 佐藤 和明 玉井 哲郎 斉藤 勝 田中 信之 鎌田 晃爾 小林 通洋
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
藥學雜誌 = Journal of the Pharmaceutical Society of Japan (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.116, no.9, pp.735-747, 1996-09-25
参考文献数
13

A number of benzimidazole derivatives were synthesized and tested for cholecystokinin A (CCK-A) receptor inhibitory activity in order to study structure-activity relationships. Significant CCK-A receptor inhibitory activities were found in the compounds having carboxyl or tetrazolyl group. As the most preferred compound, 4-(5,6-dichlorobenzimidazol-2-yl)-N-(3-methoxypropyl)-N-pentylglutaramic acid (4g) was selected.
著者
桶谷 典弘 斉藤 博之 江部 達夫
出版者
The Japanese Respiratory Society
雑誌
日本胸部疾患学会雑誌 (ISSN:03011542)
巻号頁・発行日
vol.34, no.9, pp.983-988, 1996-09-25 (Released:2010-02-23)
参考文献数
20
被引用文献数
1

半夏瀉心湯による薬剤性肺臓炎の1例を報告した. 症例は72歳の女性で, 口内炎の治療のため半夏瀉心湯と白虎加人参湯を内服したところ, 8ヵ月後に労作時息切れと胸部X線写真上びまん性の斑状影が出現し, 間質性肺炎の疑いで入院した. 薬剤性肺臓炎を疑い, 内服薬を中止したところ, 臨床症状, 胸部X線写真の改善を認めた. 気管支肺胞洗浄の検査では, リンパ球の増加とCD4/CD8比の低下を認め, 肺生検の組織像では, 細気管支周辺および肺胞壁に, リンパ球を主とする細胞浸潤を認めた. 白血球遊走阻止試験では, 半夏瀉心湯に対し陽性を示し, 半夏瀉心湯による薬剤性肺臓炎と思われた. 当薬剤による薬剤性間質性肺炎の報告は, 本邦で第1例目と思われる.
著者
杉山 弘 斉藤 烈
出版者
京都大学
雑誌
重点領域研究
巻号頁・発行日
1994

本研究は、ブレオマイシン金属錯体による酸素活性化機構をモデル化合物や修飾オリゴヌクレオチドを用いて、有機化学的に詳細に検討し、錯体の構造、DNAの切断の分子機構の本質に迫り、その機能制御を行ない、新しいブレオマイシンを創製することを目的としている。今年度の研究によって以下に示す知見及び成果が得られた。1)ブレオマイシン金属錯体によるDNA切断機構の解明ラジカルの寿命を測定する化学プローブであるラジカルクロックを、ブレオマイシン金属錯体の反応サイトに導入し、それぞれの錯体により生成するラジカルの寿命について検討を行なった。その結果、コバルトによる反応においても鉄錯体と同様、4´位水素引きぬきにより4´位のラジカルが生成していることを世界に先がけて確認できた。この知見に基づいて新たな反応機構を提案した。2)ブレオマイシンコバルト錯体の構造解析錯体の構造が確定しにくい鉄錯体のモデルとして、コバルト-ブレオマイシンについてNMR,CDスペクトルなどの分光学的手段を用いて、総合的に配位構造についての検討を行なった。その結果、コバルトの錯形成により生成するグリーン、ブラウン錯体は錯体部分が逆の配位構造をとっていることが判明した。またこれに基づいて、ブレオマイシン-コバルト錯体とDNA6量体との結合モデルを構築し、AMBERによる力場計算を用いて、構造最適化を行ない、コンピューターグラフィックスにより視覚化した。
著者
斉藤 豊文 鳥脇 純一郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.76, no.3, pp.445-453, 1993-03-25
被引用文献数
85

本論文では,直方体ボクセルをもつ3次元ディジタル画像に対しても適用可能なユークリッド距離変換アルゴリズムについて報告する.本方法は,可変近傍で,かつデータ依存型アルゴリズムに基づく,従来とは異なった型のユークリッド距離変換のアルゴリズムである,次のような特徴をもつ.(1)すべての点に対して厳密なユークリッド距離変換が得られる.(2)ごくわずかの修正で一般にn次元画像に適用できる.(3)各座標軸方向の解像度が異なる(長方形ボクセルの)画像にも適用できる.(4)各座標軸方向の1次元処理に分解できるため,SPIDER2のDTEUと比較し,計算時間はむしろ速くなる.(5)入力画像を保存する必要がない場合は,1行または1列分の作業画像を用意すれば,距離変換を実行することが可能である.最後に,本方法の応用として,肝臓の連続切片顕微鏡像の解析について示す.
著者
岩田 具治 斉藤 和巳 山田 武士
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. DE, データ工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.114, pp.57-62, 2007-06-21

オンラインストアの収益を向上させるためには,顧客生涯価値(LTV)を高めることが重要である.従来のリコメンデーション法はユーザの興味と最も適合する商品を推薦する.しかしながら,従来法により必ずしもLTVが高まるとは限らない.本研究では,LTVが上昇する確率を最大化する新たなリコメンデーション法を提案する.提案法では,まずLTVの高いユーザに特徴的な購買パターンを抽出する.そして,抽出されたパターンと同じような購買行動になるように商品を推薦する.生存時間解析を応用し,ログデータから効率的に購買パターンの抽出を行う.また,効果的なリコメンデーションにするため,最大エントロピーモデルを用いてユーザの嗜好を推定する.LTVが高まることはユーザがサービスに満足した結果であるため,提案法はオンラインストアだけでなく,ユーザにとっても好ましいリコメンデーションである.音楽配信サイトの実ログデータを用い,提案法の有効性を示す.
著者
森 俊二 山田 博三 斉藤 泰一 宮川 達夫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.18, no.8, pp.p814-821, 1977-08-15
被引用文献数
4

最近OCR, なかでも手書文字用のOCRの研究開発が盛んである昨年1975年の11月, 晴海で開かれたデータショーでも, 10社に余る会社が, その商品化されたもの, またはミニコンによる実験機を発表していた. 良く読んでいたものもあったし, そうでないものもあった. そこで, 一体何%ぐらいの読取率ですか, という質問をしてみた. ずばり答える人はまずない何かはぎれの悪い返事が帰ってくる. こちらの指示通りにきちんと書いて下されば98%はいきますが, といった返事である.
著者
渕 祐一 野口 玉雄 斉藤 俊郎 森崎 澄江 仲摩 聡 嶋崎 晃次 林 薫 大友 信也 橋本 周久
出版者
公益社団法人 日本食品衛生学会
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.29, no.5, pp.320-324_1, 1988-10-05 (Released:2009-12-11)
参考文献数
9
被引用文献数
2 1

大分県地方のフグ料理専門店に伝えられていた, フグ肝臓の独特な調理方法による減毒機構について検討した. マウス試験及びHPLC, TLC, 電気泳動の結果から, 調理方法による減毒は, 手揉み工程ではフグ毒の溶出除去によること, また煮沸工程では加熱によって有毒肝臓中のテトロドトキシンがアンヒドロテトロドトキシン, さらにテトロドン酸へと順次構造変化を起こし, これに伴い毒性が弱毒性, 無毒性へと転換変化する現象に基づくことが明らかにされた. さらに, この煮沸工程での減毒には溶出による除去機構も関与していることが示唆された.
著者
松澤 佑次 船橋 徹 斉藤 昌之 矢田 俊彦
出版者
大阪大学
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2003

本研究は脂肪細胞機能を解析し過栄養を原因とする動脈硬化、糖尿病、癌戦略を打ち立てんとするものである。(1)脂肪細胞の起源と発生分化:生体の三次元的な組織変化追跡法が開発され、血管新生が脂肪組織増大に必須であること、単球接着など動脈硬化巣と類似した変化が肥満脂肪組織におこることが示された。侵入したマクロファージはアディポサイトカイン分泌に影響を与え、脂肪組織リモデリングという現象が起こる。局所酸化ストレス物質や低酸素状態がアディポサイトカイン分泌異常をおこすことも明らかになった。(2)脂肪細胞の基本生命装置:アディポソームと呼ぶ膜小胞が新たな分泌機構として明らかにされた。著しく変化する脂肪細胞容積感知分子として容積感受性クロライドチャネルが同定された。水チャネル分子であるアクアポリンが脂肪細胞グリセロール分泌に関与し、その欠損により飢餓時の糖新生不足がおこり低血糖をきたすことを示され脂肪細胞におけるグリセロールチャネルの概念が確立された。(3)機能破綻による病態発症機構の解明とその制御:アディポネクチンの生理的意義に関する多くの研究成果が得られ、単に代謝性疾患にとどまらず、循環器疾患、消化器疾患、炎症性疾患、さらには腫瘍など、主要な疾患と生活習慣の関連を解明する上で大きく貢献し、アディポネクチン学(Adiponectinology)という一つの学問分野を形成するに足るものとなり、わが国から世界に向けた大きな発信となった。以上より、多分野の研究者が参入し脂肪細胞生物学(アディポミクス)という分野が急速に立ち上がった。本領域研究は科学領域に大きな成果をもたらしたと考えるが、加えて国家的課題となっている多くの生活習慣病対策に対し、メタボリックシンドローム概念確立の科学的基盤の一つとなったと考える。
著者
玉木 章夫 斉藤 茂文
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.21, no.5, pp.196-207, 1969-05-01

20周年誌